魔法少女リリカルなのはViVidー人喰らいし、古の血ー   作:ダラケー

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父の日ってわけて送ります!

ではどうぞ!


番外編 3
特別回 父の日


その日、リュイは森であるアマゾンと戦っていた。

 

青い体をしていて所々に黒く丸い斑点があり、頭には牙のように鋭く内側に曲がっている角を左右に持ったアマゾン―『スタッグアマゾン』だ。

 

スタッグアマゾン「キシャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

リュイに向かって突進するスタッグアマゾン。

 

リュイ「アマゾン…」

 

向かってくるスタッグアマゾンにリュイはアマゾンズドライバーを出して左側のグリップを捻ってガンマに変身した。

 

ガンマ「そのつの…よこせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

主旨が物凄く違う気がするがガンマはスタッグアマゾンに向かってく。

 

何でスタッグアマゾンの角…というか顎の牙が欲しいのかというとそれは昨日のことである。

 

リュイは日課となっているミウラとの模擬戦をしてその休憩をしていた時である。

 

リュイ「ちちの…ひ…?」

 

聞きなれない言葉にリュイは首を傾げた。

 

ミウラ「そうだよ。リュイくん知らないの?」

 

リュイ「うん……」

 

ミウラ「父の日っていうのはお世話になったお父さんに送り物をしたりすることだよ」

 

リュイ「おくりもの…」

 

リュイの中で父つまりパパは他ならぬはやてである。

 

そのはやてが好きなのは…。

 

リュイ「おんなの…ひとの…むねって…おくりものに…はいる?」

 

リュイの質問にミウラは驚いて飲んでドリンクを吹き出してしまった。

 

リュイ「はやぱぱが…いちばん…すきなの…おんなの…ひとの…むね…だよ?」

 

ミウラ「え、あ、うん…そうだねって違うよ!送り物はそんなのじゃなくてその人の一番好きな物を送るのは確かに良いけど気持ちが籠っていれば大丈夫だよ。だから女の人の胸は無しでね」

 

リュイ「わかった…」

 

ミウラに言われてリュイは納得する。

 

リュイ「はやぱぱの…おくりもの…なにが…いいかな…?」

 

ミウラ「う~ん…ボクは包丁とかかな。家はレストランだから」

 

リュイ「ほうちょう…」

 

これが原因である。

 

リュイは包丁が何で出来てるか知らないのでとりあえず斬れそうなのを着けたアマゾンを手当たり次第に狩り始めたのだ。

 

ガンマ「ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

バイオレント・ブレイク!!

 

右側のグリップからアマゾンブレイドを出して向かっていく。

 

ガンマ「ガアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

アマゾンブレイドを振るいスタッグアマゾンの右側の牙を切り落とした。

 

スタッグアマゾン「キャガアァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?」

 

牙を切り落とされてスタッグアマゾンは悲鳴を上げる。

 

ガンマ「とど…め!!」

 

バイオレント・パニッシュ!!

 

目的の()を回収したガンマは左側のグリップを捻りアームカッターを大型化させた。

 

ガンマ「ウオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

大型化させたアームカッターでスタッグアマゾンの首を切り落とした。

 

黒いアマゾンの血が噴水のように吹き上げながら残った体が糸の切れた人形のように崩れ、黒い液体となって消えた。

 

リュイ「はやぱぱ…よろこんで…くれる…かな…」

 

変身を解いて回収した()を見てリュイは言う。

 

リュイ「ねむ…い…」

 

変身した後遺症でリュイは睡魔に襲われた。

 

リュイ「すー…すー…」

 

睡魔に襲われたリュイは我慢しきれず倒れて眠ってしまった。

 

リュイが眠って直ぐに篭を持った老人が現れて駆け寄ってきた。

 

 

 

リュイ「んー…」

 

リュイは目を覚ますと古い小屋に寝かされていた。

 

リュイ「ここ…どこ…?」

 

古い小屋に寝かされていたリュイは不安に駆られてしまう。

 

?「目が覚めたみたいだな」

 

リュイ「?」

 

声の方を見ると囲炉裏の前に老人がいた。

 

リュイ「おじいちゃん…だれ…?」

 

ケン「そうだな。私はケンとでも言っておこう」

 

『ケン』と名乗る老人。

 

リュイ「つの…つのは…どこ…?」

 

持っていたスタッグアマゾンの牙が無いことに気付いて慌てる。

 

ケン「これのことかい?」

 

スタッグアマゾンの牙を出して老人は聞いてきた。

 

リュイ「つの…!」

 

老人の持っているスタッグアマゾンの牙を見てリュイは言う。

 

ケン「良ければこれを持っていた理由を聞かせてくれないかい?」

 

リュイ「えっと…」

 

ケンに聞かれてリュイは話した。

 

ケン「そうか、お父さんのために包丁のプレゼントを。良ければその包丁、私に作らせてくれないか?」

 

リュイ「いいの…?」

 

ケン「私もあの怪物には困っていてね。退治してくれた君に感謝のお礼だ」

 

リュイ「ありが…とう…!」

 

老人の申し出にリュイは喜んだ。

 

ケン「少し離れてなさい」

 

ケンに言われてリュイは少し離れた。

 

ケン「ムンッ!!」

 

リュイが少し離れたのを確認したケンは手から光を出した瞬間、スタッグアマゾンの牙が変化して一瞬で包丁になった。

 

リュイ「!?」

 

一瞬で包丁になった牙に驚く。

 

ケン「ほら出来たよ」

 

出来た包丁を渡すケン。

 

リュイ「おじいちゃん…なに…もの…?」

 

包丁を受け取ってリュイはケンのことを聞いてきた。

 

ケン「ただのサンタクロースになる前のおじいちゃんだ」

 

リュイに聞かれてケンはそう答えたのだった。




リュイ「はやぱぱ…ちちのひの…ぷれじぇんと…!」

はやて「え!?」

父の日のプレゼントと聞かされてはやてはショック&衝撃を受けた。

父の日…それはお世話になった父親に感謝をする日。

いや、そこまでは良いけど…。

はやて(うちって…リュイにとっては父親ポジションになっとるの!?)

女なのに父親扱いされていることにショック&衝撃を受けていた。

その後、リュイが用意したスタッグアマゾン製の包丁を受け取りはやてはある意味で嬉しく、ある意味で悲しさを感じていた。

因みにケンの正体は…おっと、これは分かる方にしか分からないことにしておきましょう。

ではでは…。

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