東方Project ~異形の玄武が幻想入り~   作:フジパンホンジコミ

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今回から風神録編スタートです。



異変の胎動 その2

 

 

 

「「無名の封筒?」」

 

「はい、お兄さん宛にポストの中に入っていました。」

 

「差出人は書かれていましたか?」

 

「いえお兄さんの名前だけでしたね。」

 

「とりあえず中身を確認しよう。」

 

 

玄武はお燐から封筒を受け取り、中身を確認すると1通の手紙が入っていた。

 

玄武はその手紙を取り出し取り出し読んでいく。

 

手紙を読み終えた玄武は難しい顔をしていた。

 

 

「これは直接相手側に行く必要があるな。」

 

「なぜ玄武さんが行く必要があるんですか?」

 

 

さとりは疑問に思い玄武に尋ねた。

 

 

「直接会って相談したいことがあるんだと。だがこの手紙の主は立場上の関係で動くことができないらしいから俺が出向かわないといけないんだ。」

 

「そうですかそれで送り主は誰ですか。」

 

「これだけは俺もびっくりした・・送り主は日本神話で有名な方だ。」

 

「日本神話で有名?」

 

「天照大御神だよ。」

 

「「えええーーーーー!!!!」」

 

 

さとりとお燐の声が執務室に響く。

 

玄武は読み終えた手紙を見ながらこうつぶやいた。”これは相当な厄介事だろうな”と。

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

―――

 

 

 

 

約束の日になり、玄武はさとりと共に神界へと訪れていた。

 

決められていた場所へ着くと大きな屋敷が目に映った。門の前には守衛らしき人が二人立っていたため玄武とさとりは門へと近づいた。

 

守衛らしき2人に侵入者のたぐいなのではないかと疑われてしまったが玄武は天照がよこした手紙を守衛たちに見せた。

 

守衛たちはその手紙を確認していくと最後の一覧に天照の印がしてあったのを見て本物だと認識し、玄武とさとりを屋敷へと通した。

 

豪華な一室に案内された玄武とさとりは一人の女性と会合していた。

 

 

「わざわざ幻想郷からお越しいただき感謝いたします。私がこの高天原を統治しております天照と申します。」

 

「俺は星の守護神兼幻想郷の守護者をしている亀山 玄武だ。」

 

「私は幻想郷の地底を管理しています亀山 さとりです。妖怪ですがよろしくお願いします。」

 

「玄武様「玄武でいい。」では改めて玄武さんにさとりさんですねよろしくお願いします。」

 

「それで天照、君が話したいこととは一体なんなんだ?」

 

 

玄武は天照に質問をした。そして天照は口を開き答えた。

 

 

「実はある神社に括られた2柱の神が何か良からぬことを考えていると耳にしたのです。」

 

 

続けて天照は語りだした。

 

 

「こともあろうに2柱の神のうち1柱は私の身内なのです。」

 

「天照さんの身内ということはその方も・・・」

 

「はいさとりさんも考えている通りその者は大和の神・・・それもかなり力を持った者なのです。」

 

「その2柱は何をしようとしているんだ?」

 

 

玄武がそう言うと天照は顔を俯けながらしゃべりだした。

 

 

「実はどこかへ移ろうとしているようなのです。」

 

「どこか?神社に括られているのにも関わらずか?」

 

「おそらく神社ごとだと思います。」

 

「なるほどそれだったら移動可能だな。」

 

「我々もつい最近になって知ることができたのです。そして彼女たちの向かう場所も判明しています。」

 

「・・・幻想郷・・・そこしかないだろうな。」

 

「はいあそこは神でさえも迎え入れてくれる唯一の場所ですからそこに行くのはまず間違いないかと。」

 

 

確信した顔で天照は答えた。

 

しかし彼女はすぐに暗い表情をしだした。

 

 

「ですがいつ幻想郷へ移動するかまでは把握できていないので対応が取れない状況なのです。」

 

「それは困りましたね。」

 

「もし彼女たちが幻想郷へ移ってしまえばどれほどの影響が周りに与えてしまうのか思うといてもたってもいられなかったのです。」

 

「確かにそこに住む人たちがパニックに陥るのは間違いないだろう。」

 

「そのお二人とは話し合いをされたのですか?」

 

 

さとりの質問に天照は横に首を振った。

 

 

「話し合いにすら応じなかったわけか・・・・だから俺に相談を持ちかけたのだな。」

 

「・・・はい。」

 

 

申し訳なさそうに天照は俯きながら答えた。

 

 

「さてどうしたものか。」

 

「私が行ってその方たちの真意を確かめてきましょうか?」

 

「いやそれは得策ではないな。たとえ現地に行ったとしてもすぐにバレるだろう。」

 

「ではどうしたらよいのでしょうか。」

 

 

玄武たちがあーだこーだと話し合っている中その話の話題になっている守矢神社の一室に3人の人影が集まって話をしていた。

 

 

