100万回生まれ変わる僕   作:ミズプロ

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3話4話同時公開です。


決断・脱出を兼ねた復讐

3話

奏太はいじめにあっている。だが反論はしなかった。だがいじめられていた女子高校生の自殺によりいじめていた生徒が家族ぐるみで報いを受けていることを知る。そのことを知った奏太は命を絶つことによって復讐をすることを考えてしまう。

馬鹿げている。あとからそう考えた。復讐だなんて自分には大げさすぎる。でもせめて孤独で1人静かだったときの日常に戻したい。なにかいじめをやめさせる方法はないのだろうか。......。考えるのを途中でやめた。そんな方法があるのならもうしてるしいし、いじめで死ぬ人なんていない。やはりこの生活に耐えるか死ぬかしかないのか。悲しくなる。最近こんなことばかり考えている。

帰ろうとしてカバンを持ったとき中が熱いのを感じた。始めは何があったのか分からなかった。落ち着いて考えてみるとカイロの中の鉄(と思われるもの)が入れられていた。非常に厄介だ。熱いうえに粉状。処理するのに時間がかかる。面倒くさいことになった。向こうもそれが目的だろう。こんな7月の真夏によくカイロを用意して嫌がらせをする気になったな。自分が嫌いなら僕をいじめるために使う資源と時間が無駄だと思うのだが。やはりいじめる人間の気持ちは分からないし、分かりたくもない。

ようやくカバンがなんとか使える程度にあらい終わってやっと帰れると思い下駄箱で靴をとった。現実はそんなに甘くなかった。ペンで書かれた落書きは酷い有り様だった。特に心に突き刺さったのが「死ね」の文字だった。本当に死んだら困るのはお前たちもだぞ。流石にその靴では帰ることはできず、体育の時間に使うシューズで帰った。復讐心が芽生え始めたのはこの頃だった。

 

4話

復讐。自分が死ぬことでいじめてきたやつらを苦しめる。彼らからの嫌がらせをやめさせる唯一の方法ではあるが失うものが大きすぎる。だがそれくらいしないと抜け出す方法がない。

復讐まではいかなくともこのいじめという非日常を脱出する必要がある。その決断がついた。だがこのまま勝手に死んでしまえば理由が分からないまま自殺しただけだと思われてしまう。いじめてきたやつらは悠々と生きていくだろう。そしてまた次の標的を見つけるのだろう。こんなことでは何も変えられない。彼らがしてきたことを世の中にしらしめなければいけない。そのためには...。遺書を書かなければいけない。

「何を書けばいいんだろう」

書かなければいけないことがたくさんあるようで実際書こうとするとペンが進まない。

始めは家族へから始めればいいのだろうか。友達には書くことはないし。いや、いないのだった。家族にもいうことはないな。正しい高校生の遺書の書き方なんて調べたところででてくるはずもないし。でてきても困るのだが。普通の人生なら今の時間が1番楽しいのだろうな。死ぬ直前になっても何がこの人生でダメだったか結局分からなかった。せめて生まれ変われたら楽しく生きれるように努力しよう。

「...生まれ変われたら」

死後の世界はあるのだろうか。まあすぐに分かる。遺書には「いじめられるのが耐えられませんでした 7月18日 国府宮 奏太」とだけシンプルに書いた。遺書にシンプルも何もないのだが。どうやって死ぬかは決めていた。あの女子生徒『朱莉』と同じように学校の屋上から飛び降りると。同じにしようと思って合わせたわけじゃない。ただ電車や道路の車で死ぬと不特定多数の人に迷惑がかかってしまう。まあ自殺で死ぬのだから迷惑がかかるのは避けようがないが、自分をいじめてきたやつらに見せつける意味も込めて考えるとやはり死ぬ場所は学校だった。

死ぬ前にしておくことは特になかった。親は自分が死んだら悲しむのだろうか。僕は手をかけて育てられなかった。かけられてきたのはお金だ。そのせいで周りの感覚のズレがあったりした。それもいじめられる原因の1つだろう。親と過ごす時間より住み込みのお手伝いさんと過ごした時間のほうが圧倒的に長かった。母親は料理や掃除をしたことがないのはもちろんのこと僕の話を目を合わせて聞いてくれたことさえなかった。その生活が普通だったので何の疑問も抱かなかった。父親はずっと海外で働いている。だがわざわざ日本に来て子供と妻に会おうという感情ももつような人ではないのだろう。あの人の夫なのだから仕方と思う。気がついた時にはおらず、電話で1年に1度話すくらいだった。自分が死んでも悲しんでくれないことを思うと悲しくなったが今更どうにもならない。今日は7月17日、僕の最後の日曜日だった

 

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