シンデレラたちとサブプロデューサー(仮題)   作:マスギル

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第7話b

 旧館の撮影フロア。

 高い天井と広い空間を使ったスペースは美城プロダクションの自慢でもある。

 自前で撮影スタジオを構えているのは、多方面に芸能活動で成功している美城プロダクションならでは。

 

 今回のスタジオでは、片方でシンデレラプロジェクトの宣材写真、もう片方ではあるアイドルのライブ用写真を撮影することになっていた。

 そのため、卯月達がスタジオに入ると、目の前にはハートをモチーフにしたセットが構えられていた。

 

「うわぁ……綺麗です!」

「すごい……ここで撮影するの?」

「いえ、こちらは城ヶ崎美嘉さんのセットですので、皆さんは奥のセットになります」

 

 セットのハートには『I LOVE MIKA』と文字が掘られていた。

 また色々と言われそうだ、と陣内は半ば諦めつつ、武内に続いて奥のセットへ入る。

 そこには何もなく、真っ白な空間が広がっていた。

 

「何もないんだ?」

「宣材写真なので、皆さんにはフラットな状態で撮影して頂きます」

「他のメンバーは?」

「先に現場入りしてますので、後ほどご紹介します」

 

 そう言って、武内は控室の扉を開けた。

 

「皆さん、お疲れ様です。最後の3名が揃いましたので、ご紹介します。島村さん、お願いします」

「は、はい! 島村卯月、高校2年生です! 頑張ります!!」

「渋谷凛、高校1年。よろしく」

「本田未央! 高校1年! 未央って呼んでね!」

 

 卯月達が挨拶すると、他11名が色めき立つ。

 

「わぁっ、これで全員集合だね! 赤城みりあです!」

「ヤッホー! アタシ、城ヶ崎莉嘉! 中学1年だよー! 仲良くしようねっ」

「あれ、さっき木に登ってた?」

「うん! 昆虫捕まえてた!」

「まーた木登りして……危ないにゃ!」

「にゃ?」

「前川みくにゃ! よろしくにゃん。皆は何キャラでいくの?」

「キャラかぁ」

 

「にゃっほーい! きらりだよぉ。みんなぁ、よろしくにぃ!」

「よ、よろしくです」

 

「新田美波、大学2年生です。メンバーの中では、ちょっとだけお姉さんになるのかな。よろしくお願いします」

「「「よろしくお願いします」」」

「ミニャーザヴゥート、アナスタシア。アナスタシアです。アーニャと、呼んでください」

「アーニャちゃんはロシアと日本のハーフなの」

「よろしく」

 

「初めまして、三村かな子です。このお菓子、私の手作りなんです。よかったらどうぞ!」

「よろしく! ん! 美味しい!」

 

「多田李衣菜。ロックなアイドル、目指してるんでよろしく」

「カッコイイです!」

 

「あ、あの……緒方智絵里です。えっと、よろしくお願いします!」

「よろしく、ちえりん!」

「ふぇ!?」

 

「フッフッフ……我が名は神崎蘭子。血の盟約に従い、我とともに魂の共鳴を奏でん。宴の始まりぞ(私は神崎蘭子です! プロジェクトの仲間として、一緒に頑張りましょー! なんだかワクワクしちゃいます!)」

「魂の……なんて?」

「神崎蘭子といいます。これから一緒に頑張りましょうね。ワクワクしてきちゃいました」

「アンタ、通訳なの?」

「俺がいない時は赤城さんに聞いてね。彼女、わかってるから。もしくは……」

 

 陣内、奥のパーテーションをずらす。

 

「彼女に聞いてね」

「ふわぁ……あれ、どうしたの?」

「最後のメンバーが揃ったから、双葉さんも自己紹介してもらえる?」

「はーい。双葉杏だよ。よろしくね」

「『働いたら負け』……」

 

 杏のTシャツに突っ込む未央はさておき、きらりが寝そべっていた杏を抱えて皆の輪に入る。

 流れとして、武内が口を開いた。

 

「以上14名が揃いました。シンデレラプロジェクト、本格始動です」

 

 やったー、はぴはぴ、ロックだね、等々。

 待ちに待った合格組と、これからに期待を寄せる補充組。

 全員が揃い、遂にシンデレラプロジェクトがここに始動した。

 

 そんな騒ぎ声は否応にでもスタジオに響き、その声を聞いた隣から来客が。

 

「なんだか賑やかだねー。何の集まり?」

「カ、カリスマJKモデルの城ヶ崎美嘉!?」

「そうだよっ」

 

 いぇい、とギャルポーズを自然に決める城ヶ崎美嘉。

 その日の内に二度も売れっ子アイドルと会うとは思わなかったのか、未央が驚愕する。

 その隙に、武内が美嘉に声をかけた。

 

