ビーストウォーズネオ 超生命体トランスフォーマー~純白と漆黒の戦士~ 作:メリア
俺はビッグコンボイ。なぜか新兵たちの教官を任された傭兵だ。
ベクターシグマに副教官は誰が良いか、と聞かれたため、俺は
「グラファイスで。」
と即答した。・・・旅は道ずれというだろう。許せ。
その新兵たちとまず会って思ったことは、メンバーが個性的過ぎる・・・。だった。
特にハインラッドという狸に変身するトランスフォーマーとシャドウワープという鷹に変身するトランスフォーマーだ。後者のシャドウワープは纏っている雰囲気が新兵のものではない。他の者が起きないような僅かな気配で起きたり、戦場での戦い方はどちらかといえば古参兵のものだ。いったい何者なんだろうか・・・。
「ビッグコンボイ。」
物思いに耽っているとNAVIに呼ばれた。
「どうした、NAVI。」
「ビッグコンボイ、グラファイス副教官からメッセージです。」
「メッセージ?」
「はい。惑星クリアベールで待っていると。」
「・・・そこまで迎えに行けというのか・・・。」
・・・何を考えてるんだ、あいつは・・・。
シュー
と考えているとロングラックが司令室にやってきた。
「いいところに来た、ロングラック。皆を集めてくれ。」
「イエッサー。」
ロングラックは敬礼をして出て行った。・・・クリアベールか。アンゴルモアカプセルの反応がある。知っててここに・・・?
「ビッグコンボイ、連れてきました。」
「そうか。」
「それで何の用ですか?」
「ああ、今から惑星クリアベールへ向かう。」
「クリアベールですか?」
とスタンピー。まあ言いたいことは分かるが。大方何故あんな1日中霧に包まれている惑星に?といったところだろうな。
「そこにはアンゴルモアカプセルの反応があります。そして何より・・・。」
「何よりなんだよ、NAVI?」
「そこで副教官と合流します。」
「ふ、副教官・・・!?」
・・・これにはさすがに全員驚いているな。シャドウワープまで驚いているのは予想外だったが。・・・かなりのポーカーフェイスだが若干顔が引きつっているぞ。
「・・・誰なんです?その副教官というのは」
といち早く対応したのはやはりシャドウワープだった。
「名前くらいは聞いたことがあるだろう。グラファイスだ。」
「「「「えー!?あのグラファイス!?」」」」」
「孤独の鬼神と呼ばれてるトランスフォーマーなんだなー。んー。普通見ることはないよねー。」
「たしかに普通はないな。」
とハインラッドとシャドウワープ。・・・同僚にはタメなのか。にしてもこの2人はあまり驚いていないな。
「グラファイス、か。」
「どうした?シャドウワープ?」
「いえ、何でもありません、ビッグコンボイ。」
・・・シャドウワープの過去の記録が一切ないのと関係しているのか・・・?
「ビッグコンボイ、まもなく到着します。」
「分かった。・・・ロングラック、スタンピー、ブレイク、先に行くんだ。私たちは後から行く。」
「「「イエッサー!!」」」
と、3人は惑星クリアベールへと向かった。
「私達は霧が濃くなる時間帯を狙って行く。」
「何故?」
「そちらの方が隠密行動をとりやすいからだ。コラーダ。・・・ただ、注意していないと迷うかもしれんが。霧が濃すぎて前に誰かいるのかすら分からないほどらしいからな。」
「おい、それある意味まずいだろ・・・。」
・・・実戦経験はおそらく豊富。そしてその知識量も多いはず・・・。ならば何故、新兵扱いなんだ・・・?この鷹は謎が多いな。
「お前は全身真っ黒なんだから、闇にまぎれたら分かんねーんじゃねーの?」
「確かにそうだが。」
「黒いっていうのだけならライオコンボイ部隊のクロノフォスと似てるんだなー。」
・・・クロノフォス・・・。何か関係があるのか・・・?
「クロノフォスって言うとグラファイスとコンビを組んでいたっていう・・・。」
「そうだな。お互いのボディの色は真逆で純白と漆黒。しかしコンビネーションは抜群だったとか。・・・ただ、ガルバトロンと戦った後、他のライオコンボイ部隊のメンバーと同様に消息を絶った・・・。」
確かに報告にもそう書いてあったな・・・。
「ビッグコンボイ、そろそろ時間です。」
とNAVI。
「分かった。行くぞ、コラーダ、ハインラッド、シャドウワープ。」
「「「イエッサー!!」」」
・・・やはりシャドウワープ以外は敬礼も不自然だ・・・。ハインラッドはこう、無理やり不自然に見せかけようとしている感じがするが・・・。士官学校で学ぶだけだとはいえ・・・こうも差があるものではないだろう・・・。普通は。
そして俺達は惑星クリアベールへと降り立った。
「・・・。霧が濃いな。」
と言いつつも、3人の中で1番冷静なのはシャドウワープ。周りへの警戒も怠ってはいない。
「・・・ん?」
「どうした?コラーダ。」
「銃声が聞えねえか?」
「・・・。あちらか。」
と俺達は音がする方へ向かった。
そこでは、ロングラックとスタンピーとブレイクとグラファイスがセイバーバックとガイルダートが戦っていた。・・・一方的にセイバーバックがグラファイスをデストロンに勧誘してるように見えるが・・・。そのグラファイスはマシンガンを構えたままだしな。お前人の話を聞いているときまで武器を構えていていいのか・・・?
「・・・ビッグコンボイ。」
と小さくシャドウワープが合図してきた。かろうじて見える程度の合図だったが。
「しかし、キャノンでは・・・。」
「グラファイスなら避けるはずだ。」
・・・どこからその自信は来るんだ?まるでグラファイスを知り尽くしているかのような・・・。それにこの有無を言わせない雰囲気は一体・・・!?
「分かった。」
俺はそう言い
「ビッグキャノン、GO!!」
と、ビッグキャノンを撃った。
するとすかさずシャドウワープが上空へと舞い上がり、飛ばされたセイバーバッグとガイルダードに正確にミサイルを撃ち込んだ。俺が言えた事ではないが霧が濃く視界は最悪だというのに正確にミサイルを転送されるまでの数秒で撃ち込んだその実力・・・。
・・・グラファイスの視線を感じる・・・。やはりお前もそう思っているのか・・・。
お前は一体何者なんだ?シャドウワープ・・・。
俺はそう思いながら降下してくるシャドウワープを静かに見つめていた。
1.5話にするか2話にするか迷いましたが、1.5話にしました。ちなみにロングラックたちの視点は書きません・・・。
今回はシャドウワープが疑われまくった話です。そして私のシャドウワープひいき(笑)
次は前回の続きからです。