無限戦争に終止符を   作:Firefly1122

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スロウスの本気

「おいおいもっと楽しませろよ!」

「もう見てられない!俺も行く!」

 

 俺は瞬間移動でクロノスの背後に移動し、剣を振るう。しかし、リフレクターにより弾かれる。

 

「くっ!」

「お前、さっきから何を見ていたんだ?そんな攻撃が俺に通るわけがないだろ」

 

 リフレクターの反射により、俺は飛ばされ、木に体を打ち付ける。

 

「冬樹!」

「おい、人の心配をしてる場合か?」

 

 クロノスはスロウスに向かって石を蹴る。クロノスの蹴りはリフレクターの反射により、強化され、石が弾丸のような速度で打ち出される。スロウスはそれをギリギリで躱す。

 

「どうしたら……!」

 

 クロノスの足はまるで石をかき集めるような動きをする。しかし、意識は完全にこっちに向けている。無意識で武器となるものをかき集めているようだ。

 

(私が、私があいつを倒すしかない!)

 

 スロウスは俊足で距離を詰め、剣を振るう。リフレクターにより弾かれる。しかし、反射される前に移動し、再び振るう。

 

「何やってんだ?そんな攻撃では俺に傷一つ付けられないぞ!」

「確かにあなたに傷一つ付けられない。でも、そのうち隙ができる!」

 

 スロウスの俊足の速さはだんだん早くなる。まるで瞬間移動のようにも見えるが、超高速で移動しているだけだ。クロノスのリフレクターは意識して使っている。どこにいるか把握できない状況ではリフレクターは使えない。

 ものすごい速度で切り続け、クロノスに一瞬の隙ができた。その隙をついて、懐に潜り込む。

 

「何ッ!?」

 

 リフレクターを発動される前にスロウスはクロノスに剣を切りつける。

 

「ぐああああっ!こんのおおお!!」

 

 クロノスは一瞬怯むも、スロウスに蹴りを入れる。しかし、スロウスはすでにそこにはいない。

 

「速い!」

 

 スロウスはクロノスの背後にすでに回り込んでいた。次々と切りつけられ、クロノスに反撃のすきもなかった。

 

「ちくしょう!だったらこれでどうだ!」

 

 クロノスは地面を殴る。その瞬間、リフレクターにより、地面が揺れる。

 

「っ!?」

 

 スロウスは揺れた地面に足を取られ、転んだ。

 

「やっと止まったな!」

 

 地面に倒れるスロウスに向かって石を蹴り飛ばす。

 

「っ!」

 

 スロウスは目を瞑り、覚悟する。しかし、いつまでたっても石が飛んでこない。恐る恐る目を開けると、ラースが目の前に立っていた。その腹部には石が食い込んでおり、血がしたたり落ちる。

 

「ラース……なんで……」

「俺に……できることは……もう……これくらいだから……」

 

 そのままラースは地面に倒れこむ。スロウスはすぐにラースの体を支える。

 

「ラース!ラース!!」

「あとは……頼んだ……」

 

 ラースはそういうと、そっと目を閉じる。

 

「ラース……ラース!!!」

 

 スロウスは叫んだ。それと同時に強い力があふれ出す。

 

「な、なんだ!?」

 

 スロウスはラースに回復能力を使い、傷口を一瞬で回復させた。回復速度は遥かに上がっている。しかし、ラースは目を覚まさない。

 

「よくも……よくもおお!!!!」

 

 スロウスは俊足でクロノスに近づき、剣を切りつける。しかし、リフレクターに弾かれる。

 

「お前の速度には意識では追いつけない。だから無意識で発動させたリフレクターだ。もうお前の攻撃は通らない!」

 

 しかしスロウスは俊足で移動しようとはしなかった。その代わり、リフレクターに止められた剣に力が入る。

 

「はあああああ!!!」

 

 スロウスの握る剣は黒くなり、リフレクターにひびを入れる。

 

「何ッ!?」

 

 リフレクターは粉々に砕け散り、クロノスに大きな隙ができた。スロウスは踏み込み、剣をクロノスに突き刺す。

 

「ガハッ!!」

 

 剣を突き刺した傷口からクロノスの体が腐り始めた。

 

「なんだあの能力は!スロウスにあんな能力はなかったはずだ!」

「まさか、限界突破したのか!?」

 

 クロノスは腐敗した傷口に苦しむ。

 

「これが、私の怒りよ……。兄弟の痛み、しっかり味わいなさい!」

「スロウス、封印を」

「うん」

 

 スロウスはクロノスの頭にとどめの一撃を入れた。煙となったクロノスはそのままスロウスに吸収された。

 

「うう……」

 

 ラースがうめき声を上げながら起き上がる。

 

「ラース!」

「スロウス?終わったのか?」

「うん!よかった……!助かってよかった!!」

 

 スロウスはラースに抱き着き、泣きわめく。俺はラストに尋ねる。

 

「これで、悪魔は全員集まったのか?」

「ああ、これでいよいよ最後の儀式ができる」

「最後の儀式?」

「それは基地に帰ってからだね」

「そうか。ところでスロウス、最後のあの能力はなんだ?」

 

 スロウスはだいぶ落ち着いたのか、いつものトーンに戻る。

 

「私のインスタントリカバリーが限界突破した能力みたい。回復と腐敗の能力。触れた相手、または剣にその能力を宿し、切りつけた場所を腐敗させることができる」

「それはとんでもない能力だな」

「敵には回したくないね。さ、儀式をするために帰ろうか」

 

 俺たちは基地に向かって歩き出した。

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