本来ならどこかの国との戦いでも書こうと思ってたのですが、それだとややこしくなるかと思いあえて訓練描写にしました
あと他作品キャラも登場します
あれから一年くらいが経過したある日のアストロリアス王国……
≪キンッ≫
ミール「うおっ!?強くなったなイチカ。
流石は私の弟だ」
イチカ「“双天の炎騎士”とか呼ばれるようになったからには、強くならなきゃどうしようも無いでしょ?
それに、ミール姉さんの弟になった以上は尚更ですし」
ミール「ふっ、それもそうだな。
ならば“疾風の姫騎士”と呼ばれる私としても、負けるわけにはいかないな!」
イチカ「それを聞けてよかったですよ、久々に本気出せますから!」
≪カンカンカンッ≫
俺、織斑一夏は今幸せだった。
ミール姉さんが言ってた通りみんな親切だし、何より国を治めてる王妃様から……
“娘がとてもあなたを気に入っているから受け入れるし、私達も大歓迎するわ。
これからはこのアストロリアス王国を、あなたの大事な故郷だと思いなさい”
っと言われて王族入りして“イチカ・ヴァレンス・アストロリアス(ヴァレンスはアストロリアス王国の王族のウチの一つで、ミール姉さんも本名はミルドレット・ヴァレンス・アストロリアスだそう)”という名を貰い、ミール姉さんの弟として、良き理解者として傍らに居ると誓った。
更に俺はミール姉さんに守られてばかりいるのが情けない気がして何か力になれないか相談したところ……
“それならば騎士の称号を手にして騎士団に入ると良い。特に私の近衛騎士団にもう一人くらい力のある騎士が欲しいと思ってたところだったんだ”
こんな感じで誘われた俺は騎士の心得について学んで騎士団に入った。最初は今まで経験したことの無かった訓練に戸惑ったけど、ここ(アストロリアス王国)に来てから半年経った時……
“あなたの心に強い炎が見えます、それに強い覚悟も……
わたしはそんなあなたに惹かれ現れました。是非わたしと契約させて下さい”
突然現れた炎の精霊イフリートから精霊契約を求められて契約を交わし、今では炎を操る能力を使えるようになった。
そして今では"身に纏った者に天の奇跡を与える"と言われる“双天の鎧”を身に纏い、更にスピアーみたいな2本の剣“双天の刃”を武器に戦い、誰もが俺を“双天の炎騎士”と呼んでいる。
ミール「はぁあああああああ!!」
一方のミール姉さんは王国の近衛騎士団団長を務めてる上に、風の精霊シルフと契約を結んで風を操る能力で戦うさまから“疾風の姫騎士”の二つ名で国中…いや、この世界(異世界センチネル)中から恐れられてるらしい……
イチカ「うぉおおおおおおお!!」
でも俺もイフリートと契約してから成長して、今ではミール姉さんの補佐を行う副団長の座に就いた身である以上は簡単に負けることなんてあってはならない。
ミール「風神剣!」
イチカ「爆炎剣!」
≪ズガァアアアアアアア!≫
渾身の一撃を叩き込んだは良いけど、そのせいで辺りは土煙に覆われて視界が効かなくなってしまった。
イチカ「はぁ…はぁ……」
ヤバイな…ミール姉さん強えぇ……
ミール「……」
膝が地面についてるけど息切れはしてないな……やっぱり強いなミール姉さん……
ミール「本当に強くなったなイチカ、それでこそ私の自慢の弟だ」
イチカ「ありがとうございますミール姉さん。
でもコントロールがまだ不完全だから、まだまだだよ」
確かに自己流で特訓して来たけど、今の俺は前より強くなったって実感はある。でもミール姉さんの隣りに立つにはまだ力不足だと俺的に思ってる。
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ユーリ「おいおい、そのわりには随分と余裕そうな顔じゃないか?なんなら俺とも手合わせしてくんねぇか?」
ジュディス「あらいいわね、最近は盗賊狩りばっかりで飽きて来たところなのよ」
相変わらず怖いな…2人共……
この2人は近衛騎士団の斬り込み1番隊隊長のユーリさんと2番隊隊長のジュディスさん。2人共実力あって騎士団に入ったのはいいけど、結構な戦闘狂で団長のミール姉さんでも扱いに困ってるそう。
