IS R   作:かまうたち

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第1話 始動

IS学園 1-1教室

注目を浴びたが無事入学式を終えた雷電

教室に入った途端に男子生徒に声をかけられた

「おっ、お前がもう1人の男子生徒か!俺は織斑!一夏って呼んでくれ!」

「ああ、これからよろしく頼む、一夏。俺の事は雷電とでも呼んでくれ」

「よろしくな!雷電!」

 

予鈴が鳴り、全員が着席したタイミングで教室のドアが開いた

眼鏡を掛けた幼さの残る女性が教室に入ってきた

 

「皆さんこんにちは、IS学園へようこそ。私はこのクラスの担任の山田真耶です!」

 

…………………。

誰も反応しない。

 

涙目になりながらも真耶は続けた

 

「えぇっと、これから3年間この学園で生活してもらいます。楽しい学園生活にしましょう!」

 

…………………。

やはり誰も反応しない。

 

「で、では、自己紹介からしていきましょう!」

 

無理やり流れを変えたような気がしなくもないがクラスでは自己紹介が始まった。

 

織斑のためあ行である一夏の番はすぐに回ってきたが本人はそれに気付かない。

 

「お、織斑君?織斑一夏君?」

「は、はい!」

「ご、ごめんね脅かしちゃって! でも、次の自己紹介、織斑君の番なんだ。お願いできるかな?だめかな?」

「や、やります!やりますから謝らないでください!」

 

ようやく気付いた一夏

 

「織斑一夏です」

 

クラスの全員が一夏へと視線を集める中、彼の次の言葉は

 

「以上です」

 

クラスの誰もがずっこけた。

 

「まともな自己紹介の一つも出来んのか」

「げっ、千冬姉!?」

「織斑先生だ、馬鹿者」

 

ガツン。と言う擬音が一番ふさわしいと思える勢いのげんこつを二度もくらった一夏だった。

 

「やれやれ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けて悪かったな。ここからは私が取り仕切ろう」

「はい。分かりました」

 

教壇に立った千冬は言った。

「諸君、私がクラスの担任の織斑千冬だ。お前達を一年間で使い物になるISの操縦者にするのが私の仕事だ。私の言うことには返事をしろ。よくなくても返事をしろ。いいな?」

 

直後、クラスは黄色い悲鳴に包まれた

 

「はぁ、毎年よくこんなバカどもを集められるな。いや、私の所に集中させているのか?」

 

「きゃああああ!もっと罵って!」

「そしてつけあがらないように躾して!」

 

(度し難いな...何が良いんだ....?)

そう疑問に思った雷電

 

自己紹介は続く

「篠ノ之箒だ、よろしく頼む」

(彼女が箒か...)

箒の事は何度も束から聞いていたが

(どう育てばここまで違いが出るのだろう...)

思わずそう思ってしまうレベルで2人は違う雰囲気を持っていた

そして雷電の番となる

「次は俺か。俺は雷電、東雲 雷電だ」

東雲 雷電

これが束の考えた偽名だった

束曰く

「篠ノ之に似てるから東雲ね!」

とか言っていたが雷電は気に入っている

「ISに関しては至らぬ事も多いだろうが、よろしく頼む」

無難(?)な挨拶をし着席をする雷電

その後もスムーズに自己紹介は進んでいき、HRの終了の鈴が鳴る

何やら箒は一夏に用があるようでどこかへ行ってしまった

(さて、俺はどうするか...)

特にやる事もなく黒板を眺めていると

「ねえねえ、ちょっといい?」

クラスメイトの女子、名は確か...相川 清香だったか、に声をかけられた

「ああ、構わないが」

「しののんってISを動かせるんだよね〜?専用機とかって持ってたりするの〜?」

この少女は布仏本音だったか...不思議な呼び方をする少女だ

「ああ、今は使えないが専用機ならある。見たいのか?」

「無いなら仕方ないか〜、じゃあじゃあ東雲君、届いたら見せてね?」

「ああ、構わない。それと俺の事は雷電と呼んでくれて構わない」

「じゃあしののんじゃなくてでんでんだね〜」

(でんでん...この少女にもそう呼ばれるのか...)

