魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー 作:ダラケー
再びヴィヴィオたちの誘いで【無人世界カルジーナ】へやってきたリュイ。
その目的は【インターミドル・チャンピオンシップ】に出場するヴィヴィオたちの模擬相手となのはたち大人組の【対アマゾン戦闘】の訓練相手であった。
っと言うのは表向きで、本来の目的はカルジーナに潜んでいた【カブトガニアマゾン】の討伐であった。
なのはとフェイトの援護で、カブトガニアマゾンを討伐したリュイ。
しかしその直後、謎の美青年【ステイシー】こと【ステイシーザー】が襲いかかってきた。
カブトガニアマゾンとの戦闘直後な上にリュイはガンマに変身していられる時間は限られており苦戦を強いられてしまう。
さらにステイシーザーは【バトルフィーバーJ】を召喚し、圧倒する。
なのはとフェイトが援護に回るが、ステイシーザーは新たに【特捜戦隊 デカレンジャー】、【魔法戦隊 マジレンジャー】、【獣拳戦隊 ゲキレンジャー】、【手裏剣戦隊 ニンニンジャー】を召喚し、援護の妨害を行う。
そしてステイシーザーは必殺技【シーザー
リュイ「ん……?」
目が覚めたリュイはコックピットのような場所の端に転がされていることに気付く。
リュイ「ここは…」
手足を動かすが手錠のようなもので動けなくされているのか僅かにしか動かなかった。
ステイシーザー「悪いけど、そのまま大人しくしててもらうよ」
リュイが目を覚ましたのを感じたのかステイシーザーは奥から歩いてきて言うと変身を解き、ステイシーに戻った。
リュイ「ぼくを…どうするの…?」
ステイシー「さあね。僕はただ、アイツに言われただけだから」
理由を聞かれたステイシーは素っ気なく答える。
リュイ「あいつって?」
ステイシー「悪いけど、もうこれ以上は話すことはないよ。大人しくしてな…!?」
リュイの問いにステイシーはそう返答した瞬間だった、バトルシーザーロボのコックピットが激しく揺れた。
ステイシー「なんだ!?」
突然の揺れに驚いて、状況を確認しようと外部カメラを起動させるとバトルシーザーロボの隣に左右対称なカラーリングが特徴で、船体と目に当たる部分がそれぞれ金と銀、赤と青と言う組み合わせになっているワニ型の巨大戦艦がおり、攻撃してきていた。
ステイシー「くそ!界賊か!!」
ワニ型の巨大戦艦を見て、ステイシーは苛立ちを見せていた。
するとワニ型の巨大戦艦が放ったミサイルがバトルシーザーロボに命中、装甲が破壊された。
リュイ「うわっ!?」
ステイシー「しまった!!」
破壊された装甲からリュイは外へと吸い出されてしまった。
とある世界の学校では学生たちがプール掃除を行っていた。
?「あー、かったりー…なんで今日に限って、俺らがプール掃除なんだよー」
ブラシで水の抜かれたプールを磨きながら赤いカラーのY◯◯T◯◯◯◯のマークが入ったタオルを被っている青年が文句を言う。
?「文句言わない。みんなでやれば早く終わるでしょ」
文句を言う青年に水色の髪に、小さな角が生え、顔は美人の部類に入りスタイルもいい少女が言う。
?「だけどよー…」
?「おーい、カゲチヨー。あんま文句言ってると残りの作業、お前だけにさせるからなー」
カゲチヨ「なんで俺だけなんだよ!?」
青年【カゲチヨ】が文句を言っていると黒髪に眼鏡、無精髭を生やした男性が言う。
カゲチヨ「つーか、お前は何もしてねーだろ!!」
男性に向かってカゲチヨは指さしして言う。
?「あ?そりゃあ、俺はお前らの先生だから生徒がしっかりしているか見守らないといけないだろ」
生徒「神谷先生、これどこに片づければ…」
神谷「あぁ、それは用具室の奥にしまっといてくれ」
生徒「分かりました」
カゲチヨの反論に真っ当な発言で返す男性【神谷】教師は別の生徒にビート板をどこに片付けるかを聞かれて指示していた。
神谷「ってことで、文句言う前にしっかり動けよー」
指示し終えた神谷はそう言って別の班の方へ歩いていく。
カゲチヨ「くそー、神谷の奴覚えてろよ…」
握り拳を作りながらカゲチヨは神谷(生徒と先制の関係なのに)を睨みつけていた。
?「それよりカゲ、今日のカレコレの依頼はどうするの?」
カゲチヨ「あー…今日はヒサとシディで頼む」
隣でずっとカゲチヨを諌めていた少女【ヒサメ】に【かれこれ屋】の依頼について聞かれたカゲチヨはめんどくさそうに言う。
ヒサメ「分かった…!?」
カゲチヨに依頼を自身と【シディ】と呼ばれる人物だけで頼むと言われた瞬間だった、青い空に黒い穴が開いたかと思いきや、巨大な何かが飛来して真下にあった建物を破壊され、爆発が起きて黒煙が上がった。
カゲチヨ「なんだ!?」
建物が突然破壊されたことに驚いていると、黒煙からバトルシーザーロボが姿を現した。
カゲチヨ「うおー!なんだ、あのロボット!超カッケー!!!」
ヒサメ「小学生かっ!!」
バトルシーザーロボを見て興奮するカゲチヨにヒサメは呆れながら突っ込む。
ヒサメ「ん?…ちょっと、あのロボットに誰か追われてるよ!」
カゲチヨ「え?うお、マジか!?」
ヒサメに言われてバトルシーザーロボの歩いている先を見ると小さな影が逃げていた。