それとユーリさんは人間だけど、ジュディスさんはエルフの…その中でも珍しい穏やかな種族のクリティア族出身で、ジュディスさんはその中でかなり猪突猛進とかで族から追放されて、それから勧誘を受けて近衛騎士団に入った身らしい。
ティア「2人共、お喋りはそこまでにしておきなさい。
副団長が困ってるわよ」
おお…天の助けが……
ユーリ「冗談だよ。別に好きで挑んだりしねぇよ」
ジュディス「それもそうね。でも、彼がその気なら本当にやってたけどね」
心臓に悪いな…この2人は……
ティア「全くあの2人は、冗談なのか本気なのかわからないわね」
イチカ「ですね」
ティア「っというよりも、あなたも情けないわよ。
初めて会った時と変わらないなんて、恥ずかしくないの?」
イチカ「う……」
ティアさん優しいけど、厳しい……
このティアさんは近衛騎士団で魔法を使っての後方支援に優れてて、しかも歌も得意でミール姉さん達の友人らしい。
けれど姉さん達とは違って厳しいのは正直否めない……
クロエ「グランツの言う通りだぞイチカ、お前は今でも充分強いだろう?少しは誇らしく思わないのか?」
イチカ「そう言うクロエ姉さんは感情的になり過ぎだと思うよ。
この間の盗賊の件だって__」
クロエ「なっ、何言ってるんだイチカ!あれはあの場にイルバーンが居ただけで__」
ユーマ「クロエ、それって“僕があの場に居たら駄目だった。”ってこと?」
クロエ「いやそう言う訳じゃ!」
手合わせ終わりに話し掛けて来たのは、ミール姉さんの妹のクロエ姉さん、本名はクロエ・ヴァレンス・アストロリアス。但しクロエ姉さんはヴァレンス流剣術の師範だから、単にクロエ・ヴァレンスで名が知れてるそう……
でも感情的になりやすいから時々敵との場に居合わせた仲間も巻き添えにしちゃうのが日常茶飯事。横からつっ掛かって来たユーマもその一人だ。
ソニア「全く、これで騎士だなんて……騎士団団長の姉と副団長の弟を持つ立場として、恥ずかしく思わないの?」
クロエ「それは…ごもっともだが__」
リンナ「ほほ〜、そのさまでは一生騎士止まりのまま出世出来ませんな」
クロエ「何だとメイフィールド!覚悟は出来てるのか?!」
リンナ「残念ながらそうはいきませ〜ん♪」
クロエ「逃げるな腰抜けめ!正々堂々勝負しろ!!」
今度はユーマの知人で王族出身でもあるソニアさんと、その友達のリンナさん。まあリンナさんは人をからかうのが好きでよくクロエ姉さんをいじって追いかけっこを毎日繰り広げてるけど……
キリカ「あの二人は相変わらず仲が良ろしいですね」
ユーマ「いや、あれはリンナがからかってるだけだと思うけど」
確かにね……
フリーゼ「やれやれ、マトモな輩が居ないわね。あなたのところの騎士達は」
イチカ「まあ確かに、でも…ティアさんはその中でもマトモだからいいですが……」
フリーゼ「あら、それって“私はマトモじゃない。”ってことじゃないの?」
イチカ「いやそんなことはないですよ!フリーゼさんも真面目で立派な人ですから!!」
フリーゼ「あら嬉しいわ!流石は私の弟ね♪」
ミール「ちょっとフリーゼ!イチカは私の弟だぞ!!」
フリーゼ「何言ってるのかしら?こんなのは一早くイチカの心を手にした者が勝つのよ♪」
ミール「そんなワケないだろ?!」
また始まったよ……
今度はミール姉さんの幼馴染みで大臣を務めるフリーゼさん。国で唯一の女性大臣ってだけあってか国内じゃ人気の的。けれど俺を弟扱いしてその都度ミール姉さんと衝突してが日常茶飯事だから正直もうやめてほしい……
フリーゼ「そういえばイチカ、王妃殿下があなたと話がしたいとか言ってたわよ」
イチカ「えっ、王妃様が?」
フリーゼ「そうよ、後で会うといいわ」
イチカ「判りました」
王妃様が俺に何の用だろう……?
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王妃様の謁見室にて……
王妃「ごめんなさいね、いきなり呼び出しちゃって。
何せあなたが最近幸せそうだってフリーゼから聞いたから確かめておこうと思ったのよ」
イチカ「そうでしたか」
何だと思えばそれか……心配して損した……
王妃「それと、イチカ君は今年でいくつになるのかしら?」
イチカ「えっ?じゅ…15…ですが、それがどうかしましたか?」
俺の歳なんか聞いてどうするんだ……?
