インフィニット・ストラトス ただあの空を自由に飛びたくて   作:如月ユウ

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Gガンダム見ましたがすごく面白いです!
特にドモンとマスターアジアの流派東方不敗は王者の風をやるシーンが特に格好良かったです
デビルガンダムと繋がりがあると知った最初のドモンにシュヴァルツが渇をいれたシーンを一夏と箒に見せたい(17話の場面)


37話 誤った道を正す為なら

「これで完成でいいのかな?」

「うん。これで……本当の意味で打鉄弐式が完成した」

 

フリーダムのマルチ・ロックオン・システムを利用して打鉄弐式にもマルチ・ロックオン・システムを搭載することが出来た。

これでマニュアルで操作をしていた山嵐が自動でターゲットをロックオンすることが出来る。

 

「簪はその……お姉さんと仲直りしたい?」

「仲直り?」

「さっきね、先輩から簪をお願いって言われて」

 

更識先輩は簪に危険が多い裏社会には関わらず普通の女の子として生活してほしいと話した。

 

「それって……私がいらないってことじゃ」

「本当にそうなのか分からないけど僕が思うに簪が大事だから危険な事には関わらないで過ごしてほしいんだよ」

「なんでそう思うの?」

「僕の姉ちゃんも同じ事を言ったからね。姉ちゃんに危険なことをしないで普通に生活してくれるなら姉ちゃんは幸せって言ったんだ」

「私が普通に生活するだけがあの人の幸せ?」

 

信じられないと思っているが簪をお願いと僕に言ったときの更識先輩の姿に姉ちゃんと同じ雰囲気を感じた。

本当に大事にしているなら良いことをしたら褒めて、悪いことをしたら叱るのが姉と兄のつとめだと思う。

姉ちゃん(更識先輩)にとって大事な()だから危険な場所にはいかないでほしいと願っている。

 

「まあ、簪がどう思うかは簪自身が決めることだから」

 

さて、打鉄弐式が完成したから使った機材を片付けるよう。

 

「悠人君、お願いがあるの」

 

と思ったら簪が僕を呼び止めた。なんだろう?

 

「あのね……悠人君に手伝ってほしいことがあるの」

「手伝ってほしいこと?」

 

簪の専用機はもう完成したけど何かやることあったかな?

 

「実はね……」

 

 

 

 

打鉄弐式を完成させて次の日、僕は一夏がいる1年1組の教室に足を運んでいた。

 

「あ、山田君だ!」

「えっ! 嘘!?」

「あ、あの1組にどんなご用でしょうか!」

 

女子がわらわらと集まってくる。

4組ではこんな風に集まることはなくなったが数少ない男子が別のクラスだと珍獣を見るが如く集まってしまう。

 

「あ~ヤマトとかんちゃんだ~」

 

制服の裾が合っていない本音さんが僕と簪を見つけるとふらふらと近付いた。

 

「二人は1組になにかあって来たの? もしかしておりむー達に会いに?」

 

意外と鋭い。

確かに本音さんの言うとおり一夏に用があって1組に来た。

 

「うん、一夏にちょっとね」

「わかった。おりむー、ヤマトが呼んでるよ~」

「俺?」

「一夏を呼ぶのは……悠人?」

「悠人さん?」

「嫁か?」

 

箒とセシリアさん、ラウラと話していた一夏が席を立って僕達に近付いた。それに続いて3人も一夏の後ろをついていく。

 

「嫁、もしかして私に会いにきてくれたのか」

 

期待に満ちた表情で見るが僕は首を横にふる。

 

「ごめん、ラウラに会いに来たんじゃなくて一夏に会いに来たんだ」

「そう……なのか」

 

自分に会いに来たのかと期待していたラウラが落ち込んでしまう。

 

「それで何の用だ悠人?」

「あ、うん。簪」

 

僕の隣にいる簪がコクりと頷いた。

 

「織斑一夏、私は貴方に勝負を申込みます」

「しょ、勝負?」

 

一夏以外に1組の全員が驚いて言葉をなくした。

 

「私と貴方の専用機は同じ倉持技研で開発された機体。どちらの機体が上なのか勝負しにきました」

「あ、あぁ……」

 

戸惑いながらも返事をする。

 

「貴方には私の姉である更識楯無とタッグを組んで参加してもらいます」

「更識先輩と?」

「そのことに関しては僕が話す」

 

なぜ一夏が更識先輩と組んで戦わないといけないが説明する。

 

「簪の打鉄弐式は一夏の白式を優先されて機体が完成しなかった。その打鉄弐式は簪が貰い受けて僕と一緒に組み上げて完成させたってこと」

「はあ……」

「なんで一夏が更識先輩とタッグで勝負なのか。それは簪が自分のお姉さんと勝負したいと言ってね。別々にやったらアリーナを使う時間が取れないから更識先輩と一夏をまとめて相手するって決めたの」

「それだと更識さん一人でやるってことになるんだよな?」

「そんな訳ないでしょう。僕が簪とタッグ組んで戦うに決まってるだろ」

 

