魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー 作:ダラケー
hunting 61
シグマ襲撃から数日後。
シグナム「ふむ、良い朝だな」
カーテンを開けて朝日を浴びるシグナム。
リュイ「ん~…」
朝日を浴びてリュイは眩しいのか日陰を作る。
まだ眠くて仕方ないようだ。
シグマとガンマの戦闘でインターミドルは一時中断ということが決まった。
幸いリュイの正体はバレずに済んだことが八神家や関係者にとっては大きな救いであった。
ただ問題があるとすれば…。
シグナム(また泣いていたのか…)
リュイの顔に涙の痕を見つけてシグナムは思う。
シグマに敗北して以来リュイは毎晩のように泣いているのだ。
悔しくて泣くのならいいのだがそれだけではない。
今のリュイは変身して戦うことが出来ないのだ。
3日前のビートルとスタッグアマゾンとの戦いの時である。
当初はリハビリもつもりで戦うハズだったのだが変身して直ぐに発作を起こして戦うことが出来なかったのだ。
その時はシグナムたちによって撃退されたので事なきを得たが…シグマによる敗北の恐怖がリュイの中に根強く残ってしまっているようなのである。
シグナム「リュイ…」
流石のシャマルでも心に根付いてしまった恐怖心まで治すことは出来なった。
リュイの頭を撫でてシグナムは静かにドアに向かって部屋を出てリビングに向かった。
シグナムがリビングに行くとはやてたちがすでにいた。
はやて「シグナム…リュイの様子は?」
シグナム「昨晩も泣いていたようで今も寝ています」
はやて「そうか」
シグナムからリュイの様子を聞いてはやては言う。
ヴィータ「仮面ライダーアマゾン シグマ…アイツにボロボロにされたんだ。無理はねぇよ。実際、あたしだって今でも夢で見る…」
シグマによる恐怖心はリュイほどではないがヴィータも戦ったから分かるようで言う。
ザフィーラ「何とかしなければいずれ奴はリュイを狙って現れるぞ」
ザフィーラの言うとおりである。
いずれガンマことリュイが生きていると分かればシグマは再び姿を現すであろうからである。
その時、もしリュイが今のままでは戦うどころか一方的に殺されてしまうからだ。
はやて「せやな…でもこればっかりはウチらでどうこう出来る問題やないで」
シャマル「そうね。これはリュイくん自身の心の問題だものね」
シグナム「だがどうにかせねば…」
例え戦えなくともリュイが今の状態が続けばリュイ自身にとってよろしくないと考えるシグナム。
リイン「あ、そうです!あれがありました!」
何か思い出したのかリインはリビングを出て自身の部屋に向かった。
リイン「シグナム、明日リュイくんと行くといいですよ!」
戻って来たリインはそう言って2枚の水族館親子ペアチケットを手渡した。
アギト「なるほど、水族館に行ってリュイの心のケアをするわけだな!」
シグナム「そうか…主はやて」
はやて「シフトは何とかしとくから行ってきや」
シグナム「はい」
はやてからリュイの心のケアを任されたシグナムは頷いたのだった。