ラブライブ!サンシャイン!!~730日の景色~ 作:ゆるポメラ
前回の続きになります。
楽しんでいただけると嬉しいです。
それではどうぞ。
「どうして止めてくれなかったのー!?」
放課後の部室にて、
ヨハネちゃんの泣き声が響く。
どうやら何かやらかしてしまったらしい……
「せっかくうまくいったのに~……」
「…よしよしヾ(・ω・`)」
「まさか、あんなのまで学校に持ってくるとは思わなかったずら……」
ヨハネちゃんの頭を撫でながら慰めてると、
花丸ちゃんが溜息を吐きながら呟いた。
テーブルには黒マント、黒い羽根、キャンドルといった黒魔術グッズが置いてあった。というか……よくキャンドルを持ってこれたね?
「どういう事?」
事情を知らない千歌ちゃんが聞くと、
答えたのはルビィちゃんだった。
「ルビィもさっき聞いたんですけど、善子ちゃん中学の頃は自分の事をずっと堕天使だって思ってたらしくて……」
要するに世間でいう中二病というやつだ。
でも僕は好きなんだけどな、堕天使……
「分かってるの…自分が堕天使じゃないんだって、そもそもそんなのいないんだし……」
「だったら何であんなの持って来たの?」
梨子ちゃんがヨハネちゃんに聞くと……
「それは…まぁ、あれが無かったら私は私でいられないっていうか!」
ポーズを決めながら答えるヨハネちゃん。
そしてまたやってしまったという表情になる……
「……なんか心が複雑な状態である事はよく分かったわ」
「梨子ちゃん、それあんまり口にしちゃダメ……」
「ですね。それに実際ネットで占いもやっているみたいですし」
ルビィちゃんがパソコンを操作しながら説明する。
そういえば確かにそんなのあったような……?
「けっこう当たるんだよね、ヨハネちゃんの占い……」
「「「「「えっ!? 見てるの!?」」」」」
千歌ちゃん達そこ驚愕しちゃったりするの?
「えっと……確か、あった」
パソコンの画面に流れたのは堕天使をモチーフにしたゴスロリ衣装を着ながら『またヨハネと一緒に堕天しましょ?』と言っているヨハネちゃんの姿が……
「や、やめてー///」
机の上にに乗りながらパソコンを閉じるヨハネちゃん。
むぅ、もうちょっとだけ見たかったのに……
「とにかく私は普通の高校生になりたいの! なんとかして!」
「ずら……」
涙目になりながら花丸ちゃんに訴える。
「……可愛い」
「へっ?」
「千歌ちゃん、どしたの?」
「こーくん、これだよ!」
千歌ちゃんがヨハネちゃんの占い動画を観て何か閃いたようだった。
「津島善子ちゃん、いや堕天使ヨハネちゃん! スクールアイドルやりませんか?」
まさかの勧誘だった。
当の勧誘された堕天使様はというと……
「お兄ちゃん……つまりなに?」
困った表情をしながら、
僕に聞いてきた。
ゴメン、急なことだから僕も分かんないよ……
side梨子
桜内梨子です。
私達は千歌ちゃんの家に来てるんだけど……
「こ、これで踊るの!?」
私が着てるのはスカートが少し短めの黒いゴスロリ衣装。
他のみんなも似たような衣装を着ていた。
「この前より短い……これでダンスしたら流石に見えるわ」
「大丈夫ー♪」
「ちょっ……そういう事しないの!!」
スカートを堂々と捲る千歌ちゃん。
恥じらいとかないの!?
「はぁ……いいのかなぁ…この衣装で」
スカートは短いし、
こんな格好で動いたら絶対に……見えちゃうし
…心結君になら見られてもいいんだけど///
「調べてみたら堕天使アイドルっていなくて結構インパクトあると思うよ!」
そりゃインパクトはあるかもしれないけど……
「確かに昨日まで、こんな衣装だったのが……こう変わる♪」
「ぅりゅ……なんか恥ずかしい」
「落ち着かないずら……」
曜ちゃんが前までの衣装と比べながら私達を見回す。
ルビィちゃんと花丸ちゃんも似たような感想だった。
「あれ? こーくんは?」
「そういえば……こころ君いないね、さっきまでいたのに」
千歌ちゃんと曜ちゃんの言う通り、
心結君の姿が見当たらなかった。
ここに来るまでは私達と一緒にいたのに……どこに行っちゃったんだろう?
