千冬ルートという事でかなり早い段階から本編にあったフラグが立っていると思ってください。愚痴とかケーキとか。
甘くはないですよ?
今私の目の前にはどこか不安げな表情をしてそわそわとしている生徒が居る。
名前を
私が四五六と出会ったのは今年の4月の事だ。この年私の愚弟がISを動かすというとんでもない事をやらかし、そのせいで急遽国が始めた男性の適合検査で見つかったのが四五六だ。
始めて四五六を見た時は愚弟に比べると地味だと感じた。まあ私の愚弟と比べるのはどうかと思ったのが比較対象が愚弟しか居なかったのでは仕方ない。
見た目は地味だが四五六は生活態度はきわめて良好で礼儀もしっかりとできていた。まったく、愚弟にも見習わせたい物だ。
この頃はまだ意識などする事もなく一生徒と担任、唯それだけの関係だった。
この関係が変わってきたのは、二組に転入生が入ってきた頃だったかな。この頃は愚弟が引き起こす女性関係のトラブルの後処理に私が何度も頭を下げていた頃だ。
IS学園と言う特殊な環境においてトラブルを起こすな、とは言わないがこうも毎日毎日小さい事から大きな事と愚弟は様々なトラブルを引き起こしてくれる。
その事に私が何度頭を下げた事か。……まあ愚弟には今までいろいろと苦労をかけてきたからこれくらいはしてやらなくてはな。
そんなある日の事だ。私がプリントの作成に必要な書類を運んでいる時、四五六が声をかけて来た。「織斑先生、荷物持ちましょうか?」とな。
その時の私はそれまでのトラブルの後処理から来る疲労で普段なら頼む事などしないのにその時は素直に四五六に頼んでしまった。
今思えばこの時から四五六との付合いが始ったのかもしれないな。
運んでいる最中に四五六が話しかけてきた。
「織斑先生、最近疲れているんじゃないですか?」
「……何故そう思う?」
「う〜ん、なんとなく、かな」
「なんとなく、か」
「あ、後は一夏の事とかで」
「……」
「……もしかして当たり、ですか」
「……そうだ」
「ハハハ……」
私が苦渋の表情で肯定すると四五六は乾いた笑みで笑っていた。
「織斑先生、愚痴ぐらいなら聞きますよ」
「……聞いてくれるか?」
「先生にはいろいろお世話になってますから」
この時の私は相当疲れていたのだろう。愚痴を聞いてもらう、しかも年下の男性、というか生徒に。普段の私なら絶対にしない事をしてしまったのだ。
「なら、今晩寮長室に来い。あそこなら防音がしっかりそしてあるからな」
「分かりました」
そうしてその晩、言われた通りに四五六はやってきた。
「失礼します」
「四五六か。入れ」
そうして始る私の愚痴。
「一夏は女性関係で〜」「山田先生は〜」「学校の教育で〜」
と言った具合に愚痴とは言っても当たりさわりの無い事を話していたのだが、話している途中で喉が渇きついいつもの癖で水ではなくビールを飲んでしまったのが運の尽き。
其処からはアルコールが入ったせいでどんどん愚痴の内容が過激になっていった。それでも四五六の奴は何も言わずただ聞いていてくれた。
私は過度にアルコールが入ると絡み始めしかも傍若無人に振舞いさらにその時の事をハッキリと記憶しているので人まえではアルコールを控えているのだが疲労やら何やらでその時の私はガンガンビールを飲んでいき飲むにつれて私は四五六に絡んでいった。
私はこの癖のせいで何度か苦い経験をしたしさせてしまったこともあるのに四五六は酔っ払いの私に対して何をするわけでもなくただ私の愚痴を聞き続けてくれた。
こんな風に私の愚痴を聞いてくれるのは初めてだった。今まではこの姿を見ると態度を変える者ばかりだったのに……
気が付くと私はベットの中で寝ていた。寝室から出てテーブルの台の上をみて見ると四五六が書いたメモが乗っていた。
それには昨日の愚痴の事は秘密にしておく、と書いてあった。ついでに軽く掃除と朝食を作っておいたとも。
四五六が作った朝食はおいしかった。誰かの手料理なんて愚弟が作る物以外では初めてだったがそれはとてもおいしく感じられた。
それからと言う物四五六には愚痴を聞いてもらうことが多くなった。四五六に聞いてもらうとなんと言うかとてもスッキリとした気分になれるからだ。
そうした中珍しく今日は四五六の方から相談があるといわれいつものように寮長室に集まり話を聞くことに。
「……で、四五六。話とはなんだ?」
「えっと、その……」
「なにか言いづらいことなのか」
「……はい」
シュンとしてうな垂れる四五六。
「ゆっくりでいい。すこしづつ話してみろ。しっかりと聞いてやる」
「……その」
意を決したように話し出す四五六。
「その、俺の髪と目の色の事なんです」
