遂に上陸。
そして作者は、体調不良です。
空に広がる光の環…
しかし、その下には目に見えない霧がかかっている。
無論ハンニバルの仕業である。
そんなハンニバルだが…
彼らは雲のような靄に乗り、海上を移動していた。
「旦那様よ、お主のZOUが雲に乗っておるぞ」
「ワシの相棒じゃからな、な?」
「パォオ―――ンン!!」
現代の象と比べて明らかにおかしい大きさと、牙の長さを持つことZOU。
目には知性を宿す光が見え、威風堂々たる姿は誇り高きZOUである。
雲に座っているスルスに二人が乗り、雲は緩やかに移動しているが。
その光景は中々にシュールだろう。
「そう言えば、お主の弟子がなんたら戦争に呼ばれとったな」
「そうなのか?さぞ、凄かったのだろう」
「いや。マスター権奪われるわ、令呪で自害させられるわ。悲惨だったのぉ」
「……はぁ、鍛えなおすかあの莫迦」
時同じく、レイシフトしてきたぐだ男パーティーだが。
クー・フーリンは……。
「!!。…気のせいか」
「どうしたんですか?」
「嫌何…、ちょっと身の危険を感じた気がしたんだが」
その通りである。
ランサーの地獄行きは、本人のあずかり知らぬ所で決定した。
「…所で私は何故肉体を得ておる?」
「私も人理焼却によって……」
「ワシと契を結んだからだろう。まぁ一蓮托生って奴かぃ」
「…フフフ。今夜は楽しみにしておれ」
「全く…。スルスよ、こ奴に襲われる前に陸地に上がるぞ」
「パォパオ――ン」
スルスはその巨体からは、想像もつかない速度で駆け出した。
―――――――――――――――
ぼくの名前はスルス。大体2300歳ぐらい。
ぼくのご主人は、ハンニバル・バルカっていう凄い人。
ぼくはカルタゴっていう所に来たZOUのリーダーだったんだ。
ご主人さまは、仲間のために勝ち続けたんだ。
僕らのお世話をしたり、一緒にくらしてた皆のために僕たちも戦った。
YAMA登りはつらかったけど、皆と一緒なんだと思うと力が湧いた。
僕は生きていた時のご主人さまの、最後の戦いで死んじゃった。
でも、僕たちはあの人の背中を追いかけてたから。
だから、怖くはなかった。透けた体になっても追いかけたんだ。
そしたら僕たちは、またご主人さまと会えた。
なんだか、皆強くなってたりピカピカ出来る様になってたけど、なんでだろう?
ご主人には、奥さんが出来た。スカサハっていうらしい。
優しいくておいしい物くれるけど、時々怖い人で犬っぽい人に槍を投げてた。
「犬っていうな!」
「いきなりどうした?!」
「いや、なんか犬って呼ばれた気がして…」
ご主人さまの奥さんの住んでる場所には、僕と似た生き物がいた。
鼻は小さいけど、牙がすごくて体が大きい。
※INOSHISHIです。
でも弱かった。なんでだろう?
色んな所に行ったけど、今は昔行ったローマに向かってる。
なんか悪い事をしたのかもしれない。踏みつぶすか、ふっ飛ばさないと……
そんな僕たちを待っててね。
―――――――――――――――――――
「なぁ」
「言うな…」
「昔聞いた爺ちゃんの先祖の話なんだが…」
「俺も知ってるよ!なんかゾクっとしたからだろ!
大丈夫だ俺は悪さなんかしてねぇ!!」
「でもあっち凄ぇ分厚い雲が出てないか?」
「……王に連絡しろおおお!!」
ローマのすぐ近く。エトナ火山辺りにハンニバル達が上陸した頃。
カルデアのメンバーたちは、ネロにアッビア街道で出会っていた。
「剣を納めよ、勝負あった!そして貴公たち。
もしや首都からの援軍か?」
「すっかり首都は封鎖されていると思ったが……。
まぁ良い、褒めて遣わすぞ!」
そんな少女を見た、ぐだ男たちは…
「ネロ皇帝もやっぱ、女性だったんだな…」
「ヴラド三世を連れてこなくてよかったですね。彼も嫌がってましたし」
「生前の柵からは逃れらないという事か」
そんなこそこそ話に気付かず、ネロは話を続ける。
「……しかしその方ら、見慣れぬ姿よな。
少々見せすぎではないか?異国の物か?」
アルテラの際どい姿。半裸の青タイツ。武器が旗…
ネロに近いと言えば、アルトリアぐらいだろう。
「いや、その…通りすがりの援軍という事で」
「なんと都合のいい。ではブーティカあたりの手の者か?
あやつの采配は抜け目がない故な。まぁ我がローマの偉大なる大敵ハンニバル・バルカ程ではないがな!」
((どんだけだよ、ハンニバル…))
「所でマスター。気づいているか?」
「え?何が…えーと、キャスターがいない事?」
「ジルは本拠の雑用に置いてきました。それと違います」
一方ネロの方にも、伝令兵が駆け込んでくる。
「申し上げます!エトナ火山方向より、怪しげな曇天が近づいています!」
その必死の形相をした、兵の言葉を聞いたネロ達とぐだ男は空を見やる。
そして雲間から、漏れ出る閃光によって。それが雷雲である事を証明する。
「…お主たちカルタゴの末裔か?」
少し顔を青ざめたネロに問われて初めて、ぐだ男たちは再起動した。
「いや、違いますよ!ね、ランサー」
「お、おぉう。多分気のせいじゃねぇか?…ハハッ」
しかし現実は非情である。100頭を超えるZOUの群れが
目をギラつかせ、怪光線を放ちながら猛スピードで迫っているからである。
「……あれって象?」
「先輩、あれは象じゃないです」
スルス君は、鼻フックで魔猪をホームランできます。
「右!閃光だ…!!」って感じですが、まず普通じゃ見えません。
百獣のZOUは、獰猛で誇り高き戦闘ZOUです。