鬼灯の聖杯戦争   作:吾朗

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鬼灯の聖杯戦争②鬼灯side2

 

「連れ戻すって事は、俺達獄卒達が行けばいいんですか?」

 

「簡単な事とは言いましたが、些か面倒な事もありまして、唐瓜さん達は桃太郎さんの時の事を覚えていますか?」

 

「あ~、そういやそんな事もありましたね。」

「俺も覚えてますよ。」

 

桃太郎とは今では桃源郷で仙桃の栽培の仕事をしつつ、漢方の権威である神獣の白澤の元で薬剤師の勉強をしている青年の事である。

その桃太郎も少し前まではヤンチャであり、武者修行かなんだか知らないが、地獄で強者を求め暴れそこを鬼灯によって絞められたのである。

 

「それなら話が早いですが、あの体ですがあの方地味にしぶとかったでしょう?」

 

「あ~確かに地味に強かったですね、地味に。」

 

「あんまり地味、地味、言ってあげないでおきましょうよ。」

 

と、唐瓜が少し呆れた感じでツッコミを入れる。

 

「ともかく、聖杯戦争で脱獄した亡者達はどれも桃太郎さんの様に歴史に名を残した者達ばかりです。それも一騎当千の強者ばかりです。そのため一般の獄卒には少し荷が思いのです。」

 

「なるほどそうなって来ると鬼灯様が向かわれるのですか?」

 

「ええそのつもりです。ですが出来るだけ手早く事を済ませないと行けないので、私だけでなく少数精鋭といった形で向かう事となっています。」

 

「確かに七人もいるとそうなって来ますよね。ちなみに他の方って決まってるんですか?」

 

「そうですね、またEU地獄や他の所の方とも話し合って決めないといけないのですが、先程EU地獄から送られてきた書面を見るに、お香さんを推薦しようかと思っています。」

 

「お、お香さんをですか!?」

 

思わず唐瓜の思い人である女性の名が出たことにより、驚いてしまい思わず声が裏返ってしまう。

 

「ええ、脱獄した亡者のリストの中にメドゥーサがいたので相性が良さそうだと思いまして。蛇の調教ならあの方長けてますので。」

 

「そんな神話に出てくる人を動物と同じように扱わないで下さいよ。」

 

と、唐瓜が呆れている所に部屋のノックが鳴り獄卒が入ってきた。

 

「失礼します。鬼灯様只今EU地獄の方から聖杯戦争についての使者が到着致しました。」

 

「わかりました。それでは向かわせてもらいます。」

 

そして、鬼灯は少し見学をしていきたいと言った唐瓜達を引き連れ応接室の方へと向かった。

 

「失礼します。」

 

と、鬼灯達が入った所

 

「遅い!日本人って言うのは時間に厳しくて、客人に対しては礼儀がなっているんじゃないのか?」

 

と、入ってきて早々文句を言ってソファーに座っている男は、EU地獄から来たベルゼブブである。この者は鬼灯と同じくEU地獄ではNo.2である。といっても性格はプライド《誇り》が高く、精神的に脆い所があり鬼灯と同じ立場ではあるが中身の方は大きく違ってたりする。

 

「こちらとしても何分急な事でありまして、対応が遅れてしまい大変申し訳ありません。」

 

「まあいいよ、この件に関しては早急に方をつけたいからね。早速誰を現世に向かわすか決めようではないか。」

 

「そうですね、こちらとしても早いことに越したことはありません。」

 

と、二人が話し合って現世に向かう面子を考え出して1時間程経過した所、

 

「ある程度決まっては来たが、もう一押し人が欲しいな。」

 

「そうですね、もうあと一人か二人欲しい所ではありますね。」

 

と、二人が行き詰まり、唐瓜達が二人にお茶を出しているところに突然扉が開かれ

 

「お~い、この間の酒騒動の時の酒レンタルの継続料貰いに来たんだけど」

 

白い服装に白い三角巾を巻いている中国人が入ってきた。

 

「よし、これで人員は揃いましたね。」

 

 




鬼灯

CLASS セイバー(仮)
性別 男性
属性 秩序・中庸
筋力 EX  魔力 E
耐久 A  幸運 B
敏捷 A 宝具 ?

クラス別能力
対魔力 E
騎乗  E

保有スキル
カリスマ B
心眼   C
獄卒   EX


なんちゃってキャラ表です。スキルの獄卒は亡者に対して働きEXで全てのステータスが2ランク上がります。

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