簪だけで戦わせるなんて外道がやることだ。もしそんな事をする人がいたら僕が血祭りにしてやる。

 

「この事は更識先輩にも話をつけてるから大丈夫だよ」

「そ、そうか……わかった。その勝負、受けて立つ」

「じゃあ、僕達は行くね」

 

一夏が勝負を受けると聞いて僕と簪は1組の教室を出た。

 

「ごめんね悠人君。私のわがままに付き合ってもらって」

「いいんだよ簪。僕自身も一夏と決着つけたかったから」

 

クラス別トーナメントでは束さんが邪魔をしたせいで決着をつけられなかった。だからこの勝負で白黒つけたかった。

 

「一夏と更識先輩の勝負には僕個人の勝負も含まれてるからね」

「ありがとう……」

「放課後は鈴達に頼んで訓練しようか」

「うん、絶対に負けられない」

 

そうと決まれば放課後は特訓だ!

 

 

 

 

「ふむ、織斑と更識姉と勝負をしたいからアリーナを貸し切りにしたいと」

 

アリーナの貸し切り許可をしてもらうために職員室にいる千冬さんに頼んだ。

 

「貸し切りするのは無理なのは分かってますが出来ますか?」

「個人的な事情とはいえ、更識姉妹と男子同士の戦いを見たい人はいるだろう。わかった、学園長に相談してみる」

「「ありがとうございます」」

 

アリーナ貸し切りを相談してくれると言った千冬さん。僕達は頭をさげて職員室を出た。

一夏と更識先輩の勝負をすることになって次の日。千冬さんが学園長に相談したら試合を観客に見せるなら貸し切りにするという条件だったのでその条件をのんだ。

日にちは1週間後で場所は第一アリーナを貸し切って戦うことになった。

 

「白式の零落白夜が一番厄介だと僕は思うけど」

「確かに当たればシールドエネルギーを強制発動されるのはかなり厄介だね。だけど悠人君のフリーダムにはシールドがあるから零落白夜は防げると思う」

 

明日のタッグマッチに備えて僕の部屋で作戦を練っていた。

 

「これで勝てるのかな……」

 

どうするか……僕達の武装で共通しているのはビーム兵器。

僕はレールガンとビームサーベルに実弾式バルカン。

簪は薙刀とミサイル……ミサイル?

 

「ミサイルって的に当たると爆発するの?」

「基本的にはそうだけど機関銃とかでミサイルを迎撃しているシーンとかガンダムで見たことあるよね? 実弾だけじゃなくてもビームに当たるとミサイルは爆発するシーンも」

 

ガンダム以外でもそうだが敵がミサイルを撃ったとき主人公が実弾やビームでミサイルを撃って味方に当たるのを防いでいたな。

 

「ミサイルが触れる程に近付いたときは撃たないで避けてるよね? あれは近くで撃ったらミサイルの誘爆に巻き込まれるから避けてるんだよ」

 

ミサイルを撃つと爆発、近くにいるときに撃つと誘爆に巻き込まれる……これだ!

 

「思い付いたよ簪! 一夏と更識先輩を倒す方法を」

「た、倒すって。そんなことが出来るの?」

「この作戦は簪の山嵐が重要なんだ」

「打鉄弐式の山嵐が?」

「僕が考えた作戦は」

 

コンコンコン。

 

「って、誰だよこんなタイミングで」

 

心の中で舌打ちして部屋の扉を開ける。

 

「先輩?」

「悠人君がいて良かった。ちょっと話がしたいからいいかしら?」

「少し待ってください」

 

扉を閉めて簪に一言いっておこう。

 

「簪、お姉さんと話をしてくるからちょっと待ってて」

「…わかった」

 

寂しそうな表情をしているが僕は簪を一人にして部屋を出る。

 

 

 

 

「それで話ってなんですか?」

 

誰にも聞かされたくないのか生徒会室で話すことになった。

 

「簪ちゃんについてよ」

 

明日はお互い敵同士として戦うのに更識先輩は簪について話をする。本当に妹想いなんだな。

「悠人君。明日の勝負を終えたらあの子を……簪ちゃんを追い出そうと思うの」

「……は?」

 

簪を追い出す?先輩、何を言って…

 

「ずっと考えてたの……簪ちゃんに更識家の仕事をさせない為にはどうすればいいのかずっと……そのとき簪ちゃんが悠人君のことが好きだって聞いたときはこれしかないと思った。簪ちゃんを更識家から追放して悠人君の家族……養子にすれば」

「ちょっと待ってください。簪を追放? 養子? 言ってる意味が分かりません」

「簡単に言えば更識家と縁を切って悠人君の家の養子にしようと考えたの」

 

言っていることが無茶苦茶すぎる。なんでそんな結論になったのか理解出来ない。

 

「簪ちゃんには危険なことはさせなくない。なら、更識家と縁を切ってしまえば簪ちゃんは危険なことに関わらなくても良いと思ったの」

「それが先輩が考えた簪の幸せなんですか?」

「そうよ」

 

簪を追い出すのが先輩の幸せ?そんなの……そんなの!

