ワンサマー・オブ・ナイト   作:Bloo-D

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センチネルでの話が大方飛んでますが、これ以上は埒があかないのであえて飛ばします


19-クラス代表決定戦 Ⅰ

運命の日が来た。

 

1年1組のクラス代表を決める決闘…いや仁義なき闘いがアリーナで始まろうとしていた。

アリーナの観客席は俺達の武勇を…というか俺の実力を見たいといった者達で満員状態(学園生徒ばかりだが……)だ。

 

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そして俺はミール、クロエ姉さん、ティアさんと一緒にピット内で待機している。

それはまだいい、問題なのは……

 

イチカ「なんでこんな所に織斑先生がいるんですか?あなたは確か、管制室で山田先生と一緒に高見の見物をする筈では?」

 

千冬「教師に対して随分とした言い様だな」

 

この人がここ(ピット)にいることだ。正直言うこと、邪魔だから出て行って欲しいとこだが、これから試合だという時にそんなことを気にしたら集中力が落ちて試合にならなくなると思ってのことだ。

 

 

まぁそれはよしとして、肝心なのは試合だ。特にどうクラス代表戦を進めるかに関しては、俺らはともかくクラス全体では大いにもめた。

姉さん…もとより織斑先生はトーナメント形式でやればいいと言ったが、そうなったら一人だけ決勝までに3戦やることになるから全員一致で却下された。セシリアはクジ引きで決めるのはどうだと提案して一部は賛成したけど、クジ運によっては一人の人間が同じクジを引きかねないとの意見が出た為これも却下。

そこで俺がリーグ形成で戦う案を出したところこれが承認された。まず最初に戦うのは、俺とセシリアだ。

 

 

ミール「ここは関係者以外立ち入り禁止です。幾ら教師のあなたでも、部外者である以上は出て行ってもらいますよ」

 

千冬「それを言うなら、更識姉妹と布仏も部外者ではないか!」

 

ティア「そちらの三人は、山田先生から前もって許可を取ってあるので問題ありませんよ。無許可のあなたと違って」

 

念を置いて言うが、今は簪やのほほんさんに楯無さんも同じピットに居るが、この三人は山田先生から許可を取ってあるから関係者扱いだからなんの問題もない。故にここで部外者なのは織斑先生のみだ。

 

 

 

クロエ「そろそろ時間だ、準備しろイチカ」

 

イチカ「オッケー」

 

時間が来たみたいで早速、俺は新たな相棒(炎騎士)を纏おうとした。

 

 

千冬「待て」

 

イチカ「何ですか一体、対戦相手…もとより、レディーを待たせるのは紳士的な行いではないのですよ?」

 

千冬「お前には専用機が届くからそれまで待て、フォーマットとフィッティングはまだだが、わたしの弟のお前なら試合中に出来る筈だ」

 

その前にお邪魔虫(織斑先生)から待ったがかかった。俺に専用機が届くとか言ってるけど、既に専用機は持ってるから俺には関係の無い話だ。

 

イチカ「俺はもう専用機を持ってるので必要ありません。それに、あなたの弟でもなんでも無いので、その命令に従う権利は俺にはありません」

 

千冬「そんなガラクタなぞ棄ててしまえ。それにわたしが特別に用意した専用機の方が、より良い性能を持っているのだからな」

 

埒があかないなぁ……

 

真耶『織斑先生は何処ですか〜〜!

管制室に来ていただかないと困りますけど〜〜!!』

 

ふっ、丁度いいや。

 

イチカ「織斑先生、山田先生から呼び出しがあったので早く管制室へ行って下さい。楯無さん、お手数ですが頼みます」

 

楯無「No problem!お安い御用よ、お姉さんにお任せあれ」

 

千冬「何をする更識姉!

おのれ離せ!わたしを誰だと思っているのだ!離せえぇええええええ!!」

 

ミール「ホントにしつこいわね」

 

全くだ。

 

 

イチカ「ほんじゃ、行って来る」

 

ミール「行ってらっしゃい」

 

ティア「おみあげ期待してるわよ」

 

観光に行くんじゃないんだけどなぁ…オイ……

 

イチカ「炎騎士、出撃する!」

 

気に留めても仕方ないから専用機を纏ってピットから出た。

 

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セシリア「イチカさん、お待ちしておりました」

 

イチカ「ごめん、もしかして待った?」

 

セシリア「とんでもありません。待ったとしてもほんの1,2分くらいですから、気にしないでくださいな」

 

あっ、そう。

とか言ってる割には随分と怪しいな。

まぁいい……

 

 

『男なんかやっちまえぇええええええ!!!』

 

うるせえぇええええええ!!

