「……では、第2試合目ですね。遊勝塾は私、火無菊が行かせていただきます。対戦相手となられる方はアクションデュエルとスタンディングデュエル、お好きな方をお選びください」
次に出てきたのは、これまた俺達を案内してくれた火無菊だった。さてこちらはというと……
「ふむ、では二番手はこの私、黒霧劔菜がお相手奉ろうか?最も、私は運動は苦手なため、スタンディングデュエルを選ばせてもらおうか」
そう言って劔菜先輩は微笑みながら前に出る。
「スタンディングデュエルですね、畏まりました。遊矢、背景だけ変更してくれます?」
「……ところで、君は本当に男子かい?見た目がどうも女子のそれに見えて仕方ないのだが……というより男の娘なのか?」
俺も少し思っていたことを先輩が気後れすることなく口走った。実際声はあどけない少年のそれと同じなのだが……如何せん姿格好と髪型、さらに丁寧語な口調が合わさって少女に見えても仕方なかった。
「私は一応正真正銘の日本男子ですよ。まぁ、私自身が身に付ける着物も女性ものでも背丈は合いますし遊矢や星史みたいな口調は苦手ですから、余計にそう感じられるのでしょうね……しかし、それはそれです。星史の弔い合戦と参らせていただきます!」
「俺は死んでねぇって! ……まぁ、アイツは優しすぎるからな」
なにやら星史が突っ込んでるが、それを言ったらおしまいだろ……
さてデュエルフィールドはと確認すると、特徴的な龍の銅像に高層ビル……ってちょっと待て!!まさかこれって!?
「海馬コーポレーション!?」
流石にこれはビックリだった。
「……なるほど、まさかかの有名なK.C.社前にするとは……いっそのこと海馬タワーの屋上でも良かったのだが……まぁ背に腹は変えられんか」
そう言って先輩はデュエルディスクを展開する。ちなみにだが、劔菜先輩は最近デュエルディスクを新調したらしく、何やらⅢのデュエルディスクを紫よりの黒にした感じになってる。完璧にオーダーメイドだ、さすがは令嬢である。
「「デュエル!!」」
劔菜 LIFE4000
火無菊 LIFE4000
剱菜視点
「では、私の手番からです。私は『伝説の黒石』を通常召喚致します。そして伝説の黒石をリリース……デッキより現れてください。レベル7、『真紅眼の黒竜』!」
『真紅眼の黒竜』 ☆7 A2400
「そして魔法カード『レッドアイズ・インサイト』をデッキより『真紅眼の黒炎竜』を墓地に送り発動します。デッキより……『真紅眼の鎧旋』を手札に加えます。更に『紅玉の宝札』を手札の『真紅眼の黒炎竜』、デッキより2体目の『真紅眼の黒竜』をコストに発動しまして2枚ドローします。そしてカードを2枚伏せてこれにて私の手番を終了致します」
火無菊 LIFE4000 手札2
フィールド
『真紅眼の黒竜』 A2400
伏せカード二枚
「私のターン、ドロー!!……ふむ、『レッドアイズ』……確かそれなりに貴重価値が高いうえに、バーン戦術も取れるデッキだったな……ならば私は手札から永続魔法『水銀海に浮かぶ工場島』と『闇の聖剣』を発動!!」
するとどういうわけか私の背後に『闇の聖剣(アニメリアルサイズ)』が海馬コーポレーションと並ぶ形で姿を現した。
「……? どちらも初めて見るカードですね……」
「最もこの二つのカードは今は効果が適用されないから放っておいてくれて構わないさ。さらに私は『氷盾の守護者オーシン』を攻撃表示で召喚!!」
『氷盾の守護者オーシン』 ☆3 A100
「『オーシン』は召喚、特殊召喚に成功したとき、守備表示になる。そして私はカードを二枚伏せて、ターンエンドさ」
剱菜 LIFE4000 手札一枚
フィールド
『氷盾の守護者オーシン』 D1800
『闇の聖剣』 永続魔法
『水銀海に浮かぶ工場島』 永続魔法
伏せカード二枚
さて様子見の初手だが……はっきり言うとデッキ相性的には私より亮の方が相性が良いと思うが……まぁ仕方ないと諦めることにしよう
「出てきたモンスターも初めてみますね……まぁ、そこまで気にするものでもないですかね……私の手番ですね。ドロー!……あまり使いたくはありませんが、仕方ありませんね。魔法カード『真紅眼融合』を発動!」
…………なに?