「城ヶ崎さん、お疲れ様です」

「あ、プロデューサー! 久しぶり! 元気してた?」

「おかげさまで。今日は今度のライブ用の撮影ですか?」

「そうそう。ビシッと決めちゃうんだから。ん? プロデューサーがいるってことは、莉嘉は?」

「お姉ちゃーん!!」

 

 姉妹仲良く、莉嘉が美嘉に抱きつく。

 

「お姉ちゃんも撮影なの?」

「そうだよ。アンタも今日は宣材写真でしょ? しっかり決めてきなさいよねっ」

「もっちろん!」

「で、サブローは?」

 

 キョロキョロと美嘉が辺りを見回す。

 皆は美嘉の言う名前に心当たりがなかったので、ざわめいた。

 

「サブローって誰でしょうか?」

「まさか北島の御大では!?」

「未央、あるわけないでしょ」

「あれ、プロデューサーがいるからサブローもいるはずなんだけどなー。プロデューサーの他に若い男の人、いなかった?」

 

 プロデューサー以外の若い男性は一人しか思い当たらない。

 

「サブP君のこと?」

「もしかしてサブプロデューサーのことかにゃ?」

「サブプロデューサーならこっちにいるよ~」

 

 いつの間にか、またパーテーションの裏で寝そべっていた杏の声がする。

 

「双葉さん、なぜ……」

「ふふん、昨日、杏をダンスレッスンの時にいじめたからだよ」

「あれはいじめたとは言わないと思うけど」

 

 ばれてしまっては仕方ない、と陣内は重い足取りでパーテーションの陰から出る。

 その際にパーテーション自体を脇に寄せて、二度と杏が隠れることができないようにするのも忘れない。

 まるで太陽光に当たった吸血鬼のように身をよじらせる杏。

 おそらく、陣内はまた報復にあうだろう。

 

「サブロー、なんで隠れるのよ!」

「(こうやっていつもの感じで話しかけてくると思ったから。しかもサブローって呼んじゃうし……)」

「(あっ、ごめん。テヘペロッ)」

「はあ……城ヶ崎さん、お疲れ様です。そろそろ撮影に戻られた方がよいのでは?」

「う、うん! そうするね!」

 

 よかったら撮影覗いてねー、と駆け足気味に隣に戻る美嘉。

 残された陣内はメンバー達の好奇の視線を真に受けることになった。

 

「サブローってサブプロデューサーのことなの!?」

「そういえばブルーナポレオンの松本沙理奈さんもそう呼んでました!」

「アンタやっぱり……」

「ねぇねぇ! なんでサブプロデューサーは美嘉ちゃんにサブローって呼ばれてたの?」

 

 みりあの直球に、陣内ははぐらかしようがなかった。

 とはいえ、真の理由とは別の理由だけれども。

 

「サブプロデューサーの”サブ”と”ロ”と伸ばし棒でサブロー……呼びやすいんだってさ」

「そうなんだぁ……みりあも呼んでいい?」

「呼びやすければ、いいよ。あくまで社内に限るけどね」

「うん、わかった! サブローさん!」

「皆も、呼びやすいように呼んでくれていいから」

「わかりました! サブローさん!」

「確かに、サブプロデューサーって言いにくいよね、サブロー」

「よし、サブちゃんにしよう!」

 

 卯月、凛、未央が早くに順応すると、他のメンバーも好き勝手に呼び始めた。

 サブPとか呼びやすい短さもあるので、円滑なコミュニケーションのためには良い切っ掛けだったのかもしれない。

 

 略称を控えていた経緯として、社外でもサブローで通すアイドルが多かったので一時期は禁止されたことがある。

 しかし、営業先のプロデューサーにも呼びやすいと気に入られたので、解禁になった。

 ただ、今回のプロジェクトメンバーは美波を除いて、中高生が多い。

 そのため、一般的なビジネスマナーや業界の慣習に慣れてからの解禁を予定していたけれど、美嘉にバラされてしまっては仕方がない。

 

「すみません、プロデューサーさん。城ヶ崎さんにもっとしっかり言っておくべきでした」

「問題ありません。その分、私達でフォローしていきましょう」

「――はい!」

「それに、私と千川さんも呼びやすくなりますから」

 

 陣内のあだ名会議でメンバーが盛り上がる中、陣内は武内に近づき、今回の件を謝った。

 それに、珍しく冗談めいて返す武内に、陣内は心が少し楽になった。

 

「ありがとうございます」

「プロジェクト始動で、少し固くなっているのかもしれませんね」

「そう、でしょうか。自分ではいつも通りのつもりなんですけど……」

「なるほど。では、いつも通り仕事をしましょう、サブロー君」

 

 確かに、武内の言う通りだった。

 控室の出入り口からスタジオを覗くと、もう準備が出来ている様子だった。

 カメラマンと目が会い、指で「オッケー」と示していた。

 

