東方Project ~異形の玄武が幻想入り~ 作:フジパンホンジコミ
永遠亭に向けて足を進める飛鳥たち一行。
途中目を覚ました妖夢が背負われてることに恥ずかしくなって暴れたりしたが、今は落ち着いて飛鳥の背中から降り幽々子の隣を歩いている。
「はぁ・・・幽々子様も戦ってくだされば勝てていたのにどうして戦わなかったのですか。」
「私が戦わなかった理由は二つあるわ。」
「二つですか?」
「ええ、一つはあまり体力を消耗したくなかったこともあるけど私にとって二つ目の理由が主なのよ。」
「その二つ目の理由とは一体何ですか。」
「それはあの二人が不死者だからよ。」
「えっあの人たちがですか!?」
「そうよねお二人さん。」
幽々子は飛鳥と妹紅に視線を移した。
「俺はともかく妹紅も不死に属するものだったとは知らんかった。」
「といってもあたしの場合はあんたと違って後天的だけどな。」
妹紅は哀しげな表情をしながら言った。
「まぁそうなった理由は聞かないから安心しろ。」
「ありがと。」
二人の会話の終わったところで妖夢が話に加わってきた。
「あのひとついいですか。」
「なんだい?」
「あの強さはどこで学んだんですか。」
「そりゃ鍛えてくれた人が凄すぎたからなぁ。」
「そんなにすごい人なんですか?」
「コイツはあの亀山 玄武の弟子なんだとさ。」
「え、えぇぇぇぇ!?」「あらあら。」
妖夢は衝撃の事実に驚きの表情をし、幽々子はなんとなくわかっていた表情をしていた。
だが幽々子は妖夢の仕草を見て信じられないものを見たような表情をしていた。
「妖夢あなた玄武と戦ったことがあるのに気づかなかったの?攻撃の誘い方とか彼のやリ方に似てたわよ。」
「ぜ、全然気が付きませんでした。」
「私でも気づいたのにこの子ったら。」
幽々子は呆れていた。
「うう、まだまだ修行が足りないみたいです。」
「修行以前の問題だと俺は思うのだが。」
「はぅぅぅ・・・」
妖夢はどうにかして話をそらすか考え、あることを思いついた。
「そ、そういえば、玄武さんって普段は何をなさっているんですか。」
妖夢の言ったことが原因でものすごい情報をを聞くことになった。
「普段の旦那ねぇ・・・仕事してることが多いな、書類仕事したり、野菜や果物の栽培、魚の養殖、牛や豚、鶏の飼育とか・・・あとは最近始めたのが作った野菜とかを八百屋とかに売りに行ったりしてるっけな。」
「そ、そんなことをなされているんですか玄武さんは・・・」
「・・・戦ってる時の彼を知ってる分、余計に違和感を感じるわ。」
「聞いてた話以上に凄い奴なんだな。」
「でもオフの時の旦那は、近寄りがたいんだよなぁ。」
「どう言う意味ですか?」
「嫌な旦那には彼女がいんだけどさぁ、この二人が作り出す桃色空間が凄まじいんだよ。しかもその空間内にいたら・・・・」
そこから飛鳥は玄武のことに関して愚痴をこぼすように語りだした。
しかし妖夢たちは話に耳を傾けておらず、先ほどの飛鳥の言ったことを考えていた。
「(へぇ~彼女がいたんだ~。)」
「(う、羨ましいです。)」
「(おいおい、そんな情報あたしらに教えて大丈夫なのか?)」
そのあとも延々としゃべり続ける飛鳥に妹紅たちもいつ止めていいのか分からずそのままの状態が10分続いた。
「あーなんだかすっきりした。」
玄武とさとりのイチャラブ空間のせいで溜まっていたストレスを発散することができた飛鳥は眩しいほどの笑顔をしていた。
「ん、どったのみんな?」
