ラブライブ!サンシャイン!!~730日の景色~ 作:ゆるポメラ
今回で『転校生をつかまえろ!』は最後になります。
最後の終わり方をちょっと違った感じに
してみました。
後半は梨子ちゃん視点になります。
「じゃあ作詞を考えようー!」
千歌ちゃんが高らかに宣言する。
実は今、千歌ちゃんの家にお邪魔してる。
本当なら喫茶店の営業があったんだけど……
『こーくん、手伝ってくれないの……?』
と、上目遣いで千歌ちゃんに言われてしまったので
僕も出来る範囲で歌詞作りを手伝う事になった。
成り行きだけど……
「う~ん……」
あ、話を戻すね?
千歌ちゃんが悩んでる理由は、
どんな曲を作りたいのかと梨子ちゃんが聞いたら
恋の歌を作りたいと言ったのだ。
「やっぱり恋の歌は無理なんじゃない?」
なかなか良い案が出ない中、
梨子ちゃんが言うと……
「嫌だ!、μ'sのスノハレみたいなの作るの!」
「…それ以前にスノハレって何?」
「こーくん、本当に知らないんだね……」
「…まぁね。千歌ちゃん、パソコン借りていい?」
「うん、いいよー」
どうゆう曲か分からないので
千歌ちゃんが使用してるパソコンを借り
動画の検索ワードで『μ's スノハレ』と入力。
すると検索結果が出てきたので動画をクリックし
動画が再生された。
「…ふーん、こうゆう曲なんだね。μ'sの恋の歌ってこの曲だけなの?」
「私も知ってる限りだとスノハレくらいじゃないかな?」
なるほどねぇ……
ここで1つ問題というか疑問がある。
それは……
「……3人はさ、恋愛経験とかあるの?」
「「「…え"っ///」」」
…あれ?
聞いちゃマズかったかな?
3人共、顔が赤いし……
「そ、そう言う、こーくんは恋愛経験はあるの?」
あれ?
今度は僕にとばっちり?
よし何とかかわしてみよ……
「…言わなきゃダメ?」
「「「ダメ!!!」」」
「…さいですか」
僕にどうやら拒否権はないみたいです。
3人共、聞くまで帰さないって顔になってるし……
「…はぁ、
「「「えっ!?」」」
「…と言っても参考にならないよ。
あちゃー、言っちゃったなぁ……
とりあえず話題でも変えるかな。
空気が変わる前に。
「…なんだったらμ'sの誰かがスノハレ作った時に恋愛してた事でも調べてみる?」
「あっ、私も気になる!」
「…千歌ちゃん、またパソコン借りるね」
…よし。
なんとか話題を変える事に成功。
途中、梨子ちゃんと曜ちゃんに見られた。
流石に千歌ちゃんははぐらかす事はできても
この2人だけは難しかったぽい。
もし聞かれたらその時に考えればいい。
「ってなんでそんな話になってるの?作詞でしょ?」
「えー、でも気になるし!」
梨子ちゃんが言うのも無理はない。
「…まぁ梨子ちゃん、言いたい事も分かるけどこっちに来て一緒に見よ?」
「えっ!?、う、うん……///」
「…曜ちゃんもそこからじゃ見づらいでしょ?、こっち来たら?」
「う、うん。じゃあ失礼して……///」
「むぅ……」
しかしなんで梨子ちゃんと曜ちゃんも顔を赤くしてるんだろ?
あと千歌ちゃんが頬を膨らませてるし……
「…確か内ポケットに……、あった」
「こころ君、それなに?」
「見た感じUSBメモリっぽいけど……」
「…簡単に言うと
「「「秘密共有装置?」」」
USBメモリの形をしたこれは、
5年前にティア姉が独自に開発した物。
普通のUSBメモリみたいにデータの保存に使うのは
もちろん、容量もかなりある。
確かティア姉曰く、これの最大容量は通常のUSBメモリ
の最大値の10倍って言ってたけ……
更にコレの最大の特徴は世間から隠蔽しようとした
データの復元が出来るという代物。
もちろん隠蔽しようとした人物の特徴や音声等も特定できてしまう。
いわゆる『どう足掻こうが絶対に逃げられない』装置だ。
この秘密共有装置(仮)には正式名称があるんだけど
なんか痛々しい名前だった気がするので忘れた。
今度ティア姉に聞いてみようかな?
「まずはコレをパソコンにセットしてっと……」
USBメモリをセットすると画面が切り替わる。
「心結君、『検索ワードを入力してください』って……」
「…千歌ちゃん、何を調べたいんだっけ?」
「μ'sの誰かが恋愛してたか!」
それで検索してもいいけど
もっと確実な方法がある。
それは……
「曜ちゃん。スノハレが初めて公開された日を調べてもらってもいい?」
「う、うん。ちょっと待ってて……」
僕がお願いすると曜ちゃんは
スマホで調べ始めた。
あ、曜ちゃんのスマホが新しい。
進級祝いに買ってもらったのかな?