 まずは仕事だ。

 陣内は気持ちを入替えるため、パチンと両頬を叩く。

 

「よーし! それじゃあ撮影始めるよ! 名前順でいくから、赤城さんから入って!」

「はーい!」

「島村さんと渋谷さんと本田さんは準備があるから、最後の方で。着替えとか化粧はメイクさんに助けてもらいながらでいいから」

「頑張ります!」「わかった」「オッケー!」

「皆さん、今回は自分らしい様子で撮影にのぞみましょう。それでは初仕事、よろしお願いします」

「「「はい!」」」

 

 武内の締めで、宣材写真撮影がようやく始まった。

 

 

 

「うん、いいよー! 笑顔こっちちょうだい! そうそう、にっこり!」

 

 カメラマンの軽快なシャッター音。

 適度な声掛けも効果があるのか、各メンバー達は伸びやかに、自分らしく動いていた。

 

 みりあは元気いっぱいに。

 アーニャは透明感のある落ち着きを。

 智絵里は四葉のクローバーを胸元に、そして上目遣いに。

 蘭子は普段通りに堂々と。

 莉嘉は姉の美嘉を真似したのかギャルポーズで。

 李衣菜はロックにエアギター、ヘッドホンも忘れない。

 美波はラクロスのクロスを構えて、スポーティに。

 杏はだらけながらもカメラ目線は外さない。

 みくはお得意の猫ポーズ。

 かな子は落ち着いた印象で。

 きらりもお得意のオリジナルポーズ。

 

 特に問題なく、撮影は順調だった。

 メンバーは自分が終わったからといって控室にこもらず、他のメンバーの様子を見たり、横のスタジオで撮影している美嘉を見て勉強していた。

 

 特に美嘉の方をみる目は心なしか鋭い。

 プロのアイドルとして、何歩も先に立っている美嘉は、憧れであり、いつか越えるべき場所なのだろう。

 

 そんな美嘉も、見られていることをわかりながら、被写体として輝いていた。

 先輩として、憧れるような存在であるために。

 

「サブローさん、最後の3人も準備できました」

「わかりました」

 

 顔なじみのメイクさんが陣内に声をかける。

 礼を言いながら、陣内は控室に向かった。

 

「さてさて、準備はどうですかっと。お、いい感じだね」

「今更ですけど、制服のままで大丈夫でしょうか? 個性が無いかもしれません……」

「そんなことないよ。正統派アイドルって感じだし、メイクも少し入ったから、普通とは言わせないよ」

「……やっぱり私も制服にする」

「ちょ、渋谷さん!? せっかく着替えたんだしそのまま撮影しようよ! ブラウスこそ学校のだけど、ジーンズとエプロンのおかげで大人っぽさが出て、似合ってるって」

「へへーん! 未央ちゃんはこれで決まりっ」

「パーカーこそ持ち込みだけど、下はスポーツスパッツにショートパンツでアクティブな感じが全面に出て、いいね」

 

 三者三様、方向性は違えど、自分らしさが出ていた。

 卯月は自身の可愛さをそのままに、プロのメイクが入ったことで綺麗さもアップ。

 凛は制服から着替えたことで格別の格好良さが際立つ。

 未央は美波とも違うスポーティさで、きちんと個性が立っていた。

 

「プロデューサーさん、いいと思いますけど、どうですか?」

「ええ、皆さん良く似合っています。良い宣材写真が撮れそうです」

「よし、さっきのビジュアルレッスン通りに、カメラ目線と自分らしいポーズでやってみよう!」

「順番は……島村さんから、お願いします」

「は、はい! が、頑張りますっ」

 

 年長者、かつ養成所出身ということで、武内は卯月を一番手に指名した。

 対する卯月は緊張が抜けないのか、いつもの口癖すら噛んでしまう。

 肩に力が入りながら、ホワイトバックのセットに入る卯月。

 

「卯月ちゃん、にっこり笑って~!」

「え、えへ……」

「笑顔硬いよー! もっとリラックスしていつも通りに~!」

「(い、いつも通りってどんな感じだったっけ……!?)」

 

 その後、何枚か撮るものの、硬い表情が抜けないその写真に、オッケーは出せなかった。

 ただ、そのまま撮影していても仕方がないので、卯月を下げて凛を入れる。

 

「はい、凛ちゃんこっち向いて~!」

「えっと、こう?」

「そんな睨まないでよー? おじさん変な人じゃないからねー?」

「(睨んでるつもりなんかないのに……どう見られてるかなんて、わかんない)」

 

 凛は凛で、緊張しているのか目つきが鋭くなってしまっていた。

 本人にそんなつもりはなくても、目に表れていた。

 こうしてはいられないので、最後に未央。

 

「未央ちゃん、もうちょっと落ちついていいよ~!」

「あれ、ダメだった?」

「無理しないで、ゆっくりお願い!」

「(実際に立ってみると、緊張しちゃって震えるかも……!)」

 