王妃「ならば…そろそろ婚約者を見つけなきゃならないわね♪」
えっ、婚約者……?
王妃「何をとぼけた顔してるのかしら?
あなたが王族入りした以上、何れこの国を治める王となるためにも婚約者は必要な事よ。
知らないの?」
イチカ「いやそんな事を言われましても__!」
≪バタンッ!≫
ミール「ちょっと母上!一体どういうことですかそれは?!」
王妃「あらミール、随分行儀悪くなったわね。ノックもしないで部屋に入るなんて、お母さんビックリしちゃったわ」
ミール「とてもそうには見えませんでしたよ!それよりも何故イチカの婚約者を見つける話になるのですか?!
イチカは今騎士としての道を歩んでいるのですよ!それにイチカは王位継承権は__!」
王妃「確かにイチカ君に王位継承権は無いわ。でも、大臣達は、“イチカにも未来の妻を迎える必要がある。”って言ってるからそういう訳にも行かないのよ」
ミール「どうせフリーゼからの差し金じゃないのですか?!既にもとは取れてるのですよ!!」
王妃「もとよりミールが悪いのよ。20になったっていうのに婿を迎えようともしないから__」
ミール「それは騎士としての仕事が忙しいからで__!」
王妃「それは言い訳にしかならないわよミール、いやならすぐにでも婿を迎えなさい」
ミール「ですが!」
あの……お2人とも…俺の意思は……?
俺の話だったっていうのにミール姉さんが間に入ってきての親子喧嘩が勃発。
ってかこれ俺の問題だってのに勝手に話進めるのやめてくれませんか……?
ミール「だったらイチカはどうなんだ?!」
イチカ「えっ!?」
王妃「そうね、私達だけで言い争うのは流石にイチカ君のためにもならないわね。
イチカ君、あなたはどうなの?お嫁さんは?」
イチカ「そ…それは……」
俺的にいえば……
イチカ「ミール姉さんと結ばれるのなら……」
ミール「えっ、私か!?」
イチカ「えっ?はっ!」
王妃「今、“ミールがお嫁さんならいい。”って言ったわねイチカ君?」
うおぉおおおお!俺としたことがあぁああああ!!
つい口に出てしまったあぁああああああああ!!
王妃「よし!そうと決まればすぐ結婚式をもよおさないといけないわね!すぐに大臣達を集めて会議を開かなくては!!」
ミール「ちょっ…ちょっと待って下さい母上!」
王妃「それでは…アデュー♪!」
≪パタンッ≫
「「……」」
そう言って王妃様は部屋から出て行って、俺はミール姉さんと2人っきりに……
てかさっきの告白紛いな一言のせいで声出したくない……てか正直穴があったら入りたい……
ミール「えっと〜、イチカ……?」
イチカ「はい……?」
ミール「私の事…そんなに…好き…だったか?
妻にしたい程に……」
イチカ「……ミール姉さんみたいに強くなりたいと思ってた時は…そんな感情は無かったけど……ずっと一緒に居るうちに好きになっててそれで……」
ミール「そ…そうか……」
マズイ…マジで居心地悪い……早くここから出たい……
ミール「別に…いやじゃないが……私の未来の婿がイチカなら…いいぞ……///」
へっ……?
イチカ「いま…なんて……?」
ミール「い…イチカが私の夫になるなら私はいいぞ!何せ私もお前が好きなのだからな!」
イチカ「えっ…えっ///!?」
ウソ……ミール姉さんと両想いだった…なんて……
イチカ「こんな…俺でも…いいんですか?」
ミール「ああ…勿論だ…姉としても女としてもお前が好きだ///」
イチカ「……俺もですミール姉さん……世界中の誰よりも…愛してます……///」
「「……」」
それから沈黙が流れたものの、その空気をどうにかすることは俺に…いや俺たちには出来なかった。
理由は勿論、恥ずかしいから……///
その翌日、俺とミール姉さんの結婚式が執り行われて国中がお祭り騒ぎになり、ミール姉さんはフリーゼさん達と俺を巡って取り合いの決闘を繰り広げた……
ハア……なんだかんだで書いてたら5000文字辺りまで書いちゃったなぁ……
オマケになんか後味が足りない気がする……
ところで次回はどうしよう……