東方Project ~異形の玄武が幻想入り~ 作:フジパンホンジコミ
「えっ霊夢ちゃんもう行っちゃったんですか!?」
「んぐんぐぷはぁー・・・うん確か『何が神社を明け渡しなさいよ、博麗神社の意味も知らない外来人のくせに!?おまけに私に命令するとはいい度胸じゃないの、今すぐとっちめてボロ雑巾のようにしてやるー!!!』って言いながら魔理沙の襟首掴んであっちに向かっていったけど。」
その時の霊夢の真似をする萃香、ご丁寧に霊夢の向かって行った方を指差すことを忘れずに。
それを見てやっぱり起こってしまったかと3人は心の中で思った。
「遅かったか、それに最悪の状況でもあるな。とにかく俺たちも急ごう。」
「萃香さん情報ありがとうございます。」
「お礼ならお酒をお願いするよ。」
「・・・先輩に頼んでおきます。」
「頼むよぉ~んぐんぐ。」
若干へべれけ状態でも何とか返事をしてくる萃香。
雷牙(大介を掴んで)は既に妖怪の山目指して飛び去っていたがあかりは一度萃香の方を向きお辞儀をして羽を背中に展開し飛び去っていった。
一人博麗神社に残って酒を飲んでいる萃香は妖怪の山のある方を見ながら呟いた。
「厄介なのが幻想郷に来ちゃったね。まっあいつらがいれば大丈夫だしほっておこうっと・・・そいじゃあ飲み直すとしますか。」
瓢箪に入っているお酒をグビグビと飲み酒盛りを一人でし始める萃香。
「うわぁ霊夢ちゃんすごい荒れてますね。」
なぎ倒された木やえぐれた地面などを見て霊夢の今の心境を語っていた。
「彼女の通った痕跡がすごいな。」
「どれほどの怒り具合なのか見当つかないよ。」
「とりあえずこれを辿っていこう。」
「そうだねこれだけ暴れていればいつかは追いつくはずだからね。」
2人は飛行速度を上げて、霊夢と魔理沙のあとを追い始めた。
妖怪の山の麓の近くまで来たあかり達は一旦地上に降りて徒歩で山を進んでいった。
「ここが妖怪の山ですか初めて来ましたが少々薄気味悪いとこですね。」
「そうだな・・・ん、雷牙どうしたんだ難しい顔して・・・気になることでもあるのか?」
「・・・先輩の話じゃあ天狗が山の警備を行っていると聞いていたのだが。」
「そういえばさっきから一人も見かけないな。」
「おそらく霊夢ちゃんが原因だと私は思うな――っ二人とも私の後ろに!?」
あかりは雷牙に返答を返している最中に前方から何かが向かっているのを察知し、すぐさま羽を展開し鱗粉を辺り一面にばらまいた。
あかりたちに向かってきていたものは鱗粉によって遮られ消滅した。
「(鱗粉に遮られたってことは今のは弾幕ってことね)出てきなさいそこにいるのは分かっているわ。」
森の陰に隠れている者にあかりが告げた。
「ありゃりゃ姉さんバレちゃってるよ。」
「・・・そうね。」
森の影になっている部分から二人の少女が姿を現した。
「(この気配からしては彼女たちは神よね。でもなんでボロボロなの?)ひとついいかしらなんで私たちに攻撃を仕掛けてきたの?」
「えっあなた達ってさっきの赤白の巫女の仲間じゃないの?」
「(そういうことか)知り合いではあるけど仲間じゃないわ。」
それを聞いた二人は後ろを向きヒソヒソと話し始めた。
「(どうやら勘違いで攻撃してしまったわね。)」
「(どうしよう姉さん。)」
「(それにあの人たちよく見れば天狗の新聞に載ってた守護神の方たちよ。)」
「(・・・マジ?)」
「(マジよ。)」
二人の間に数秒の沈黙が続いた。
「(ちょっと姉さんどうすんの!?私らみたいな末席の神が守護神なんていう最高神に手を挙げたなんて知られたら・・・)」
「(間違いなく消されるわ。)」
「(姉さん、ここは・・・)」
「(ええ。)」
二人は話を終え、あかりたちの方に顔を向け走り出した。
あかリたちは仕掛けてくると感じ身構えた。
二人は同時にジャンプ、そして―――
