首都高のシンデレラ 2nd   作:囃子とも

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Epilogue:ある日の会話

 

……え? 最近、ゴネなくなったって?

 

まぁな……。

 

 

別にそんなんじゃねーよ。単に、目標が出来たからさ……。

 

……いいや、ちがうね。だけど、聞いたらアンタも手を貸したくなるよ。

 

 

ああ……車の事さ。……バイク? そりゃ乗るよ。

 

でもよ、単車の面白さも車の面白さも、違ってるんだよ。

 

なんつーか……単車は風を切る爽快感がたまらなくてさ。車だと、機械を手足みたいに操る楽しさってのがあるんだわ……。

 

 

……なんだよ? 事故の心配だって? あんたにだけは言われる筋合いは無いね!!

 

 

 

所で、あんたはあのスープラをどうするんだよ? あんな化け物、公道じゃ乗れねーだろ?

 

ほー……。全国各地のレコードを狙ってるんだ。

 

……ん? あたしだって、そりゃ……走りたいさ。

 

……ドライビングの楽しさってのは、あたしにもよく分かったからな。

 

 

 

……あたしさ。

 

ガキの頃に、真っ黒なZ32を一回だけ見た事あるんだ。

 

学校サボって山下通り歩いてたら……なんかすげぇ音のする車が走ってったんだ。

 

真っ黒で、ぺったんこで。その時だと、なんていう車かもわからねーし、どんな車なのかもわからねーけど……。

 

だけど、とにかく……すげぇカッコイイ……すげぇ乗りたいってさ。子供ながらに思ってた。

 

 

ああ……憧れのフェアレディZだからな。大事に乗るよ。

 

 

 

 

それにしてもさ…………。

 

このカローラ、あんた専用の車になってるよな……。

 

まぁ……この乗り心地じゃ、他の奴は乗りたがらねーわな。音もでけぇし……。

 

多分、あたしか里奈しか無理だろ……。

 

美世はって?

 

あいつは……助手席に大人しく乗ってるとは思えねーんだ。

 

 

 

 

そうそう、思い出した。……山田さん、今年は赤崎さんと組むって。

 

新規のチームから、山田さんにオファーが来たんだってさ。本人から聞いたよ。

 

 

あの人さ……結構世話好きみたいでさ。次はいつ走るか、よく聞いてくるんだ……。

 

……? そういう感情は無いな……。ま……あと何年かしたら考えるわ……。

 

 

 

それに……美世は来年から、スーパーGTに出るんだって?

 

……あ、まだ内緒の話なんだ。

 

 

へぇ……。ファクトリーFUJIで新しい車を作るんだ……。

 

内藤のおっちゃんまで、手を貸してるの? そりゃ、さぞすごいマシンが出来上がるんだろうな……。

 

…………。

 

 

 

……なんだよ?

 

ああ……。あたしも、美世に追いつきたいって思ってるよ。

 

いつかは、同じ舞台に立ちたいさ。

 

追いかければ出来るさ……いつかきっとな。

 

 

だから……その時は、手を貸してくれよ!!

 

頼んだぜ……久永プロデューサー!!

 

 

 

首都高のシンデレラ2nd FIN

 

 

 




これにて、完結です。

小ネタ等の解説については、また後日投稿します。
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