「準備はできたかい二人共。」

 

「はい準備のほうは万端です。―――様」

 

「それはよかったで―――の方はどうだい。」

 

「私の方もいいよー。」

 

「全員準備よしといったところか。それじゃあ行くとしましょうかね。」

 

「「「幻想郷へ。」」」

 

 

 

 

玄武たちが話し合いをしている部屋に慌てて兵士の一人が駆け込んできた。

 

 

「お話中のところ申し訳ありません天照様にお伝えしたいことがあります!」

 

「何用ですか今我々は話し合いの最中ですよ。」

 

「ですが緊急事態なのです!」

 

 

その兵士の慌て様を見て玄武たちは話し合いをやめ、兵士の話を聞くことにした。

 

 

「よほどの事態なのですね。わかりました話してください。」

 

「先程守矢神社を監視していたものからの報告で守矢神社が忽然と姿を消した模様です。」

 

「なんですって!?」

 

「それだけではなく神社の近くにあった湖までもが消え去っており町中がパニックに陥っていました。」

 

「っ!?」

 

 

神社だけでなく湖までもが消えたことに天照は言葉を失った。

 

しかし天照はすぐに気持ちを切り替え兵士に指示を出した。

 

 

「とりあえず監視の者たちに騒動を抑えるように連絡してください。私も現地に向かいます。」

 

「了解しました。」

 

 

そう言って兵士は部屋から退出していった。

 

 

「申し訳ありませんそういうことなので私はこれで失礼させていただきます。」

 

「いや俺も一緒に行こうと思う。」

 

「ですが。」

 

「かなりの確率で奴等が現れる可能性が高い。」

 

「奴らとはギャオスのことですか?」

 

「ああ。」

 

「お一人だけで大丈夫なのですか?」

 

「さとりには一旦幻想郷に戻ってもらって応援を呼んで連れてきてもらうのさ。ここじゃMCが使えないから連絡の取りようがない。」

 

「なるほどそういうことならお安い御用です。」

 

「頼むぞさとり。」

 

「任せてください。」

 

 

さとりは玄武にそう言ったあと、部屋から急いで退出していった。

 

それに続いて玄武と天照も部屋を退出して現場へと向かっていった。

 

 

 

 

―――――――――――

 

 

 

 

―――――――

 

 

 

 

―――

 

 

 

「状況はどうなっていますか!?」

 

「はっ現在ギャオスが出現、住民に襲い掛かっていたため、湖のあった場所に奴らを誘い結界の中に閉じ込めこの地域の住民の避難を行っている最中であります。」

 

「(やはりギャオスは出現していたのですね)それでは引き続き、住民の避難を最優先に行ってください。」

 

「了解であります、してギャオスの方は・・・」

 

「この方をギャオスを閉じ込めている結界の下へ案内してくだい。」

 

「こちらの方をですか?」

 

 

兵は玄武を見ながらいう。

 

 

「この方はギャオス退治のエキスパートです。」

 

「っ!?了解しました。そちらの方私のあとについてきてください。」

 

 

そう言って兵はギャオスを閉じ込めている結界の方に向かって移動し始めた。

 

玄武は黙ってその兵のあとに続いていった。

 

それを見送った天照は兵たちに命令を言い渡した。

 

 

「良いですか、我々の力でこの地の地脈を元に戻すのです。さあ時間をかけるわけにはいきませんすぎに作業を始めてください。」

 

『了解!!!』

 

「(そちらの方は頼みますよ玄武さん・・・そして神奈子あなたとは真剣に話し合いをせねばなりませんね。)」

 

 

 

一方、幻想郷へと戻ったさとりは、飛鳥たちに事のあらましを説明していた。

 

 

「―――ということですので飛鳥さん、仁君は私と一緒に玄武さんの下に行ってもらいます。」

 

「さとりさん私たちはどうすれば・・・」

 

 

名前を呼ばれなかったあかリたちはさとりに問う。

 

さとりはすぐに答えた。

 

 

「あかりちゃん、大介君、雷牙君の3人には幻想郷に残り地上のどこかにと思われる守矢神社を探し出してください。」

 

 

そう言い残してさとりは飛鳥と仁を連れて部屋を出ていった。

 

 

「えっととりあえず博麗神社に行こうか。」

 

「そうだなあの子のことだから神社に姿を現しているはずだ。」

 

「しかも余計なこと言って霊夢を怒らせてる気がするな。」

 

「「それは言えてる。」」

 

 

怒り狂う霊夢を想像しただけで寒気を感じた3人。

 

 

「と、とにかく俺たちも早く行動しよう。」

 

「そ、そうね。」

 

「怒り狂った霊夢が何するかわかったもんじゃないからな。」

 

 

雷牙の言うことに頷く二人。

 

3人は地上に向かうために部屋を出ていった。

 

今まさに神々が幻想郷を舞台にぶつかり合おうとしていた。それがどのような結果になるのか誰もわからない。

 

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