遊戯神と神子〜遊戯魔法の使い手〜   作:美山 朱雀

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初めまして、美山朱雀です。
楽しんで行ってくださいね〜(*・ω・)*_ _)ペコリ


プロローグ
一話


あれ? 俺は……誰?

ここは……どこだ?

 

「やあやあ! そこの人間君! 君だよ、おーい!」

 

あぁ、俺のことか、人間なんてたくさんいるから誰のこと呼んでるのかわからなかった。

 

「俺のことですか? えっと……?」

 

「あ、僕? 僕はクリム。君たちの言う……神だよ」

 

「なんだ神か……、は?」

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「いやぁ、傑作だったねぇ! さっきの君の顔! なんだ神か……、は? だってさぁ!」

 

派手派手しい、まるでカジノの様な部屋で二人きり。

相手がバニーガールならまだいいものの、神様(コイツ)では全く嬉しくない。

先程から人によっては不快に聞こえる笑い声でずっと俺をバカにしている。

 

「ねぇ、クリム。もうよくない?」

 

最初こそ神様と聞いて敬語を使っていたものの、目の前の神物(人物)を見てると敬語を使うのもアホらしくなってきたのでやめた。

 

「だ、だってさ! バカみたいに口を開けて、なんだ神か……、は? とか! もう笑うしかなくない!?」

 

こちらを指差し、わざわざ俺の口調を真似てバカにしてくる。コイツ本当に神なのか?

 

「まぁ、いいよ。そろそろ説明してくれない?」

 

「えー何を?」

 

「えー何を? じゃねぇよ!!」

 

なんだその説明かったるいメンドクサイみたいな態度は! おいそこ! 鼻糞汚ねぇよ! ほじるな!

 

「で、何?」

 

「だ、か、ら! ここは何処だって聞いてんの!」

 

ひとしきり笑いスッキリした顔のクリムはその腰を重たそうに上げると急に真面目な顔になり────。

 

「ようこそ、転生の間へ」

 

被っているシルクハットをクルクルと回しながら胸元へ持っていき、丁寧なお辞儀をする。

 

「私(わたくし)、案内人兼この世界の神をしております、クリムと申します。短い間ですがよろしくお願いします」

 

「え、嘘だろ……。そんな、待てよ……、おい」

 

「驚くのも仕方が無いかと……、しかし死んでしまったものはどうしようもない事実です。受け止めてどうか私目(わたくしめ)の話を聞いていただきたい」

 

俺は俯き、体をぷるぷる震わせていた。

 

ありえない……、そんな……。

 

「てめぇがそんな言葉遣いができるなんてありえねぇーーーー!!」

 

「驚くのそっち!? 転生にショックだったんじゃないの!?」

 

そう、俺は別に転生何てどうでもいい。

何せ今までの記憶が無い。

 

「最初からその口調で話せよ!」

 

「いやぁ、面白くないじゃん?」

 

「思ったより下らねぇ理由だな!? 俺はてっきり緊張をほぐしてくれてるのかと思ったよ」

 

はぁ、コイツの相手疲れる。こんなんで本当に神なのか? 夢とかじゃないの、これ。

 

「これは夢ではなく現実だよ。それより聞き捨てならない事を聞いたんだけど……、記憶がないってマジ?」

 

「何でわか……。あ、お前一応神だもんな、心の中くらい読めるか」

 

「一応って何さ! これでもこの世界じゃ主神なんだよ?」

 

えぇ、それこそありえない。天と地がひっくり返ってもありえない。

 

「つくづく面白い反応をしてくれるね、君は。それよりも記憶が無いんだって? あー、大変だなー。記憶が無いなんて、まずいなー」

 

「お前絶対わざと記憶消しただろ……」

 

俺はコイツがどんな奴なのかいまいち掴めないよ……。

 

「で? どうするの? 転生するんでしょ、早くしてくれない?」

 

「塩対応ありがとうございますっ! いや、わかった、僕が悪かったよ! コホン、では真面目に話すからその振りあげた右手をしまおうか」

 

俺はとりあえず握り拳を引っ込め、先を促す。

 

「君はこれから転生してもらう。それに当たって僕が君に生きていくための力を与えたいと思う」

 

クリムによると俺が転生する世界はトリックという世界。俺の記憶によると小説などによくある、剣と魔法の世界と言ったところだろうか。

地球とは違って魔物や盗賊など、命の危険が沢山ある。

文明は中世ヨーロッパ程になるが、魔法があるため地球とは全く違った発展を遂げているらしい。

 

「で、勝手に転生させるお詫びとして俺の願いを聞いてくれる……と?」

 

「うん、そういうことになるね。悪いが頼むよ」

 

そこでふと疑問が湧いた。

 

「何か使命とかあるのか? あー、例えば魔王に滅ぼされかけているとかさ。俺がこの世界に転生させられる理由があるんだろ?」

 

「それは心配しないでくれていい、使命なんてないから。ちなみに魔王はいるけど異種族として扱われているから、普通に人間と暮らしているよ? 人種や異種族差別はないから」

 

良かった。世界を救えなんて命令されたら無理過ぎて困る。

 

「そうか、で、何だっけか? 三つまで願いを聞いてくれるんだっけ?」

 

「そうそう。基本自由だよ? 王族に転生するとかもありだし。ただ、願いを増やすことと、性別の変更は無理だからね」

 

まるでどこかの妖精みたいだ。

さて、かなり自由だな。少し考えるか……。

 

……五分。

……十分。

……三十分。

 

決めた!

 

「じゃあとりあえず貴族の生まれがいいかな。二つ目は魔法の才能が欲しい。三つ目は……、これ取っておくことできる?」

 

「いいよー。三つ目の願いに関しては……、普通はダメなんだけど記憶を消したのは僕だし、今回だけオマケでいいかな」

 

やっぱり記憶消したのわざとかよ!

ま、オマケしてくれるんならいいとするか。

 

「あ、記憶は消したけど知識は残っているからね?」

 

「おっけー、じゃそろそろ始めてくれ。転生するんだろ?」

 

「そうだね、じゃあ転生させるよ。君の新たな人生が始まる、好きに過ごしてくれ」

 

クリムが右手を掲げると、周りが光り俺の身体が粒子上になり始めた。

さあ、新しい人生か……。うんと楽しむとするか!

あれ? そういや大事なこと聞き忘れているような……。

 

「あ、おい! 結局何で俺が転生するのか理由を聞いてな……」

 

その言葉を最後に俺の意識は途絶えた。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

「主神様、珍しく笑顔でいらっしゃいましたね。そこまであの少年にご興味が?」

 

すっとクリムの横に現れた老人は先程転生した人物のいた所を眺めながら自らの主神に尋ねる。

 

「いやぁ、久しぶりだね。あんなに死んでも生き生きとしている人間は。つい主神になる前、遊戯神の頃の癖で主神にあるまじき行動をとってしまった」

 

先ほどとはうってかわり()()()()()()()()()をしたクリムが答える。

 

「それは貴方様がご自身の遊戯魔法を授けるに値すると判断したと思ってよろしいですか?」

 

「そうだね、僕は間違ったとは思わないけど」

 

「そうですか」

 

それから老人は口を開かなくなった。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()んだよ。まあ、使い方は来たるべき時が来れば自然に理解し、使えるようになるさ」

 

クリムは、口元に微かな笑みを浮かべる。

 

「君が遊戯魔法で何をしてくれるのか、楽しみにしているよ」

 




本日は二話投稿します。
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