 結果、三人はワンテイクでオッケーとはいかず、時間を置いて再度撮影することになった。

 メイクや衣装が乱れたので、三人には控室に入ってもらっている。

 

 武内と陣内はカメラマンと打ち合わせをしていた。

 

「タケちゃん、サブちゃん、どうするよ? 素材は悪くないんだけど、あんなんじゃ何枚撮っても変わんないよ?」

「まさか、あれ程までに緊張しているとは……」

「正直、意外でしたね」

「そんなこと言ったって、まだ高校生でしょ? プロの子達みたいにスイッチ一つでアイドルになんてなれないんだよね」

 

 カメラマンの言葉に、武内達は頷かされた。

 短い期間だけれども、三人と付き合ってきて、これくらいは卒なくこなせるものだと思いこんでいた。

 卯月には熱意があるし、凛には強気さがあって、未央には器用さがあった。

 それらを活かして、今回の撮影も良いものができると考えていた。

 

 でも、まだこの前まで、普通の高校生だった少女達に、果たしてそれが可能だろうか。

 アイドルを目指して頑張ってきたとしても、緊張するものは緊張する。

 それは大人だって変わらない。

 

 期待が大きくなって、武内と陣内は見誤っていた。

 

「仰る通り、ついこないだまで、普通の女の子でした」

「アイドルの前に、女の子ってこと、忘れちゃってたかもしれないです」

「そういうこと。で、それをアイドルにするのが、君達の仕事さ。まるで魔法使いのように」

 

 こんな風に、と口を素早く左右に動かすカメラマン。

 

「さすがにそれは古いかと」

「え、一応わかりますよ。『奥様は魔「サブロー君、それ以上はいけません」……了解です」

 

 触れてはいけない何かに触れる前に武内が陣内は止める。

 そんな様子が面白かったのか、カメラマンが大きく笑い声を上げた。

 

「くくっ、意外と良いコンビだね。とにかく、君達は魔法使いなのさ。サブちゃんのそれじゃないけど、わかりやすく言うとシンデレラだね」

「ガラスの靴の、ですか?」

「そうそう。まだまだ彼女らは灰かぶり。けれど、魔法使いのおかげでシンデレラに」

「そういえば、プロジェクトのコンセプトでしたっけ」

「ええ。しかし、私達は魔法使いではなく、馬車のようなものかと」

「そんなこと言っちゃいけないよ。いくらタケちゃんがそう思ってたとしても、彼女らにしてみたら、タケちゃんは立派な魔法使いなんだ。夢を見させる側の人間が、夢を壊しちゃいけない。わかるね?」

「ええ、まあ……」

「だったらやることは一つさ! 魔法をかけておいでよ。そうすりゃ、途端にシンデレラさ」

「とは言っても、どうしたもんですかね……」

「三人と一番付き合いが長いのは?」

「サブロー君、でしょうか」

「まあ、確かに」

「じゃあ、サブちゃん。三人はいつもあんな風だったかい?」

「そんなことはないです。島村さんと渋谷さんは知り合いとはいえ、二人は本田さんと今日が初対面でした。それなのに、今では結構仲良くなってますから、相性は良いと思います」

「一人ずつでは?」

「うーん……一人ずつだと、まだそこまで一緒にはいないですね」

「それじゃ決まりさ。三人一緒に撮影しよう」

「三人一緒、ですか?」

「宣材写真としてそれはどうなのかと」

「もちろん、三人を一枚に収める訳じゃないよ。三人同時にセットに入れちゃうって寸法さ。それで、リラックスしてもらって、適度なタイミングで目線もらうわけ。どう?」

「……そう言われると、なんだかいけそうな気がしてきました。タケさんはどうですか?」

「私に異存はありません。良い写真が撮れるように最善を尽くすだけです」

「つまりオッケーってことだね? よし、サブちゃんは三人に声掛けてきて! タケちゃんは魔法使いだから……魔法の杖を選ばなきゃね?」

「わかりました!」

 

 話がまとまった。

 さすがはベテランカメラマン、どうすれば良い写真が撮れるかわかっており、そのためのアイディアが尽きない。

 陣内は早足で控室へ向かい、武内は魔法の杖を探すことになった。

 

「あの、魔法の杖とは……?」

「比喩さ、比喩。ただ三人をセットに入れて良い写真が撮れるとは思っちゃいないさ。何か小道具がなきゃ、ね」

「なるほど」

「さて、どんなものがいいかな? 卯月ちゃんは何でも似合うね。凛ちゃんは実家が花屋さんっていうから、造花の花束なんていいかもね。未央ちゃんはスポーティだからボールを使ってもいいかもよ?」

 

