思い返せば江ノ島循子が、希望ヶ峰学園に来たときから歯車は狂いだしていたのだろう、罪木さんの豹変や生徒会のコロシアイ....なにもかもが江ノ島循子の思惑通りだったのだろう、そして今行われようとしているコロシアイ学園生活とやらもあいつが巻き起こしたものなんだと理解できる、囚われているのは超高校級のプログラマーのあの子がいるので私の後輩たちだろう、安堵して良いわけではないが77期生でないのが私にとっての嬉しい出来事であった。
彼らと合流したいという気持ちを押さえて私はとにかくあたりを散策しはじめた、あたりには遺体や人であっただろう残骸が撒き散らされていた...狂喜に満ちた人々の視線を潜り抜けながら私は隠れられるところを探した。
すぐに隠れられそうなビルを見つけて私はそこに逃げ込んだ、人は居なくひっそりとしたビル内は起動中のパソコンの駆動音だけが響いていた、私はビルの内部を探索した、食料庫を見つけ中に入ろうとしたときだった...食料庫の内側からなにか鋭利なものが突きつけられた、それは力任せにドアを折り曲げてそしてそいつは現れた黒と白のツインカラーの熊だった、テレビに写っていたあの熊だった、
「うぷぷぷ」
熊は笑ったかと思うとその鋭利な爪を剥き出して私に襲いかかってきた、私はゲーマーだから対抗する術もなくただ逃げることしかできなかった、
「こっちこないでっ!!」
逃げても熊は追いかけてくる、唐突においかけっこは終わりを迎えた行き止まりにあってしまったのだ、私は死を覚悟した...誰かに助けてもらった命をすぐに終わらせてしまうなんて悔しかった、
「たすけてっ!」
「うぶぶぶ...ぷしゅぅーーー」
私に向けられた爪は寸止めで止まっていた...
「大丈夫か?」
向こうから声がした、熊を挟んだ向こう側に誰かたっていた、
「ギリギリセーフだったな」
その人はにっこり笑うと熊にぶっ刺していた剣を引っこ抜いた。
「う、うんここは?」
目が覚めると先程の行き止まりの場所ではなかった、
「おっ目が覚めた見てーだな」
目の前には先程助けてくれた剣士が居た、
「先程は助けていただきありがとうございました」
「気にすんな、あんな状況で助けなかったら後味が悪くなるからな、そーいや自己紹介がまだだったな私は《ヒグラシ カナミ》っていう、お前は希望ヶ峰の生徒か?」
「《ナナミ チアキ》です」
「チアキか、よろしくな、私は希望ヶ峰74期超高校級の剣豪だったんだ、それはそうとお前はこの現状について知ってるか?」
この問いが私を更なる絶望に落とすのであるとはまだ知らない。
何も言わないで...