「…入ってもいい?」
すると入り口の襖から心結君の声がした。
もしかして私達が着替え終わるまで外で待っててくれたのかな?
「うん、こーくん入っていいよー」
千歌ちゃんがそう言うと襖が開いた。
そこに入ってきたのは知らない女の子だった……
「「「「「だ、誰!?」」」」」
「いや、声で気づきなさいよ!!、どう見てもお兄ちゃんでしょ!?」
「ヨハネちゃんが気づいてくれただけでも僕は安心したけどね……」
た、確かに言われてみれば心結君だわ!?
ちなみに心結君は黒いゴスロリ衣装を何の違和感もなく普通に着ていた。
知らない人が見たら9割くらいの人が何処かのお嬢様って言いそう……
「心結お兄ちゃん、綺麗……」
「もぅ……ルビィちゃん? 僕は男なんだからね?」
少し頬を赤くしながらルビィちゃんに訂正する心結君。
私から見たら照れてる女の子にしか見えない……
うぅ……女としてなんか色々と負けた気がする。
「こーくんに負けた……」
「ヨーソーロー……私もなんか自信なくしそうだよ……」
千歌ちゃん、曜ちゃん。
その気持ちは凄く分かるわ……
sideout
堕天使の魅力を思い切りふりまこうと言う事になり、
僕は曜ちゃんと一緒に衣装のサイズ合わせをしていた。
「うーん……」
千歌ちゃんが僕とヨハネちゃんを
交互に見ながら唸っている。
「こーくんと善子ちゃんって……なんとなく似てるよね」
「…そんなに似てる?」
「ルビィも似てると思う。雰囲気が似てるというか」
「あー確かに言われてみれば、こころ君と善子ちゃん似てるよね」
なんか色々と言われてるなぁ……
あんまり意識した事はないけど、未柚姉からも似てるって言われた事がある。
髪色の配色が近いところもあるからとか何とかって……
「そういえば心結お兄ちゃんと善子ちゃん、姉妹みたいって言われた事があったずら」
「ヨハネだってば! む、昔の事じゃないの……///」
「とか言いつつ、今でも甘えてるずら」
「あ、あんただって、お兄ちゃんにくっついてたじゃない!!」
また花丸ちゃんとヨハネちゃんの喧嘩モドキが始まったよ……
今でもそうなのだが周りの人は何故か僕とヨハネちゃんを姉妹と勘違いする。
僕が姉でヨハネちゃんが妹という構図に見えるらしい。
それ以前に僕は男だと言うと兄妹みたいだと訂正される……
結局のところ、8割の人が姉妹みたいと言って残りの2割の人が兄妹だと言うんだよね。
「きゃー!?」
「あ、こら! しいたけ!」
「こ、来ないでー!?」
すると廊下から梨子ちゃんの叫び声が聴こえた。
しかも美渡姉の声もする……
どうやら梨子ちゃんは高海家の愛犬しいたけに追いかけられているみたい。
しかもこの部屋にどんどん近づいて来てる……
「梨子ちゃんー大丈夫?、しいたけは大人しいk……」
襖の扉を蹴り破りながら部屋に入ってきて逃げ続ける梨子ちゃん。
その表情は涙目になりながら凄く必死だった。
千歌ちゃんが扉の下敷きになちゃってるんだけど……
というか梨子ちゃんが走ってる先って窓だよね?
僕が気づいた時には……
「とりゃああああああああ~!?」
「「「「「「おお……飛んだ」」」」」」
「わんっ!」
赤い帽子を被った配管工のおじさんもびっくりの大ジャンプで
自分の家の部屋まで飛び越えた梨子ちゃん。
だがしかし着地に失敗にお尻を強く打ってしまったようだ……
「「「「「おおー!」」」」」
「……そこ拍手するとこ?」
千歌ちゃん達は盛大に拍手を送っていた。
当の梨子ちゃんは少し怒っているように見えた……というか怒ってるね。
「お、お帰りー……」
声をかけたのは梨子ちゃんママだった。
ちょうど娘の部屋を掃除してたのだろう……なんかタイミングが悪い。
当然、梨子ちゃんは……
「た、ただいま~……///」
恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にしながら、
その場にしゃがみ込んでしまった。
(後で梨子ちゃんを慰めてあげよう……)
読んでいただきありがとうございます。
それにしても梨子ちゃんって凄いですよね……
オリンピック選手にもなれるんじゃないかと
思うくらいの跳躍力……
次回も頑張りますのでよろしくお願いします。