あと、今回は少し長いです。
今日は宣材撮影の当日。朱里たちは一度、事務所に集合してから撮影スタジオへと移動した。
本当なら一度集合した時に伊織と接触したかったのだが、あいにく事務所へと姿を現すことはなかった。…どうやらまた現場に直接移動したらしい。
「…いよいよか」
「大丈夫!朱里なら絶対キラキラ出来るの!!」
スタジオの廊下を歩きながら、撮影の段取りなどを美希から聞く。こういう時に身内に経験者がいると助かる。
(…結局、宣材用のコーディネイトを決めるだけで当日を迎えてしまったからなぁ。多分、今からじゃ聞く時間なんてないだろうし…)
だが、それだけコーディネイトに時間を費やした甲斐があり、かなり服装には自信があった。
「それにね、朱里がやっとオシャレに目覚めて美希、とってもうれしいの!!」
「それ朝から何回も聞いたよ…」
朱里は美希の態度にゲンナリしながら、自分の恰好を確認する。
(…姉さんの反応から見れば、似合ってはいるんだよな、多分)
朱里は自分の長所を生かすため、大人っぽさを前面に出した服装をチョイスした。上下ともに黒色を基調にした服装は朱里の儚げな雰囲気とマッチしているらしく、この恰好を美希に見せたら「キラキラしているの!」とか言い出して、朝から大騒ぎしていたし。ちなみに大人っぽさを前面に押し出す為、美希が進めてくるミニスカートではなく、ロングスカートを履いている。
(しっかし、歩きにくいなこれ…。長靴を履いている気分だ)
朱里は自分の足元をチラリと見る。朱里は今、履き慣れたスニーカーではなく、美希から借りたブーツを履いていた。
朱里は靴類に関しては学校指定の革靴とスニーカーの2種類しか持っていない。しかもスニーカーに至ってはほぼ男物しか持っていないという状況だ。
そんなものだから、今朝、いつものスニーカーを履いて、鏡を見た所…女の恰好で足だけは男物という非常にアンバランスな姿となってしまった。このままだと靴類のせいで台無しになってしまう。
そんな朱里の姿を見かねた美希は、自分が履いているブーツを一つ貸してくれたのだが…これがなかなか曲者で歩くのでさえも一苦労だ。今履いているブーツは膝下までの物なので、足全体がギチギチに拘束されているような感覚がする。
と、その時。朱里はある人物がこちらに向かってくるのに気がついた。
大きく額を見せる長髪に、ウサギのぬいぐるみ。…間違いない、伊織だ。思わず、朱里は声を上げた。
「あ…!」
「…!」
伊織は朱里の姿に気がつくと、バッと踵を返して逃げていった。朱里は慌てて追いかけようとするが、ブーツのせいで上手く走れず、伊織を見失ってしまった。
「…でこちゃん、いいかげんに謝ればいいのに」
「…」
目の前で逃げて行った伊織の姿を見ながら、茫然としている朱里。その手を、美希はぎゅっと握った。
「…大丈夫なの!みんなで撮影するんだし、その時に謝ればいいの!!」
…結局、朱里は伊織に謝ることができないまま、宣材撮影本番を迎えることになってしまった。
※
(ふん…何よ。いっちょまえに大人の恰好しちゃって!!)
