アニメ アイドルマスターシンデレラガールズ 3rd SEASON (完結)   作:栗ノ原草介@杏P

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 Cパート

 

 

 〝できたてエボ! レボ! ジェネレーション!〟に続き、〝流れ星キセキ〟のイントロが流れる。

 

 ファンの歓声を全身で感じ、その熱狂が、興奮が、嬉しくて笑顔になる。

 

 それは、体の底から込み上げてくる、嘘偽りのない笑顔。

 

 プロデューサーが〝いい笑顔〟と評するに値する笑顔が、卯月と未央の顔にあった。

 ダンスの合間に散る汗ですら、輝いて見えるほどのまぶしい笑顔だった。

 久しぶりのライブを心のそこから喜んでいるのが、伝わってきた。

 

 凛だって、もちろん嬉しい。

 

 久しぶりにニュージェネの三人でステージに上がれて、それはとても嬉しいのだけど――

 

 心の底に、しこりがあった。

 

 頭のすみに、焼き付いて消えない光景があった――

 

 

 その日、朝の天気予報で梅雨入りが宣言された。

 それを肯定するかのように、分厚い雲が太陽を隠していた。

 昼間なのに、夕方のような薄暗さだった。

 

〝よかったな、凛! 絶対に見に行くからな!〟

 

 いつものファーストフード店で、奈緒が言った。

 ニュージェネとラブライカのミニライブの話を、奈緒は笑顔で喜んでくれた。

 

 けど――

 

〝どうしたんだよ、加蓮? ぼーっとして、具合悪いのか?〟

 

 奈緒が体調を気にかける程に、加蓮の表情は重かった。

 山に盛られたポテトにも、あまり手をつけていない。

 

 その思い詰めた表情に、見覚えがあった。

 

 まだ、346プロに所属していた頃。

 まだ、デビューしていなかった頃。

 加蓮は同じ顔をして、同じことを言った。

 

〝私、やっぱりトライアドを諦めたくない〟

 

 不思議と、驚きはなかった。

 加蓮の表情から、こうなることは分かっていたのかもしれない。

 

 しかし――

 

 続く台詞は、予想なんて出来なかった。

 

〝凛、私達の事務所に移籍してこない? ニュージェネの二人も、一緒に〟

 

 冗談、かと思った。

 加蓮がこんなタイミングで冗談を言うはずがないと、分かっていた。

 太い眉をノの字に曲げて加蓮を見つめる奈緒の横顔が、冗談ではないと語っていた。

 

 けど、凛はそれを冗談だと思った。

 

 いや、思いたかった。

 だから、口元に笑みを――

 

〝私、本気だよ〟

 

 浮かべようとした誤魔化しの笑みが、加蓮の言葉に潰された。

 真っ直ぐに見つめてくる赤い瞳に、強い気持ちが込められていた。

 彼女の、トライアドプリムスにかける想いが、嫌が応にも伝わってきた。

 曖昧な態度を取ることなんて、許されなかった。

 

 だから――

 

 凛は何も、言えなかった。

 トライアドプリムスに対する気持ち。

 ニュージェネレーションズに対する気持ち。

 346プロに対する気持ち。

 

 そして――

 

 プロデューサーに対する気持ち。

 

 その全てが複雑に絡み合って、何を言っていいのか分からなくなってしまった。

 

〝ほっ、ほら! 凛、困ってるだろ! いきなりそんなこと言われても、答えられないって!〟

 

 奈緒の手が、加蓮の肩をつかむ。

 改めて見ると、その細さに驚いてしまう加蓮の肩が、ふいに震える。

 

〝……そうだよね。急にこんなこと言われたら、凛も困るよね。ゴメン〟

 

 立ち上がった加蓮が、顔をそむけて足早に出口へ向かう。

 

〝あっ、おい加蓮!〟

 

 奈緒が、手仕草で謝って加蓮を追った。

 凛は、動けなかった。

 

 加蓮が泣いているところを見るのは、初めてだった……。

 

 

「ありがとうございますっ! ニュージェネレーションズです!」

 

 卯月の声に、凛は我にかえった。

 

 流れ星キセキを歌って、踊って、卯月は息を弾ませていた。

 

「これからも、ニュージェネの応援よろしくね!」

 

 未央が両手を大きく振って、歓声が渦を巻いた。

 

 これから――

 

 凛は、観客に手を振りながら、考える。

 

 自分はこれから、どうなりたいんだろう?

 このまま346プロで、ニュージェネレーションズの渋谷凛で、いたいのだろうか。

 

 それとも――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 オーディオコメンタリー(あとがき)


 プロデューサーの皆様、やみのまでございます!
 このたびは拙作にお付き合いいただき、まことにありがとうございますっ!

 今回は、シンデレラプロジェクトの頼れるお姉さん――ミナミィのお話を書かせていただきました。
 姉力(あねりょく)を可視化するスカウターとかあったら測定不能で大爆発! すること間違いなしの素敵なお姉さんです。姉にしたいアイドルランキングがあったら上位入賞間違いなしの素敵なお姉さんです。
 ミナミィみたいなお姉さんが欲しいだけの人生だった……ッ!w

 ミナミィといえば外国人! ということで、ナターリアにゲスト参戦してもらいました。
 いつぞやの北海道アイプロで心を盗まれて以来、彼女の絶妙なカタコトに魅了されております。
 声付き希望! 声付き熱望! 総選挙頑張れーっ!

 次の月末ガシャが終わる頃、次話を投稿する予定です。
 次回は、しぶりんがTPとNGの間で揺れ動く話を予定しております。

 またお付き合いいただけると最高にハピハピでごぜーます!


 ――さて、話を現実にシフトしますが、

 〝シンデレラガールズ劇場〟アニメ放送開始おめでとうございまーっ!
 控えめに言って最高でした! さっそくBD予約しました!
 まんきゅう監督、やっぱり最高です!(ぷちます大好きP感w

 あと、サプライズボイスが楽しみですねー。デレマス運営は予想の斜め上を行くサプライズボイスをぶっこんでくるので油断できないです。

 一体だれが、デレステイベ予告のミレーちゃんサプボを予想できたというのか……ッ!w
 
 







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