ワンサマー・オブ・ナイト   作:Bloo-D

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やっと原作が見えて来たけど、その前にもう一話くらい書かなきゃな……
それではどうぞ……


6-帰還と問題

亡国の人達が来てだいたい一ヶ月が経った。

あの人達のお陰でヴィタリーさんの研究はコアの解析が完了し、更にそのコアを元に新たなコアを完成、これの量産に着手している。

それに先立ちスコールさんを室長とするIS開発研究部門が研究所内に創設され、現在は第2世代のデータから第3世代が開発されて、アリーシャさん等がテストパイロットとしてデータ採取に着手している。

 

 

あっそうそう、マドカの事だけど、最初はやっぱ険悪感持たれてたものの、今じゃすっかり改心してしかも……

 

マドカ『お兄ちゃん〜♪えへへ〜♪♪』

 

どっかのアニメとかにいそうなブラコンへと化した。

まっ、仲良くなれたから良いけどね……

 

 

 

ところで、俺は今になっても気になることがある。

それを今回、スコールさんに聞こうと思って今日はヴィタリーさんの研究所へと足を運んだ。今回はミールも一緒だ。

 

 

スコール「それで、今日は何の用かしら?」

 

イチカ「いや、前に聞いた話で確認したいことがありましてね。それで今回はミールにも同行してもらいました」

 

スコール「前に聞いた話?」

 

イチカ「最初に会った時、“この湖にいた”って言ってましたよね?」

 

スコール「ええっ、そうよ」

 

イチカ「その湖って、ラタトゥイユのすぐ近くの湖じゃないのですか?」

 

スコール「そうだけど、それが何かしら?」

 

ミール「実は、私とイチカが最初に会ったのが、ラタトゥイユの近くにある湖“マホエラ湖”なんだ」

 

スコール「えっ、どういうこと?

つまり、何が言いたいの?」

 

イチカ「つまり、その“マホエラ湖”が、現実世界と異世界センチネルを行き来する出入りかもしれないっという事ですよ」

 

スコール「何ですって!?」

 

目的はただ一つ、その湖が現実世界と通じているかだ。

それならわざわざ研究所に立ち寄らずに直接行って確かめるべきなんだが……

 

ミール「ただ、証拠が無いから、実際に行って確かめないと分からないのよ」

 

イチカ「それで確かめる為に向かうところなんですけど、俺は2年近くこの世界にいましたから、現実世界に関しては最近のところは全く分からないんです」

 

スコール「つまり、水先案内をして欲しいってことかしら?」

 

イチカ「その通りです」

 

早い話がこれだ。2年の間に世間が変わっているのなら今のまま行ったら絶対大変なことになるだろうから案内人がどうしても欲しいんだ。

 

スコール「分かったわ、それなら私が行くわ。他のみんなはあまり外に出ないから、詳しいのは私くらいしか居ないからね」

 

っというワケで俺らはその湖へと急いだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ミール「着いたわ」

 

イチカ「ここが」

 

ミール「そう、マホエラ湖よ」

 

スコール「本当に久しぶりね」

 

王都近郊のヴィタリーさんの研究所から馬で1時間要して、南部にあるマホエラ湖へと到着した。

このマホエラ湖はアストロリアス国内で最も綺麗な湖と言われ、水の透明度も良く底が見える程水質が良い湖だ。しかも寒い日でも水温は20度前後で安定していて、冬場でも水浴びに来る人がいることでも有名な湖だ。

 

 

スコール「けれど、問題はどうするの?」

 

イチカ「そこなんですよね〜……」

 

問題はどうしたら向こう(現実世界)へ行けるかだ。何せ手段も準備もせずに来たからこの場で思い付く事を実行してみる他無い。

 

イチカ「水の中に入ったら行けるかも知れませんが……」

 

ミール「でも、もし向こうの世界へ行けたとしても、行ってる最中にロンバルディアが攻めて来たら大変よ」

 