伊織は廊下をツカツカと歩きながら、不機嫌そうな顔を浮かべる。
伊織は素直になれない子だった。それは伊織の育った環境がそうさせてしまったからだ。
伊織の実家は水瀬産業という、日本最大級の多国籍企業を経営している。そんな実家は日本屈指の金持ちグループであり、そんな伊織自身もそれ相応の育ち方をしていった。…ただ、自分の上にいる2人の兄。この2人の存在が伊織の素直になれない人格を作り出してしまった。
伊織の兄たちは『一族の最高傑作』と言われるぐらいの切れ者であり、長男は若くしてコンサルタント会社の社長、次男は現在、アメリカへ留学中だ。留学が終わったら、父の経営する会社の社長への道が既に約束されているらしい。
水瀬家ではドラマや漫画で良くある兄弟間での差別があった訳じゃなかった。父や兄は優しいし、食事だってちゃんと出る。服だって買ってくれるし、何一つ不自由なことはない。
ただ、父や周りの気遣いが伊織にとってはたまらなく不愉快だったのだ。
「伊織は遅咲きなだけさ」
「伊織お嬢様だってお兄様たちと同じく…」
周りは自分を見ていない。自分の後ろの兄しか見ていない。…何をやっても、優秀な兄の妹として処理されてしまう。誰も認めてくれない。
その優秀な兄たちに対する尊敬と劣等感の板挟みが、伊織のコンプレックスとなり、素直になれない性格が出来上がってしまったのだ。
そんな鬱憤をため込む日々を過ごしていた伊織は半年ほど前、一大決心をする。
(…お兄様と比較されてしまうのだったら、私は自分自身の力で栄光を掴んでやるわ!)
…幸いにも、伊織の父は高木社長とも旧知の仲であり、コネもあった。そのコネを使って伊織は765プロに入った。
765プロでのアイドル活動は楽しかった。誰もが自分を『水瀬伊織』という少女として見てくれる。後ろにいる兄たちと自分を比較しない。
しかし、今年の春。新たに2人の新人が入って来た。星井美希と星井朱里。自分と齢がほぼ同じなのにもかかわらず、自分よりも優れているスタイル。自分よりも優れているかもしれないセンス。周りからの期待。
特に自分より年下の朱里に対しては敵対心が異様に働いた。
…そして、その敵対心のせいで、あの事件が起こってしまった。
勿論、朱里は伊織たちのことを思って、色々と意見を言ってくれているということは分かっていた。ただ…自分の兄と同じく、心のどこかでは自分を見下しているんじゃないか…そういう風に捉えてしまったのだ。
「あんたの方が私たちよりずっと個性を持っているじゃない!!」
…その時の朱里の顔は何か言われたくないことを言われたような顔をしていた。まるで自分が兄と比べられる時にするような顔を。
(わ、私は悪くないもん!アイツが不甲斐ないからダメなのよ!!さっきだって追いかけてこないし!!)
そう、自分は悪くない。そう無理矢理でも思わないと罪悪感で潰れてしまいそうだった。
伊織は控え室のドアを開け、中にいる亜美真美、やよいの姿を見る。
「いおりん、おかえりー!!」
「おかえりなさい、伊織ちゃん!」
「いおりん、結局、宣材どうするの?」
今、伊織たちは宣材にどのような格好でいくか?という議論をしていた。結局、答えは見つからないまま、一旦解散という流れでそれぞれ自由行動を取っていた。
(…って言われてもね。どうすれば…)
その時、伊織に名案が浮かんだ。
…そうだ、朱里に対抗してやろう。朱里に自分たちの刺激の強い姿…大人の色気を見せて、屈服させてやるのだ。そして、自分が先輩としての器の大きさを見せ、今までのことをチャラにする。宣材も上手くいくし、朱里との仲も回復させる…完璧だ。
「分かったわ!私たちに足りなかった物…それは、大人の色気よ!!」
ビシッと机の上に広がっている雑誌のページを指差しながら、そう宣言した。
(私は…間違ってなんかいないんだから!!)