 小道具入れを目の前に、カメラマンはああでもない、こうでもない、と意見を繰り出す。

 言ってることはもっともで、花束やボールは良いと思う。

 ただ、花束だと凛しかスポットが当たらず、ボールは動きが大き過ぎて撮影には向いてなさそうだった。

 

 だからといって他に思い浮かぶものもない。

 ならば現状あるもので組み合わせて。

 武内は賭けかもしれないが、あることを思いついた。

 

「即興劇、はいかがでしょうか」

「――ほう? 詳しく聞かせてほしいね」

「大したものでもありませんが……。設定は簡単に、島村さんをヒロインとして、渋谷さんと本田さんが花を持ち寄って告白し合う、というような感じで。突拍子もありませんが、それ故に彼女達の素が出るかと考えました」

「……タケちゃん、いいね、いいよ! 恥ずかしがっても、役になりきっても、どっちに転んでも良い表情が撮れそうだね! どうする? 脚本とか放送作家の道、目指しちゃう?」

「今は、撮影に集中しましょう」

「く~っ、相変わらずツレないね!」

 

 小道具の意見もまとまった頃、ちょうど三人が控室から出てきた。

 陣内に連れられている彼女達の表情は未だ硬く、いつもの笑顔が消え去っていた。

 

「(うぅ……怒られちゃうんでしょうか!?)」

「(さあね。ただ、上手くできなかったことは確かだけど)」

「(はは、ちょっち難しいかも……)」

 

 コソコソと、陣内の背中に隠れる様子は、確かに今時の女の子だった。

 しっかりしているんで見誤っていた、と武内は首の後ろに手をやる。

 

「皆さん、申し訳ありませんでした」

「え、ええぇ!? な、なんでプロデューサーさんが謝るんですか!?」

「私達のフォローが足りなかったことについてです」

「そんなこと、ない。私が緊張してただけ」

「緊張するのは当然のことです。それについて対応しきれない私達の責任です」

「ち、違う! もっと、次は上手くできるから!」

 

 卯月が、凛が、未央が。

 やる気はあるのに、体がうまくついてこない、そんなもどかしさを訴えてくる。

 その熱意に嬉しさを感じつつ、やることはやらねば、と武内は気合を入れた。

 

「ありがとうございます。ただ、また同じように撮影しても変わりませんので、少し状況を変えます」

「と、言うと?」

「皆さんには即興劇をしてもらいます」

「「「即興劇?」」」

「はい。お題は『選べぬ恋』。島村さんをヒロインとして、渋谷さんと本田さんにはこの花束を使って、島村さんを取り合ってもらいます。最後に島村さんには答えを出してもらう、そういった設定です」

「「「……ええぇ!?!?」」」

「撮影はその後、行います」

 

 なるほど、面白いなぁ、と陣内は思ったが、当事者の三人は目を見開いて驚いていた。

 

「む、無理です! なんで私がヒロインなんですか~!?」

「劇って……恥ずかしいんだけど!」

「未央ちゃんにもこれはハードルが高いような……」

「申し訳ありませんが、時間も押してるので問答無用でいきます。島村さんはセットに立っていてください」

「は、はいぃ!」

「最初は渋谷さんからです。私が肩を叩いたらセットに入ってください」

「ちょっ、考える余裕は!?」

「与えません。そして渋谷さんが言い終わった後、間髪入れずに本田さんに入って頂きます」

「に、二番手は口説くのが大変だと思います!」

「本田さんならできると思います」

 

 そう言われてしまっては何も言えない、と未央は諦めた。

 ここで出来ないって声を上げるのも、なんだか負けたみたいで嫌だし。

 やる時はやる女、未央であった。

 

 既に卯月はセットの真ん中に立ってスタンバイしている。

 ただ、先ほどの撮影より更に緊張しているというか、むしろ落ち着かない様子で、普段の卯月に近かった。

 

 セットの少し外で凛もスタンバイ。

 花束を手に、なんで私が、なんて言えば、そんなことをずっと考え詰めている表情をしている。

 

「(タケさん、時間押してないですよね?)」

「(ええ、まったく。嘘も方便、というものです)」

 

 真顔でそんなことを言う武内に、陣内は笑い声を隠すので精一杯だった。

 珍しいタケさんを見れたもんだ、と。

 ただ、堂々としている武内には何を任せても安心させるものがある。

 ここは勉強させてもらおう、と陣内は一歩引いた。

 

 緊張と動揺で頭がいっぱいいっぱいの凛に武内が近づいて、肩を叩く。

 

「今です」

「――っ、わかった」

 

 凛がセットに入る。

 

 

 

「……卯月」

「ひゃいっ!」

 

 卯月は頭が真っ白になりながら、なんとか返事をした。

 声がした方を見ると、顔を赤くした凛が花束を背中に隠して、立っている。

 自分だけじゃなく、凛がこんなに恥ずかしがって緊張していると思うと、なんだか少し落ち着いた。

 