直後、授業開始のベルが鳴る

 

 

初めての授業だが束から事前に色々と教わっていたため特にこれといって理解出来ない訳でもなく、雷電の授業は無事(?)終わった

一夏の方は色々とわからないらしく、参考書も読んでないようだったが

 

「雷電〜、俺に勉強を教えてくれ〜」

「入学して1日でそれか、一夏」

「わからねえもんはわからねえよ〜...」

早速アテにされる雷電

(悪い気はしないがな)

などと考えているとそこに

「少し、よろしくて?」

特徴的な髪型をした金髪の少女が話しかけてくる

(こいつは確か...オルコット...)

「何か用か、オルコット」

「ん?何だ?」

「まあ、何ですのそのお返事は?私に話しかけられるだけでも光栄ですのよ?それ相応の態度というものがあるのではなくって?」

セシリア・オルコット、イギリスの代表候補生

確かイギリスの名門貴族のお嬢様だったはずだ

「そうか、それは済まなかったな。ではどのような態度を取れば良い?」

「なっ...」

あからさまに挑発と取れる発言、それを初日から雷電はクラスメイトにやってのけた

 

「念のために聞いておきますわ。貴方、それは本気でおっしゃっているのかしら?それともバカにしていらっしゃるのかしら?」

平静を装いつつも言葉の端々に怒りが見え隠れしているセシリア

「俺はあんたに対する態度とやらがわからないから聞いただけだ。他意など無い」

「そんな嘘が通じるとでも!」

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

授業開始のベルが鳴る

 

「ッ!覚えていなさいな!この屈辱、いつか必ず晴らしますわ!」

言うだけ言って席へ戻っていくセシリア

いつの間にか一夏も自分の席に戻っていた

 

 

「この時間では再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める。

自薦他薦は問わない。誰かいないか?」

 

クラス対抗戦とは入学時点での各クラスの実力推移を測るもので、代表者はその対抗戦だけでなく生徒会の開く会議や委員会への出席もしなくてはならない、クラス長らしき役職である

そして代表者は一度決まってしまうと一年間変更が効かない

 

「はい!私は織斑君がいいと思います!」

「私もそれに賛成です!」

 

「私は雷電君に一票!」

「私も!」

 

気付くと一夏と雷電がクラス代表候補に

だが、それを快く思わない人物も1人いた

 

「そんな選び方、納得がいきませんわ!!!」

 

やはりというべきか、怒号を上げたのはセシリアだった。

 

「そのような選出、認められるはずありませんわ!男がクラス代表などと、恥さらしも良いところですわ!!

いいですか!?クラス代表は実力ある者が就くべき役職であり、それに相応しいのはこの私、イギリス代表候補生であるセシリア・オルコットですわ!!」

「ほう、一度も戦った事の無い相手に対して実力が上だと言い切る自信、流石は代表候補生だな、オルコット」

火に油を注ぐように言葉を紡ぐ雷電

 

セシリアは顔を真っ赤にし、体を震わせ雷電に言った

 

「決闘ですわ!!!」

 

「構わない、なんならハンデをつけるか?」

 

直後、クラスが笑いに包まれる

 

「あら貴方、ジョークのセンスだけはお上手ですのね」

笑いながら雷電に言うセシリア

 

「何を笑っている?俺もISを扱えるんだ、別に何もおかしい事では無いだろう」

 

静まり返るクラス

 

「何故俺と一夏がこの学園にいるのかもう忘れたのか?ISを扱えるからだ」

雷電はセシリアを直視しながら言う

 

授業終了のチャイムが鳴る

 

「そこまでだ、この続きは来週のこの時間、アリーナでやってもらおうか」

割り込む千冬

「オルコット、東雲、ついでに織斑は来週のこの時間に戦ってもらい、勝者にクラス代表を務めてもらう」

「ついで!?」

「黙っていろ、他の生徒も問題は無いな?」

皆無言で頷く

「ではひとまず今日はこれで終了とする」

 

ようやく波乱の一日目が終わろうとしていた

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