稲羽市のペルソナ使い達の平和な世界   作:雨扇

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ゲームにはなかった球技大会。登場でっす。


4/14 Thursday ☔

 【午前】

 

 朝のHR前。いつも通り四人が集まって喋っていた。今日の話の内容は「4月23日土曜日の球技大会について」だった。

 

 

「ここの球技大会って何すんだ?」

 

 

 ここ(八十神高校)の球技大会を体験したことない悠と陽介。陽介が代表で二人に訊いた。

 

 

「競技は例年通りにバスケとサッカー」

 

「去年は結構盛り上がったよね。盛り上がり過ぎて事件起きたとか」

 

「事件起きたのか……」

 

 

 球技大会はスポーツ好きにとっては一大イベント。そのせいで去年は盛り上がりすぎて乱闘騒ぎがあったとか。

 

 

「事件があってもよくまたやる気になったな」

 

 

 陽介が呆れながらそう呟く。悠も同意したのか頷いていた。

 

 

「うちの学校、アレなのかね、ポジティブなんじゃない?」

 

「もしかして、“殺人事件”が起きても普通に林間学校とか修学旅行とか、ありそうじゃない?」

 

 

 千枝と雪子が若干笑いながら言った。

 

 

「こらー! さっさと座れ! 朝のHR始まるぞ!」

 

「うわモロキン来ちまった」

 

「じゃ、また昼休みにでも話そっか」

 

「球技大会までまだ一週間もあるからね」

 

「じゃ、とりあえず……大人しく座るか」

 

 

 明らかに諸岡がこちらを見ているので悠が言うのと同時にみんな座ることにした。

 

 

 

 

 

【昼休み】

 

「うまっ! やばっ! うまやばっ!」

 

「何だようまやばって」

 

「あはははっ。千枝何それ~?」

 

「よかった。上手く出来た」

 

 

 昨晩、実は悠は肉じゃがを作っていた。奈々子が買いすぎたらしい。何故肉じゃがの材料が偶然にもかなり入っていたのかは謎だが。

 

 千枝に食べてもらうととても美味しいのかかなり上機嫌になった。「うまやばっ」という「うまい」と「やばい」が合わさった言葉まで言ってしまうくらいだ。

 

 

「鳴上君って料理上手なんだねー いいなぁー」

 

「いつもは仕事行く前に母さんが作ってくれたんだけどね。大変そうだから自分で作り始めたんだ」

 

「へぇ……大変なんだな」

 

 

 話は朝にした球技大会になった。

 

 

「今日の六限目の体育でどっちやるか決めるんだったよね?」

 

「鳴上ー 俺お前と同じとこにするわ」

 

「……? 俺はバスケにしようと思うけど、花村俺と同じでいいのか?」

 

「だって知ってる奴が一緒の方が楽だろ?」

 

 

 悠と陽介はバスケに決まった。千枝と雪子は何にするかまだ考え中の様だ。

 

 

「あたし達はどうしよっか?」

 

「じゃあバスケにする? 鳴上君と花村君と一緒の方が話しやすいし、それにサッカーは疲れるから」

 

「バスケも疲れると思うけど? ……まぁ、あたしも同感」

 

 

 どうやら二人もバスケにした様だ。

 

 

「そう言えばこの学校バスケ部、あったよな」

 

「あーそう言えば、隣のクラスの一条君。バスケ部だったよね」

 

 

 雪子が思い出した様に言った。悠が少し考えていた。

 

 

「……何となく思い付くけど、一応訊いとく。何考えてんの?」

 

「その一条にバスケ教えてもらえないかな、って」

 

「やっぱりな。まさかお前勝ちにいくタイプ?」

 

「当然」

 

 

 悠が拳を握りしめ陽介に向かってどや顔した。陽介は引いていた。最近になって悠の性格がよくわかったらしい。眉間にシワをよせ呆れてる表情をして「そうだよな。コイツはそういう奴なんだよな」と呟いていた。

 

 

「んじゃあさ。さっそく放課後、行かない?」

 

 

 千枝がそう言うとみんな賛同し、放課後一条康がいる二年一組に行くことになった。

 

 

 

 

 

【放課後】

 

 帰りのHRが終わると四人はすぐに一組へと向かった。教室を覗いてみるとまだ帰りの支度中の一条康がいた。

 

 

「おーい、一条くーん」

 

 

 千枝が廊下から一条を呼ぶ。気がついた一条は廊下に来てくれた。

 

 

「里中さん達に……転校生だよね?」

 

「鳴上悠。よろしく」

 

「一条康、よろしくな鳴上」

 

 

 千枝と陽介が一条に事情を説明した。

 

 

「なるほど。球技大会のために練習がしたい、ね」

 

「ダメ?」

 

「駄目ではない……けど、条件がある」

 

 

 四人は顔を見合わせ首を傾げる。

 

 

「バスケ部に誰か一人でも入ることだっ」

 

 

 バスケ部は人数が少ない。つまり簡単に言えば部活勧誘だ。

 

 

「よしっ。鳴上行けっ!」

 

「鳴上君勝ちにいくタイプなんだよね!」

 

「ファイトっ!」

 

「……え」

 

 

 何だかんだで鳴上悠。入部出来るのは4月19日からなので、バスケ部に入部することを約束した。

 

 悠の犠牲(?)のお陰で一条は放課後バスケを四人に教えることを了承してくれた。

 

 

 

 

 

【夜】

 

「花村恨む」

 

『悪かったって。部活入りそうなのお前だけだろ? 俺たちは部活ってガラじゃねぇもん』

 

 

 家に帰り菜々子と夜ご飯(堂島はタイミング悪く食べ終わり頃に帰宅した)という癒しを終え、寝る支度もし終わった悠は陽介に電話していた。

 

 内容はもちろん「バスケ部入部を押し付けたこと」についてだ。

 

 

「愛家の肉丼。おごれよ」

 

『わかった、おごるから許せ』

 

「仕方ない」

 

 

 あっさり許した悠。“寛容さ”が高いお陰なのか。

 

 今日はいろいろあったが寝ることにした。




鳴上悠、バスケ部に入部する!(予告)

私はゲームの方ではバスケ部選びました。意外と迷いますよね。

ちなみに、この話の最初の方で雪子がゲーム本編の内容を匂わせることを言っていたの、気づきました?
「パラレルワールド」っぽいと思ったので言わせてみました(笑)
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