ポケットモンスター The Rebellion of fate   作:天羽々矢

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ロサシティへの航路の途中、海門要塞に行く手を阻まれたアルト達。
ラティアスとラティオスを船に残し要塞の攻略へ向かう。

OP:oath sign/LiSA


第5話 要塞攻略(前編)

壁の中に侵入したアルト達は、まずは壁の上部を目指す為に壁にかかっている通路を移動している。その際に壁に門のような物が見えた為、ここは巨大な海門である事を理解したアルトは自分のポケモン達を連れ海門の上部を目指す。

そして梯子を上り監視塔に侵入した時、要塞の職員の男にバッタリと出くわしてしまうが、

 

「ふっ!」

 

「ごはぁっ!?」

 

アルトが素早く対応し男を殴り飛ばす。

殴り飛ばした男を一瞥して、アルトは右方にある鉄製の扉に気づく。

 

アルトは扉を開こうとするものの、鍵が掛かっている為か開かない。

後腰に差している剣を抜き扉を斬ろうとするも、それも弾かれてしまった。

 

「・・・壊すのは無理か」

 

扉の破壊を諦め仕方なく鍵を探そうとして剣を収めた時、アルトが殴り飛ばした男が起き上がる。

 

「侵入者ども!ワシの要塞をよくも・・・!!」

 

その顔は怒りに歪んでいるが、アルトは冷静だ。

 

「扉の鍵は何処だ?」

 

アルトの質問にも男は怒りを抑える事は無い。

 

「ワシは誇りある、聖導教会騎士だ!賊なぞに屈するものか!!」

 

男の外見は確かに中世騎士が身に付けているような鎧だ。

男が口にした「聖導教会」とは、統制管理局と提携しエヴァン地方における教会の中でも高位の地位を持ち、相応の高い権力を持っている。

実質エヴァン地方の治安はこの2つの組織によって守られていると言っても過言ではない。

 

アルトは軽く溜め息をつき、剣の柄を握りながら男に近寄って・・・

 

「ジュルィ」

 

ジュプトルに止められた。

 

「ジュプトル・・・?」

 

「ジュル」

 

任せろと言いたげに一声鳴くジュプトルに、アルトは下がり静かに剣の柄を離す。

そしてジュプトルは男と向き合うと、ゆっくりと歩みを進める。

 

そして静かに右腕の葉を光らせ、リーフブレードを展開する。

 

「お、お前!何をっ!?」

 

「ジュルィ!」

 

怒りから恐怖に染まり始めた男を余所に、ジュプトルは躊躇無くリーフブレードを振るう。

 

ブシュウッ!!

 

「いぎゃあぁぁぁぁっ!!?」

 

リーフブレードの振るわれた箇所――――――、男の左上腕から鮮血が飛び散る。

 

そのあまりの光景に、ジュプトルにくっついていたリオルは恐怖のあまり置かれていた木箱の裏に隠れてしまう。

ジュプトルは迷う事無く右腕のリーフブレードを、今度は男の首筋に持っていく。

男は悲鳴を上げる事も出来ず、ジュプトルの瞳はこう訴えているように見えた。

 

「もし従わなければ、命は無いぞ」、と。

 

「ま、待て!!鍵は扉の奥にある管理室だっ!!」

 

恐怖に負けた男は、ついに鍵の保管場所を教える。

それを聞いたジュプトルはアルトと似たように軽く溜め息をつき、男を向き直させる。そして軽く跳ね男の顔面に回し蹴りを放ち気絶させる。

 

「・・・手間をかけたな」

 

ジュプトルに詫びるように言葉を送るが、ジュプトルは否定するように首を横に振る。

アルトは聞いた事に従い男が背にしていた扉をくぐり、ジュプトルとフカマルもそれに続く。リオルは恐怖からかその動きはぎこちなく身体は震えているが、それでもついていく。

 

扉の先は工事に使われたと思われる木製の細い足場だったが、ジュプトル達をポールに戻す事で足場への負荷を抑え、渡り切る事に成功する。

渡り切った先の建物を探ろうとするも、その分厚い扉には鍵が掛かっており、窓には鉄格子が掛かっている。

どう入ろうか思案していた時、

 

「カフ!カフカフッ!」

 

フカマルがボールから勝手に飛び出す。任せてくれと言いたげに自分の腹・・・と呼ぶには怪しいところだが腹をポンポンと叩く。

何を考えているのかアルトが真意を探ろうとした瞬間、

 

「カァーフッ!」

 

フカマルが窓の鉄格子に飛びつき、バキバキと大きな音を立てながら噛み砕いていく。

やがてフカマルがゲップをし、食べ終えた後を見ると人が通れそうな程の隙間ができていた。

 

アルトはそれを見て、軽く笑みを浮かべフカマルの頭を軽く撫でる。その後にフカマルを抱え鉄格子の隙間から建物内へ侵入する。

侵入し終わったアルトはもう1つのボールからジュプトルを出す。

 

「手分けして鍵を探すぞ」

 

「ジュル」

 

「カフ」

 

アルトの指示にジュプトルとフカマルは頷く。

手分けして鍵を探している時、リオルが何かを発見し取ろうと必死に背伸びをする。

 

「あった!鍵・・・」

 

ゴツンッ!

 

アルトが鍵を発見したと同時に後ろから音が響いた。

 

 

「ウゥ・・・」

 

後ろを向くと、そこには頭を抱え痛がっているリオルがいた。傍らには分厚い本が落ちている。

どうやらリオルはこの本を取ろうとしたところ、本が頭に落ちてきたようだ。

 

「ワゥッ!?」

 

アルトは本を拾いリオルの頭を軽く叩く。

リオルは短い悲鳴のような鳴き声を上げアルトに向く。

 

「我慢しろ、これくらいの痛み」

 

アルトはリオルに拾った本を渡す。

リオルは怯えながらその本を受け取る。

 

「ポケモンって、人間よりも長生きな筈なのに、人間の歴史が好きなんだな」

 

アルトは本を受け取ったリオルを見てそう言うが、リオルは難しそうな顔をする。

自分がどう思っているのか分からないのだろう。

 

そこへ同じく鍵を探していたジュプトルとフカマルが戻る。

鍵はアルトが入手した為、開門自体は出来るがアルト達は別の事を考えていた。

そして、次の目的を告げる。

 

「海門を開けても、このままだと船が迎撃される。そうなる前に砲台を潰す」




ED:オラリオン/やなぎなぎ

新年最初の投降となります。
今年もよろしくお願いします!
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