「こころ君、5年前の
「…予想通り。あとはこの単語を入力してっと……」
5年前の12月っていうと
ちょうど
曜ちゃんから確認をとったあとに僕は、
検索ワードに入力する。
ちなみに入力したワードは……
『今から5年前の12月 μ's 恋愛してた人物』
こんな検索ワードで本当に出るのかと思うかも
しれないが、これがある程度の情報が出てくる。
ちなみに僕は誰が恋愛してたっていうのは分かってるから
いいけどね……
「心結君、これってプライバシーとかは?」
「…大丈夫。僕が絶対保証する。じゃなきゃ3人に見せないでしょ?」
「言われてみれば……」
梨子ちゃんにプライバシーについて指摘
されたので弁明する。
千歌ちゃん達が信用できるからこそ僕は
この装置を使って調べてるわけだし……
「あ、検索結果が出たみたい!」
千歌ちゃんがそう言ったので
パソコンの画面を見てみると……
『
と表記されていた。
…ほらやっぱり。
「…でどうする?、この人達が恋愛してた人も見れるけど?」
「見る!」
千歌ちゃんや。即答かい。
「…梨子ちゃんと曜ちゃんはどうする?」
流石に2人なら渋ると思うけど……
「私も見たいかな……」
曜ちゃんも見たいと……
あとは梨子ちゃんか。
「心結君、答え知ってるでしょ?」
「…うん、知ってる」
「じゃあ見る……」
えっ?
今の質問の意図って何?
ちょっと怖いよ……
「…全員一致ね。じゃあ……」
ここから先の事を調べるには
パスワード入力をしなければならない。
「…この3人が恋愛してた人って同じ人だから纏めてパスワード打つか」
「えっ?、同じ人なの?」
「…梨子ちゃんも知ってる人だよー」
パスワード画面に移行し
入力する。
そのパスワードとは…
『
と入力しエンターキーを押す。
そして読み込み中と表記される。
「こーくん、このパスワードって合ってるの?」
「…本当は質問の内容に関してだけど、この質問だけは同じだから大丈夫だよ」
千歌ちゃんから聞かれたので
僕は答える。
別にこの事に関しては嘘は言ってない。
「あ、読み込み完了って出たみたいだよ?」
曜ちゃんが呟いたので
画面に目を戻す。
『この画面を開きますか?』と表記されて
いたので『はい』のボタンをクリックする。
すると出てきた名前は……
『
「「「えっ?、ええええええ!!?」」」
千歌ちゃん、梨子ちゃん、曜ちゃんが
驚愕の声を上げた。
反応から察すると悠里兄の事を
知ってるぽいね。
てか近くで大声を出されたせいで
その…、み、耳が痛い……
「…とまぁ、これが答え」
「でも悠里おにーちゃんなら納得かも……」
「悠里にいちゃん優しいし……」
「えっ!?、2人共、悠里お兄ちゃんを知ってるの!?」
「あれ?、梨子ちゃんも?」
千歌ちゃんから聞いたところ
今から7年前くらいに悠里兄、花怜姉、瑠菜姉、ティア姉、未柚姉の
5人が”旅行”という名のもと内浦に来たらしい。
で、滞在先が千歌ちゃんの家の旅館だったとの事。
これを提案したのはティア姉だな。
”旅行”というのも嘘じゃないけど本当は
悠里兄のリハビリも含めた旅行。
「…で千歌ちゃん。なんかヒントになるものあった?」
「うーん…、分かるような分かんないような……」
あと一押しってところかな……
「…じゃあさ、スクールアイドルにドキドキする気持ちとか、大好きって感覚とか、それなら書ける?」
詰まるところ、
こう言えば書けるんじゃないかと思い
千歌ちゃんに言ってみた。
「うん!書ける!それならいくらでも書けるよ!」
こうして作詞の方は
何とか間に合う方向になった。
side梨子
「はぁ……」
あの後、私は千歌ちゃんの励ましもあって
スクールアイドルをやってみようと思った。
でもなんかまだモヤモヤする……
「散歩でも行こうかな……」
お母さんに一言声をかけた後、
私は外に出る事にした。
「あっ……」
気づいたら心結君が営んでる喫茶店
『月見屋2号店』に来ていた。
「…あれ?、梨子ちゃん?」
急にドアが開いたと思ったら
心結君が出てきた。
「あ、あのね……」
「…寒いから入りなよ」
そう言われた私は
喫茶店の中に入った……
「心結君、ごめんね。夜遅くに……」
「閉店作業だから気にしなくていいよ?」
時刻は間もなく21時30分。
もしかしてこの時間が閉店時間なのかな?