外野(観客席)の野獣(女尊男卑主義者)が非常にうるせえぇえええええええ!!!

 

セシリア「ああもう!集中力が落ちるのでお黙りになって!でないとここで消し炭にしますわよ!!」

 

『……』

 

あっ、一発で止んだ。

流石セシリアだ、天才だよ。

 

イチカ「よく黙らせられるね、あんな野獣達を」

 

セシリア「それ程でもありませんわ。

これでも代表候補生ですので、泣く子も黙る様な存在にならねば、人々を導くべき代表候補生としての誇りが廃れますわ」

 

イチカ「なる程ね、それを言われたら納得せざるを得ないな」

 

俺個人で言えるのはこんなくらいだ。

 

 

セシリア「それはともかく、始めますか。わたくし達のダンスを」

 

イチカ「そうだな、長話を続けても仕方ないしな。

それじゃあ行くぞ!」

 

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箒「まさかとは思ってたが、圧倒的だな」

 

試合が始まってほんの数分しか経過してないが、箒はアリーナでの戦闘に驚かされていた。

セシリアのレーザーを悉く跳ね返し、イチカ自身は炎でセシリアを攻撃して追い詰める。セシリアも反撃にチャンスを何度か伺っていたものの、イチカがそんな隙を見せる筈もなく、一方的にセシリアが追い詰められる状況となっていた。

イチカ達の専用機の実力は大方把握していた箒でも、ベテランの専用機持ちが初心者同然の相手に追い詰められるなど考えるよしもなかった。

 

箒「想像を遥かに上回っているな、流石としか言い様がない。もとよりセシリアの機体が遠距離戦特化型だから仕方ないとはいえなぁ(これは私でも苦戦は間違いなしだな)」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

セシリア「くっ!(わたくしがここまで追い詰められるなど…これは流石に予想外ですわ。この時の為に偏向射撃(フレキシブル)もマスターしたと言うのにそれも効かないなんて、オマケにエネルギーの残量が残り僅かに……)」

 

そのセシリアは今、窮地に立たされていた。前にイチカ達の専用機の実力をその目で確認して、試合の為に急遽偏向射撃も会得したのだが、イチカの前ではただの小細工程度にしかならず、ましてや近接防御用の装備の少ないセシリアでは防御するにも一苦労だ。そのせいでセシリアの専用機のブルー・ティアーズのシールドエネルギーの残量は残り3割をきっている。

 

セシリア「(この不利な状況の中でせめて一矢報いるには……成功するとは思えませんが、この方法しかありませんわ!)」

 

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俺とセシリアとの試合は快調だ、本人(セシリア)には悪いけど……

向こうはレーザー攻撃での長距離戦で真価を発揮するタイプだけど、代償に近接戦には不向きらしく、銃剣の様な武器で対処してはくるけど、慣れてないみたいで捌くのなんて造作もない。

 

セシリア「流石のわたくしでも誤算でしたわ、イチカさんの機体がこれ程強いだなんて、想像を遥かに超えてますわ」

 

イチカ「そうでもないさ、これでも初心者なのはセシリアでも知っての通りだ。

ただ戦闘で得た経験を元に動いてるだけだから、それでいえばまだ五分で戦えてるくらいさ」

 

セシリア「そうでしたか、それは失礼いたしました。

ですが、わたくしとてそう容易く負けるワケにはいきませんわ!このセシリア・オルコット、最後の最後まで抗わせていただきますわ!!」

 

それは俺とて同じだ!!

 

 

セシリア「(上手く成功するのを祈るしかありませんわ!)これが、最後まで可能性を信じる…わたくしの足掻きですわ!」

 

≪バシュバシュッ!≫

 

ミサイル攻撃か、だがそんなのは俺には効かないぞ!