蓮視点
「げ、融合!?」
「『レッドアイズ』だからあるとは思ってたが(この次元にしては)なんつーレアな物を……」
俺と亮は思わず苦笑いだ。原作キャラより人が多いのは分かってはいたが、まさか融合を使ってくるとは……。
「火無菊ん家は金持ちだからな、必要なカードはあっという間に集まっちまう。遊勝塾の中でもアイツだけだよ、融合召喚を使うのは……」
「へ~(てことは柚子はやっぱり時間軸的に融合なしか……)」
剱菜視点
「私はデッキの『真紅眼の黒竜』と『真紅眼の凶星竜-メテオ・ドラゴン』を墓地に送り、融合!紅き目を持つ黒竜よ、紅き目の凶暴なる竜と混じりて、今ここに降臨せよ!融合召喚! レベル8! 『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』!」
『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』 ☆8 A 3500
「『流星竜』……なるほど、いきなり最高火力か……といっても伏せカードはまだ使わないがな」
「融合召喚に成功した『流星竜』のモンスター効果です。デッキより『真紅眼の凶雷皇-エビル・デーモン』を墓地に送り、その半分、1250のダメージを与えます!」
剱菜 LIFE 4000→2750
「……く、その効果の終了時罠カード『プレゼントカード』を発動!!相手は手札を全て捨てて、手札が5枚になるようにドローする!!」
流石はソリッドヴィジョン、ダメージもスタンディングとはいえ大したものだが、私も負けては居られないな
「わざわざ、相手の手札を5枚に……?」
「この瞬間、『水銀海の工場島』の効果が発動する!!相手ターンに相手の手札がドローフェイズ以外で増えたとき、増えた枚数分、相手は手札からカードを墓地へおくる……墓地アドは怖いが、『レッドアイズ』で手札0なら『ダムド』も『レダメ』も無いだろう?」
「なるほど、そういう事でしたか。これでほとんどのドローソースの意味は無くなってしまった、と……まぁ、今引いたのはすべてモンスターですから、こちらとしては圧縮できた、と捉えさせてもらいます。」
全てモンスター……これはまた良いのか悪いのか……おっと、捨てた中には『レダメ』もあるし、とりあえずはまぁ良しとしよう。
「……バトルフェイズです! 真紅眼の黒竜で氷盾の守護者オーシンに攻撃! 黒炎弾!」
「罠カード『攻撃の無力化』を発動!!バトルフェイズを強制終了だ」
流石にここは凌がねば負け確定だしな、それに切り札すら出してないのに負けるのは勘弁被る。
「ふむ、……メイン2に移行しますがこのターンは手札もないですし、真紅眼融合のデメリットの効果で何も動けないですね……このままターンを終えます」
火無菊 LIFE4000 手札0
フィールド
『真紅眼の黒竜』 A2400
『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』 A3500
伏せカード二枚
「私のターン!!……私はモンスターをセット、さらに『一時休戦』を発動する。まぁ、最も、『オーシン』には『水銀海』と同じく、相手の手札が増えたときその枚数分捨てさせる効果がある。しかも相手ターンのみ指定が無いから、そちらは引いてすぐに墓地だがな」
「ふむ、実質そちら有利になるだけのカードと変貌しますか……心底胸糞悪くなりますね……潰したくなりますよ」
なにやら物騒な言葉が聞こえたが……まぁ良い、さて引いたカードは……なるほど、ここでか
「私はカードを一枚伏せてターンエンド」
剱菜 LIFE2750 手札一枚
フィールド
『氷盾の守護者オーシン』 D1800
セットモンスター
『闇の聖剣』 永続魔法
『水銀海に浮かぶ工場島』 永続魔法
伏せカード一枚
「では、私のターンです。ドロー……!」
(む、『黒炎弾』でも引いたか?)
何やら引いたカードを見て少し驚いてるのを見ると、『黒炎弾』ないし『竜の鏡』でも引いたのかと感じる。
「メインフェイズは飛ばしてバトルフェイズです。真紅眼の黒竜で氷盾の守護者オーシンに攻撃! 黒炎弾!」
「まぁ流石に最優先で潰すか……」
最もピン積みだったし、使えれば良い程度にしか考えてなかったし別にいいか。
「では、続いてセットモンスターに流星竜メテオ・ブラック・ドラゴンで攻撃! 黒炎流星弾!」
「セットモンスターは『ミーア・バット』だ。そして破壊された瞬間、伏せていたカード、『呪の覇王 カオティック・セイメイ』の効果を発動する!!」
「魔法・罠ゾーンにモンスターが……!?」
「このカードは魔法・罠カード扱いでセットできる。そしてフィールドのモンスターが破壊されたとき、相手フィールドのモンスターの攻撃力を、発動したターンのエンドフェイズまで半分にし、さらにこのとき、闇属性モンスターが破壊されたことにより、フィールドに特殊召喚できる!!私は『流星竜』を選択させてもらう!!」
するとフィールドの空が暗雲に包まれ、空に雷鳴が鳴り響く。
「借り物だが、使わせてもらうぞ蓮!!祖は呪う、混沌を呼べと猛り狂え!!現れろ!!レベル8『呪の覇王 カオティック・セイメイ』!!」
『呪の覇王 カオティック・セイメイ』 ☆8 A 2000
蓮視点
「なるほどね……剱菜が貸してって言ってたの、あのカードだったのね?」
椿姫先輩が納得するように聞いてきて、俺はとりあえず頷く。
「今回は使うつもりが無かったですし、それに先輩のデッキとも相性が良いんで」
「まさかそれをいきなり成功させるとはね……いやぁ、凄いわ、誉めてあげるわ」
「……その身体で誉められてもグホァ!?」
しまった。正直に口走ったせいで、椿姫先輩の裏拳がお腹に決まってグハァ!?
