東方Project ~異形の玄武が幻想入り~ 作:フジパンホンジコミ
異変が終了し、いつもの幻想郷の日常へと戻り始めた。
異変後に玄武は各勢力のところに行き謝罪をして回ったらしい。
たとえ元に戻ったとしても実際には幻想郷の半分ほど崩壊しかけていたのだから謝るのは当然のことだと玄武はそういった言った。
それでも玄武が仁を抑えてくれたおかげで幻想郷は滅ぶことがなくなったことに各勢力のトップたちは感謝もしていた。
あれから少し時が経ち、玄武とさとりは阿求に呼ばれ稗田邸を訪れていた。
「お久しぶりです玄武さん、さとりさん。」
「久しぶりだな阿求。」
「お元気そうで何よりです。」
「で阿求、俺らになんのようなんだ?」
「はい、実はもうすぐ9冊目の幻想郷縁起が出来上がるのですけどまだ書けていないところがあるんです。」
「もしかして書けていないのは・・・」
「さとりさんの考えている通り、地底に住まう方達だけなんです書けてないのは・・・」
「なるほど。」
「そこでお二人にお願いがるのです。」
「「お願いっていうのはまさか・・・」」
「はい、私をですね――――」
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「すごいです!?ここが地底の旧都なんですね!?」
「といってもまだ入口付近だけどな。」
「でも人里よりも活気に満ちていますよここは。」
旧都の町並みを見て大いにはしゃぐ阿求を玄武とさとりは後ろから微笑ましく眺めていた。
「おーい阿求いくぞー。」
「あっすいません今行きます!?」
玄武とさとりは阿求に旧都の街を案内しながらしながらここに住む妖怪たちのことを教えていた。
阿求は実際に地底の妖怪たちと話をしたり触れ合い感じたことは、書物などに記されていることとの違いであった。
昔は人々に恐れられていた鬼たちも怖いという雰囲気がなく人里の人たちと同じように接してくれる。
阿求は不思議に思い話している鬼たちにそのことを聞いて回った。
その鬼たち曰く、玄武のおかげなのだと全員が揃えていった。
玄武のおかげで地底が一つにまとまったことを話していく鬼たち、その話を真剣に聞く阿求。
「玄武さんってやっぱすごい方なんですね。」
「急にどうしたんだ阿求?」
「神様なのによく妖怪や私たち人間を差別することなく接することができるなと思いまして。」
「うーん俺からしてみれば全員一緒なのさ。」
「一緒?」
阿求は疑問に思った。
「守護神とは星を護る者、当然それはこの星に生きとし生ける物を守るということなんだ・・・だからそこに差別なんてものはない。」
「差別がない?」
「まぁ言うなればすべてが平等ってことかな。」
「すべてが平等・・・」
「だから俺は能力や種族で差別することなどしないのさ・・・ギャオスは別として。」
「・・・」
目を見開いて前を歩く玄武の背中を立ち止まり見つめる阿求。
そこへさとりがそばにより話しかけた。
「どうかされましたか阿求さん?」
「いえ、さとりさんが玄武さんに惹かれたのがなんだかわかった気がします。」
さとりは阿求のその言葉を聞き少々驚いたが、すぐに笑いながら答えた。
「ふふっ玄武さんみたいなああ云うタイプの人って滅多にいませんからね。」
「羨ましいですよそんな方と結婚出来たなんて。」
「大丈夫ですよ阿求さんにもそんな出会いがきっと訪れますって。」
「そうでしょうか?」
そのあともさとりと阿求は玄武の後ろを歩きながら会話を続けた。
少し時間が経ち、玄武たちは昼食を食べようと近場にあった店に入ると勇儀たちとばったり出会いそのまま相席することにした。
阿求は勇儀たちと話し合いをして幻想郷縁起の制作に協力して欲しいと頼んだところ勇儀たちは快く承諾した。
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勇儀たちとの話が終わり、玄武たちは話し合いの場となっていた店から出てきた。
「話し合いをしていたら結構時間が掛かったな。」
「すみませんここまで時間をかけてしまって。」
「それはいいですよ、それより今日はもう遅いので明日また続きをしましょう。」
「そうしたいのは山々なんですが、期日が近いのでなんとか今日中に終わらせたかったんです。」
阿求は俯きながら玄武とさとりに言った。
すると玄武はあることを提案した。
「それだったら今日は家に泊まっていけばいい。そしたらみんなから話が聞けるだろうしな。」
さとりはというと
「それはいいですね。」
と玄武の提案を反対せず了承した。
もちろん阿求は遠慮気味でホントに大丈夫なのか今一度玄武に訪ねた。
「い、いいんですか?」
「「もちろん。」」
阿求の問いに玄武とさとりはそう答えた。
それを聞いた阿求は二人の提案に乗ることにした。
「そ、それじゃあお言葉に甘えて・・・」
その言葉を聞き、早速玄武たちは阿求を連れて地霊殿へと戻っていった。
地霊殿に戻った玄武とさとりは阿求をリビングまで案内し、お燐に皆を集めてくるように伝えた。
その数分後、お燐が皆を連れて戻ってきたので玄武とさとりは事細かに説明した。
「つまり俺らのことを紹介するプロフィールみたいなもんすか旦那。」
「まあそういうものだ。」