「凛ちゃん、顔真っ赤です」

「っ、し、仕方ないでしょ! 恥ずかしくない訳ないじゃん!」

「そ、そうですよね! それで、なんでしょうか?」

 

 えへへ、と同じく顔を赤くさせながらも、いつも通りに近づいた卯月を見て、凛は余計恥ずかしくなった。

 

 なんで私はこんなに恥ずかしいのに、卯月はリラックスしてきているのか。

 なんか、ムカつく。

 こうなったら徹底的にやってやる。

 

 火がついた凛であった。

 

「今日は、卯月に伝えたいことがあって、来てもらったんだ」

「伝えたい、こと?」

「そう……私がどれだけ卯月のことを大切に思っているかってこと。それと」

 

 近づいて、腰に手を回す。

 凛は母親と見ていたトレンディドラマを見様見真似で再現する。

 卯月を抱き寄せ、もう片方の手で花束を見せる。

 

「どれだけ卯月のことを愛しているかっていうこと」

「あ、あああい!?」

「そうだよ。この花束じゃ足りないくらい」

 

 真剣な目で見つめる凛。

 対する卯月は(凛ちゃん目が本気です! げ、劇のはずなのに、本当に恥ずかしくなってきました!)と内心悲鳴をあげていた。

 

「卯月……」

「凛、ちゃん……」

 

 このまま二人は近づき合い、ハッピーエンド。

 しかし、そうはさせないのがこの設定。

 

「ちょっと待ったぁ!!」

「っ、誰!?」

 

 卯月を庇うようにする凛。

 そこには遅れて登場の未央がいた。

 

「しまむーを幸せにできるのはこの私だぁ!」

「そんなことない!」

「ふん! 今までも同じように何人も泣かせてきたくせに!」

 

 バッと卯月と凛の間に入り、二人を引き離す。

 

「しまむー、こんなのに騙されちゃいけないよ! 私だったら、しまむーを泣かせない!」

「卯月、私を信じて!」

「しまむー!」

「卯月!」

 

 差し出される二人の手。

 果たして卯月はどちらを選ぶのか、それとも。

 

「私、私……私には、二人とも大事な友達だから、どっちかなんて選べません!!」

 

 

 

「はい、カーット!!」

 

 カメラマンの声で、スタジオの雰囲気が霧散する。

 さっきまで昼ドラだったのに。

 

「いやー、皆、演技派だね! ちょっと見入っちゃったよ! これは演技方面にも力入れなくちゃね!」

「ええ、期待以上でした。検討します」

「いくつか演技系のオーディションありましたよね?」

 

 武内と陣内は、ちょっと本気で演技関係にも力を入れようと思うほど、中々に様になっていた。

 二人で、ああじゃない、こうじゃないと意見を交わす。

 

 そんな様子に、ようやくここがスタジオなんだと再認識した三人。

 

「あれ、私、何してたんでしたっけ?」

「……もう絶対こんなことしない」

「うーん、演技向いてるかも! なんか楽しい!」

 

 ちょっとした異空間が作られたせいか、現実との差にポカンとする卯月もいれば、柄にもないことをして恥ずかしがる凛と、演技の楽しさに興味をもった未央がいた。

 表情はそれぞれだけども、三人とも先ほどとは打って変わって、生き生きとしていた。

 

 そう、この機会を待っていた。

 

「よーし、急だけど撮影しちゃうよー! 卯月ちゃん、笑顔で!」

「はい! ぶいっ!」

「凛ちゃんは花束抱えて目線ちょうだい!」

「うぅ、顔赤いのに……」

「全然問題ないよー! 未央ちゃん、はいポーズ!」

「いぇい! 決まり!」

 

 即興劇終わったそのままに、リラックスした彼女達の表情が消えないうちに、カメラマンはローテーションしながら次々にシャッターをきる。

 彼女達も表情やポーズを変えながら、ようやく自分らしく振る舞うことができるようになった。

 それなりに撮影したので、一通りチェックしたところ、まったく問題ないレベルの写真が撮影できていた。

 

「うん、納得の出来栄えだね! こりゃ、いっぱいお仕事来ちゃうんじゃないのー?」

「期待できますね」

「それじゃ、オッケーってことでいいですか?」

「ええ、問題ありません」

「わかりました! 島村さんたち、こっち来て!」

 

 セット脇で待機していた三人を呼ぶ陣内。

 彼女達の表情には、まだ若干の不安の色が残っていた。

 でも、それは杞憂だ。

 

「島村さん、渋谷さん、本田さん。初仕事、お疲れ様でした。オッケーです」

「ほ、本当ですか! やりましたっ! 凛ちゃん! 未央ちゃん!」

「よかったね、卯月……もう一回とか言われたら私には無理だった」

「またまた~? そんなこと言いながら、しぶりん迫真の演技でしたぞ?」

「ちょ、やめてよね!」

「凛ちゃん、格好良かったです!」

「卯月まで……卯月と未央だって本気になってたくせに」

 