 

「そんなの間違ってる!」

「ゆ、悠人君?」

 

突然、僕が叫んで驚いている。

 

「先輩のやってることはただの逃避ですよ! 嫌なことを他人に押し付けて、簪から逃げてる!」

「逃げてなんかないわ! 私は簪ちゃんのことを想って考えたのよ!」

「家に追い出すのが簪のため? ふざけてるでしょ! 簪を想うなら家を追い出すなんて考えないでしょう!」

「仕方ないでしょう! 更識家である以上は危険が伴うの。簪ちゃんにはそんな危険なことはさせたくない。だからこれが一番の方法だったの! 何も知らない癖に知ったような事を言わないで!」

「知りませんよそんなの! 自分の都合で簪を追い出そうとする貴女の考えなんて!」

 

更識先輩が簪を追い出すならこっちだって提案がある。

 

「先輩、明日の勝負が終わったら僕は簪の告白を断ります」

「断る? ど、どうしてよ。簪ちゃんは悠人君のことを」

「何か勘違いしていませんか? 確かに簪は僕に告白しましたが僕は簪のことが好きとは『一言』も言ってませんよ?」

 

これは鈴達にも言えることだが僕は告白されたが答えをまだ出していない。

 

「あ、この際ですから簪の告白を断って鈴達の告白を」

 

パシンッ!

 

「最低……簪ちゃんの告白をそんな風に……簪ちゃんに毒牙が触れる前で良かったわ」

 

僕の頬を叩いた更識先輩の目は完全に僕を敵として見ている。

 

「勝てば良い話じゃないですか? 先輩が勝てば簪を追い出すんですから」

「簪ちゃんは渡さないわ。貴方みたいな最低男には絶対に」

「そうですか、あとのことは明日にしましょう。明日になれば戦うことになるんですから」

 

これ以上いたら更識先輩に殺されそうなので生徒会室を出た。

 

「……これで簪を追い出す考えはやめた筈だよね」

 

まさか簪を任せることが家を追い出す意味になるとは思わなかった。

 

「これでいいんだ」

 

仲違いしているとき事件があってその事件を一緒に解決した後に仲直りする事もある。

その事件には悪役が必要だ。更識先輩と簪の仲を修復するなら悪役にもなってやる。

 

 

 

 

「緊張してる簪?」

「うん……」

 

一夏と更識先輩とは別のピットにいて、僕と簪はそれぞれ専用機を装着していた。

 

「勝てるかな……あの人に……」

「勝てるかじゃないんだ。勝ちにいくんだよ」

「それはそうだけど……」

 

未だに緊張をしている簪の肩に触れた。

 

「簪、一人で勝負するんじゃないんだよ。簪の周りには仲間がいる」

「私の周りに……」

 

簪が後ろを向くと鈴、シャルロット、ラウラがいた。

 

「心配する気持ちは分かるよ。実のお姉さんと勝負するのは緊張するよね」

 

シャルロットは簪の気持ちを落ち着かせようと優しく声をかける。

 

「ここで怖じ気づいていたら恐怖に負けて勝てる勝負にも勝てなくなる。気持ちを強く持て」

 

ラウラが恐怖に負けないように発破をかける。

 

「簪、アタシは更識先輩に負けたからアタシの代わりに勝ってきて」

 

自分は負けたから代わり仇をとって欲しいと鈴は頼んだ。

 

「……そうだね。一人で戦うんじゃないんだ。悠人君が…みんなが一緒に戦ってくれる」

 

緊張がほぐれたようだ。後はフィールドに飛ぶだけ。

 

「いこう、簪!」

「うん!」

 

僕達はカタパルトに足を乗せる。

 

「山田悠人、フリーダム、行きます!」

「更識簪、打鉄弐式、行きます!」

 

カタパルトから射出され、大空を飛んだ。

それと同時に一夏と更識先輩もフィールドにやってくる。

 

「ごめんね一夏、僕達の都合で巻き込んで」

「気にすんなよ。それにクラス別トーナメントの決着をつけたかったからな」

 

一夏は満更ではなさそうだけど隣にいる更識先輩は相変わらず敵意剥き出しである。

「絶対に負けないわ。貴方を倒して簪ちゃんを……」

 

視線で殺すとはこの事を言うのだろう。全身装甲(フル・スキン)なのに肌からプレッシャーをヒシヒシと感じる。

 

『それでは両者、所定位置へ』

 

ブザーが鳴ると観客の歓声が響き渡るがそれを無視して、それぞれ思いを胸に戦いがはじまる。




遅くなりましたが35話で悠人の持論を聞いて賛否両論でしたね
真耶の正論は正しいと言う人がいれば悠人の命令違反は間違っていないとコメントしていましたので読者様が悠人をしっかり見ているなと感じました


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