東方天邪録 転生したら天邪鬼   作:トイレの紙が無い時の絶望を司る神

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なんだか、最近創作意欲が高まってきてまして、もうまとめて最新話出してやろうかと思っています。


第3怪 犯人は現場に戻ってくる。

静かな場所、静かな場所は無いかとさまよっていると、結局最初の森が一番落ち着く事に気がついた。

そして、自分が最初に目を覚ました所に戻ってきた。

 

「......やはり、ここが最も気が休まるな。」

 

......誰か近くに居るのか。

 

「そうなのかー。結局戻ってきたのかー?」

 

例のなのかー幼女が居たようだ。

 

「そうだな。どれ、その頭の札でも取ってやろうか。」「結構なのだー。」

 

あ、そのリボンお札だったんだ。

自分の口から出た言葉に驚くのは俺だけだと思うな。

 

「いつから気付いてたのだー?」

 

「私にとって自分を偽り拒絶することは、むしろ本性を晒していることと同義と思え。

拒絶は私にだけ許された特権なのだ。他人の拒絶なんぞ手に取るようにわかる。」

 

「そうなのかー。」「返事が一つ覚えの様になっているな。頭も緩くされているのか。」

 

つまりこの幼女は封印されているのか。

もうね、自分の体じゃ無いみたいにべらべら喋り出す物だから、お陰で知らないことも知れる。

 

「......?よく分からないのだー。」

 

「まぁ良いわ。いつの日かその札を剥がして、原初の妖怪を復活させるのも面白そうだ。

今一度幻想郷をズタズタに壊すのもそれはそれで良い余興にはなりそうと思わないか?」

 

ウワー凄い物騒だ俺の口。

幻想郷を壊そうとして封印されたのか?この体は。

.....忘れてたが家を探してるんだったな。

もういっそここに小さくても良いから建てよう。

 

「さて、私はここに屋敷を建てる。

どれ、お前も住んでみないか?」

 

勝手に誘っちゃったよ。

まぁ、1人で暮らすのも心細いしな。

 

「良いのかー?」「屋敷には主人と従者が居るのは当然だろう?」「馬鹿にしてるのかー?」

 

いやそういう気で誘ったわけじゃない.....いや俺は誘ってない....。

あぁもう!!ややこしい!!!

1回全部この口に任せるか。

 

「まぁ、たまに休みに来るのだー。」

 

「好きにしろ。我はなんびとたりとも拒む事はしない。」

 

「それよりどうやって屋敷なんか建てるのだー?」

 

「何を言っている?もう建っているではないか。」

 

......は?何言ってんの?

見ると、俺の後ろには立派なお屋敷が....。

 

「おっきいのだー。いつの間に建てたのだー?」

 

「私が建てと言えば何でも建つ。それは自然の摂理だろう?」

 

「痛いヤツなのだー。」

 

この幼女!!地味に刺さる事を言いおって!!!

痛いヤツなのは自覚している!!

だが面と向かって言わないで!!

 

「私は天鬼だ。お前は?」

 

「ルーミアなのだー。」

 

「そうか、よろしく頼もう。十字架に磔られた聖者よ。」

「痛いのだー。目にも心にも痛いヤツなのだー。」

 

痛い俺の口は置いておいて。

ルーミアと言うと、かなり前にプレイした東方紅魔郷の1面ボスか。

すっかり忘れてたわ。

 

 

 

 

 

屋敷の中はかなり豪華だった。

自室には鏡もあった。

なのですぐに試すことにしたよ。

 

「これは私ではない。私はもっと人間っぽいだろう。」

 

目を閉じて口に出した。

そこまま目を開けるだけで、鏡には生前の俺が映っていた。

やった!!実験は成功したんだ!!!

 

「よし、上手くいったな。」

 

結果に満足しながら自室を出た。

リビングでノンビリしながら自分と、自分の能力について纏めた。

 

まず、基本拒絶できるものは何でも拒絶出来るのだと思う。

限度がどこまであるのかわからん状況だが。

そう考えると恐ろしい能力だ。

屋敷を建てたのも『ここには屋敷があった。それ以外は認めない』としたのだろう。

あと能力を自分に使う時は、『私は〜』とか付けなきゃイケナイらしい。

相手や周りに使う時は基本命令形だったりする様だ。

 

次に俺のことだ。俺は幻想郷を壊そうとして封印されたらしい。

俺って侵略者だったのか。

封印したのも、恐らく手に負えないから蓋をしてしまえ的な感じだろう。

まぁそれくらいしなきゃいけない能力なのは確かだ。

 

今の情報量だとこれくらいが限界か。

次は情報収集だ。


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