その小さな影は必死で、バトルシーザーロボから逃げていたが、石にでも躓いたのか、転倒してしまった。
カゲチヨ「あぶねぇ!!」
転倒したのを見て、あのままではバトルシーザーロボに踏み潰されてしまうと思った時、バトルシーザーロボがその動きを止めた。
ヒサメ「止まった?」
カゲチヨ「アイツがあのロボットのパイロットか?」
バトルシーザーロボが止まり、中からステイシーザーが降りてきたのが見えた。
ステイシーザー「ようやく追いついたぞ!」
バトルシーザーロボから降りてきたステイシーザーは立ち上がろうとするリュイに銃口を向ける。
リュイ「くっ!」
ステイシーザー「させるか!」
アマゾンズドライバーを出して変身しようとしたリュイをギアトジンガーのトリガーを引いて太ももを撃ち抜いた。
リュイ「いっ!!」
太ももを撃ち抜かれて、リュイは変身できなかった。
リュイ「うぅ……」
血がどくどくと流れる太ももを押さえて、リュイは痛みでうずくまってしまう。
ステイシーザー「手間取らせてくれたな。手足のもう1、2本撃ちぬいておくか…!?」
ギアトジンガーを構えてリュイの四肢を撃ち抜こうとした矢先、赤い糸のようなものが奇襲のような形で襲いかかってきた。
ステイシーザー「誰だ!!」
糸を回避したステイシーザーは叫ぶ。
カゲチヨ「小さい子供相手に随分と大人げねーじゃねーか!」
ヒサメ「君、大丈夫?」
それに答えるようにカゲチヨがステイシーザーの前に現れ、ヒサメがその後ろでうずくまるリュイに駆け寄る。
ステイシーザー「僕の邪魔をしないでくれるかな?」
邪魔をされたステイシーザーはカゲチヨたちに言う。
カゲチヨ「小さい子供をデカいロボットで追いかけまわして脚を銃で撃ったお前の邪魔をしないほうが変だろ」
腕から赤い糸状にした自身の血液を展開しながら臨戦する。
ステイシーザー「そうか、邪魔をするというのなら…!」
臨戦するカゲチヨにステイシーザーはダークセンタイギアを出してギアトジンガーにセットした。
《邪バーン…!》
《リューウソウジャー…!!》
セットされたダークセンタイギアからギアトジンガーを経由で呼び出されたのは43番目のスーパー戦隊【騎士竜戦隊 リュウソウジャー】のフェイクであった。
ステイシーザー「行け!」
現れたステイシーザーの指示で、リュウソウジャ―(レッド、ブルー、ピンク、グリーン、ブラック)がカゲチヨにリュウソウケンで襲い掛かる。
カゲチヨ「なっ!?んなのありかよ!?」
いきなり5人も召喚してきたステイシーザーに言いながらカゲチヨはリュウソウジャーの攻撃を回避する。
ステイシーザー「そのままそいつを抑えてろ!」
リュウソウジャーのフェイクにカゲチヨの足止めを任せ、ステイシーザーはリュイを捕らえようとヒサメに接近する。
ヒサメ「行かせないんだから!!」
接近してきたステイシーザーにヒサメは電撃を放った。
ステイシーザー「!?」
電撃はステイシーザーには直撃しなかったが、足元に命中して接近を妨げた。
ステイシーザー「雷の超能力者か?だが、僕の敵じゃない!!」
ヒサメが電撃を放ったことに少し驚きはしていたが、敵ではないと判断して走り出した。
ヒサメ「私の能力が雷だけと思わないでね!!」
そう言ってヒサメが手を地面に付けると、走ってくるステイシーザーに向かって氷柱が伸びて下半身を凍りつかせた。
ステイシーザー「なに!?」
雷だけでなく冷凍能力を有していたことは予想外だったのか、凍りついた下半身を見ながらステイシーザーは驚く。
さらにヒサメはリュウソウジャーのフェイクにも向かって冷凍攻撃を行い、下半身を凍りつかせた。
ヒサメ「今のうちに!」
カゲチヨ「おう!」
ステイシーザーとリュウソウジャーのフェイクを凍りつかせ、ヒサメはリュイを抱えて言いとカゲチヨと共に逃げていくのだった。
ステイシーザー「くそ!待て!!」
リュイを連れて逃げていく2人を見てステイシーザーは追いかけようとするが、下半身を凍りつかせられて動けなかった。
カゲチヨ「とりあえず、ここまでくれば大丈夫だろう…」
ステイシーザーから逃れたカゲチヨたちは人通りの多い商店街の裏路地に隠れていた。
ヒサメ「そうだね。ねえ君、大丈…」
リュイ「すー…すー…」
振り切ったと思ったヒサメは心配してリュイに聞くが、リュイは変身した反動の睡魔に襲われてしまい、ヒサメの腕の中でぐっすりと眠っていた。
ヒサメ「えぇ!?寝てる!?」
カゲチヨ「どんな神経してんだよ!?」
ぐっすり眠っているリュイに2人は驚く。
カゲチヨ「って、そういえばコイツ、脚撃たれてたろ!」
ヒサメ「そうだった!今のうちに傷を…って、あれ?」
カゲチヨに言われて、リュイがステイシーザーに射たれていたことを思い出したヒサメはすぐに患部である脚を見るが首をかしげた。
カゲチヨ「どうした、ヒサ」
首をかしげている
ヒサメ「傷が…無くなってる…」
カゲチヨ「んな馬鹿な…!?」
射たれた傷が無くなってると聞いてカゲチヨも確認すると確かにステイシーザーに射たれた傷がすでに塞がっていた。
カゲチヨ「いったい、どうなってんだよ…」
眠っているリュイを見ながら、その回復力の高さにカゲチヨは何かを感じていた。