ダンガンロンパ 世界で一人だけの天才医師   作:フラっぴー

17 / 28
こんにちはこんばんは!

フラっぴーです!

今回は三人の中学の話です!


それでは本編どうぞ!


第16話 日向と罪木と帝人

日向と罪木の出会いは偶然だった。中二の秋、日向は学校の居残りで帰りが遅くなった。暗くなった帰り道、人気のない路地裏から騒がしい声が聞こえた。日向は気になり、少し覗いてみた。

 

 

「なんか騒がしいな。!?あれは」

 

 

 

そこには一人の女の子が3人の女の子に絡まれて。

 

 

 

「や、やめてくださいぃ」

 

 

 

「いいから出せよ」

 

 

 

日向は放っておくわけにはいかないと思い、彼女の助けに入った。

 

 

 

「おい!何やってんだ」

 

 

 

「あんた誰?」

 

 

 

「あたしらはちょっと困ってるからそいつから金を借りようとしてただけよ」

 

 

 

「邪魔すんなよ」

 

 

 

「一方的に彼女を脅してるようにしか見えないな。あと、すぐにここから離れたほうがいいぞ。もうすぐ警察が来るはずだ」

 

 

「チッ!」

 

 

 

リーダー的なやつが帰っていくと他の奴らも帰って行った。

 

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「は、はいぃ。あの…ありがとうございます。あの、警察の方は来るんですか?」

 

 

「ああ、来ないよ」

 

 

「へ?」

 

 

「あいつらを脅すだけのハッタリだよ。まさかあんな簡単に引っかかるとは思わなかったけど」

 

 

 

「そ、そうだったんですか!そんな事もさせてしまってすみません!私の体のどうか許してください!!」

 

 

そう言って彼女は自分の制服のボタンを外しだした。そのせいで、彼女の豊満な胸と下着が少しずつ見えてしまった。

 

 

 

「待て待て待て!そんなの全然気にしてないから!とにかく早くボタンを付けてくれ!」

 

 

「は、はいぃ。わかりました」

 

 

 

日向がそう言うと彼女はボタンを付け始めた。

 

 

 

「今日はもう暗いし、家まで送っていくよ」

 

 

 

「ええ!?そんなの悪いですよ!」

 

 

 

「でもこのまま君を独りにさせたらまたあいつらが来るかもしれないから」

 

 

 

「それじゃあお言葉に甘えさせていただきます。お名前を聞いてもいいですか?」

 

 

 

「そう言えばまだ言ってなかったな。俺は日向創」

 

 

 

「私は罪木蜜柑と言います」

 

 

 

これが日向と罪木の二人の出会いだった。二人は他愛もない話をしながら帰って行った。しばらくすると罪木の家の前まで来ていた。

 

 

 

「ここまで送ってくれてありがとうございました」

 

 

 

「ああ、じゃあまた明日学校でな」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

二人はそう言って別れた。

 

 

 

 

罪木side

 

 

 

とても優しい人だったなぁ。

誰かに助けてもらったことなんてなかったから本当に嬉しかった。

 

 

「日向君か……。明日も会えるかな」

 

 

私は明日を楽しみにしながら眠った。

 

 

 

罪木side out

 

 

 

次の日、昼休み。

 

日向は帝人と昨日の話をしていた。その時、罪木が袋持ちながらやってきた。

 

 

「あの、日向君」

 

 

「ああ、罪木さん」

 

 

「この人が昨日言っていた人か」

 

 

「ああ、罪木さん。紹介するよ。俺の親友の紫藤帝人」

 

 

「紫藤帝人です。よろしく」

 

 

「あ、罪木蜜柑です。こちらこそよろしくお願いします」

 

 

二人はお互いに自己紹介をした。一部の男子は罪木のことの話をしていた。

 

 

 

『あの子誰だ!』

 

 

『スゲェグラマラスな身体してるな』

 

 

『俺好みだ!』

 

 

(なんか周りが騒がしいな)

 

 

「なあ罪木さん。その袋はなんなんだ?」

 

 

「これは昨日絡まれてたところを助けてくれたお礼にクッキーを作ってきたんです」

 

 

「クッキーか。じゃあ有難く受け取らせてもらうよ」

 

 

「お口に合えばいいんですが」

 

 

「うまい!俺が今まで食べた中で一番うまい!」

 

 

「本当ですか!よかったぁ」

 

 

「ああそれと、お互いもう友達なんだし敬語で話さなくてもいいぞ」

 

 

「わ、わかりました。それでしたら私の事もさん付けしなくても良いですよ」

 

 

「わかった。じゃあこれからもよろしくな、罪木」

 

 

「俺もよろしくな、罪木」

 

 

「よろしくお願いします。日向君、紫藤君」

 

 

 

 

 

放課後、日向は日直の仕事で残っていた。眠くなったのかそのまま眠ってしまった。

数分後…。たまたま罪木が日向のクラスの前を通ると日向が眠っているのを見つけた。

 

 

「あれ?日向君?」

 

 

罪木は教室の中に入るって日向のところに向かった。

 

 

「寝ているのかな?でもこのまま放っていたら風邪ひいてしまいますし。日向君。こんなところで寝ていたら風邪をひいてしまいますよ」

 

 

罪木がそう言うと、日向は少しずつ目を覚まし始めた。

 

 

「ううーん。あれ、罪木?」

 

 

「こんなところで寝てると風邪ひきますよ」

 

 

「いつの間にか寝てたのか。起こしてくれてありがとな。そう言えば罪木はなんでここに?」

 

