箒達がアストロリアスに来て色々あったが、今俺らはヴィタリーさんの研究所にいる。何故かって?それは簡単な事、実は箒達との一件の後ヴィタリーさんから専用機完成の報せが入ったから、初期化(フォーマット)と最適化(フィッティング)を兼ねて皆にお披露目したいという訳で訪れている。
因みにだが、肩はスッカリ治っている。
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スコール「いらっしゃいイチカ君。それに皆さんも、待ってたわ」
オータム「まさか向こうの連中も来るとはな、大丈夫なのか?」
イチカ「本人達は秘密にすると約束してますので大丈夫ですよ。無論、ISの事も」
オータム「だったら別に問題ねえか。
付いて来い、こっちだ」
そんな感じで俺らは研究室へ案内された。
案内されたのはISの調整とかで使う整備室、その一角に俺らが使う予定の専用機が置かれてあった。
イチカ「これが、俺達の専用機…ですか?」
オータム「そうさ、第三世代量産型の騎士シリーズの“炎騎士”、“風騎士”、“蒼騎士”、“唄騎士”だ」
スコール「急の連絡だったから完成には骨を折ったけど、良い仕事が出来たから良しとするわ」
セシリア「えっ?
お待ちになってください!こちらのISは全て量産型の第三世代なのですの?!」
スコール「ええそうよ、それが何?」
箒「今現在、量産型第三世代ISの研究と開発は世界各国で行われていますが、コストパフォーマンスや機械的不調などを理由に未だどの国も完成するところが形にもなっていないというのに、こちらではもう完成させているのですか!?」
オータム「ああそうさ。正確に言うならここの所長さんが実現させたんだがな、今じゃ専用機どころかISコアの量産まで成功させてんだぜ」
簪「嘘?
ISコアに関しては特にブラックボックスに包まれてるから束博士を除いて解明出来る筈が無いのに」
スコール「普通ならね、でもここの博士は凄い頭がキレる人だから私達が持ち合わせてる情報を見せたらすぐ解明したのよ。
けれど、そこから先は流石に企業機密だから言えないけど」
楯無「この世界の技術の凄さを実感させられた気がするわね……」
オータム「おいおい、こんなんで驚くのは早過ぎるぜ。太古の技術の方がもっとスゲェそうだからな」
ミール「確かに、一番納得がいくとすれば、イチカの従者をやってるケルベロスかしらね」
クロエ「言われてみればあのケルベロスは、太古の時代に作られたドロイドだから、それもそれで驚きですね」
箒「えっ!?ケルベロスって、イチカのことを“マスター”とか呼んでたあの人ですか!?全然ドロイドには見えなかったのだが何故!?」
ティア「それは分からないわ。でも、古代のセンチネルには空飛ぶお城まであったそうだから驚きの限りだわ。
でも、その技術はとうの昔に失われた物だからケルベロスに至ってはオーパーツ(先史技術)と言えるのは確かかもね。
なのに今の技術で簡単に修理出来るのは呆れちゃうけど」
「「「「……」」」」
俺とミールとクロエ姉さんとティアさんの専用機を目の当たりにして俺らはまだしも、箒達は特に驚いた。
まあ箒達の世界の常識なんてここ(センチネル)では通用しないから仕方ないとは思うが……
イチカ「なんでもいいけど、そろそろ本題に入らないと終わらないぞ」
箒「はっ!そうだった!!」
セシリア「それより大事なのはイチカさん達の専用機でしたわ!」
スコール「それじゃあ、早速フォーマットとフィッティングを済ませるわね。あと、ISスーツも全員分用意してあるから着替えてね」
それより大事なのは俺達の専用機の方だから、指示された通りに俺らは動いた。
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それから数分で俺ら4人はISスーツに着替えてISを装着した。
≪ピッピッピッ……≫
スコール「はい、フォーマットとフィッティング完了。ファーストシフト(一次移行)も同時に済ませておいたからスムーズに動かせると思うわ」
イチカ「ありがとうございます」
本当にこの人達は仕事が早い。元の仕事柄なのか定かじゃないけど、箒達曰く『フォーマットとフィッティングを済ませた上でファーストシフトへ進むにはプロでさえ丸1時間は絶対掛かる』というところを10分足らずで終わらせたのだから驚くしかないが、今は取り敢えず新たな相棒(専用機)を用意してくれたことを含めて感謝の言葉を述べておく。
オータム「とはいえ折角だからな、ここ(研究室)のパイロットと模擬戦でもやるか?」
イチカ「どうせ自分が戦いたいだけでしょ?」
オータム「相変わらず勘が鋭いな。
まぁ別に否定しねぇけどよ」
まあいいか、感覚を実感出来るからいいけどさ。
イチカ「じゃあお願いします」
オータム「おっしゃあ!任せときな!!」
ってなワケで、俺達4人は研究室のメンバーと模擬戦をやることになった。
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まずは俺からだ、そして俺の相手を務めるのは……
イチカ「まさかと思っていましたが、やっぱりですか」
オータム「悪い悪い、別に悪気はねぇんだが、どうしても戦いたいんでな」
イチカ「まぁいいですけど」
オータムさんだ。とはいえ最初からそうだろうとは思ってたけどな……
イチカ「んじゃ、始めますか」
オータム「そうだな、モタモタやんのは後に悪いし」
スコール「準備はいいかしら?
