思いつきのネタを書いていくかもしれない集(予定) 作:カラナシ
どうでもいいですが誕生日が近い。
「うおおおお!」
「先輩、足が生まれたての哺乳類のようです! 無理をしてはいけないかと!」
「いや、私も物資運び手伝おうと、思って──マシュ力持ちだね!?」
「あ、はい。デミサーヴァントであるこの身は、魔力が通えば並以上の力が湧くようです」
「すぐ終わるからマスターは休んでな。この程度、俺らには苦にもならんから大丈夫だ。な?」
「……そっか。わかった、お先に休ませてもらうよ。あっ疲れたらすぐ皆も休んでね!」
「おう、ありがとな」
「了解です、マスター」
「ろびーん」
「んー?」
「暇でーす」
「休むのもお仕事ですよぉマスター」
「わかってるんだけどさ……あ、ロビンちょっと鳥さんもふって良い?」
「あー今斥候に使ってますねえ」
「ウィッスおつかれさまです引き止めてすんませんロビン先輩」
「はいはい、マスターもきっちり英気を養ってくださいよっと」
「く、くく……おや、どうしたマスター」
「笑い混じりで言うって事は見てた?」
「たまさかだ、わざとでは……ぶふっ」
「くそぉ!! 暇です小次郎!!」
「拙者これより薪拾いに行かなければならぬでござる」
「仕事あって羨ましいですくそぉ!!!」
「手隙になれば茶飲み話に付き合うぞ、マスター」
「ありがとうくそぉ!」
「全く、休めと言われていたでしょうに」
「あ、ごめんお母さん」
「誰が母親よ! ……コホン、そんなに暇なのでしたら是非お話でも」
「あっごめんちゃんと休みます」
「あ。……まったくもう! ほんとにちゃんと休みなさい!」
「あれ、君どうしたの?」
「あ、ブーディカさん。いやー、休めって言われちゃったんだけど、」
「うん、何か気になる? お姉さんでよければ話を聞くよ?」
「いやー……休みすぎて寝れないんで何かさせてください暇です」
「あらら。うーん、それじゃあ一つお姉さんに頼まれてくれる?」
「なんでもどうぞ!!」
「はい、あーん」
「あーん」
「味見。どう?」
「んく、美味しいです! けどこれ仕事じゃ」
「はいじゃ次はこれ、あーん」
「オイシイデス!」
俯瞰して全体を眺める。
乱立するテント。物資を使い、食事を取り。
木々を切り突貫で整えた地面は凸凹で、木の根に乗り上げたまま傾いたテントも見受けられる。
決して完璧な環境では無いが、行き交う兵士達の顔は明るい。
大多数が空元気でも笑っている様を見ていると、テンパってはいても士気はさほど下がっていないのだろう。
くるくるとよく動くもんだ、と赤い髪の少女をついでに視界に収めながら思考する。
──自分に闘争心は無い。
戦いに対しての嫌悪感は無い。
だからといって好むのかというと、それも無い。
薄れた記憶でも、学生生活やらなんやらで勉学に励んだだろう知識があるならば……競い合った事くらいはあったはずだ。
前から無いのならば納得もするが、そうで無いという根拠が少しでもあるなら別の可能性を考えた方が良いようだ。
サーヴァントである事よりも、この霊基が戦闘に対して思う事が無いのは───何か引っかかった。
……紫色の頭がひたとこちらを見据えて近づいているので意識することにした。
「……なんか用か」
「用事がなければ話しかけてはいけませんか?」
は、と口の形が固まる。
今聞こえた言葉の理解が遅れた。
とりあえずどういうつもりかと顔を傾ける。
「……………………」
「……ちょっと、似合わないこと言ったのは自覚してるからその顔やめ ……コホン。そうでなく」
もう遅い気がするが聖女─サーヴァント、マルタは気を取りなおすように口に手を当て咳払いをした。
……容易く目を閉じる辺り先程までの敵意は消えたらしい。
何のつもりかと勘繰ると、それを見て取った聖女はおもむろに姿勢を正し
「謝罪を。貴方を誤解していました」
「何の話しだ」
光に当たり紫に光る長い髪の根元、頭の旋毛が見える。
まるで首を差し出すかのようなソレに反射的に声を出した。
誤解とは、一体何だ。
「マスターの治療に動いた貴方を攻撃してしまった」
「別に何とも思ってねぇよ」
「そうですね。貴方は私たちを何とも思っていない。これは勝手なケジメに変わりはないでしょう」
そうは言うが、こちらに向ける視線は。
「それでも……ありがとう。マスターを助けていただき、感謝します」
「用はそれだけか」
にべもない。
そう言うしかない態度で接する。
と、マルタのこめかみが若干動いたのを知覚する。
……何故かまた意に反した。
この口は。
この身は別に何か聖女に思うところは無いはずだ。いやそもそも誰かに何かを思う事も『彼』には無い。
ならばと考えたところでふと聖女を見やる。
先程まず間違いなく癇に障っていたのなら、動きもあるだろうか。
そしてマルタは──肩をすくめてやれやれと言いたげな動きを見せつけこちらに背を向けた。
「ところで」
振り仰ぐ顔。
ところで、と言うことは何か別件でもあったのか。
まだ何か用か、と声を出そうとし
「何故天幕の上にいるのですかアナタは! サーヴァントといえど下りなさい!」
「…………」