 武内から撮影完了の旨を聞き、三人は安心した。

 緊張が解けたせいか、いつもの掛け合いが始まった。

 さっきまでの硬い表情はどこへやら、可愛らしい、明るい女の子に戻った。

 

 その様子にカメラマンやスタッフ達も思わず笑顔になる。

 そんな雰囲気があった。

 

 そして、その様子を眺める者がもう一人。

 

「へー、いい感じじゃん! 丁度、あんな子達を探してたんだよね。――プロデューサー!」

「城ヶ崎さん、お疲れ様です。もう撮影は終えられたのですか?」

「もちろん! バッチシ決まって一発オッケー!」

「さすがですね。それで、何か御用でしょうか?」

「ちょっと聞きたいんだけど、あの三人のスケジュールって決まってる?」

 

 そう美嘉が指をさすのは卯月と凛と未央。

 他のメンバーはもちろん、何も決まっていなかった。

 ただ、スケジュールのことを聞いてきたとなると、何か仕事の話になるだろう。

 武内は陣内を呼んだ。

 

「どうしたんですか、って……美嘉、どうかした?」

「うん、ちょっとお願いしたいことがあって」

「お願い? それって……」

「P君! サブP君! 集合写真撮ろうよー!」

「集合写真? まあ、記念になるか。ごめん、後で詳しく聞かせて! ほら、プロデューサーさん、行きますよ!」

「いえ、私は別に」

「ダメです。こういうのは撮っておくもんなんです! ほらほら!」

 

 

 

 

 

 

「えーっ!? 私達が、ライブに!?」

「そう! 私のバックダンサーで、丁度こんな子達を探してたんだー」

 

 宣材写真ついでの集合写真も終え、プロジェクトルームに戻ってきた後。

 話があるということで、美嘉とアイドル事業部の今西部長がオフィススペースに来ていた。

 美嘉の担当プロデューサーは先ほどの撮影したライブ用写真をチェックした後、また営業にでてしまったので、今西が代理で、ということだった。

 そこまでの話となるとプロデューサーだけという訳にはいかず、陣内と千川もオフィススペースに入っていた。

 

 呼び出された卯月・凛・未央は何が何だか、と不安気だった。

 別に怒る事ではないと伝えてはあるが、仕事一日目にして城ヶ崎美嘉に呼び出されるとは不安で仕方がないだろう。

 

 何事かと思ったら、今度のライブでのバックダンサー役を、卯月達三人に任せたい、とのこと。

 プロのダンサーにお願いするのが常なのだが、今回、美嘉は若々しい・初々しい感じで歌いたいので、この三人に白羽の矢が立ったというわけだ。

 思わず驚き声をあげる未央。

 卯月と凛も口には出さずとも、目を見開いていることから驚愕していることが伝わってくる。

 

「美嘉ちゃんの担当プロデューサーからオッケーはもらいましたが、どうしますか?」

 

 千川が、既に根回し済みの案件ということを暗に言う。

 今西がいるということは、そういうことなのだろう。

 アイドル事業部としては問題なく、担当プロデューサーも問題なく、アイドルの持ち込み企画。

 使われるのはデビューもしていないアイドル候補生。

 失敗さえしなければコストも安く、候補生の経験も積むことができる、そういった考えなのだろう。

 

 ただ、武内は迷っていた。というか、否定的だった。

 もちろん、経験を積むことはとても良い事だ。

 だが、それはこんな早くにすることではない、もう少し基礎を固めて、もうすぐデビュー、その前準備ぐらいの時に宛てがわれるのがベストな案件だった。

 

「自分としては……」

「うーん、いいんじゃないかなぁ。遅かれ早かれ、この子達もステージに立つんだ。こういう始まりも、またアリなんじゃないかなぁ」

 

 武内が断ろうとした時、今西が口を開いた。

 おそらく、見計らっていたタイミング。

 今西には、武内が断ろうとすることが読めていたのだろう。

 だからこそ此処にいる。

 

 陣内に相談しようにも、今西がいる場でサブプロデューサーに相談するなど、できない。

 好々爺然とした今西だが、やる時はやる男だということを、武内は知っている。

 この場でそんなことをしようものなら、後で陣内に何があるかわかったものではない。

 

 迷っている様子に、美嘉が追い打ちをかける。

 

「ねー、部長さんもああ言ってることだし、どう?」

 

 部長、という言葉に、卯月達は驚く。

 なぜそんな大物が今回の話に関わってくるのか、と。

 余計不安になってくる。

 

 落ち着かないアイドル候補生。

 心配してくる千川、陣内。

 もしかしてダメなパターン、と不安気な美嘉。

 ニコニコと笑みを浮かべるだけの今西。

 

 断る選択肢はなかった。

 

