インフィニット・ストラトス ただあの空を自由に飛びたくて 作:如月ユウ
私は買うつもりですがみなさんは購入する予定ですか?
余談ですけどHGCEフリーダムは購入していましてハイマットフルバーストにして飾ってます
保健室で鈴とセシリアさんの治療を受けたが幸い、打撲だけで事を成し、包帯を巻かれてベットの上にいた。
「鈴、僕が言いたいことわかるよね?」
「わかってるわよ…ごめん」
「うん、素直でよろしい」
鈴は無鉄砲な性格だからあぁやって無茶をする。僕がいなかったらISは強制解除されていただろう。
「逃げることは決して敗北じゃない。本当の敗北とは戦いから逃げること。ほら戦略的撤退とか『覚えてろよ』とかの捨て台詞もあるじゃない」
「代表候補生であるアタシが逃げたらあのドイツ代表候補生に笑われるじゃない」
「別にいいじゃん笑われても」
「はぁ!?」
思いっきり身体を起こしたので打撲の痛みを感じる。
「いつつ……」
「はいはい、怪我人だから急に動かない」
「飲み物買ってきたよ」
保健室からシャルルがはいって来る。いなくなったと思えば飲み物買ってきてたんだ。
「あ、ありがとうございます」
「ありがとう……」
セシリアさんはお礼を言って受けとり、鈴はそっぽ向いて受けとる。
「まあ大したことじゃないから落ち着いたら…」
寮に戻ろうと一夏が言おうとしたら──
ドドドドドドッ!
この音はジョジョの……いやいやボケるな。なんで地揺れが?
「織斑君!」
「山田君!」
「デュノア君!」
扉が開かれると雪崩が起きるのかの如く女子が保健室にはいってきた。
「「「これ!」」」
つきだした手には申込書のような紙だった。なになに?
『今月開催する学年別トーナメントではより実践上な模擬戦を行うため二人一組での参加を必須とする。なお、ペアが出来なかった者は抽選により選ばれた生徒同士で組むものとする』と書かれた紙を見せた。
「ふんふん、つまりツーマンセルで戦うってことね」
「織斑君! 私と組んで!」
「山田君! 組むなら私と!」
「お願いデュノア君!私と!」
誰もが私と組んでほしいと言ってくる。数少ない男子(1人は男装しているけどね)だから一緒に組みたいんだろうな。
「あ、えっと……」
「その……」
一夏とシャルルは僕を見た。
この2人、悠人と組むことにしたからごめんと言うつもりでいる。
シャルルの正体を知っているのは僕だけしかいないからここはシャルルを優先するだろう。
だが、今の一夏はボーデヴィッヒさんを倒したいと気持ちでいるが僕はボーデヴィッヒさんを止めたいという気持ちがある。
怒りや憎しみではなく純粋な気持ちで一夏と戦いたいといったボーデヴィッヒさんにあんな事をさせたくはなかった。だから僕はボーデヴィッヒさんのことを止めたい。
どちらを優先させるか。僕は──
「ゴメン!」
両手を合わせて目の前の女子達に謝る。
「実は代表候補生と僕達男子は先にこの情報を知ってたから自前にペア申し込んだんだ」
ここはまだ決められない。だからペアはもう組んだと嘘をついた。
「ねっ、みんな?」
僕の嘘を賛同してもらうために一夏達を見る。
「それって」
「あ~そうだったな! 学年別トーナメントに向けて訓練してたから忘れてた」
ど忘れしていたと言って、わざとらしく一夏が笑う。
「あの、そのペアというのは」
「そうそう、そうだったね! 僕達、先に聞いてたからもうペア組んじゃったんだ」
シャルルも空気を読んで僕の嘘に賛同する。
「「だからゴメン!」」
2人も僕と同じように両手を合わせて謝った。
「な~んだ。もう決めていたんだ」
「まあ、男子と代表候補生は優遇されているから事前に知っていて当然よね」
「あ~あぁ、せっかく織斑君と二人っきりになれると思っのに」
「デュノア君とお話できる時間が増えると思ったのに」
「山田君とガンダム談義したかったのに」
ペアを組んだと知るとぞろぞろと保健室から出て行ってくれた。
「助かった悠人」
「あの状況でよくあんな嘘つけたね」
「2人から悠人と組もうというオーラが出まくりだったからね」
「悠人、アタシと組なさい!」
「一夏さん、ペアになるならわたくしと!」
学年別トーナメントはペアだと知ると2人は僕と一夏にペアになれと言う。
「ダメだって2人とも、あの状態でISを動かせるわけないでしょう」
「悠人の言う通りよ」
保健室にはいってきたのは姉ちゃんだった。