飛鳥は疲れた表情をしているみんなに声をかけたが、全員が”今はほっといて欲しい”といったので話しかけるのをやめ全員が回復するのを待った。
5分ほどしてみんなが戻ったため再び永遠亭目指して歩き始めた。
飛鳥たちがそこを去ってから数分後いきなり地面が隆起し始め何かが地面から出てきた。
実を言うと先ほどの飛鳥たちの会話を盗み聞きしていた人物がいたのだった。
「いいこと聞いちゃった♪」
なにやら怪しい笑みを浮かべその人物は地面から這い出てこの場をあとにした。
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――――――
―――
妹紅の案内のおかげで順調に竹林を進んでいる飛鳥たち。
何事もなく進んでいたがそう言っていられなくなった。それは飛鳥たちの前方から盛大な爆音が聞こえてきたからである。
自分たちの進行方向で弾幕ごっこが行われているのだと理解した飛鳥たちは誰と誰が弾幕ごっこをしているのか確認するため爆音が鳴り響く前方に歩いて行った。
弾幕ごっこを行っている場所にたどり着いた飛鳥たちの目に映ったのは、弾幕を放ち合う3人の少女の姿だった。
その3人の少女とは、博麗 霊夢、霧雨 魔理沙、十六夜 咲夜の3人だ。
そしてその近くではそれぞれのパートナーが応援していた。
飛鳥はこの状況を見てニヤリと笑い、霊夢たち目掛け弾幕を放った。
それに気づいた霊夢たちはその炎の弾幕を躱し、飛鳥を睨みつけた。
「誰よあんた・・・」
「炎弾が飛んできたから玄武だと思ってたが違うやつだとはな。」
「何者ですか・・・」
「異変の解決しに来たものだ。よろしくな。」
「私たちの弾幕ごっこに割り込んでくるってことは相当自信があんだな。」
「気をつけなさいよ魔理沙に咲夜、こいつから玄武と同じ雰囲気を感じるわ。」
「つまり彼の関係者ってことかしら。」
「ご明察だお嬢さん方、俺は鳳 飛鳥――玄武の旦那と同じ古代神にして不死鳥でもある存在だ。」
「「「!?」」」
まさか玄武と同じような存在がいたことに霊夢たちは目を見開いて驚いていた。
もちろんその話を聞いていたパートナーたちも驚いていた。
唯一驚いていなかったのは先ほど話を聞いていた、妹紅、幽々子、妖夢の三人だけである。
霊夢は渋った顔をしながら、飛鳥から視線をそらさなかった。
「まずったわね、よりによって玄武と同じような奴に出くわすなんて。」
「でもチャンスだぜ霊夢。」
「何がよ。」
「ここでこいつに勝つことができれば、古代神とも渡り合えるってことが証明できるぜ。」
「まぁ考えてみればそうよね。」
「だろっ!」
「でも一筋縄ではいかないわ、なにせ相手は玄武と同じ存在なのよ。」
「わかってるって。」
「「(ほんとにわかってるの(かしら)?)」」
「く~腕が鳴るぜ!」
「「はぁ~」」
3人の話し合いが終わるまでじっと待っている飛鳥。
しかし飛鳥は早く戦ってみたいという感情があるためか少々にやけた表情をしている。
「わりぃな待たせちまって。」
「さっさと始めようぜぇ、戦ってみたくてウズウズしてたところだ。」
「へへっ、そうこなくっちゃ!」
「魔理沙、一人で突っ走らないの三人で戦わなきゃ意味がないのよ。」
「そうよ、あなた一人で相手するのはきついわよ。」
霊夢と咲夜に注意を受ける魔理沙。
「玄武の戦いっぷりを見てきたんだ。それくらい理解してる。」
「それなら安心ね。・・・さあ始めましょうか。」
「来いやぁぁぁ!!!」
四人は早打ちのごとく、弾幕を相手に放った。