 

≪ゾンッ!≫

 

素早い動きでミサイル2発を斬り裂いた、それは良い。

けど……

 

イチカ「煙で周りが見えない……」

 

周りは煙に閉ざされて何も見えない。

 

イチカ「オマケにハイパーセンサーすら使えない」

 

それに加えてセンサーも使用不可能だ、しかも煙はいつまで経っても消えることはない。それから察するところ、さっきのミサイルはチャフを含んだ煙幕弾といったところに違いない。

だとすると考えうるのは……

 

セシリア「捕まえましたわイチカさん!」

 

≪ドガッ!≫

 

イチカ「えっ…うわっ!?」

 

そう考えてた矢先にセシリアが俺にぶつかって来た、かと思えば……

 

【高エネルギー反応確認

ロックオンされました】

 

イチカ「えっ!?」

 

セシリア「この距離なら……」

 

目前にそんな表示が出てセシリアの方を向いてみれば……

 

セシリア「絶対に外しませんわ!!」

 

イチカ「げっ!!」

 

ライフルとビット6機がこっちに向けられていた。しかも今はほぼ密着されてる感じだから躱すことも不可能だ。

 

セシリア「スターライトmkⅢ及びブルー・ティアーズ出力最大!

イチカさん、お覚悟願います!!」

 

≪ドガアァアアアアアア!≫

 

イチカ「うわあぁああああああ!!?」

 

その為セシリアの攻撃をマトモにくらってしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

イチカ「くぅ…油断したか……」

 

流石に今の攻撃は想定外だった。確かにセシリアの専用機は遠距離戦には向いてるけど、まさかその強みを近接戦で使うだなんて予想することなんて出来なかった。それ以外に言い訳がたたないからな。しかも今ので(シールドエネルギーが)7割ももっていかれるとは、恐るべしだ。

 

セシリア「イチカさん、お怪我はありませんか?」

 

イチカ「大丈夫だよ、けどこんな無茶な手で来るとはな。よく考えたものだ」

 

セシリア「わたくしでもこの手は不本意ではありましたわ。でも、少なくとも一矢報いるにはこれしか思いつかなかったものですから」

 

成る程な、確かにさっきまでの戦闘をから考えるに、仕方のないことだろうな。

 

イチカ「まあいいさ、折角良い勝負になって来たところなんだしさ。最後まで全力で行かせてもらうぜ!」

 

セシリア「勿論ですわ!イチカさんがそのつもりなら、わたくしも次の攻撃に全てを賭けますわ!!」

 

そうでなくてはな!!

 

 

イチカ「行くぞ!!」

 

セシリア「望むところですわ!!」

 

互いに武器に力を籠めて距離を詰めていく。

 

イチカ「爆炎剣!!」

 

セシリア「ワルキューレの騎行(ヴァルキリーズ・ライド)!!」

 

≪ズドオォオオオオオオオオ!!≫

 

距離が充分縮まったところで渾身の一撃を叩き込んだ。

一体どうなったのか……

 

真耶『ブルー・ティアーズ!シールドエネルギーエンプティー!!

よって勝者は…ヴァレンス君です!!』

 

『わあぁああああああああああああ!!』

 

勝ったか、良かったぜ。久々に熱くなったよ。

 

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セシリア「参りましたわ、流石はイチカさんですわ」

 

イチカ「そうとも言い切れないさ。何せ最後のセシリアの突撃で2割くらい削られたから、俺も正直危なかったよ」

 

セシリア「そうでしたか。

ですが、今回の試合はわたくしにとって学ぶべき教訓がありましたわ。それを認識させたのは他の誰でもないイチカさんですわ、これだけは感謝の思いで一杯です」

 

イチカ「そう言われるとなんか照れるなぁ///

けどここで長話するのも悪いし、ピットに戻ろうか」

 

セシリア「そうですね、ではまた後ほど」

 

イチカ「ああっ、また後でな」

 

そんなワケで、俺とセシリアはそれぞれのピットへと戻って行った。




ワルキューレの騎行(ヴァルキリーズ・ライド):
インターセプターを装備して、ブルー・ティアーズのビットを全てスラスター扱いにして出力最大で相手に突撃する。
技名はISを纏って空を飛ぶ女性の姿が、何処となくワルキューレに見えた為(個人的な思考)

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さて次回は…箒とミルドレットとの勝負を主に書きたいと思います。
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