無限戦争に終止符を   作:Firefly1122

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集結する仲間たち

 俺は目を覚まし、地面に手をつく。

 

「何っ!?」

「ラスト……お前を……止める!!」

「バカなっ!力をすべて吸収したはずだ!当分立てるわけがない!」

「ははっ……お前を止めるため、そのために俺は立ち上がる!」

「まあいい。邪魔をするというなら君を殺す!ふふ、この力のいい実験台だな」

 

 俺は咄嗟に遮蔽物に身を隠す。刹那、炎が俺の居た場所を焼き尽くす。

 

「力を吸収て得た能力か!厄介だな……」

「余裕こいていられるのは今の内だよ!」

 

 炎がさらに力を増し、熱波が俺の体を焼く。

 

(マザーが能力を吸収する……あれを破壊するのが先だ!)

 

 俺は透明化を図りつつ炎の中に飛び込む。

 

「はははっ!死ぬ気か冬樹!もうあきらめたのかい?」

「あきらめちゃいないさ!」

 

 俺は基地の出口へ向かう。俺は自分の指先を見ていた。

 

「逃げる気かい?悪いけど、逃がしはしないよ!!」

 

 ブレイズの能力を一旦止め、次に地震を起こす。クエイクの能力だ。揺れで俺は足を止める。刹那、天井が崩れ始めた。

 

「くっ!!」

 

 完全に出口が塞がれ、俺は一本道に取り残される。

 

「もう逃げ場はないよ、冬樹!」

「……」

「身構えて何をしようというんだい?もう君には打つ手はない!」

 

 ラストは電撃を放つ。

 

「ふっ」

 

 俺は一歩下がり、能力を発動させる。電撃はすべて能力無効の能力でかき消される。

 

「なにっ!?」

「お前は気づかなかったようだな!俺は透明化の能力を使い、能力が使える位置を探っていた。一番距離が離れているところ。つまり一本道の出口であればどこかで能力は吸収されなくなる。一番最初に透明化になるのは前に伸ばす手だ。指先が透明になった場所。つまりここからが能力発動できる場所だ!」

「……ふふふ。だからなんだというんだい?君は僕に攻撃はできない!」

「確かに直接攻撃はできないだろう。だが、これならどうだ!!」

 

 俺は瞬間移動で外に出て、丘の頂点にエクスプロージョンを最大火力で撃つ。丘はどんどん崩れていき、地下は瓦礫で埋まる。

 

「さすがにこの程度じゃ死なないよなラスト!」

 

 俺の言葉に反応するように瓦礫の一部が吹き飛ぶ。

 

「仲間ごと地下に埋めるなんてね……とんでもないやつだ」

「ラースたちはマザーの下にいる。マザーを守るお前ならついでに仲間も守ってくれるだろう?」

「外に出たからって僕に勝てるのかい?マザーは健在だ。ここにいる限り僕に攻撃は届かない!」

 

 俺は石を拾い、秋人から受け取った能力を使い、弾丸のような石をマザーに打ち込む。ラストはそれを打ち砕く。

 

「能力は届かない。だが、能力により協力になった物体なら打ち込めるだろう!」

「くっ!だが、そんなものすべて僕が破壊するのみ!!」

「ああ、頑張ってくれよ!」

 

 俺は複数の石をばらまき、打ち込む。

 

「一度に一つの石しか撃てないなんて言っていない!これを防げるか!!」

「……ふっ」

 

 ラストはサイコキネシスでグラトニーを浮かばせ、全ての石をグラトニーで受け止める。

 

「ガハッ!」

 

 グラトニーは口から血を吐く。

 

「てめえ!」

「僕はただ防いだだけだ。君の能力がすべて悪いんだよ!」

 

 刹那、俺の脳内に直接声が届く。

 

『あれを壊せばいいのよね?』

「え?」

 

 突然の声に思考を巡らせているうちにマザーはばらばらに砕け散った。

 

「なっ!?」

 

 ラストは驚きの声を上げる。

 

『冬樹!今よ!そこの下にいる人たちを助け出して!』

「あ、ああ!」

 

 この声は、ケイナだ。俺は瞬間移動で下に降り、5人を地上に瞬間移動させる。ラストが気を取られている隙を見て、グラトニーも瞬間移動で救い出す。

 

「くっ!何者かはわからないけど弾道はわかっている!まずはそっちからだ!」

 

 ラストは光の穴を作り出す。シュバルツの能力だ。

 

「悪いけど、君に彼女はやらせないよ」

 

 突然ラストのいる地下の壁が崩れ、土砂がラストを襲う。その揺れでラストの照準はずれ、ケイナがいるであろう山の上とは明後日の方向に光の矢が放たれる。

 

「なにっ!?」

 

 俺の隣に立つその男を俺は見る。若い男だった。

 

「お前は一体……」

「強欲の大罪の悪魔。フレアだ」

「お前が……」

 