今更だが、ミールの言う通りそれもある。

何か良い方法があれば……

 

スコール「ならトゥイニャーノフ博士から受け取ったこれをつかってみる?」

 

そう言ってスコールさんが差し出したのは、極普通の腕時計だった。

 

イチカ「これは?」

 

スコール「博士の言ってた話だと、これを腕に着けて年月日と時間を設定すれば、その年月日と時間の向こうの世界へ飛べるそうよ」

 

ミール「えっ、博士が用意したの?」

 

スコール「そうよ、“向こうの世界へ行けるのか確かめに行く。”って言ったら、“ならこれを持って行け。”って言われてね」

 

ヴィタリーさん、いつの間にこんなスゲェもん作ったのかよ。科学の力ってスゲ〜〜……

って……

 

ミール「ならここまで来る必要無かったんじゃない?」

 

イチカ「確かに……」

 

わざわざここまで来た1時間が勿体無く感じてしまう……

 

 

イチカ「まぁそれより、使ってみますか」

 

ミール「そうね」

 

スコール「これで使えなかったらシメシがつかないし」

 

それはさて置き、本当に使えるのか試しに起動させてみた。

 

≪ピッピッ……≫

 

イチカ「よし、OK」

 

スコール「こっちも完了」

 

俺とスコールさんは準備出来た。

しかし……

 

イチカ「俺が代わりにやろうか?」

 

ミール「ゴメンなさい、使い方が分からないから」

 

機械なんて一度も触った事のないミールは大苦戦、けれど俺が手助けしてどうにかなった。

 

 

イチカ「それでは……」

 

ミール「行きましょうか」

 

スコール「ええ」

 

セットした時間は、俺がここへ来て2年目の20XX(何年かは言いません。後が面倒になるので……)年2月17日の午前10時頃。但し飛ぶ先までは設定出来ないらしく、飛んだ先が海とかだったらマジでヴィタリーさんを恨むつもりだ。

 

「「「ジャンプ!!」」」

 

そう3人で言ったと同時に装置の左端のジャンプボタンを押した。すると俺らは光に包まれて途端に意識が遠退いてしまった。

 

______________________

 

 

そして、意識が戻ったその先は……

 

≪ワイワイガヤガヤ≫

 

「「「……」」」

 

多くの車や人が行き交い、辺りに高いビルが立ち並ぶとある大都市。ただどこもかしこも日本語で書かれた看板やらあったから、今いるのは日本の何処かの大都市ってくらいだ。

 

ミール「ここが、イチカの生まれ育った世界か。かなり活気溢れた世界だな」

 

スコール「確かにそうね。でも日本はこの世界でも最も女尊男卑の考えが強い国なのよ。何せ、ISの生みの親と世界最強の女性の生まれ故郷はこの日本なんだから」

 

ミール「そうか、ではイチカの事は極力注意せねばならぬな」

 

スコール「そういうことよ」

 

2年経っても全く変わらんのか、この世界は……

 

スコール「さっ、とにかく歩きましょう。このまま立ってばかりじゃ面白くもないし」

 

ミール「それもそうね。行きましょ、イチカ」

 

イチカ「おう……」

 

なんか知らないけど、嫌な予感がするのは気の所為か?

そう思いながら歩き出したが、この後その予感が的中しようとは夢にも思わなかった。

 

ーーーーーーーーーーー

 

歩き出してせいぜい1時間が経過……

 

別に楽しいって程でも無いけど、久々の休日みたいで満足はしている。食べ物屋を回ったり洋服屋に行って服を試着したりと、その最中に多くの鋭い視線を感じたが、それはあえて無視することにした。下手に騒ぎを起こせば厄介な展開になるからだ。

そんな時……

 

ーーーー

 

ミール「ねえ、あれは何かしら?」

 

スコール「あらっ、あれは……」

 

ミールの視線の先にあったのは、見るからにISだった。それも2機だ。

 