伊織自身、本当はどうすればいいか分かっていた。こんな回りくどい方法を使わなくても、朱里に直接会って「ごめん」と一言謝れば済む話なのに。
ただ…素直じゃないが故に、その方法を使うことがどうしてもできなかったのだ。
※
「…」
朱里はスタジオ脇にある小さな待合スペースで出番を待っていた。朱里は現在、パイプ椅子に座りながら撮影中の美希の姿を見ていたが、心ここに有らずといった様子であった。
原因はやはり伊織の一件だった。あそこまで拒否られるとは…。
(手を出してしまったから怯えられているんじゃないだろうか…。バカなことやったもんだ…)
はあ、とため息をつく朱里。と、ここで朱里の前に頭にリボンを付けた少女がこちらにやって来た。
「あーかーりちゃん!おはよう!」
「あ…春香さん、おはようございます」
ぺこりと自分に話しかけた少女に挨拶をする。
天海春香。肩まで伸ばした栗色の髪で、この時勢には珍しいリボンを頭の両端で結んでいる少女だ。趣味はお菓子作りで、結構本格的な物まで作れるそうだ。
朱里が上手く765プロに馴染めたのも彼女が大きく貢献しており、周りと上手く馴染めるようにと、お菓子を持って色んなメンバーとの話し合いの場を作ってくれたりした。
なんていうのか…女の子らしい女の子。それが朱里が思う春香のイメージだった。
「次、ですよね。春香さんの出番」
「うん。そして私の次が朱里ちゃんだね。初めての撮影の気分は?」
「まあ…初めてですし。多少は緊張しますよ」
「えへへ、私もなんだ!」
「…へえ」
意外そうな声を漏らす。春香は確か、事務所のメンバーの中でもかなり早い時期から765プロに所属していたらしいから、こういう現場の雰囲気とかも慣れているとばかり思っていたのだが…。
「私なんていつも緊張しちゃって…。美希は凄いよね、ほら、堂々としてる」
春香の視線の先には、堂々とした態度で撮影を行っている美希の姿があった。たまにカメラマンにあれこれ意見を出し、その度にカメラマンが賞賛の声を上げている。
「うわぁ…あんなこと言えるなんて…」
「…姉さんは読者モデルの経験ありますからね。目線や表情、細かい仕草とか…カメラマンが望む物がたぶん見えているんですよ」
…やっぱり美希は凄い。自分の半分ほどしか生きていないのに、自分が出来ないようなことを楽々とこなしていく。
(…本当は自分が年上なんだけどな。伊織に逃げられただけでショックを受けちゃうなんて…情けない)
はあ、とまたため息が漏れた。
「…!」
春香は「よーし」と気合を入れながら、どこか元気のない朱里の正面に立つ。
「じゃあ、先輩として、私がしっかりと見本を見せてあげる!!」
「…へ?」
「朱里ちゃん、美希の凄さに自信なくしちゃったんでしょ?だったら私がしっかりとお手本を見せてあげる!読者モデルじゃなくても輝けるんだから!!」
いや…そういうことじゃないんだけど。何か勘違いをして、ヒートアップしている春香の雰囲気に押され、声をかけられない。
「天海さーん、そろそろスタンバイお願いします」
「!はーい!!」
カメラマンが呼び出す声に反応し、春香は現場に向かおうとするが…。
「…と、わわ!!」
ドンガラガッシャーン!…数歩目で春香は自分で自分の足を引っかけて、思いっきり転んでしまった。
(よく転ぶよなぁ…春香さん)
春香の特徴として、よく転ぶ所が挙げられる。しかも何もない所でよく転ぶのだ。転んだ姿もどこか様になるので、朱里は時々「あの人、本当はワザとやってるんじゃないか?」と思う。
「天海さーん、まだですかー?」
「はーい!が、頑張って来るね!」
「…頑張ってください」
カメラマンが呼び出す声に慌てて立ち上がり、自分に向かってガッツポーズをとる春香を、手を振りながら見送る朱里。
…何だかさっきのカッコいいセリフの説得力がなくなってしまう気がするのは朱里だけだろうか?