『申し訳ありませんでしたーー!?』
綺麗なジャンピング土下座をした。
それを見たあかリたちの思考が停止した。
すぐに意識を覚醒させたあかりは土下座をしている二人に慌てて話しかけた。
「ちょ、ちょっといきなり土下座なんかしだしてどうしたの!?」
「しゅ、守護神様と知らず手を挙げてしまい申し訳ありません!?」
「何卒、ご勘弁を・・・」
「えっと、私ら別に攻撃したからって何もしないんだけど・・・そうだよね?」
あかりは自分の後ろに立っている大介と雷牙に話しかけた。
その二人は言葉を発しなかったが首を縦に振るう。
「だから頭上げてくれないかな。」
頭を下げていた二人はあかりたちの顔を伺いながら顔を上げた。
「えっととりあえずあなたたちの名前を教えてくれないかしら。ちなみに私は蝶野 あかりで後ろにいるのが茶髪の方が地場 大介で金髪の方が小金井 雷牙。」
紹介された大介と雷牙はよろしくといった。
「私は秋 静葉・・・紅葉を司る神。」
「わ、私は秋 穣子、豊穣の神です。」
「静葉ちゃんと穣子ちゃんだねよろしく。それでね二人に聞いてもいいかな。」
「・・・なんですか」「何?」
「ここに霊夢ちゃんじゃあ分かりにくいから赤と白の巫女服着た女の子が来なかった?」
秋姉妹は巫女という言葉を聞きブルブルと震え始めた。
「一方的に弾幕放ってきて、応戦しようとスペカ使おうとしたら結界で拘束されて逆にスペカをお見舞いされて――」
「倒れている私たちをたたき起こして『守矢神社はどこだー!?」って首元ひっつかんで血走った目で睨みつけてきた――」
「「鬼神のようにしか見えなかった紅白の巫女。」」
しかもその時の霊夢を目の当たりにした二人は――
「・・・あれは本当に巫女なのかと思った。」
「正直言って殺されるんじゃないかと思ったね。」
と顔を真っ青にしながら口走っていた。
3人はそれを見てはぁとため息をはいた。
「・・・私たちも聞いてもいいですか?」
「そうだねこっちの質問に答えてくれたんだからいいよ。」
「あなたがたもその『守矢神社』ってところに用があるの?」
「うん私たちの先輩からの依頼でね。」
「もしかして場所を知ってるのか?」
雷牙がそう秋姉妹に訪ねるが、
「「知らない。」」
と秋姉妹は首を横に振りながら答えた。
まさかそのような言葉が返ってきた事に驚くあかりたち。
あかりは少々戸惑いながらも聞いてみた。
「で、でも霊夢ちゃんには教えたんでしょ?」
「山の上の方が騒がしかったってその巫女に言っただけ。」
「だからその『守矢神社』かはわからない。」
「そ、そうなんだ・・・まあ居場所がわかっただけでも収穫かな。」
「だな。」
「それよりも早く行かないと霊夢の嬢ちゃんのせいでさらに被害が広がっていくぞ。」
「そうだね、ありがとう二人共それじゃあ。」
「ホイじゃまたな。」
「また会おうぜ。」
3人は情報を提供してくれた姉妹にお礼を言った後、空へと飛び上がり『妖怪の山』の頂上を目指して飛んでいった。
飛び去っていった3人を見送った秋姉妹はそのまま森の奥へと向かって歩いて行った。
一方、外界でギャオスの掃討を行っている玄武たちはというと―――
「あーもうなんだよこの数は!?ゴキブリじゃあるまいしどれだけ湧いて出てくるんだよ!?」
「無駄口を叩くのではない飛鳥、愚痴を言う暇があるのならば一匹でも多く仕留めることに専念しろ!」
「んなこたぁわかってるんだよ!?」
青い炎をまとった蹴りを浴びせながらギャオスを燃えちらしていく飛鳥。
フーも風を両腕に纏い、カンフー技を駆使して粉々に吹き飛ばしたり切り刻んでいった。
玄武とさとりと竜也の三人は喋らずに黙々とギャオスの掃討に専念していた。
この時玄武の額に青筋が浮かんでいたことに誰も気づくことはなかった。
ギャオスの掃討終了まであと500匹