「な、なんで柊さん……まで…………ガクッ」
「あら、ごめんなさい。なんか自然と体が動いてしまってねぇ。普段はこうならないんだけど、何かね」
「…………これは蓮の自爆だね」
ちきせう……今日は厄日だ……よ……バタン!!
剱菜視点
『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』A3500→1750
「っ、『メテオ・ブラック・ドラゴン』!」
彼はまるで苦虫を噛むように自分のドラゴンを見てる。まぁ当然だろう、自分のエースモンスターが攻撃力を半分にされればそうなる。
「……仕方ないですね。このままエンドフェイズに移行し、墓地の3体の真紅眼の飛竜の効果を発動します。通常召喚はしていませんので、3体を除外し……レッドアイズモンスターである真紅眼の凶星竜-エビル・デーモン、真紅眼の凶星竜-メテオ・ドラゴン、レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを特殊召喚し、そのままターンエンドです。これにより、カオティック・セイメイの効果が切れ、攻撃力が元に戻ります」
火無菊 LIFE4000 手札0
フィールド
『真紅眼の黒竜』』ATK2400
『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』 A3500
『真紅眼の凶星竜-エビル・デーモン』 A2500
『真紅眼の凶星竜-メテオ・ドラゴン』 D2000
『レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン』 A2800
伏せカード二枚
「私のターン!!……よし、私はチューナーモンスター『闇騎士ケイ』を召喚!!」
『闇騎士ケイ』 ☆4 A 1800
「私はレベル8『カオティック・セイメイ』にレベル4『闇騎士ケイ』をチューニング!!漆黒の闇にて振るう暗黒の剣、覇の雷を異界の地にて轟かせ!!シンクロ召喚!!現れろ、レベル12!!『騎士の覇王 ソーディアス・アーサー』!!」
『騎士の覇王 ソーディアス・アーサー』 ☆12 A3500
「流星竜メテオ・ブラック・ドラゴンと同じ攻撃力3500のモンスター……!? それに、シンクロ召喚ですか……!」
「『ソーディアス・アーサー』の効果発動!!1ターンに1度、墓地の攻撃力2000以下の闇属性モンスターを特殊召喚できる!!私は『カオティック・セイメイ』を復活!!」
『呪の覇王 カオティック・セイメイ』 A2000
「バトルだ!!『ソーディアス・アーサー』で『流星竜』を攻撃!!」
「相打ち狙い……? 迎え撃ちなさい、『流星竜メテオ・ブラック・ドラゴン』!」
『アーサー』の剣と『流星竜』の鉤爪がぶつかり合い、やがて剣がドラゴンの喉に突き刺さり、鉤爪は鎧を貫いて互いに爆発、四散する。
「……仕方無しとはいえ、これで『黒炎弾』によるワンショットキルは防げた……続けて『カオティック・セイメイ』で『レダメ』に攻撃!!」
「攻撃力が低いのに……攻撃?!」
「『カオティック・セイメイ』との戦闘によって、私は戦闘ダメージを受けない!!さらに破壊されたことにより、相手のライフを1000吸収して、墓地から再び特殊召喚する!!」
火無菊 LIFE 4000 → 3000
「さらに墓地の『ミーア・バット』は、手札が0でフィールドのレベル4モンスターが破壊されたとき、フィールドに特殊召喚できる!!永続魔法『闇の聖剣』の効果で、破壊されたモンスターのレベルは3/4としても扱うことができる!!」
『ミーア・バット』 ☆3 D500
「バトルフェイズに特殊召喚されたことにより、『セイメイ』は再び攻撃できる!!もう一度『セイメイ』で『レダメ』で攻撃!!」
「っ、させない! リバースカードオープン! 『次元幽閉』! カオティック・セイメイを除外します!」
「……ここで次元幽閉か……手札もフィールドもほぼ尽きた……ここまで、かターンエンド」
剱菜 LIFE2750 手札0
フィールド
『ミーア・バット』 D500
『闇の聖剣』 永続魔法
『水銀海の工場島』 永続魔法
「私のターン、ドロー」
「……墓地も有益なカードは見えなかった筈……なら、バトル! エビル・デーモンでミーア・バットを攻撃! 魔霧炎!」
「……ついにはモンスターすら居なくなった……これまでか……」
「……対戦、ありがとうございました。このデュエルは今後の良き糧とします。レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンでダイレクトアタック! ダーク・メガフレア!!」
剱菜 LIFE2750→0
蓮視点
「Aaaaaaathrrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!」
「「「またか剱菜(先輩)!?」」」
アーサー出した時点で今回もとは思ってはいたが、まさか試合後にこうなるとは思っても見なかった。
「ファッ!?」
「突然なんだよ!?」
「あー、気にしなくても良いですよ、剱菜先輩、自分を円卓の騎士のランスロットだと思い込んでる節があるんで」
「……サブデッキも確か、『聖騎士』で組んでたぐらいだし……いつもこんな感じだから気にしたら負け……」
「そ、それでいいんですか……?」
「Aaaathrrrrrrrrrrrrrrrrrrr!!」