 

 

「残って勉強していたらいつの間にかこんな時間になってしまって。帰ろうとした時に日向君が寝ているのを見つけて」

 

 

「勉強?なんの?」

 

 

「医学の勉強です。私は将来どんな怪我も治せるような人になりたくて。でも最近わからないことが多くなって」

 

 

「へえ、夢があるんだな。わからないところがあるなら帝人に聞いてみれば良いと思うぜ。あいつああ見えて医者だからさ」

 

 

「ええ!?医者なんですか!?」

 

 

「まあ、そのことについては帰りに説明するよ。早く仕事を終わらせよう」

 

 

 

「あ、手伝いますよ」

 

 

日向は罪木に日直の仕事を手伝ってもらい、早く終わらせることができた。そして帰り道、日向は帝人のことについて説明していた。

 

 

「そうなんですか。それで今も心を閉ざしたままなんですね」

 

 

 

「ああ。生まれつき不思議な力を持ってるだけで忌み嫌うなんて俺は許せない!」

 

 

「私もです!」

 

 

「あ、俺はこっちだからまたな」

 

 

「はい、また明日」

 

 

 

それから日向と罪木と帝人の三人はよく一緒にいることが多くなった。そんなある日ちょっとした事件が起きた。

 

 

 

「紫藤君、どうしたんでしょう」

 

 

 

「帝人が休むなんて珍しいな」

 

 

 

二人は学校の帰り道の河川敷で帝人の心配をしていた。その時、罪木が何かを見つけた。

 

 

 

「あ!あれって紫藤君!?」

 

 

 

「!?あいつ何やってんだ!死ぬ気か!!」

 

 

 

罪木が見つけたのは橋から飛び降りようとしている帝人だった。二人はすぐに帝人のところに向かい、自殺を止めに行った。

日向達が橋まで行くと帝人はもう落ちようとしていた。

 

 

 

「間に合え!!!」

 

 

日向は必死に手を伸ばし、落ちていく帝人の手を掴んだ。罪木も日向にしがみつき、帝人を引っ張った。そして二人は帝人を助け出すことができた。

 

 

「お前正気か!!いくら下が川でもこの高さから落ちたら死ぬぞ!!」

 

 

「……俺は最初からそのつもりだった。俺はみんなの嫌われ者だ。この力で嫌われるくらいなら死んだほうがマシだ。それに俺が死んでも誰も悲しまない」

 

 

 

「お前……本気で言ってるのか」

 

 

 

「誰も悲しまないわけないじゃないですか!!あなたが死ねばいろんな人が悲しみます!あなたの両親はもちろん悲しみます。あなたが治した人達、私や日向君だって悲しみます。人生は一度きりなんですよ!何が起こるかもわかりません!いいこともあれば嫌なことだってあります。だからこんなところで死のうなんて考えないでください!」

 

 

 

「罪木の言う通りだ。人生は何が起こるかわからない。生きていればいいことだってあるよ。だからさ、そんな奴らのことなんて気にしなくていい」

 

 

「創、罪木。ごめん……ありがとう」

 

 

 

「さてと、暗い話は終わりにして早く帰ろうぜ」

 

 

 

「はい!」

 

 

 

「お、おう」

 

 

 

 

 

 

一年後……卒業式

 

 

 

「時が経つのって本当に早いな」

 

 

 

「あっという間でしたね」

 

 

 

「けど、今日までいろんなことがあったよな」

 

 

 

三人は卒業式が終わった後、中庭に来て今までのことを振り返っていた。

 

 

 

「三人とも離れ離れになると思ったけど、高校になっても一緒とはおもわなかったな」

 

 

 

「俺が超高校級の医師で」

 

 

 

「私が超高校級の保健委員」

 

 

 

「俺が予備学科。全員が希望ヶ峰学園に入るのか」

 

 

 

「俺はやっぱり自分の力が嫌いだけど、いろいろと頑張るよ」

 

 

 

「私ももっと医学の勉強を頑張らないと」

 

 

 

「俺も必ず本科に行ってみせる」

 

 

 

三人はそれぞれ目標を言うと日向は何か思いついた顔をした。

 

 

 

「三人とも目標を決めたし、最後に記念撮影でもしないか」

 

 

 

「いいですね!」

 

 

 

「じゃあ誰か呼んでくるよ」

 

 

 

日向は写真を撮ってもらう人を探しに行った。

数分後…日向は三人の担任の先生を連れてきた。

 

 

「それじゃあよろしくお願いします」

 

 

 

「おう。バッチリ撮ってやるよ」

 

 

 

三人は写真を撮ってもらうために並んだ。

左が罪木で右が帝人、真ん中に日向の順で並んだ。

三人とも卒業証書を持ちながら笑った。

 

 

「それじゃあ撮るぞー。ハイッチーズ!」

 

 

パシャッ

 

 

「ありがとうございました」

 

 

 

「いいっていいって。三人とも卒業おめでとう。高校に行っても頑張れよ」

 

 

先生は三人にそう言って職員室に向かっていった。

 

 

「早速写真を見てみましょう!」

 

 

「後で写真を送ってくれよ」

 

 

「ああ!」

 

 

 

三人はさっき撮ってもらった写真を見た。そこには満面の笑みを浮かべた三人の姿が写っていた。

 

 

 

 

 




はい!

どうだったでしょうか!

前にも出てきた罪木の十字架のペンダントですが、その話はまた後ほど……。


次回第17話お楽しみに!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。