「おふたりのISの状態をさっき確認しましたらダメージレベルがCを超えています。当分は修復に専念しないと、後々重大な欠陥を生じますよ。ISを休ませる意味でトーナメント参加は許可できません」
うんうんと僕も頷く。あそこまでボロボロにされた状態で参加したら最悪、機体の修理不可にもなる。姉ちゃんの言葉は正論である。
「うっ、ぐっ……! わ、わかりました……」
「不本意ですが……非常に、非常にっ! 不本意ですが! トーナメント参加は辞退します……」
姉ちゃんの正論で2人は納得して折れてくれた。だからあのとき逃げれば良かったのに……あ、そうだ。
「一夏、いきなりだけど問題。IS基礎理論の蓄積経験について注意事項第三を述べよ」
「え、えっと……」
おいおい、基礎知識問題だよ?30秒しっかり測っても一夏は答えを出さないので。
「はい、時間切れ。答えは『ISは戦闘経験を含むすべての経験を蓄積することでより進化した状態へと自らを移行させる。その蓄積経験には損傷時の稼働も含まれ、ISダメージがレベルCを超えた状態で起動させるとその不完全な状態での特殊エネルギーバイパスを構成してしまうため、それらは逆に平常時での稼働に悪影響を及ぼすことがある』でした」
「それだ、それ。なんとか思いだそうとしたけど中々出なくって」
「基礎教練からやり直しだな」
参考書を電話帳と勘違いして捨てたって本人から聞いたけど、どこをどう見て電話帳と見えるんだ?厚さなのか?
「そういえばなんでラウラとバトルすることになったんだ?」
「それはね」
「悠人!」
鈴が僕の口を手で抑える。
「言っちゃダメ」
「むぐむぐ(な、なんで?)」
「いいから!」
ボーデヴィッヒさんの言葉にキレて戦うことになったとは言えず、コクコクと頷いた。
「っと、とりあえずあいつと模擬戦をやってこうなった。それでいいでしょう?」
「いや、その理由を」
「い・い・わ・ね?」
「わかった……」
鈴の気圧におされて一夏はさがった。
◇
「悠人はどうするの?」
「どうするって?」
「誰とペアを組むかだよ」
保健室からの一件を終えて、僕とシャルルは部屋に戻った。
学年別トーナメントは2人1組のペアで参加しなければいけなく、締切まで申請しなければ抽選で組むことになる。
「それにしてもなんで急にペアで参加になったんだろう?」
「……多分クラス対抗戦が原因かもしれない」
「クラス対抗戦?」
シャルルは知らないよね。あの事件でストライクが出て来て僕の専用機になったことが……。
「クラス対抗戦である事件があったんだ」
「その事件って?」
「ごめん……それは言えない。学園でもその事件は言うなと強く言われてるから。その事件が原因で今回の学年別トーナメントはペアになったんだと思う」
「そうなんだ。それで悠人は誰と組む?」
僕が決めているパートナーは一夏かシャルル
シャルルの正体を隠すためならシャルルを選ぶがボーデヴィッヒさんを止めるなら一夏を選ぶ。
「僕は悠人と組みたいな……なんて」
この場合だと、どちらが正しいんだ?ボーデヴィッヒさんを止めるのは大事だけどシャルルの正体をまだ明かしてはいけない。
「悠人、聞いてる?」
今のボーデヴィッヒさんは一夏を狙っている。学年別トーナメントで一夏とあたったとき一夏のシールドエネルギーが切れても止めるつもりはないはず
「ねぇ、悠人」
くそ、ペアを組むだけでなんでこんなに悩まないと──
「悠人!」
耳元で大声を出されて驚き、シャルルを見ると少し頬を膨らませて怒っていた。
「学年別トーナメントは僕とペア組むのかどうか聞いているんだけど?」
「ごめん……少し考え事してた」
「あ、僕のことだよね……」
周りはまだシャルルのことを男子と認識して接している。本当はシャルルも女の子なのに……。
「僕が男装してるから悠人にも迷惑かかっているんだよね…」
「そんなことない。シャルルは好きでやってるわけじゃないのはわかっている」
「僕が正体を明かせば」
「それは絶対ダメ」
首を横に振る。
「シャルルの正体はまだ誰にも明かせない。それに今は学年別トーナメント真っ最中だから下手に正体を明かせば……」
学年別トーナメントには世界各国の重役達がやってくる。そのときシャルルの正体がバレれば、シャルルはフランスに強制帰国される。
「シャルルには悪いけどせめて学年別トーナメントが終わってから正体を明かすのか考えてほしい」
「そうだよね……ごめん悠人」
シャルルの正体を明かすのは後になったのはいいが問題なのは一夏かシャルル、どっちとペアを組むかだ。
「シャルル、実はペアを組むときに一夏かシャルル。どっちにしようか迷っているんだ」