それじゃあ試合始め!」
スコールさんの合図と共に試合が始まった。
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≪キンキンッ!≫
オータム「やっぱ“双天の炎騎士”の名は伊達じゃねぇな、付け入る隙がまるで無いぜ」
イチカ「これでも騎士団副団長ですから、そう簡単にやられるワケにはいかないんですよ」
オータム「だろうと思ったぜ。
まぁそうならば、オレとしても戦う価値があるってヤツだ。久々に本気出させてもらうぜ!」
イチカ「望むところ!!」
剣と剣のぶつかり合い。
じゃなくて相手は蜘蛛みたいな脚で攻撃してるから、剣と蜘蛛脚とのぶつかり合いか?
まぁそれはいいとしてだ……
オータム「ええい!これならどうだ?!」
≪ダンッ!≫
イチカ「うはぁ!…くそっ、負けてられるか!
爆炎剣!!」
≪ザンッ!≫
オータム「うお!?
くっ!やっぱ強ぇな、まぁ手加減無しなとこは嫌いじゃねぇぜ!」
イチカ「それを言うなら!こっちだって、あなたのその荒っぽいけど面倒見の良い様は嫌いになれませんね!!」
≪キンッ!≫
オータム「はっ!お互い様ってぇヤツか!けどそれも悪くはねぇぜ!!」
イチカ「同感です!!」
≪カンッ、キンッ!≫
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セシリア「凄過ぎますわ、イチカさんのISは。特にあの炎の攻撃、もしかしたら遠距離攻撃にも使えそうで侮り難いですわ」
ミール「そうだろな。元より、あの炎の攻撃はイチカと契約したイフリートによるものだから、場合によってはアウトレンジ攻撃も出来るやもしれんな」
セシリア「イフリート!?おとぎ話で御出でになさる火を操る精霊の!?」
ティア「その通りよ。加えて言うなら、ミールはシルフと契約してるからイチカと似たような感じよ」
セシリア「……」
箒「凄いの一言しか出ないな、本当に……」
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≪キンッ!≫
オータム「チッ!
初心者に負ける筈がネェと思ってたけど、やっぱ実戦経験者はワケがチゲェぜ」
イチカ「経験者ならそっちが上じゃないのですか?」
オータム「一応はな、けどオレの場合は奇襲とかそっち系が多くて、本格的な戦闘となると話が別なんだよ」
だから応戦する時は、脚か銃辺りだったのか?
オータム「けれども、これならこれでいい経験になるからいいぜ。来るならドンと来やがれってんだ!」
イチカ「何故か知りませんけど、どっかの江戸っ子みたいなキャラ入ってませんか?」
オータム「いけねぇ、ウッカリしていつもの性格が出ちまったぜ……」
えっ!?あれが(オータムさんの)普段の性格なのか!?
嘘つけ!!!
イチカ「まあいいか、とにかく。
獅吼爆炎陣!!」
≪ドガッ!≫
オータム「うわ!」
衝撃波と炎による攻撃で相手を一気に突き飛ばして……
オータム「くっ!そう来るっつうことは、まさか?!」
イチカ「そのまさかですよ!
空を絶つ!これでも喰らえ!
絶破…滅焼撃!!」
≪ズガアァアアアア!!≫
オータム「うはあぁああああああ!!」
炎を宿した剣で相手を突き、熱量を炸裂させて吹き飛ばして終わった。
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オータム「くっそぉ、負けちまったぜ!
けど、久々にいい運動が出来たからいっか」
なんと言うか、この人ポジティブだよな……
あれ?この人前からそうだっけ?
まあいいや。
スコール「全く相変わらず無茶が過ぎるわね二人は。
でも、良いデータが取れたからいいわ。
後もう三人も準備して、サッサと終わらせるから」
ミール「なんかその上から目線みたいな発言が気になるが、別にいいか」
クロエ「そうですね、あまりモタモタしてたら日が暮れますしね」
ティア「そしてイチカから子種成分を摂取しないと干からびちゃうしね」
オータム「いやいや、それは無いと思うが……」
マドカ「それは言わない方がいいと思いますが?」
フォルテ「言ったら裏でフルボッコにされるだけだと思うわ」
レイン「ここは黙って聞き流すのが定石ですよ」
「「「「……」」」」
何だろうか?何処からかドス黒い殺気を感じるような……?
それはさて置き、ミール達の模擬戦(ミールの相手はフォルテ、クロエはマドカ、ティアはレイン)も終了しミール達が勝利を握ってその日は終わったけど、俺はオータムさんに頼まれて一緒に酒場に飲みに行く事となった。
とりあえずこんな感じで
次回は…学園にてクラス代表決定戦へ