 俺はエンドの言葉を思い出す。

 

『だって俺は大罪を持たない悪魔だからな』

 

 マザーは大罪の力を吸収する。そのためシュバルツやクロノスの力は吸収され、ラースやスロウスは倒れた。だが、エンドは大罪を持たないため、能力の一部のみしか吸収されない。そのため俺は立ち上がれる。

 二つ目にラストはエンドを強欲の悪魔と思っており、その力を吸収し最強になろうとした。だが、エンドは大罪を持たない悪魔であるため、力を吸収されず、ラストも最強には慣れていない。

 そして三つ目。エンドが強欲の大罪ではないとすると、別に強欲の大罪を持つ悪魔がいるということだ。そしてその悪魔が目の前にいる人物だった。

 

「強欲の悪魔だと!?そんな馬鹿な!強欲の悪魔はエンド……」

「違うな。強欲の悪魔はこの俺だ。エンドは大罪を生み出す力を持っていた。その力をお前は強欲だと勘違いしたんだよ」

「くっ……だったら君の力を吸収したらいいだけの話だ!僕にその力をよこせ!!」

 

 ラストは瞬間移動でフレアの背後に移動する。

 

「もらった!!」

 

 ラストはフレアの背中に手を触れた。

 

「これで僕は最強のサイコパスに……は?」

 

 何か違和感を感じたのかラストは顔を上げる。触れているのはカルマの胸だった。

 

「一体……何が……」

「俺の能力は立場逆転。相手と自分の立ち位置、相手と自分の力の関係など、あらゆる立場を逆転させることができる」

「お前が探してる人物は彼だろう?」

 

 カルマは指をさす。ラストがそちらに注意が向いた瞬間に俺は瞬間移動でカルマの元へ行き、再びカルマとともに遠くへ離れる。刹那、ラストの体を強力な炎が覆う。

 

「ぐああああっ!!くそがああ!!僕は、僕は!この世界の征服者にっ!!」

 

 ラストは再び瞬間移動で移動する。だが、移動先にいたのはタイラントだ。車をも一撃でスクラップにする強力な攻撃がラストの背中を打つ。

 

「ガハッ!!」

 

 ラストはそのまま森の方へ吹き飛ぶ。その先に待っているのは剣を構える兵士。彼はハルト連合国の北を警備する部隊長、ケイロンだ。ケイロンの能力はバキュアムウェーブ(真空波)だ。剣を振るった場所が真空となり、そこへ空気が一気に流れ込む。流れ込んだ空気は振動を起こし、まるで電動のこぎりのようにすべてを切断する見えない刃ができる。それを見破ったのかラストは瞬間移動で移動する。しかし、そこに待つのはアクアだった。

 

「君は……アクア!?何故だ!君は死んだはずだ!!」

「そうね。私は確かに一度死んだわ。でもね、また生き返ったの。あなたを殺すためにね!」

 

 アクアは水の塊をラストにぶつける。

 

「ぐあああっ!!さっきから何故だ!思い通りの場所に飛べない!そして死んだはずの人間が何故生きている!!」

 

 ラストは地面に這いつくばりながらそう叫ぶ。無理もない。これがカルマが仕掛けた罠なのだから。

 

 俺はラストが蹂躙されている間にカルマに話を聞いたのだ。

 

「エンドから聞いたんだ。ラスト、あいつがすべての元凶だと。お前がエンドを倒し、封印した後に事が動くと」

「エンドはすべてを分かっていたのか……」

「ああ。俺は国を破壊したエンドの言葉に半信半疑だった。だが、エンドが言ったことはすべてその通りに動いていたんだ。日本の敗北、所々で起こる強力な力のぶつかり合い。そして黒い光が空へ立ち上ると。俺は確信した。エンドが言っていたことは本当だと。だから俺は作戦を立てた。そして罠を仕掛けた。また、別の国に助けを求めた」

「助けを?」

「ああ、それがあれだ」

 

 カルマが指をさす。その方向には見覚えのある兵士たちが勢ぞろいしていた。日本の雷電や龍、そしていつぞやのじいさん。アルタイア独立国のエリアル。センシュトラル国のカムイ。その他にもたくさんの兵士がいた。

 

「なんで……エリアルもアクアも死んだはずだ……」

「それがな。あのじいさんの能力だ。寿命以外の死因で死んだものを生き返らせることができるという特殊な能力の持ち主だ」

「あのじいさん、そんな能力を持っていたのか」

「そして今の状況。彼が敵である俺たちの元へ飛んでいるのはブラインディング(目くらまし)の能力者による効果だ。あいつが見えているのは味方がいない場所。だが、奴がいないと思って飛んでいるため、そこには味方はいる」

「なるほど。つまりあいつはかごの中の鳥といったところか」

「そういうことだ。さあ、行くぞ!無限戦争に終止符を打つんだ!」

「はい!」

 

 俺はカルマとともに戦線に参加した。

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