「一夏と?」
「シャルルの場合は正体を明かさないため。一夏の場合はボーデヴィッヒさんが関係してるんだ」
「ボーデヴィッヒさんが?」
ボーデヴィッヒさんの正体とその経緯をシャルルに話した。
「そんな……ボーデヴィッヒさんが……」
「それを聞いたとき僕も同じ気持ちだった。アリーナで起きたあれからして、学年別トーナメントで一夏と戦うときになったら鈴やセシリアさんのときと同じようにするかもしれない」
「だったら僕よりも一夏を選んだほうがいいよ!」
「それはわかっている。けど、シャルルのことも大事なんだ」
「僕なら大丈夫だよ悠人。僕よりも一夏と組んで」
「だけど……」
「悠人がここまで僕のことを心配してくれるのは嬉しいよ…でも、一夏もボーデヴィッヒさんのことも大切なんだよね?」
「それはそうだけど……」
「なら僕より一夏を優先して。もし、ボーデヴィッヒさんが一夏になにかした後じゃ、遅いんだよ?」
「シャルルはそれでいいの?」
「大丈夫だよ。これでも男子のフリをする訓練はしてきたから。あの人に言われて……ね」
お父さんとは言わずにあの人と言って他人行儀になっていた。シャルルがどう生きていたか僕には分からない。
「けど、僕と二人っきりのときは素で話していいんじゃない?誰もいないんだし」
「僕も……私もわかってるけど……」
徹底的に男性口調と仕草を叩き込まれているようだ。
無理してとは言わないけどシャルルは女の子だから女の子らしくしても良いはずだ。
「僕……やっぱり女の子に見えないよね」
「自分の胸を見て、ものを言いたまえ」
鈴が見たら引きちぎってまでとるつもりだろう。その大きい胸を。
「悠人……もしかして悠人は気になるの?」
「気になるって?」
「その……私の胸が」
「は?」
なに言ってるんだこの子。
「男の子だもんね。女の子の身体に興味あるのは仕方ないよね」
「いや、あの」
「待ってて私、いま」
「いやいやいやいや!ストップ、ストップ!」
制服に手をかけようとしたシャルルの手を掴む。
「なにを考えているのか分からないけど、とり合えず落ち着いて」
「いいんだよ?私……悠人なら」
「気持ちだけ受け取っとく」
僕はまだ肉食系にはなりたくない。
「着替えるなら僕は自販機に行ってジュース買ってくるけどなに飲みたい?」
「えっと……フルーツ系で」
「戻るまでには着替えてほしいな」
財布をポケットに突っ込んで部屋を出た。
◇
「悠人はなんで私のことをここまで……」
赤の他人で偶然、同居人になった私をどうしてここまでしてくれるのか
「そうだ、悠人が戻る前に着替えておかないと」
コルセットを脱いでジャージに着替える。
「本当は悠人と組みたかったな……」
私と悠人は万能機体だからお互いにフォローも出来る。それに……。
『僕が君の居場所になるよ!』
誰にも言われたことがなかった言葉。
お母さんがいなくなってから私の居場所はない。唯一血の繋がりである
だがその苦痛も慣れてしまうと何も感じなくなり、日本に行くことになったときはもう何も感じなくなった。男性操縦者のデータを盗むのもあの人の命令だから特に言うこともなかった。
そのとき
私のことを友達として接して、趣味であるガンダムを一緒に見て、姉である山田先生にセクハラした一夏に怒ったり……。
灰色だった私の日常に
「離したくない……」
こんな楽しい生活を手放したくない。毎日が新しい発見で知らないことがたくさんあって、それを知るのが楽しい。まだ知らないことがたくさんあるはず。
「けど……私が正体を隠しているから」
周りにバレないように悠人が毎日、気を張って警戒してる。
私が安心して学園生活が出来るように
「私に出来ることってあるのかな……」
こうして守られてばかりで悠人には何もしていない。
「悠人は私を女の子としてみてるんだよね」
コルセットを外したその胸を見る。弾力があって手で押したら押し戻される。
「私が出来ることは」
この身体で悠人を癒すことだけなのかな……。
「ダメ……」
首を振ってその考えをやめる。そんなことしたら会社の思惑通りになってしまう。私はただ悠人と一緒に学園生活をしたいだけ。
「でも……」
もし悠人から私を求めてきたら……そのときは多分抵抗しないと思う。
悠人が私を求めてくれるなら……私は全てを捧げると思う。
私の全てを……人生を……悠人に。
悠人はラッキースケベ体質ではないので下着丸見えフラグはありません
ラッキースケベ展開を期待している人はいますか?