「髪と目の色?」
「はい」
「色がどうしたというんだ?」
「……俺本当は銀髪と赤と青のオッドアイなんです」
「……なに?」
四五六から出てきた話は驚きの物だった。黒髪黒目の青年は実は銀髪オッドアイだったとは。
「俺、この色のせいでいじめられた事があってそのせいで今みたいに黒くしてるんですけど……」
「それで?」
「……この前から大浴場が使用できるようになったじゃないですか」
「そうだったな」
「そこで、その一夏にばれてしまって……」
「……」
其処まで聞いて私は頭が痛くなった。
「一応口止めはしておいたんですけど、その不安で」
「……分かった。私からもきつく言っておこう」
「お願いします。織斑先生が頼りなんです」
少し涙目で私に頼ってくる四五六を見て胸がキュンとなったのは秘密だ。
それからしばらくの間、目だった問題等は起きなかった。さすがにアレだけきつく言っておいたのだ。早々喋る事もあるまい。
……と、思っていたのだがなぁ。
事の始まりは愚弟がいつものメンバーと話しているとき、髪の色の話になったことだ。あいつはアレだけきつく言っておいたのも関わらずにうっかりと喋ってしまったのだ。
それだけならまだ何とかなったのだが場所が悪かった。その話が出た場所はお昼時の食堂だったのだ。そのせいでたった数日で学園中にその話が広まり気がついたときには収集が付けれないほどだった。
そのせいか四五六は常に人の目線に怯えるようになっていた。女子達は本人に確かめようとはしていなかったがそれも時間の問題だ。
私は愚弟を物理的にきつく締め上げた後、四五六を呼んだ。
「四五六、すまなかった。家の愚弟が迷惑をかけた」
「先生が謝る事じゃ……」
「それでもだ。愚弟が迷惑をかけたことには変わりはない」
「……」
頭を下げる私に無言で返す四五六。
「……一つ聞いてもいいか」
「……なんですか」
私は相談されたときから気になっていたことを聞いてみた。
「一体なぜいじめられたのだ?銀髪とオッドアイだけなのだろう」
「それ、は……」
「いや、すまない。これは私の失言だった」
「いや、その……先生にはき、聞いてもらいたいです」
そうして話される四五六の過去。
いじめの切欠となったのは両親との違いだったそうだ。四五六の両親は黒髪黒目に対して生まれてきた四五六は銀髪でオッドアイだった。
そのせいで小さい頃から四五六の両親は四五六の事で言い争っていたそうだ。「本当に俺の息子なのか?」と父親は疑い、それを否定する母親。それでも父親は母親に対して浮気の疑念を常に抱いていたそうだ。
そんな風に小さい頃から自身の事で言い争ってきたのを見てきた四五六。そんな中四五六が小学校に入学してからクラスメイトにその事を言われ、そのことを否定仕切れない事がいじめに発展したそうだ。
そうしたことが有ったから四五六は自身の髪と目の色を嫌い黒くして目立たないようにするようになったそうだ。
「……そんな事があったのか」
「……はい」
今にも泣きそうな顔で話し終えた四五六。情けない事に私はこんな時どんな言葉を掛けていいのかわからなかった。
だから私は四五六を優しく抱きしめた。
「せ、んせい?……」
「私は不器用だからな、こんな事しかできないんだ」
優しく抱きしめながら幼い子供をあやす様に頭を撫でる。
「四五六、今まで辛かっただろう」
「せん、せい……」
「だからな四五六.私の胸の中で好きなだけ泣くがいい。私が受け止めてやろう」
「う、ううぅ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁん」
今まで溜め込んでいた物を吐き出すように泣き出す四五六を見て私は抱きしめる力を強くする。
四五六が泣き止むまで私はずっと抱きしめていた……
この事が切欠となり四五六は私と2人の時になると私に甘えて来るようになった。子供の頃親からもらえなかった愛情を今になってえようとしているかのように……
そんな四五六に対して私もついつい甘やかすようになってしまった。無論2人きりの時だけだ。普段の生活ではそんな事はしないからな。
私に全幅の信頼を寄せながら甘えてくる四五六。そんな四五六に苦笑しながらも応える私。
何時までこの関係が続くかは分からない。でも私はきっとこの先も四五六と関わっていくだろう。
なぜなら私は四五六の事を……
千冬ルートは千冬さんがヒロインじゃない、四五六がヒロインだったんだよ!!
Ω、ΩΩ<ナ、ナンダッテーー!!
別に可笑しくはないよ?だってちゃんと書いてあるからね、ルート説明のところに。
最後の千冬さんの答えは皆さんの思い思いの言葉を入れていただければ幸いです。