「…あ、また転んだ」
春香が思いっきり転んだ所をカメラマンに撮られている光景を見て、くすりと笑う。
「朱里さん、スタンバイお願いします!」
「…!」
来た。朱里はパイプ椅子から立ち上がり、小走りで現場に進む。
…さあ、本番だ。
※
「…よろしくお願いします」
朱里は意外にもそんなに緊張はしていなかった。運がいいことに、先ほどの春香の撮影で少し笑ったことから少し緊張感がほぐれたのかもしれない。
「はい、よろしくお願いします」
カメラマンがニコリと笑う。朱里もつられて笑う。少し、余裕が出来たのでスタジオを見渡すと、遠くの方で伊織や亜美真美、やよいの姿が確認できた。
「…!?」
…が、よく見ると、どこか彼女たちは変だった。背丈に全く合わないぶかぶかの服を着て、プロデューサーと一緒に座っている。…なんか話しているみたいだが、よく聞こえない。
(あいつら…何やってんだ?)
「…?どうしたんですか?」
「す、すいません。何でもないです」
カメラマンの心配そうな声に、慌てて反応する。いけないいけない…まずは集中だ。
(撮る時のポーズは…派手さを控えめに。笑みも同じように控えめで…。姉さんのように派手さはないけど…落ち着いた雰囲気でやれば…)
ブツブツと心の中で自分がすべきことを呟く。…そして、ニコリと笑った瞬間、ピピッというシャッターを切る音が聞こえた。瞬間、思わず目を瞑りたくなるような眩しいフラッシュも遅れて来た。
「その表情、凄くいいよ!そのままで!!」
…どうやらカメラマンが望む姿が出来たらしい。カメラマンのテンションが上がっていく。
「じゃあ、今度は少し右を向いて!」
「…こう、ですか?」
「そうそう!!」
パシャパシャ!シャッター音が心地いい。…悪い気分じゃないかもな。そう思いながら、撮影は続いていった。
※
「うわー、朱里ちゃん凄いです!!」
「あかりっちキレー!!」
「ほんとほんと→!!」
「…ふん」
伊織たちはスタジオ脇に座って、朱里の撮影を見ていた。
結局、伊織たちが行った「大人の色気作戦」は失敗に終わってしまった。ぶかぶかのドレスと厚化粧をした伊織たちの姿はあまりにも似合わず、律子からは「遊んでいる」と勘違いされ、こってりと絞られてしまったのだ。
そして、プロデューサーと一緒に個性について考えることになったのだが…伊織だけは終始、不機嫌な顔をしていた。
作戦が失敗したことに対しての苛立ちもあったが、何よりも自分たちより大人の雰囲気がする朱里への敗北感が不機嫌な原因だった。
「ほ、ほら!あいつが似合うんだから、私たちだって大人の色気が似合うはずじゃない!?」
朱里の撮影が終わると、伊織はすぐさまプロデューサーに抗議する。プロデューサーは「そういうことじゃない」と言いたげな顔をしている。
「…そういうことじゃないのかも」
ぽつりとやよいが呟いた。その言葉に反応して亜美真美と伊織はやよいの顔を見る。
「あ、その…。今の朱里ちゃんを見た時、なんだかとっても朱里ちゃんらしいな~って思って。私たちもそうしたほうがいいのかなーって…」
「…!」
やよいの助け舟ともいえる発言にプロデューサーはようやく突破口を見つけた。
「…そうだな。皆、自分に合うやり方のほうが合っているんだよ。偶々、朱里は大人っぽい雰囲気が似合っているだけであって、それが必ずしも伊織たちに当てはまる訳じゃないんじゃないか?」
「「「「…」」」」
4人はお互いの姿をジッと見る。確かに冷静になってみると確かにこれはない。
そして、亜美真美の2人が真っ先に行動へと移った。
「じゃあ…亜美はこんなポーズが似合うかな?」
「真美はこうだね!」
「えー、違うっしょー。こっちのポーズの方が…」
「あっ、それいいね!」
亜美と真美は対抗するようにお互いの良いポイントをあげていき、色々なポーズをとっていく。双子が故にお互いの長所を知り尽くしている2人だからこそできる芸当だった。
「兄ちゃん、真美たち先に準備してきてもいい?」