聞こえなかったふりをした。
ガリ、ザク、ザク。
何か硬質な物で石や地面を掘る音。
人間たちから離れて森に接するギリギリの範囲で、今の俺がしている事。
結界。
効果でいうならソレ。
具体的にいうと気配を遮断する壁をつくってついでに音も遮断、前の知識でいうなら変に気流を遮断しないで都合の悪いものははじく網戸のイメージ。
前の知識と『知識』が合わされば妙だろうが出来てしまった。
魔力もほぼ要らねえし便利なもんだ、と頭に過ぎる。
……いや、この場合は空気中のマナも巻き込んでるから多少効果が上がってるか。
アンサズ、スリサズ、ハガル……
とりあえず色々思い出した中で「守護」「隠蔽」「循環」「自然」と利用できそうな物を片っ端から石に刻みつけた。
それ以外だとて、組み合わせでいくらでも変わるから例外ではないが。
適当に森との境に突き立てる。
なんとなく人払いの魔術だとかを彷彿とさせるが、
効果は薄い。
思考誘導まではいかないが、なんとなくでも
……いや、そう『知識』が告げている。
「こっちの人間から境界を見えるように石を立てて結界もどきを作るとは……随分気の利いたことしてるじゃねぇか」
背中にかけられた声。
首を回し視線を向ける。
簡易的に作られた拠点、テントがいくつか。
点在する焚き火に照らされるのは、鎧を着た兵士。
それよりも小さいが効果的な松明を幾人が持っている。
その明かりを背にしてこちらを見つめる人影。
赤い光に照らされずとも、僅かな光にその眼は輝く。
「…………それがどうした?」
何か言いたげにも見えるぼんやり光る眼を見返し、問う。
「いーや? 別に文句は無え、楽が出来るしな」
肩をすくめ此方に見えるように両手を広げる影。
ただ、解せねえ。と腰に手を当て声を続ける。
目線は境界を一通り眺めた。
ルーンに精通する者同士であるから、問題はない。
──軽い物が空気を切り裂く音。数は二つ。
視界に入らずとも片手で掴んだ。
「その形で随分器用な真似だと思って見てりゃ、
手を開くと、何か細長い四角の銀色の包装紙に包まれた─ふと有名な保存食を思い出した─物ともう一つ……使い物にならなくなった物。
──彼等のマスターたる少女の髪飾り。
「人のモンを少しくらいは食っとけ。マスターの居ないサーヴァントなら尚更だ」
感情のこもらない視線を向けながら、宣う。
ふと、思い当たる。
「……昼間も居たな」
ほぼ確信もあったが念の為も兼ねて告げると、ほおと声が上がる。
表情こそ変わらないが、かすかに眉が上がっていた。
腕をゆったり組み、杖を抱え込むと軽やかな声を出す。
「まあな。嬢ちゃんはそんなつもりも無かったらしいが、ちょっくら観戦させてもらったぜ」
「テメエの仲間が殺気立ってるトコを、か?」
「そりゃあ、アンタが何かするってんなら動いたぜ」
飄々と流す様に片目を閉じ、あっけらかんと。
まるで冗談を告げるように。
あの時、背中に感じた視線。
殺気は無かったが……
『知識』を引っぱり出さずともそれこそ、
最大火力でブッ放す準備をしていただろうと想像がついた。
「で、マスターが謝りたがってたぜ」
「………………あ?」
思わず声が漏れた。
開いていた片目すら閉じている。
仮想敵……しかも
俺にその気が無いからか、それとも英雄ならば対応出来るからなのか。
……多分後者か。
そのまま人影は組んでいた腕を下げ杖を片手に持つと、空いた手で後方を示す。
「アンタを探して見当違いの方向に走ってった。
会ったら伝えてって言われちまったしな……
『助けてくれてありがとう、自分が悪いのにごめん』だとよ」
「……何に対してだ」
「詳しくは本人に聞きな。だが……そうだな、
サーヴァントに武器を抜かせて悪い、とかだけじゃねぇだろうよ」
何を言っている、と考えたが口を閉じる。
──サーヴァントはマスターを守るのが当たり前。
しかし、そのマスターはその前提を知らなかったな。
カルデアに着くまでごく一般人だった、はずだ。
それは魔術に傾倒した人間の輪にいなかったわけで、
そう、それこそ
「…………、」
「あん?」
口を開くが、言葉が瞬間出なかった。
またか、と意識して口を動かす。
ようやくコツを掴んできた。
認識してからだが、コレは特定の条件で起こるモノだと気付いた。
「……テメエらのマスターは、随分気楽に
「──ほう?」
赤い眼が細まる。
焚き火の光を背中に受けているのに、何故かこちらを見る眼が光ったように思う。
あの主人公は、きっとここまであの道筋通り進んできた。
たまたま採用され平穏な世界から逸脱した世界へ招かれた。
人が死んだ。
たまたま運が良かっただけの状態で、その道を少し外れた人間が次々に死んでいったと知らされて。
人でなしに目の前で面識ある人物を殺されて。
慕ってくれた後輩が傷つきながら、自分を守っている道のり。
一般人には重すぎる使命を背負わされて、
しかしそれしか道は無かった。
そんなものを背負わされて、笑っていられるのは
……ンなモン無理してるに決まってる。
色々支えがある、なんて言ったところで
英雄でもないただの人間が
だから俺は……
──だから、?