「俺はいいっすけど、皆はどうだ?いいと思うなら手上げてくれ。」
全員その場で手を挙げていた。
「全員いいそうだぜ、阿求の嬢ちゃん。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ俺とさとりは夕飯の支度があるからそれまでみんなと話でもしているといい。」
「皆お願いね。」
そう言って玄武とさとりはリビングを離れキッチンへと入っていた。
「さて旦那たちも言ったことだし、さぁ阿求の嬢ちゃん俺らの何が聞きたい。」
「それではまず――――」
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「ありがとうございます。みなさんのおかげで今回の幻想郷縁起はいいのがかけそうです。」
「それは良かったね阿求ちゃん。」
「はい。」
「話が終わったのならちょうどいいですこいしとあかりちゃんは盛りつけを、飛鳥さんと大介君は食器を並べてください、仁君は玄武さんの手伝いをお願いします。」
「「「了解。」」」
「「はーい。」」
全員さとりの指示に従い行動を開始する。
阿求も何か手伝おうと立ち上がろうとしたがさとりが阿求の肩に手を置き、行動を制した。
「阿求さんは座って待っていてください。」
「えっいいんですか?」
「あなたはお客様なんですから。」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて・・・」
「はい。それではもう少し待っててくださいね。」
さとりはそう言い残しキッチンへと戻っていった。
飛鳥と大介の並べる皿の上に次々と出来上がってくる料理をこいしとあかりの手でが盛り付けされていく。
見るからに美味しそうな料理ばかりである。
阿求はこの料理をマジマジと見つめていた。
「揃ったか?」
「ええ全部揃いましたよ。」
「じゃあいただきます。」
『いただきます。』
阿求は箸を手に取り料理を口に運んだ。
「っ!?美味しいです!?」
「お口にあって何よりです。たくさん作ったのでどんどん食べてください。おかわりもあるので。」
「お姉ちゃんおかわり!」
「姐さん俺も!」
「はいはい、でも自重はしなさいよ。」
そう言いながらさとりはこいしと飛鳥から茶碗を受け取りご飯をよそいで二人にお茶碗を返した。
そんな様子を阿求は笑いながら見ていた。
「なんだか嬉しそうだな阿求。」
「ええ、こんなに楽しい食事は宴会以外で初めてなんでそれを体験できて嬉しいです。」
「そうか、ほれ食事は始まったばかりだ盛り上げていこうじゃないか。」
「はい!」
次第に宴会のように盛り上がり、楽しい食事がそのあとも続いた。
その時の阿求は食べ終わるまで笑顔が続いたという。
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「まさか地霊殿に温泉があるなんて思ってもみませんでした。」
「ふふ、羨ましいですか。」
「それはそうですよ、だって毎日タダで入れるんですからそう思わずにはいられません。」
「それじゃあ今度玄武さんに頼んで温泉を稗田邸に造れないか聞いてみますね。」
「お願いします。それにしても・・・」
阿求はさとりにお礼を言ったあと、さとりをじっと見つめた。
さとりは阿求の視線に気づき訪ねた。
「どうしたんですか阿求さん?」
「いえ、綺麗な肌だなーって思いまして。」
「い、一応健康には気を使ってますから。」
「それに女性らしい体つきで羨ましいですしそれに比べ私なんか・・・」
阿求は自分の体とさとりの体を見比べて落ち込んでいた。
「やっぱり好きな人にもんでもらったおかげなんでしょうね・・・」
「うんお姉ちゃんの胸はお兄ちゃんが大きくしたんだよ。」
「羨ましいよねぇ。」
突如こいしとあかりが話に加わってきた。
「あ、貴方達いつ入ってきたんですか!?」
「私の能力でこっそりと入ってきたんだよ。」
とこいしは胸を張りながら答えた。
「あのこいしちゃん・・・胸を張る必要あるの?」
こいしの横でツッコミを入れるあかり。
そんなこいしとあかりを阿求は恨めしそうに見ていた。
「こいしさんとあかりさんの裏切り者・・・・」
「なんか知んないんだけどいきなりの裏切り者発言だよ!?どうしたのあっきゅん!?」
「というより阿求さんの目何か据わってませんか?」
「どうせこの中で一番小さいのは私ですよーだ・・・」
頬を膨らませて拗ねる阿求。
それを見たこいしとあかりはというと
「「えっとなんかごめんなさい・・・」」
なんとなく素直に誤っていた。
露天風呂でのひと騒動のあと阿求は来客用の部屋へと案内され就寝しようとしていた。
そして今日一日の出来事を思い出していた。
ホントにいろいろな出来事が沢山有り、今までの人生で楽しい日を送ることができた。
そして地底の人たちのおかげで今作の幻想郷縁起はすごいものが書けると思いながら寝りについた。
後日、阿求は玄武達に人里まで送ってもらったあと急いで幻想郷縁起の執筆に入った。
そして2日を有してついに幻想郷縁起が完成した。
新しくできた幻想郷縁起はすぐに一般公開されたくさんの人間と妖怪に読んでもらえた。
この新しい幻想郷縁起のおかげで地底の妖怪のことを改めて知ってもらい、今まで以上に友好的な関係を結ぶことができた。