「…はい。紅茶どうぞ」
「あ、ありがとう///」
あ。この紅茶、美味しい……
「…なにか悩みでもあった?」
「うん……」
私は心結君に思ってる事を全部言った。
スクールアイドルをやってみようと決めたのは
いいけどピアノコンクールの時みたいに
挫折して千歌ちゃん達に迷惑をかけてしまうんじゃないかって……
「…つまり、不安って事?」
「うん…」
こんな中途半端な気持ちじゃ
心結君だって呆れるよね……
「…そんな事ないと思うよ」
「えっ?」
彼はそんな事ないと言った。
どうして?
「…確かに変わるのは大変だと思うよ?。でもだからって梨子ちゃんがピアノを辞める必要はないよ。実際、
スクールアイドルをやれば何か変わると思うよ。不安な事があったら僕も相談に乗るし、手伝える事は手伝うよ。友達なんだから……」
そう言われた私は嬉しかった。
そうだ。…私、不安だったんだ……
だから私は彼に……
「心結君、ありがとう……」
そう言うと彼は微笑んでいた。
安心させてくれる笑顔で……
「…あ。そうだ。明日から朝練とかやるの?」
「一応やるって少し前に連絡があったけど……」
実はここに来る前に
千歌ちゃんから明日から朝練をやるって言ってたけ……
あ、じゃあそろそろ帰らないと……
「じゃあ私、帰るね?」
「…え?、時間も遅いし泊まってけば?」
…………へ?
「で、でも私、千歌ちゃん家の隣だし……」
「…こんな夜遅く1人で帰る方がよっぽど危ないよ」
どうしよう?
確かに今から1人で帰るのも怖いし
あぁ、でも………
「心結君。電話、借りてもいい?」
「…はい。どうぞー」
心結君が受話器を持ってきた。
私は自分の家に電話をする……
『もしもし桜内です』
「あ。お母さん?。私なんだけど……」
『梨子?。あなた今どこにいるの?』
「えっと、心結君の喫茶店……ていうか家?」
お母さんに事情を話すと
なんかノリノリな声で……
『梨子、せっかくだからお世話になっちゃいなさい!』
「ちょっ!?、お母さん!?」
近くに心結君がいるんだから大声で言わないでよ!?
恥ずかしいじゃない!!
『じゃあ楽しんでね~♪』
「ちょっ!?」
一方的に切られちゃった……
「心結君……、あの……///」
「…ん?」
「ひ、一晩お世話になります……///」
「…ほーい」
なんで心結君は平然としてられるの!?///
なんかズルイ……
ーー葉月家、リビングーー
心結君の家でお風呂に入った後、
リビングに行くと1枚の布団が敷いてあった。
こ、これってもしかして……!?
「…あ、これ。梨子ちゃんが寝る布団ね」
「こ、心結君は……?」
「…立ったまま寝るけど?」
ど、どこの傭兵なの…?
「…じゃ僕は、このまま寝るからおやすみー」
「待って!?、そのまま寝たら風邪ひくってば!!」
本当に立ったまま寝ようとした心結君の
肩を揺さぶりながら起こす。
「…気にしなくていいのに」
「私が気にするの!!」
このままじゃ埒が明かないので
強硬手段を使う事に……
「い、一緒に寝よ!!」
「……え?」
「あっ…………///」
私は今なんて言ったの!?
というか確実に『一緒に寝よ?』って
言っちゃったじゃないー!!
「梨子ちゃん、今なんて言ったの?」
「だから!!、立ったまま寝ると風邪ひいちゃうから一緒に寝ようって言ったの!!!」
「…そんなにムキにならなくても………」
「心結君のせいでしょ!!」
「…僕のせい!?」
ーー1時間後、話し合った結果ーー
「「…………」」
なんとか心結君を説得させ
結果、一緒に寝る事になりました……
途中から私もヤケクソになっていたから
自分がなんて言ったのか覚えてない……
「…梨子ちゃん、電気消すよ?」
「う、うん……///」
絶対に今の私、顔真っ赤ね……
「…じゃ、梨子ちゃん。おやすみ」
「お、おやすみ……///」
ーー30分後ーー
ね、寝れないわね……///
ふと隣を見て見ると……
「すぅー、すぅー」
心結君が静かな寝息を立てていた。
(心結君って本当に男の子なのよね?)
彼の寝顔を見ていると
どうしてもそんな疑問が出てしまう。
中性的な顔って言うのかな?
しばらくすると眠気が襲ってきた。
(今日くらい良いよね?)
そう思いながら
心結君の手を繋ぐ。
ふと、ある言葉を思い出す。
『友達なんだから……』
(本当に、人の気も知らないで…。ズルイよね心結君は…)
これからの2年間、何かが変われたらいいなと思った。
不安な事もあるけど千歌ちゃんや曜ちゃんがいる。
それに何より……
大好きな彼が一緒だから……
読んでいただいてありがとうございます。
程々の長さで終わらせようと思ったのですが
かなり長くなってしまった気が……
次回は第3話『ファーストステップ』の回に
なります。
次回もよろしくお願いします。