南の島の大冒険!! -Alola Generation- 作:natsuki
次の日。
僕とハウはしまキングと呼ばれる人に連れ出されることになった。
ハラという男性は、ハウを連れて僕の家にやってきて、「君が島めぐりを希望する人間だったな」と言って僕についてくるよう言ってきた。
僕は母親に挨拶をして、家を後にする。
そうしてハラさんについていって、向かった先にあったのは大きな舞台のような場所だった。
そしてその舞台には、すでに一人の少女が立っている。ハラさんたちがやってくるのを見て、こちらに手を振っていた。
「おーい、ハウくん! はやく、こっちこっち!」
「あれえ? ムーンちゃんだ。ムーンちゃんも、受けるんだ。島めぐりの試練!」
ハウが反応をしているけれど、当然のように僕は知らない少女だ。
ハラさんが舞台に上り、続いて僕とハウが舞台に上がる。
そうして、三人がちょうど舞台に横並びする形になった。
「……さて、ここに今年の島巡りをする三人が揃ったわけだが、先ず君たちには最初のポケモンを選んでもらおう。それは、この島めぐりをしていくうえで、君たちのパートナーとなるポケモンだ」
そう言ってハラさんは三つのモンスターボールを僕たちに差し出した。
「ここには三種類のポケモンが入っている。君たちが好きなポケモンを選ぶがいい」
そう言って、ハラさんはモンスターボールを投げた。
そしてモンスターボールの中から三匹のポケモンがそれぞれ出てきた。
茶色の丸っこいポケモンはモクロー。僕たちを見つめて、首を傾げている。
黒い猫のようなポケモンはニャビー。毛づくろいをしているのか、ぼくたちの視線を気にすることなく毛をなめていた。
青い身体のポケモンはアシマリ。アピールをしているのか、鼻から大きなバルーンを作り出している。
「さあ、何を選ぶか。君たちで決めてくれたまえ、けれど、ポケモンは一匹づつしかいないから、同じポケモンは選択できないぞ」
「私はアシマリちゃん!」
先にそういったのはムーンだった。ムーンはアシマリを抱えると、そのまま持ち上げた。
アシマリもムーンのことを主人と認めているのか、彼女に顔をすりすりさせていた。
「あ、ムーンちゃん、ずるい! ……うーん、どうしようかな。サン、君はどうする?」
「うーん、僕は……」
そうして、僕はニャビーの前でしゃがみ込む。ニャビーは毛づくろいをやめてこちらを見つめていたが、僕はそのままニャビーの頭を撫でた。
「僕はニャビーにするよ。ハウは? ニャビーじゃなくて大丈夫?」
「俺はもともとモクローに決めていたから、別にいいよー」
モクローを抱きかかえて、ハウは笑みを浮かべる。
「これからよろしくねー、モクロー?」
そうして僕たちはそれぞれパートナーを手に入れることが出来たのだった。