はた、と気づく。
──俺はこの先、何を言ってどうするつもりだ?
剥離する感覚。
これ以上……例えば忠言でも言えば、きっと俺は人理側に近づく。
だがそれに反しようとする体。
近づこうとする俺と、遠ざかろうとする俺が存在する感覚。
「………………」
俺はこの先を知っている。
ある程度、ではあると思うが。
何せ、今ここに「俺」がいる事がおかしいと知っている。
本来居なかったはずのサーヴァントの体を持つ「俺」。
誰が、なのかはわからない。
俺に何をさせたいのかもわからないが、
──俺は『どちら』だ?
「…………お前、そのナリで随分とまあ協力的だな?」
「何が言いたい」
「褒めてんだぜ? まあ、
ひょい、と肩をすくめる姿にふと同じ仕草をした聖職者のサーヴァントが重なる。
「どういう意味だ」
「ルーンを使うわりに隠そうとしてるようでこうもわかりやすく
「…………マスターを得た奴らは全員回りくどい言い回しをするって決まりでもあるのか?」
「ん? ……無表情なワリにイラついてんのか? 俺は見たままを言ってるだけだ」
あのマルタもだが、何故だか俺について何か
ソレについては何故直接言わないのか疑問に思ってはいるが。
イラついている、と評されてもイラついちゃいない。……はずだ。
視線を外して手の中の物を見ながら、口の中で独り言つ。
ふと思い返す。
──あの時、嬢ちゃんにルーンと看破された。
それは別に問題じゃなかった。
……はずだ。
しかし予想通りとも言うのか俺は
そしてこの夜まで、接触していない。
俺は今も思った事を言っている。
言わなくていいことも含めて言っている。
そもそも二重の意思があるように感じるこの感覚は何なのか。
ある事を探る為のブラフをこんなに派手にやっているのは何故だ?
人に見せる為?
ならば目の前の人物が言うようにこうも目立つようにする物じゃない。
いや、待て。……自分で自分の行動に疑問?
別に俺は切羽詰まった状態にもなってない。
自分でわけのわからない行動をするような条件になっちゃいないはずだが……?
自分でも分かる程に途端、何かが
…………いや、そういえば、別に、どうでもいい、じゃないか。
そう、俺のする事をどう思われようが
「……やはり──ただのバーサーカーでは無いな」
決して張っていない声だが、さして距離もなく耳に届く。
目を移せば、開く口。
杖を向けない、しかしその気配。
獣めいた瞳孔が細まり、こちらを睥睨する。
声に出さずとも容易く言った言葉を理解した。
──── お前、本当に俺か?
元来の『彼』は、万能だ。
剣も使えば槍も扱い、その豪腕で城壁を持ち上げるなんて伝承もあり。
リンゴを投擲して敵を粉砕したなんて伝承もあった気がする。
あげく、魔術すらも師事した女王から免許皆伝。
そんな英雄の、智の部分を前に出すと決めた姿。
……彼が反転したとして、この俺になる事は無いだろう。
口に出さないまま、光る赤い目を見返す。
「──────」
兵士が忙しなく動く音。潜められても数に量をなす話し声。火花が散る音。
そんな時にこちらに近づく足音を感知した。
「──張りつめた空気が快い、良い夜よな両人」
僅かに地面に擦り合う藁の音。
月と火の光に照らされて赤みを増した紫の髪が風にそよぐ。
「どうやら逢瀬の邪魔というわけでもない」
「あァ?」
視線の先で薄らと怪訝な声を上げるキャスターに肩をすくめると、こちらを見やった男は軽やかな様子で片目を閉じる。
「故……どうだろう、少し拙僧と問答でも?」
うらぁシリアスだ→やだこの人脳内完結すごい
コメディぶっこむ→おい何故キャンセルした
ならばラブだおにゃのこ→なんでフラグ折るんこの人……
なら友情モノとか→周囲が警戒MAXゥ!!
時間が空いたらすごく……文章が……文才がほしい。
去年うちのカルデア、タマモキャットが来てエミヤさんを配布でいただいたらサラスヴァティ目当てのガチャで騎士王様来ました。ご飯が用意できる環境になった途端ですねわかります。
なんでかそれから金鯖がわりと来て逆にあっぷあっぷしてます。戦術に広がりがありすぎて脳筋に終着する拙者です。
そしてバスターゴリラにまだ泣いてる。