ハヤテとレイナの話し方が上手くつかめない……
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「フレフレとハヤハヤは一緒に住まないの?」
ハヤテとフレイアが正式に付き合い初めて少し経ったころ、マキナがハヤテに突然切り出した。
「うーん、あんまり考えてなかったな。やっぱり女って同棲とかしたいものなのか?」
「そりゃあ、好きな人とならしたいと思うけど~。でもフレフレだからね~……」
「あいつのことだから何も考えてなさそうだよな……」
「そうなんだよねえ、フレフレだし……」
マキナが悩ましげな表情を浮かべる。
「そういうマキナはどうなんだ? 好きなやつとかいないのか?」
「それは~、も・ち・ろ・ん、ハヤハヤだよ~ぅ?」
マキナがハヤテの腕を取る。
「ちょ、マキナ! 当たってる! それと冗談はやめろ!」
「ん~? 何が~?」
マキナの方は余裕綽々だが、ハヤテの方からすれば必死だ。
何しろ、こんなところを誰かに見られれば、ハヤテの身が危ういからだ。
ハヤテがなんとかマキナを引き離そうとしていると、
「ハヤテ……? 何しよっと……?」
現れたのは、フレイアだった。
ハヤテとマキナの顔が同時に青ざめていく。
他のワルキューレのメンバーや、隊員であればまだ冗談で通じたかもしれない。
だが、この場に居合わせてしまったのはフレイアだった。
「フレフレ! これは、その……違うの!」
フレイアはもう一度ハヤテとマキナを見て、それから廊下に視線を落とした。
「ふ、フレイア! 勘違いしないでくれ!」
「この状況で何か勘違いすることなんてない!」
そう叫んで、フレイアは走り去った。
「おい。お前のせいだぞ」
「ハヤハヤ、それもう十回以上聞いた~」
ハヤテとマキナは、あれからフレイアの部屋を訪れたが、留守だった。
「お前があんなところであんなことするから……」
「ほほ~う。人目のない場所だったらよかったのかね? ハヤテ・ヴィオン……じゃなかった、インメルマン君」
マキナが懲りずにハヤテを茶化す。
「お前、反省してないだろ」
「冗談だよ、ハヤハヤ。それにしてもフレフレ、いないね……」
二人は一時間ほどフレイアを探しているのだが、フレイアは一向に見つからなかった。
一旦探すのを諦めて、寮の近くに戻ると、ミラージュがちょうど寮から出てきたところだった。
「ミラミラ!」
「あら、ハヤテとマキナですか、珍しいですね。どうかしたんですか?」
ハヤテとマキナは、先程の一件をミラージュに説明した。
「はぁ……ハヤテもマキナも何やってるんですか……」
呆れてがっくりと、ミラージュが肩を落とす。
「フレイアは少し思い込みが激しいところがあるんですから、二人共もう少し考えて行動してください」
「俺も悪いのかよ……」
「もとはといえばハヤテ、あなたが堂々としていないから悪いんです。同棲するなり、指輪渡すなり、結婚するなりしたらどうですか」
「やっぱりミラミラも同棲推進派だよね!?」
「なんですか、その派閥は……まあ、私も二人が同棲しないのかとは思いますけどね」
「ミラージュも同棲したほうが良いと思ってるのか」
「それはそうでしょう。ただでさえ、あなた達は……すいません、今のは少し出しゃばりました」
ミラージュが言おうとしたのは、フレイアの寿命のことだった。
フレイアはウィンダミア人で、ただでさえ他の種族よりかなり寿命が短い。
現在十四歳のフレイアがハヤテと一緒に過ごせる時間は、かなり短い。
ウィンダミアとの抗争も一段落した今こそ、ハヤテとフレイアの距離を一歩縮めるべきだと、ミラージュは考えていた。
「ねえ、ハヤハヤ、ミラミラ。この際だから、隊のみんなにも聞いちゃおよ!」
「……というわけなんだけど、カナカナはどう思う?」
「私としてはその前のやりとりに激しく突っ込みたいところなんだけど……そうね、私も同棲するべきだと思うわ」
カナメも、ハヤテとフレイアの同棲には賛成だった。
ただ、カナメはフレイアの寿命のことだけを考えてそう言っているわけではなかった。
フレイアとハヤテは互いに共鳴することがある。
常日頃から一緒にいれば、互いのパフォーマンスが向上するのではないかと、カナメは考えていた。
「やっぱりカナカナもそう思うよね~! よし! 次行くよ、ハヤハヤ!」
そう言って、マキナがハヤテを引きずって歩いていった。
「……っていうわけなんだけど、くもくもはどう思う?」
「それ、私に聞く……? 私一応、今三歳なんだけれど」
「乙女に年齢は関係ないんだよくもくも! それに三歳だとしたらちょっと老け……」
「あら、マキナ。今、何か言った?」
顔は笑っているが目は笑っていないとはまさにこのことで、美雲の大きな瞳はマキナを捉えて離さなかった。
「な、なんでもないよ、くもくも……」
「そう? ならいいのだけど。それより、ハヤテとフレイアの話だったわね」
「そうだよくもくも! やっぱり同棲するべきだよね?!」
「そうね。私もそのほうが良いと思うわ。やっぱり一人って少し寂しいもの」
美雲はそう言い終えて、はっと何かに気付いたような顔をした。
「あれれぇ~? くもくも寂しがり屋なの~?」
すぐさま、マキナが美雲の失言に突っ込む。
「き、急用を思い出したわ。先に失礼するわ」
そう言って、美雲は足早に去っていった。
「くもくもって……」
「それ以上は言ってやるな、マキナ。あいつも色々あるのさ……」
ハヤテは意外そうな顔で、美雲が去っていくのを眺めていた。
「……ってわけなんだけど、レイレイはもちろん私に賛成だよね!」
マキナがレイナの肩をがっしりと掴み、思い切り揺さぶる。
「もちろん。私はいつでもマキナの味方」
ぐっと親指を立ててレイナが言う。
「さっすがレイレイ~!」
「ハヤテは鈍感。空気読めない。女心がわかってない。ただのバカ」
「最後のはただの罵倒だろ……」
はぁ、と溜息をつきながらハヤテが言い返す。
「同棲、か」
ハヤテが誰に言うでもなく、ぼそっと呟いた。
「ハヤテはさっさと同棲するべき。マキナもそう思ってるし、他のみんなもそう思ってる」
「そうだよ~、ハヤハヤ! 男のハヤハヤからビシっと決めるべき!」
「とは言ってもなあ、今のフレイアは……」
途中で言葉を切って、ハヤテがマキナをじっと見る。
「ご、ごめんハヤハヤ……あっ! ハヤハヤ、仲直りついでに同棲しようって言ってきなよ!」
「火に油注ぐだけだろ」
「大丈夫、多分! ハヤハヤならできるよ! そうと決まれば、早速行ってこい、ハヤハヤ!」
マキナがハヤテの背中をバシッと叩いた。
「あとでお前もちゃんとフレイアに謝っておけよ?」
そう言い残して、ハヤテは走って寮を出ていった。
「わかってるよ、ハヤハヤ!」