Another story of your name(10/31をもちまして完結)   作:宮水 三葉(cv:こう)

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今日、僕は心配していました。彗星が落ちてこないかな、なんて無駄な心配を。
でも、「君の名は。」において10月4日はまさにキーを握っている、というか一番好きなシーンなんです。

そんな特別な日なので、かきたくなったので流れに身を任せて・・・いっちゃおう

※なお、特別番なので、設定は本編のままです。アナザーストーリーとは無関係です




長いです、ごめんなさい


特別番 10月4日、彗星が降ってくる日。。

ついに時は来た

 

昨日までは序章の序章で

 

飛ばし読みでいいから

 

こっからが僕だよ・・・・・

 

 

*******

 

 

俺は走る。

 

あいつのために走る。

 

走りたいんじゃない。

 

走りたくないんじゃない。

 

運命(さだめ)に走らされているんだ。

 

あいつを、俺は、俺は守るんだ。

 

********

 

 

・・・彗星が降ってくると三年前、

俺はマンションの屋上から眺めた。

 

「美しい」

 

この一言に尽きる、そんな眺めだった。

 

********

 

なぜ、俺は走っているのだろう。

 

夕日が傾いて、糸守湖を朱色に染める。

 

町中が夜を迎える準備をしている。

 

俺が今いるのはたぶん、この地球でない、どこかだ。

 

そんな気がする。

 

周りの景色だけが 俺の心を慰めた。

 

いや、 慰めているのは、俺の方かもしれない。

 

 

 

ふと、気づく。

 

ここはどこだっけ。

 

橙色の組紐で髪を結った少女。

 

俺は、その少女を追っている。

 

なのに、

 

それなのに。

 

 

《 まだこの世界は 僕を飼いならしてたいみたいだ 

 

望み通りいいだろう 美しくもがくよ 》

 

 

もがくと、強い意志で決めたのに。

 

時のかくれんぼなんて、もうしたくないのに。

 

 

・・・思っていることを口にするしかなかった。

 

届くはずもない、誰かに、俺は尋ねるしかなかった。

 

 

    『君の、名前は―――。』

 

 

世界の端っこまで消えることなく、届いてほしかった。

 

今できることは、ひたすたに走ることなんだ。

 

 

***********

 

眼の前に浮かび上がる彗星。

 

いつからか、追い続けた橙色の組紐。

 

マイケルを踊りたくなる、あのカラダ。

 

忘れちゃいけないなにかが、あそこにはある。

 

 

ダメだ、忘れちゃだめだ。

 

諦めちゃだめだ。

 

 

胸が痛い。

 

その髪、瞳、、。

 

 

************

 

3年前のあの時、

 

誰かが、忘れちゃいけない誰かが、俺のところに来た気がする。

 

むしゃくしゃする。思い出しそうで思い出せない。

 

************

 

「お姉ちゃん、変やよ」

「おやあんた、三葉やないな」

「嫁入り前の娘が」

「○○、おはよう」

「病院で診てもらいなさい」

 

************

 

限界、や・・・

 

俺のカラダがそう言っている。

 

でも、、俺には、それより重要なことがある。

 

あいつの、あのひとの、なまえ・・・

 

************

 

俺には、小さいころよく遊んでくれる人がいなかった。

 

よく、原っぱに一人で行って寝そべったり、昆虫採集をしたり、時には夜を明かした。

 

あの頃に、何か、特別なものを見つけた気がする。

 

「クローバー、なんやっけな。」

 

レアなものだった。見つけてほしい、と言わんばかりの輝きをなぜか放ったクローバーだった。

 

「みつばのクローバー・・・。」

 

少しずつ、脳が動き始める

 

「みつば・・・」

 

************

 

そして、ついに時は来た。

 

  『君の名前は、忘れちゃいけない君の名前は、みつは!!』

 

どうしてだろう、涙が頬を伝う。

 

走っているのになぜか、涙が顔にこびりついているような気がした。

 

 

 

俺が走っているのは、三葉を守るためなんやよ。

 

