ただいま絶賛ピンチの四五六です。何がピンチだって?……俺の目の色が簪さんにばれました。
風邪を引いて気が緩んでいたせいでついうっかり黒のカラーコンタクトを外したまま浴槽から部屋の中に戻ってしまい、そこを簪さんに見られました。どうしよう?
「四五六君、その目って……」
「いや、そのこれは……」
どうやって説明しよう?まさか中二臭い姿が嫌だから変装してました、なんて言えないからな〜。
「……別に四五六君が言いたくなかったら言わなくても良いよ?」
「……あ〜、そう言って貰えると助かります」
ふぅ。どうやら深くは追求してこないようだ。助かった。
「その、簪さん。この事は他の人には秘密にしてもらえますか」
「秘密に?」
「ええ。俺、あんまりこの目の色って好きじゃないんですよ。だからあまり人に知られたくないっていうか……」
「分かった。この事は私の中にしまっておくね」
「……ありがとうございます」
よかった。どうやら秘密にしてくれるようだ。……目の色が嫌いって言うのは本当だよ?まあ、今の自分の名前と似合わないって言うだけだけど。
「それじゃあ、俺はもう一眠りっ!!」
そそくさと自分のベットに戻ろうとした時、急に足から力が抜けて崩れるように床に跪く。
「四五六君!?」
簪さんが駆け寄ってくる。
「だ、大丈夫です。ちょっと気が抜けたようで」
「無理しないで。まだ治ってないんだから。」
ベットまで肩を貸してくれる。
「っと。……すみません簪さん。迷惑掛けます」
「ううん。気にしないで。私がしたいからしてるんだから」
「そう、ですか……でもっ」
其処まで言った直後、俺のお腹から大きな音が。
「……」
「……」
顔が赤くなるのがよく分かる。
「……何か作ってくるね」
「……すみません」
消えるような声で呟く。ベットにもぐりこみ掛け布団で顔を隠し恥ずかしがる。
(女性に腹の音を聞かれるとか、恥ずかしすぎる!!)
しばらくの間、ベットの中で悶えているとなにやらいい香りが。
「出来たよ、四五六君」
簪さんが作ってくれたのは卵粥だった。
「これぐらいしか出来なかったけど、いいかな」
「大丈夫だよ……美味しそう」
早速食べようとしてスプーンを持とうとしたら何故か簪さんが持ち、そのままお粥を掬い
「四五六君、あーんして?」
と、してきた。
「か、簪さん!?何をっ」
「?」
「いや、そんな不思議そうな顔をされても……」
アレか!更識家ではこれがデフォルトなのか!?
「あーん、して」
ちょっと不機嫌っぽくなった簪さんに気押されてそのまま一口食べる。
「……どう、かな?美味しい?」
「……塩が効きすぎてる、ご飯を茹で過ぎ、卵が硬すぎ」
「あぅ……」
「でも、俺が今まで食べてきた中で一番美味しいよ。ありがとう、簪さん」
素直な感想と共に笑顔で答えたら、顔を真っ赤にして小さくあぅあぅ言いながらもスプーンでお粥を食べさせてくれる。
「ご馳走様でした」
「……お粗末様でした」
お腹が減っていたのかすぐに食べ終えてしまいそのまま横になり目を瞑る。
「……ねえ、簪さん」
「何?四五六君」
「病気の時に、誰かがいてくれるって幸せだね」
「……え?」
俺の言葉に動きが止まる簪さん。
「俺の家ってさ。両親が共働きしてて小さい頃から家で一人きりだったんだよ。だから、平日とかに風邪とか引くと家に一人っきりだったから、こうやって誰かに付きっ切りで看病してくれることって初めてでさ」
「……」
実は俺と両親は仲が悪い。いや悪いって言うよりお互いにどう接していいか分からない、って言うほうが正しいのかな。
俺は銀髪に赤と青のオッドアイなのに、両親共に黒髪黒目なのだ。まあ両親の親族には結構な数の外国人の血が混ざっているらしいので隔世遺伝とか言う奴でたまたま俺の髪と目の色がこうなった、とはお互い分かってはいるものの、やっぱり自分達と違う髪と目の色を持って生まれてきた俺に対して何処か拒絶するところがあったのだろう。
さらに、俺は前世の記憶があるおかげで幼少の時から無駄に落ち着いていたせいもあり、両親の俺を見る目には怯えがあった。
「だから、今日は本当にありがとう」
目を見つめ、素直に感謝の言葉を話す。
「……ううん。これぐらいならいつでもしてあげる。だから私が病気になったら付きっ切りで看病してくれる?」
「もちろん」
そう返事をし、お互いに笑い合う。
積みゲーをする。小説も書く。どちらもこなさいといけないのが小説家の辛いところだ(笑)
嘘みたいだろ。これってIS(バトル物)の二次小説なんだぜ?