「亜美たちのスペシャルポーズ楽しみにしててね!」
亜美と真美はプロデューサーにそう言うと、この場から離れて行った。…どうやら、着替えに行ったらしい。
「わ、私もちょっと行ってきます!」
やよいも2人につられる形で、スタジオ脇にある更衣室へと向かっていった。
「…」
一人残った伊織は真や雪歩など…次々とメンバーが写真撮影をしていく様子をジッと見ていた。
みんながみんな、自分の長所を分かっているような魅せ方をしていた。特に雪歩なんかは派手さがなくても、自分をしっかりと魅せていた。
「…そう、そういうことなのね」
そこで伊織はようやく気付いた。派手さだけが個性じゃない。派手さなんかよりも、自分らしさを見せることこそが『個性』なのだと。
(…結局、あいつの言っていたことは全部正しかったって訳か)
今しか出せないような魅力。伊織は数日前に朱里に言われた言葉を思い出す。
(…私、大人っぽいだけが個性だと思っていたけど、そうじゃないのね。大人の色気は私にはないけど…私だってあいつにないものをいっぱい持っているじゃない)
そう、だったら自分の武器である『幼さ』を使って勝負してやろう。何も朱里と同じ土俵で戦う必要なんて最初からなかったのだ。
「それじゃあ、ちょっと着替えてくるわ」
プロデューサーにそれだけを言うと、スタジオを出る。そして廊下を歩こうとした瞬間、足が止まった。
「あ…」
自分の反対側…ちょうどスタジオに入る一本道の出口の位置に、朱里が立っていたのだ。朱里の反応から、どうやらあっちも想定外の出来事だったらしい。
伊織は思わず逃げ出したくなるが、グッと堪え、朱里へと近づいていく。
「ちょっと…来て!」
そして伊織は強引に朱里を引っ張ると、そのまま連れて行った。
※
朱里は伊織に引きずられる形で、先ほどから少し離れた地点に連れて行かれた。辺りにはだれもおらず、2人っきりの空間となっている。
「…その、あの…」
伊織はもじもじしている。恐らくは伊織は自分に謝ろうとしているのだろう。…このまま伊織が謝るのを待ちたい衝動に駆られるが、グッと踏みとどまる。
少なくともこのトラブルの引き金を引いたのは自分だ。自分がやったことの幕引きは、自分でするしかない。これは自分が絶対に最初に言わなきゃダメだ、伊織に言わせちゃいけない。
「ご…」
「ごめん!」
朱里は伊織の言葉を遮って、頭を下げた。
「その…私が手を出しちゃって。大人げなかったというか…事態をややこしくしたというか」
「あ…と、とりあえず頭を上げなさいよ!」
伊織は茫然としつつも呆れたような声を上げる。年下に頭を下げられるなんて伊織のプライドが許さなかった。周りにでも見られたら面倒なことになりかねない。
「私も…あんな反応されたことなかった。その、本気で怒られたことなんてなかったから。どうしたらいいか分からなくて…だから…その…ごめんなさい」
伊織はそれだけを言うと「あー、もう!」と叫ぶ。
「ほ、ほら!もういいでしょ!?これで今回の件はおしまい!!」
強引に話を打ち切り、伊織は駆けだす。そして途中で立ち止まり…ポツリと呟いた。
「…色々とありがとね、朱里」
…今の伊織の発言にどこか違和感を感じた朱里。そして気がついた瞬間、あっと叫びそうになる。
「…名前!初めて呼んでくれた!!」
「あー!もう!うるさいうるさい!!」
伊織はそう叫ぶと、再び駆けだした。
…雨降って地固まるとはまさしくこのことなのであろう。
一度切れかけた仲の2人であったが、この一件のおかげで互いに個性を見つけられ、以前よりも深い仲を築くことができた。
「…ありがとな、伊織!」
朱里は伊織の後ろ姿を見ながらニコリと笑った。…その顔は陰りなど全くないほどの輝いた笑顔だった。
やよいのところは描写してませんが、アニメの通りに解決したということで。
…次回からはまだ絡んでないキャラとの絡みを増やしていこうと思います。そろそろあずささんやお姫ちんと絡ませたい。