インフィニット・ストラトス ただあの空を自由に飛びたくて   作:如月ユウ

25 / 85
お気に入りが400件越えました
みなさん本当にありがとうございます
ここまで登録してくれる人がいて感謝感激です


25話 姉とヒロインズ

「あの……真耶さん」

「なにかしら?」

「どうしてアタシ達を呼んだんですか?」

 

悠人が風呂と卓球を楽しんでいるとき鈴、シャルロット、ラウラ、簪の4人は山田姉弟の部屋に呼ばれていた。

 

「そうね……話をする前に飲み物を渡してからね」

 

備え付けの冷蔵庫から人数分の缶ジュースを渡された。

 

「あ、ありがとうございます」

 

「いただきます……」

 

真耶から渡された缶ジュースを持つとプルタブを開けて一口飲む。

 

「みんなを呼んだ理由は悠人についてよ」

「悠人君……ですか?」

「みんなは悠人のことが好きなんでしょ?」

「えっ、いや……えっと」

「それは…その…」

「…………」

「はい、私は嫁のことが好きです」

 

それぞれ困惑した表情をすると思いきやラウラだけ困惑した表情をせず、悠人のことが好きと言った。

 

「鈴ちゃんは悠人と付き合い長いから最初は幼馴染みとして好きだと思ってたけど」

「小さい頃、日本に来て間もないときです。日本語がうまく話せなくて、そのことでアタシが苛められていたときに悠人が助けてくれて……そのときから悠人のことを好きになり始めたんです」

「僕……私は男装していたのをバレて、自首しようとしたときに悠人が助けてくれて……スパイ目的で活動していたので退学にされても文句は言えないのに悠人は私の味方でいてくれました」

「嫁の中に秘められたものに惚れました」

「私は……」

 

告白をした3人は悠人を好きになった理由を話したが簪だけまだ話せていない。

 

「簪ちゃんは悠人のことは好きじゃないの?」

「実は好きかどうかまだわからないんです」

「わからない?」

「はい、悠人君は打鉄弐式の開発を手伝ってくれて、一緒にガンダム……アニメを見たりしました」

 

缶ジュースを両手で包んで悠人と過ごした学園生活を語る。

 

「打鉄弐式の飛行運転のときにスラスターが壊れて落ちそうになってもうダメかと思っていたとき悠人君が助けてくれたんです。そのときからなんです。悠人君の側にいるとすごくドキドキするのは」

「それって悠人のことが好きなんじゃ」

「それとは違う。なんていうか憧れの人というか……ヒーローというか」

 

鈴の言葉を否定する。

 

「だけど悠人君のことを考えると自分は惨めに思うんです」

「惨め?」

「シャルロットが男装していたことを知ったとき悠人君を叩いて…それから距離を置くようになりました」

 

男装をしていたという言葉にシャルロットは胸を突き刺されたような表情をする。

 

「わかっているんです。悠人君はシャルロットの事情を知っていて隠していたことを……でも、私は頭に血がのぼって悠人君に」

 

持っている缶ジュースを強く握る。

 

「私は悠人君に謝りたいんです。頭ではそう分かっていても悠人君を突き放すようなことしか言えなくて……それが情けなくて……惨めで……」

 

それ以上は言えず嗚咽混じりにぽろぽろと涙を流すと簪を包むように真耶は抱きしめた。

 

「謝りたいって気持ちがあるならそれで十分よ」

「せん、せい?」

「悠人も同じ気持ちよ。理由はどうあれ簪ちゃんに隠し事をしていたのを後悔していたわ」

「実はアタシもシャルロットが男装していたの知ってた。アタシが悠人のことが好きなのを知っていたから学園全体に明かす前に先に聞いてたの……ごめん」

 

鈴も事情を知っていて隠していたことについて謝った。

 

「悠人がそろそろ戻るかもしれないからここで待ってる?」

「それは……ごめんなさい。今はまだ心の準備が」

「すぐ謝るのは難しいわよね。わかった、簪ちゃんが言いたいタイミングでいいわ」

「はい……ありがとうございます」

 

泣き止むと簪から離れた。

 

「悠人は私の悪い部分だけよく似ていて卑屈的なことを自分に言ってるわ。自分は弱い人間だって……」

 

唯一肉親である弟が自分を過小評価する姿を見て、痛ましい表情をする。

 

「アタシはそうは思いません。無茶とかすることもありますがアタシは悠人のことが好きです」

「鈴と同じです。会社で居場所がなかった私の居場所になってくれました。悠人は自分は弱い人だと言ってますが私は悠人のことは強い人だと思ってます」

「私は嫁以外の男には興味ありません。嫁……悠人は織斑教官が憧れていたあの人……山田教諭の父と同じ信念を持っています。その信念が私を救ってくれました」

「わ、私も悠人君に憧れてます。悠人君は弱い人達を助けてくれるヒーローです」

 

4人の少女は真耶の言葉を否定して悠人は強い人だと言った。

 

「貴女達なら悠人を任せられそうね」

 

フワッと柔らかな表情をする。

 

「もし、私になにかあって悠人を守れなかったとき」

 

正座をして三つ指をついて深く頭をさげる。

 

「そのときはあの子をよろしくお願いします」

 

両親が亡くなり、親の代わりとして悠人を育ててきた真耶。

あと数年もすれば悠人は大人になり、自分から離れるだろう。悠人を支えてくれる人、悠人を想ってくれる人が目の前にいる。この少女達なら自分がいなくても悠人を支えてくれる。

唯一肉親である弟が自分から離れるのは悲しくもあるがそれと同時に心から祝福出来る。




真耶が言うように織斑山田夫婦がいなくなったとき悠人と一夏の母親の代わりをしています。千冬は言うまでもなく父親役
原作でもブラコン染みてたし、一夏を渡さんとも言って完全にお父さんじゃん
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。