ラブライブ!サンシャイン!!~730日の景色~ 作:ゆるポメラ
前回の続きになります。
視点は前回と同じ梨子ちゃんです。
それではどうぞ。
さ、
たった今、心結君と目的地に着いたんだけど……
「「ひ、広すぎる……」」
本当にここで合ってるのかってくらい
敷地が広かったの。
どのくらいあるのかしら…?
「…じゃ入ろう?」
「う、うん……」
敷地が広い事に関しては
この際、諦めようと心結君の左目が
物語っていた気がする。
「いらっしゃいませ♪」
「…あの、このチケットなんですけど……」
心結君が受付の人に未柚お姉ちゃんから
貰った例のチケットを
見せると……
「では君達には、この永久無料パスを差し上げます♪」
「「……えっ?」」
私達の聞き間違いかな?
今この人、
さり気なく受け取る私達もだけど……
「ではでは楽しんでいってくださいね~♪」
色々と言いたい事はあるけど
なんか言ったらキリがない気がしてきたわ…
諦めも肝心だものね?
ーー園内ーー
「…ねぇ、心結君」
「…なに?」
「ここってテーマパークか何かかな?」
「…分類するんだったら多分そうだと、思う…」
「断言はしないんだね?」
「…梨子ちゃんはどう思う?、ここ……」
正直に言うと、
何から言っていいのか分からない…
私が行きたかった水族館はあるのよ。
そこまではいい。
…問題は他の建物よ
なんで遊園地とかデパートが
敷地内にあるの!?
「…時間はあるし先に水族館に行こ?」
「う、うん。そうだね///」
そ、そうよね。
せっかく来たんだし
楽しめばいいのよ。
細かい事は気にしない、気にしない♪
ーー水族館、館内ーー
「心結君♪、見て見てクラゲが泳いでるよ♪」
「……美味しそう」
「えっ!?」
今、美味しそうって言わなかった?
というか食べれるの!?
私聞いた事ないんだけど……
「随分前にエチゼンクラゲっていう種類のクラゲが
大量発生してた時期があってね?
処分とかに困っていた漁師さん達が何かに
使えないかって相談した時期があったんだ」
心結君は水槽を泳いでるクラゲを見ながら
説明をし始めた。
「…で試作品が完成しました。何だと思う?」
「私でも知ってる?」
「梨子ちゃんも一回くらいは食べた事があると思うよ」
だってクラゲだよ?
心結君の言い方から察すると
私だけじゃなくて誰もが一度は食べた事が
あるやつだよね……?
「…ヒント1、甘いのが大半」
チョコレートかな?
でも、ブラックとかもあるから違う…
「…ヒント2、コンビニでも買える」
あ、もしかして……
「アイスクリーム?」
「梨子ちゃん当たり。正解はアイスクリームです」
「えっ、えー……」
「…これが意外にも大好評だったんだよ?」
「そ、そうなんだ……」
この後2人でイルカショーを
観に行ったけど心結君がイルカと一緒に
パフォーマンスをしてくれたりと私だけじゃなく
他のお客さんをも楽しませてくれた。
ーーデパート内ーー
「…どれ買おうかな?」
えっと私達は水族館から出た後、
次はデパートに行こうってなりました。
それで心結君が雑貨屋に寄りたいって言ったので
雑貨屋に来たんだけど……
「…うぅ、迷う」
「そんなに迷わなくても……」
心結君が何に迷ってるのかって?
それは……
「気に入った
「そうだけどさ……」
そうなんです。
折り畳み傘なんです……
何故か心結君は常に折り畳み傘を持っていて
聞けば今使っている物は『中学を卒業するまで用』みたい。
「…梨子ちゃん、選んでもらってもいい?」
「えっ!?、わ、私!?」
私、なんか重要な役割を任されたんじゃ……?