三葉は今日も闘ってるんや。なんでいつも忘れてまうのやろ・・・

 

いつの間にか変な飛騨弁が身についた。

 

 

 

走って、走って。

 

倒れそうになっても、俺は導かれるようにして走った。

 

今、やめたら、消えてしまうような気がした。

 

***********

 

『糸守町 総合病院』

 

最近できたばかりだと聞いた。

 

ここに来るなんて思ってもいなかった。

 

203号室です、と言われ、耐えきれず走った。

 

 

バーン。

 

ドアを開けた。

 

あまり元気がなさそうな顔でこちらを見つめてきた。

 

「三葉、来たぞ…。大変やったよ、お前、遠くにいるから。」

 

つい、口にしてしまった。

 

病人の前でこれを言うのはどうかと思った。

 

後悔してるまもなく、三葉はこういった。

 

『私、もっと遠くに行きそうなの。いままで、ありがとう・・・』

 

こいつは何を言ってるんだ。

 

ちょっと、三葉・・・と言いかけて気づいた。

 

顔が、真っ赤だ。カラダから、熱気を感じる。

 

見たくもない、彼女の姿がそこにはある。

 

俺は、何を。

 

何をしてやればいいんだ・・・。

 

もう、治らないと知っている。

 

ならば最後にこれくらい言わせてほしい。

 

  『俺の名前は瀧。三葉、・・・その、、好きだ』

 

彼女は、うん、とうなずいて、それきり反応はなかった。

 

*************

 

俺は泣き続けた。

 

何時間も、泣いた。。

 

それでも止まらない。

 

彼女の笑顔が、

 

のんきな姿が

 

あのかわいらしい声が、瞳が、髪が

 

俺は、ずっと

 

        「となりにいてほしかった・・・」

 

 

ああ、だめだ。考えすぎちゃだめだ。

 

顔を上げる。

 

ふいに、組紐が光る。

 

何かを、特別な何かを、ひと時感じた。

 

あの感覚が甦る。

 

************

 

やり直す、これしかない。

 

男のプライドなんてもんは捨てちまえ。

 

俺の人生なんてもはやどうでもよかった。

 

あいつに生きていてほしかった。

 

 

そして、俺は静かに三葉の唇に自分に唇を当てた。

 

つめたかった。

 

彼女のぬくもりはどこへ行ったのだろう。

 

俺は強く、これ以上ないほどの感情をこめて願う。

 

   「もう少しだけでいいから一緒にいたかった。」

 

   「だから・・・だから・・・」

 

   「もう一度だけ、やり直せるなら。」

 

ただひたすらに愛を伝えるしかなかった。

 

産霊を信じるしかなかった。

 

いつか消えてなくなる君のすべてを

 

この眼に焼き付けておきたかった。

 

俺らは、つながっているんだ

 

心もカラダも。

 

全ては、三葉がいてくれたから、生きていける。

 

いつからかそう思うようになった。

 

だからこそ。

 

***********

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

運命は、すべてをお見通しだったようだ。

 

日付が戻っている。

 

隣には、ちゃんと三葉がいる。

 

俺はこれ以上ない幸せを感じて、ついうっかり抱き着いた

 

「三葉、三葉がいる・・・!!」

 

「うわぁぁ!?」

 

三葉は跳ね起き、しかし、状況を把握すると、このっ変態っ!!とあの声で言ってきた。

 

 

手の届かない幸せを、二人でつかんだんだ

 

これから先もずっと、二人で一緒にいような。

 

ふたりならきっと、どんな困難でも乗り越えられる。

 

 

 《そんな世界を二人で 一生いや何章でも 生き抜いていこう。》

 




一話完結型をはじめて書きました。

長くなってしまい、申し訳ないです。映画見ていない方もわかりづらくてすいません。

自分の中では良い出来だったと思っています。

そして、ここまで読んでくださり本当にありがとうございます。

コメント、お待ちしております。

それでは、また、次のアナストでお会いしましょう!!
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