通常ならば人数が多い霊夢たちの方が弾幕の密度が高いため飛鳥の弾幕をかき消せるが、霊夢たちの相手は規格外の存在、故に幻想郷の常識では通用しない。
そのため霊夢たちの弾幕と飛鳥の弾幕は一撃一撃に威力がある飛鳥の弾幕が優った。
「やっぱ向こうの方がパワーがあるぜ!」
「あれを突破させないようにこっちも弾幕の密度を上げるわよ。」
「おう!」「了解よ!」
霊夢たちはさらに弾幕の密度を上げ、飛鳥の弾幕を突破させにようにした。
密度を上げたおかげで何とか飛鳥の弾幕と張り合えるようになったが、このままではいけないと霊夢は感じていた。
「(まずいわねこっちのほうが普段以上の弾幕を出してるから霊力と体力の消費が早い・・・このままじゃスペルカードを使う前にこっちが負けるわね。)」
どうにかこの状況を打開しようと霊夢は考えていた。
そこであることを思いつき、二人に作戦を伝えようとした。
「あ~じれったいぜここは私のマスパで消し飛ばしてやる!」
「やめなさい魔理沙。」
「なんでだよ霊夢。」
「この中で一番火力があるのはアンタなのよ、ここぞってときに使うから今はダメよ。」
「わーったよ。でもどうすんだよこの状況。」
「心配いらないわ、咲夜。」
「ええ、彼の集中力を削げばいいのね。」
「お願いするわ。」
咲夜は能力を発動し、飛鳥の背中に回り込みナイフを4,5本投擲し元の位置に戻り、能力を解いた。これだけの作業なのにかかった時間は20秒足らずだった。
「うおっ!」
突如として自分の背後からナイフが飛んできたのに気づいた飛鳥は弾幕の打ち出すのをやめ回避した。
飛鳥がその行動を起こした瞬間、霊夢達も行動を開始した。
「行くぜ、魔空『アステロイドベルト』!!!」
「っ!?やっば。」
飛鳥は魔理沙の弾幕から逃れようと行動しようとしたが霊夢と咲夜に邪魔された。
「逃がさないわよ、夢境『二重大結界』!!!」
「仕留めます。幻符『殺人ドール』!!!」
霊夢の発動したスペカの影響で飛鳥は結界内部にとらわれ身動きが取れなくなった。
身動きができない飛鳥に霊夢たちの弾幕が迫る。
魔理沙はやったという表情をしているが霊夢と咲夜は弾幕が迫っているにも関わらず笑みを浮かべる飛鳥を警戒していた。
「流石、旦那と一緒に異変を解決してきただけのことはある・・・だがこれくらいじゃぁ俺は落とせんぜぇ!!!」
飛鳥は青い炎を体に纏い、スペルカードを発動させた。
「炎符『コロナ・ストリーム』!!!」
発動とともに青い炎の火柱が飛鳥を包み込んだ。しかも火柱の発生と同時に霊夢の張った結界をはじき飛ばす。
そして火柱から炎のレーザーが全方面に向けて発射された。
「レーザーの数が多すぎるだろ!?」
魔理沙は迫り来るレーザーを必死に避けているのに対して霊夢は―――。
「あいつの『ブレイズストーム』と同系統のスペルかしら?」
「って何冷静に分析してるんだよ。しかも結界張って自分だけ守ってるし、私も入れろ!」
そう霊夢は自分の前方だけに結界を張り、レーザーを防いでいた。
魔理沙は霊夢に文句を言い結界に入れてもらった。
その時誰かがいないことに気づき霊夢に訪ねた。
「そういや咲夜の奴は?」
「咲夜ならレーザーが発射され始めてから『お嬢様~!!』って言いながらレミリアのところにすっ飛んでいったわよ。」
「そういやレミリアたちの方にもレーザー飛んでたな・・・」
「紫が守ってるだろうから大丈夫だって言ったのにまったく。」
