IS 転生して貰った物は!? 旧式   作:マーシィー

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その24

 先日からラウラの兄になった四五六です。

 

 先日のラウラの兄様発言はたった1日で全校に行き渡り、次の日にはほぼ全生徒が知っているという状態になっていた。女子の噂を広めるスピードは異常だ。

 

「四五六兄様、どうかしたのですか?」

 

「いや、ちょっとね」

 

 ちなみに今現在俺はラウラと手を繋ぎながら登校しています。今朝方部屋を出てすぐにラウラと出くわして其処から一緒に登校することにしたのだが最初は普通に歩いていたのだがラウラがなんと言うか物欲しそうな顔で俺の手を見ていたので手を差し出したら、ちょっと恥ずかしがりながらも手を繋ぎ其処から手を繋いで歩いていったのだ。

 

 途中で擦れ違う女子はラウラを見て皆凄く和んでいた。一部目つきが怪しい奴がいたがスルーしておいた。

 

 そうしているうちに教室に着いた。

 

「おはよう」

 

「おはようです」

 

 俺に続き朝の挨拶をするラウラ。

 

「おはよう、一二三君にボーデヴィッヒさん」

 

「おはよ~」

 

 先に教室についていたクラスメイトの皆が挨拶を返してくれる。

 

「ラウラ、また後でな」

 

「はい、四五六兄様」

 

 そういってラウラと分かれる。これはラウラに友達を作らせるためにしたことだ。初日のような態度ならいざ知らず、今の年相応の態度ならクラスの皆も話しかけやすいだろうしラウラにも一般的な友人、友達ができればクラリッサ(ヲタク)の間違った知識に振り回される事もなくなるだろう。

 

 この時俺は忘れていたのだ。俺と簪の関係の事をラウラに口止めしておくことを。そんな状態でラウラを一人で恋話が大好きな女子の中に放置してしまった。

 

 その結果、どうなるかはすぐに分かった。そしてその結果が俺と簪の環境を変えることになるとは思いもしなかった。

 

 

 

「ねえ、一二三君」

 

「何ですか?」

 

 声を掛けてきたのは別段接点もなくただクラスメイトと言うだけの女子だった。

 

「……その、4組の更識簪さんと付き合ってるってホント?」

 

「……え?」

 

 思いもよらない質問に思考が停止する俺。

 

「さっきラウラさんが言ってたんだけど、昨日部屋に行ったら簪さんと恋人だ、って言った見たいじゃない」

 

「え、な、ちょ」

 

「それで、実際の所この話本当なの?」

 

 そう聞かれたものの俺はすぐに応える事ができなかった。

 

 “一二三四五六”と言う存在がどういう立場にいるか、それを考えた上で俺と簪の関係はしばらくの間秘密にしておこうとしたのに、まさかそう決めて一週間と立たずに発覚するとは……

 

「あ~……」

 

 返事に困る俺。

 

「四五六兄様、どうなされたのです?」

 

 俺が困っていたらラウラがよってきた。

 

「あ、ラウラちゃん。あの一二三君にさっきラウラちゃんが話してたこと聞いてみたんだけど……」

 

「さっきの話……ああ、四五六兄様と簪姉様のことですね」

 

「そうそう」

 

「四五六兄様の恋人の簪姉様はとても優しい人でした。簪姉様に頭を撫で貰うととても気持ちがいいのです」

 

 昨日撫でてもらった事を思い出したのか笑顔になるラウラ。其処まで聞いて俺は周りの目線に気が付いた。

 

 周りにいたクラスメイト以外に廊下から何故か大量の女子が見えた。つまりこの話はすでにかなりの人に聞かれてしまったという事だ。

 

 ……もう腹を括るしかないのか。

 

「……まあ、確かに俺と簪は付き合ってるよ」

 

「本当に!?」

 

「ああ」

 

 俺が肯定すると周りが一気に騒がしくなった。

 

「簪さんって確か4組の人よね……」

「ちょっとショックだな~狙ってたのに」

「よし、今年のコミケのネタは決まりね!!」

 

 ……一部おかしい奴がいた気がしたがまあいい。さてこれで俺と簪の関係はたぶん次の日には全校に広がっているだろう。

 

 この関係はできればもう少しの間秘密にしておきたがったがラウラに口止めするのを忘れていた俺が悪いか。

 

「あの、四五六兄様?」

 

「なんだい、ラウラ」

 

「その、どうかしたのですか?なにか悲しそうな顔をしていたようですが」

 

「なに、ラウラが気にする事じゃないよ」

 

「あぅ」

 

 俺の心配をしてくるラウラの頭を撫でながら俺は考えた。

 

(さて、と。……俺と簪の関係がばれてしまった、という事は簪と話し合ったことが実現しかねないという事だ。本当ならいろいろと準備してから公表する予定だったのだがこうなってしまっては仕方がない、か)

 

 “男性で二番目の適合者”という価値と一夏と違いこれといった人脈やコネといったものが無い俺はいろんな意味で狙われやすい。

 

 それこそアメリカ、ドイツ、中国にフランス、それ以外にもIS関係の大手企業、研究機関などなど。そういった中で俺と簪、いや日本が抱える対暗部用暗部「更識家」現当主、更識楯無の妹更識簪が俺と恋人になった。

 

 そんな情報が広まれば厄介事になるのは目に見えている。……はぁ、これからどうなる事やら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まずはシスコンの楯無さんをどうにかしないと、俺の命がマッハでヤバイ。

 




さ~て次回のお話は?

こんにちは一二三四五六です。いやはやラウラに口止めを忘れたせいでいろんな意味で厄介な事になりそうです。ちょっとしたことが命取りになるって本当なんですね。

次回「シスコン楯無現る!!」
  「妹の容赦ない罵倒」
  「和解の決め手は、真心料理?」

の三本でお送りいたします。では次回も見てください。

ジャーンケーン、グ「四五六何してるの……」「見られた!?」
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