スコール「あれは第二世代の訓練機、打鉄ね。どうやら、みんな自由に触れる様に置かれてるみたいね」

 

ミール「ヘェ〜、ねえ行こうよイチカ。私達も触ってみましょ」

 

イチカ「おいおい、それで反応でもしたらどうする気だ?」

 

ミール「大丈夫よ、ほら早く」

 

イチカ「っておい!」

 

俺は触るのは正直気が引けるのだが、ミールが完全に本気な目に変わってて俺でも流れに乗るしかなかった。

何が起こるかも知らずに……

 

 

ミール「じゃあ私から」

 

警備員「どうぞ」

 

一応だが見張りの人は居るんだな、当然かもしれんが……

それより、まずミールがISに手を当てた。

 

≪パアァアアアア……≫

 

機械音を立てながら動き出した、やっぱミールにも反応するのか。

 

ミール「折角だから、イチカも触っちゃいなさいよ」

 

イチカ「えっ、でも俺男だぞ?」

 

スコール「いいんじゃない?

良い経験になると思うわよ」

 

ハア、確かに。なら触ってみっか。

 

イチカ「では……」

 

警備員「どうぞ」

 

≪トンッ≫

 

手を当てた、ヤッパリなんともならない。

っと思った次の瞬間……

 

≪パアァアアアア……≫

 

イチカ「えっ?」

 

ミール「えっ?」

 

スコール「嘘?」

 

ミールの時と同じように、ISが機械音を立てながら動き出した。

ってこれ、反応してんのか!?俺男なのに?!

 

 

ミール「チョットこれ、マズイんじゃあ?」

 

スコール「ええマズイわね、これは……」

 

警備員「君…というより君達、我々と一緒に来てくれないか?」

 

これはヤバイ状況になって来た。気付けば俺達は警備員と他にもいた警察に辺りを取り囲まれてる状況になっていた。

 

ミール「ど…どうする?」

 

イチカ「そりゃ勿論……」

 

答えは一つ。

 

スコール「勿論?」

 

イチカ「逃げるが勝ちだ!!」

 

≪ダダッ!≫

 

ミール「ってイチカ待ってよ!!」

 

≪ダダッ!≫

 

スコール「あなた達!案内人の私を置いて行かないで!!」

 

≪ダダッ!≫

 

とにかく逃げるしかない。

 

警備員「待ちなさい!我々と一緒に来てくれ!!」

 

≪ダダッ!≫

 

 

その後警察やら、ちょうど現場でISの取材に来ていたカメラマンからの執拗な追跡に悩まされながらも、ヴィタリーさんの装置を起動してセンチネルへと戻った。

 

______________________

 

 

目が覚めた場所はマホエラ湖の畔、時刻は陽が傾いた夕方の時間帯だった。

 

イチカ「ハァ…ハァ……やっと…撒いた……」

 

ミール「ハァ……イチカ…何故ああもならなきゃならなかったのだ……?」

 

イチカ「“触れ”とか言ったのミールじゃないか……」

 

ずっと逃げ回ってばかりいたから、息が切れてて、正直言葉を返すだけで辛い……

 

スコール「もう今日は帰って寝ましょう……流石に疲れたわ……」

 

ミール「賛成…だ……」

 

イチカ「そう…ですね……ハァ…ハァ……帰って寝て…今日あった事忘れましょう」

 

そんなワケで疲れながらも、王都に戻ったのはすっかり陽も落ちた夜だった。王都に入ってすぐに分かれてスコールさんは研究所に、俺とミールは王城へと帰りベッドに入って眠りについた。




ハァ……こんな感じです……
大体の方が思った通りの展開だったかと思います。

*急いで書いた感じですから、誤字脱字の報告は積極的にお願いします。

さあ次回はまさかの事態、現実世界からとある人物がやって来る(とはいえ、千冬さんでも束さんでもなくば、幼馴染み組でもありません)
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