商品を見ると色々な形をした折り畳み傘があった。
カラーバリエーションも豊富だし…
心結君が迷う理由が何となく分かった気がする。
「あっ…」
私は不意に1本の折り畳み傘に目がいく。
その傘の特徴は持ち手の部分が日本刀の形を
していてカラーリングは藍色だった。
なんか心結君のイメージカラーに
ピッタリかも…
「ねぇ、心結君。これなんてどう?」
すると目をキラキラさせながら…
「僕これにする!。梨子ちゃん、ありがとう!」
「えっ、うん///」
「じゃあ僕、これ買ってくるから待ってて?」
そう言うと心結君は、
私が選んであげた折り畳み傘を嬉しそうに
レジに持って行きました。
「…もぅ。あの笑顔は反則だよ……///」
心結君は普段あまり笑わない事が多い。
前に未柚お姉ちゃんから聞いた時は
年相応の笑顔すらしなくなったって……
それだけじゃない。
私は小さい頃に何処かで心結君に
会った事がある気がするの……
「…梨子ちゃん、お待たせ♪」
だから私が……
「ねぇ、心結君」
「…ん、なに?」
「私と心結君って何処かで会った事ない?」
こう聞くと、
彼は決まって……
「……♪」
嬉しそうに微笑んでくれるだけ……
「梨子ちゃん、どうしたの?」
「ううん、何でもない」
「そう……」
これ以上の事を聞かないのが
彼の優しいところ。
私が毎回会う度に同じ事を聞いても
いつも通りに接してくれるのが嬉しかった。
「…この傘、高校生になったら使うんだ♪」
「ふふ♪、だからあんなに迷ってたの?」
「…うん」
でも心結君が喜んでくれて良かった♪
ーー遊園地、観覧車ーー
デパートで買い物や昼食を済ませた私達が
外に出てみると夕方になっていた。
せっかくだから帰りに観覧車でも乗ろうよって
心結君が言ったので現在……
「梨子ちゃん、景色が綺麗だよー」
「本当……、綺麗……」
観覧車の中にいます。
お客さんは何でか私達2人だけだった。
乗る前に管理人のお姉さんが
私の顔を見ながら、
こんな感じ(・∀・)ニヤニヤ
だったけどね……
「…あのさ」
心結君は景色を見ながら…
「…僕、
「……えっ」
突然言われた言葉に
私は言葉を失った。
「い、いつ!?、明日とか来週なんて言わないよね!?」
「…あの、梨子ちゃん落ち着いて」
そんなの嫌だよ!!
私、そんなの……
「…僕が引っ越すのはまだ先の話だから」
「そう、なの…?」
でも一体いつなんだろう…?
正直、聞くのが怖い……
「4~5年後に引っ越す。それまでは一緒にいるから」
その日が過ぎちゃったら
心結君とはもう、会えないんだね……
「どうして今言ったの?」
「…早い内に言っておいた方がいいと思ったから」
きっと私を悲しませないように
早い内に言っておこうと思ったんだと思う。
「「……」」
観覧車の音だけが聴こえる。
気づけば私達は園内の入り口まで
歩いていた。
それだけショックだったんだなぁ……
私は……
そう思っていた矢先……
心結君が私の手を繋いできた。
「…また2人で来よ?」
夕焼けを背景に、
いつもと変わらない…
けど、何処か優しい言葉で
私に言ってくれた彼の表情は……
「うん……♪」
儚げさが混じっていたけど
私が笑顔を向けると、
彼も笑っていた……
「心結君」
「…なに?」
私の声に不思議な表情を
しながらこっちを見る。
「…………き」
やっぱり恥ずかしくて
まだ言えないや……
「…梨子ちゃん、何か言った?」
「ううん。なんでもないよ♪」
今はいいの。
こうやって手を繋げた事だけ
でも私は嬉しいから……
だから心の中で伝えるね?
(心結君、大好き……)
読んでいただきありがとうございます。
梨子ちゃん回でした。
今作のヒロインの1人なので
頑張ってみました。
次回から『サンシャイン!!』本編に
入りたいと思います。
頑張って執筆しますので
よろしくお願いします。