「――では、千川さん。ライブの資料をお願いします」

「はい、早急に」

「えっ……オッケーってこと?」

「はい、そうですよ」

「やったーっ! 皆、ライブ楽しもうね!!」

「「は、はい!!」」

「よろしくお願いします!」「……」「くーっ、遂にライブかぁ!」

 

 美嘉は喜び、卯月と未央は驚きつつも、嬉しさを隠せない様子だった。

 気がかりなのは、浮かない顔の凛だった。

 

「それでは、細かい打ち合わせはまた後日、担当プロデューサーと行いますので」

「オッケー! またよろしくね!」

「それじゃ、私も失礼するよ」

「「「お疲れ様でした」」」

 

 今日のところはこの辺で、ということで美嘉と今西がオフィススペースを後にする。

 それに社員組が頭を下げて、ようやく重たい雰囲気は霧散した。

 

「ふぃ~、まさか部長さんだったとはね~」

「普通に座っていたのでビックリしました!」

 

 卯月と未央が緊張から解き放たれたことで肩の力を抜く。

 しかし、凛は違っていた。

 

「――プロデューサー。こんな簡単に決まっていいの?」

「こたえる前に、どういうお考えでその質問をしているのか、聞かせてもらえますか」

「その、合ってるかどうかわかんないんだけど……まだ何もしてないような私達が、そんなことしちゃっていいのかな」

「なるほど。実績もないのに、バックダンサーとはいえ大きな舞台を与えられることが、こんな簡単でいいのか、ということですね」

 

 うん、と頷く凛。

 その様子に、卯月と未央も手放しで喜んでいる場合ではなかった。

 

 凛は冷静に大局を見ている、と武内は関心した。

 普通といっては失礼だが、あの城ヶ崎美嘉のバックダンサーに抜擢されたといわれたら、普通は卯月や未央のように喜ぶ。もしくは、務まるかどうか不安になる。

 だが、凛はそうではなく、新人中の新人でもある自分達が、先任を差し置いてそのような大役を勤めて、関係が悪化しないかというところを気にしていた。

 もちろん、美嘉自身の目で選んだのだから他所に文句は言わせないのだが、それで済まないのが社会というものだ。

 

 まだ若いアイドルの芽を摘む訳にはいかない。

 プロデューサーというものは、アイドルが飛び立つのを応援するものだ。

 武内は安心させるように、ゆっくりと喋り始めた。

 

「渋谷さん、まったく悪いことではありません。むしろ、大きなチャンスだと捉えてくださって結構です。あまり例が多いわけではありませんが、こういったことは稀にあります。ですので、他のアイドルから妬まれることは、ほぼありません。もしあった場合は、すぐにご相談ください」

「……でも、アンタは乗り気じゃないように見えたけど」

 

 よく見ている。

 ここで誤魔化すのは悪手、正直に話そう。

 

「正直、まだ早いかと思いました。皆さんも、不安だと思います。いきなりそのような大舞台にあがり、ミスしないか。ちゃんと踊れるかどうか」

「そう言われると、確かに不安ですね……」

「私は本番に強いタイプだから大丈夫! って思ってたけど、今日の宣材写真のことを思い出すと、ちょっと不安かなー」

「そう思われるのは当然かと思われます。ですが、またとないチャンスでもあります。この機会を逃すことはないと思い、了承しました」

 

 いかがでしょうか、と凛を促すように見る武内。

 言われた事を思い返すように、一度目を閉じた凛。

 その目を再度開いた時には、覚悟を決めていた。

 

「……わかった。私なりに、頑張ってみるよ」

「私も、精一杯、頑張りますっ!!」

「よーし、未央ちゃんも期待にこたえるように頑張っちゃうぞ!」

 

 卯月・未央も凛に続く。

 やはり、相性は良いみたいだ。

 

「ありがとうございます。全力でフォローしますので、頑張りましょう。それでは今日はお疲れ様でした」

「「「お疲れ様でした」」」

 

 

 

 既に他のプロジェクトメンバーは帰らせているため、これでプロジェクトルームには社員だけが残ることになった。

 なんとも言えない空気が漂う。

 

「タケさん、これって試されてるんですか」

「おそらく、サブロー君の考えている通りでしょう。発足したてのプロジェクトの試金石、といったところかと」

「美嘉ちゃんのプロデューサーは申し訳なさそうにしていたので、たぶん上層部の思惑でしょうね」

 

 千川の鋭い指摘。

 いろんな部署に顔が利くことも合わさり、説得力があった。

 

「まあ、成功させてみろよってことですよね。やってやろうじゃありませんか」

「ええ、他に道はありません。彼女達には申し訳ありませんが、全力で支援しましょう」

「私も、微力ながら尽力しますね」

 

 

 

 

 

 

 灰かぶりはシンデレラと出会い、輝きを知った。

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