「まぁそのうち戻ってくるだろし、それにこっちの方も効力切れってか。」
飛鳥の使用したスペルカードの効力が切れ始め弾幕の勢いがなくなってきた。
火柱が消え飛鳥の姿が見えた途端、霊夢は結界を解き、魔理沙とともに弾幕を打ち始めた。
少し卑怯かもしれないがこのぐらいのことをしなければ相手にならないことはわかっているため霊夢と魔理沙は咲夜が戻ってくるまで弾幕を打ち続けた。
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―――
「ごめんなさいね二人共。」
「謝るのはあとにしなさい、今は目の前のやつに集中しなさい。」
「ええわかったわ。」
咲夜もナイフを構え投擲し始めた。
ようやく三人揃ったのを確認した飛鳥は次の手を打つことにした。
「次のスペカはちょっときついぜ。」
スペルカードを構えながら二ヤッと笑った。
「火炎『ブレイズキャノン』!!!」
スペルカードを発動させ、両手を前に突き出して炎を集束し始める飛鳥。
それを見た霊夢たちはあれはヤバイと感じた。
「魔理沙!!!」
「わかってるよ!?恋符『マスタースパーク』!!!」
魔理沙もスペルカードを発動し、マスタースパークを発射した。
「いっけぇーーーーー!!!!」
「これがマスタースパークか相手にとって不足なし!!!」
飛鳥は集束しきった炎の玉を前方に開放した。
「ファイアーーーーー!!!」
青白い炎をまとったレーザーを放ち、マスタースパークにぶつけた。
どちらも威力は互角、押したり押し返したりとそんな状態が続いている。
「ぐぬぬぬぬっ!!!!」
「おおおおぉぉぉぉ!!!!」
しかし時間が経つにつれ魔理沙の方が押され始めた。
やはり男と女ではもともとの体力差があるためここでその影響が出てきた。
しかも飛鳥は毎朝さとりと玄武と一緒に鍛錬を行っているため一般男性よりも体力がある。
だからここに来てさらに力を込め始めた。
「だりゃあああああ!!!!」
これに伴い一気にマスタースパークを押し返す飛鳥。
だが忘れてはいけないこの弾幕ごっこにはまだ二人いることを―――
飛鳥も魔理沙のそばに二人がいないことを気にして周囲の気配を探ったら自分の両サイドに既にスペルカードを構えた霊夢と咲夜がいた。
「隙有り、神霊『夢想封印・瞬』!!!」
「すみませんこれも作戦なので、幻葬『夜霧の幻影殺人鬼』!!!」
飛鳥に向けて弾幕を放つ霊夢と咲夜。
「これが私の全力だー!!!―――魔砲『ファイナルスパーク』!!!」
魔理沙もマスタースパークを上回る極太レーザーを発射し押し返された分を逆に押し返した。
最高の技を放ったことで勝ったと三人は思った、しかし三人の行動は飛鳥の予測範囲内だったと気づくことはなかった。
「結構楽しめたが、まだまだ修行不足だぜ。もう少し鍛えてから出直してきな。」
飛鳥は突如レーザーを撃つのをやめ、もう一枚のスペルカードを発動させた。
「お休みお嬢さん方、神火『ゴットブレイズノヴァ』!!!」
発動したら霊夢、魔理沙、咲夜のいる方向に向けて先ほどの弾幕以上の青白い炎を纏った極太レーザーが発射され、またたく間に三人を弾幕ごと飲み込んだ。
凄まじい威力のせいで土埃が発生。
時間が経つにつれ発生した土埃が晴れ始めた。土埃が完全に消え去ると地面の上で気絶した霊夢たちの姿が見えた。
「いい勝負ができたことに感謝するよ。また戦ってみたいものだ。」
聞こえてはいないが飛鳥は三人に向かってそう言い、気絶した3人を抱え妹紅たちのいるところに移動した。