燃え尽きたよ.....全て燃え尽きたよ...
てな感じでかなり、短いです。
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~元浜~~
遂にロキとの決戦の日がやって来た。
この日のために皆準備に、余念がなくばっちりだ。
皆が緊張で無表情の中一人だけ、浮かない顔をしている男がいる。
結局禁手には至れなかった......だから素の力で頑張るしかないのか......師匠の技も未完成で正直まずい、どうすればいいんだ...
そんな元浜を励ますように、朱乃は肩に手を置く。
「大丈夫よ、私がいるわ」
その言葉で落ち着いたのか、色々考えていた頭がクリアになる。
決戦のために急遽駆けつける事になったアーシアが到着し、遂にロキ討伐戦が始める。
会議が始まると、目論見通りロキがフェンリルと乱入し、会場に仕掛けられていた隔離結界にロキ達を閉じ込め、戦闘が開始した。
初手はロキがとり、追尾型の魔力弾を放つ。
その攻撃を全員が各個撃破すると、フェンリルが突っ込んでくる。
そのフェンリルを止めるために、元浜以外の全員がでる。
そして、元浜は魔法陣を大量に展開し、魔法陣を足場にして空を飛んでいるロキに、攻撃する。
騎士の駒の能力をフルで使い、凄まじい速度で刀を振りまくるが、全て読まれ躱される。
「やはり貴様のようだな、残ってる戦力の中で唯一俺を倒せるのは、貴様だけだからな。呪われし神器を持つ悪魔の小僧よ」
「残った戦力?何でお前がそんなことを知っている」
ロキは突然高笑いを始める。
「聞いたのさ」
「聞いた?」
「虹野歩と言う人間にな」
「うぉぉぉ!」
元浜の振る刀の速度が格段に早くなる。
しかし、それをロキは全て躱し腹に強打を叩き込む。
その一撃で元浜は地面に叩きつけられる。
叩きつけられたのと同時に、フェンリルがグレイプニルで拘束される。
「強化してきたか、だが無駄だ!スコルッ!ハティッ!」
「「オオオオオオオオオオオッ!!」」
2匹の巨大な狼が遠吠えを上げる。
「そんな......フェンリルが3体いるというの!」
「巨人族の女を狼に変えて、フェンリルと交わらせてのだよ。グレモリーの娘」
衝撃の事実に全員が驚愕の中、元浜は精神世界に落ちていた。
深い深い闇に落ち続ける。
闇のそこにつく。
「ここは...」
辺りを見渡すが誰もいない。
予想だが、一護が行ったりしていた精神世界だろうと、思うと突然目の前に人影が現れる。
「力を望むか?」
「力か......欲しいな...」
「ならば、俺の手を握れ。さすれば絶対的な力が手に入るぞ」
人影は右手を差し出す。
「ホントに力が?」
「あぁ...その通りだ」
元浜は少しずつ手が伸び、人影の手を......
「だが断る!」
弾いた。
「力を他人から貰うのだけは嫌だ!他人から貰うぐらいなら、最初から使わない!」
人影はその言葉を聞くと、昔の自分を思い出していた。
まだ、力に溺れずおじさんと一緒に過ごしていた時を。
「ホントにいいのか?」
「あぁ」
断固たる目で言う。
「そこから先は地獄だぞ」
「構わない、俺はそれでも突き進むだけだ」
「そうか......なら存分に使え、【村雨】を!」
元浜の頭に数々の情報が流れ込む。
今まで【村雨】の所有者になってきた者の、戦闘経験・戦闘知識・戦闘技術。それらが全て元浜の脳内に流れ込み、現実世界で意識が戻る。
自分の真横に落ちていた【村雨】を握り直し、立ち上がる。
「良かった!生きてたわ!」
「心配かけたけど、もう大丈夫。さて、再開しようかロキ!」
「こい悪魔の小僧!貴様程度に負けんぞ!」
元浜は息を吸い込み、ゆっくりと息を吐くと、刃を自分の首に当て切り裂く。
「そんな!大樹くん!」
「血迷ったか!ふはははは!」
「血迷ってなんかないさ」
「何!」
切った場所から赤い紋様が身体中に走り、黒目が赤白目が黒に変化した元浜が立っている。
その姿に変化した元浜からは、とてつもない魔力を感じる。
「所詮は変化しただけの事!見掛け倒しだ!」
「遅いな、そんなに遅かったか?」
「くそがァ!」
先程まで圧倒的に勝っていたロキだが、変化した元浜に押され始める。
「ミドガルズオルムッ!」
ロキの後ろから、本物より小さいが五匹のミドガルズオルムが元浜に巻き付く。
しかし、そのミドガルズオルム達は一瞬で塵となる。
その光景に開いた口が塞がらない。
「その程度か?」
「舐めるなよ!悪魔如きがァァァ!!」
ロキは持ちうる限りの魔法陣をその場に展開する。
しかし、魔法陣を全て切り裂き、ロキの周りに三つの魔法陣を作り出す。
「一歩音越え」
「何どこへ!」
一つ目の魔法陣を踏みしめると、その場から一瞬で次の魔法陣へとたどり着く。
「二歩無間」
「くそがァ!!」
ヤケクソに魔力弾を打つが、何一つ当たらない。
そして、最後の魔法陣へと向け跳ぶ。
「三歩絶刀!」
「うぉぉぉ!」
最後の魔法陣を踏みしめ、必殺の一撃を放つ。
「無明...三段突き!!」
ロキの目には信じられないことが起きていた。
三つの突き攻撃が当時に迫る。
その速さはすでに音速など越えている。
躱せるわけもなく、全て直撃しロキは地面に落下する。
「負けたのか......」
「俺の勝ちだ...」
ロキの呟きに元浜が返事をすると、ロキが元浜の方を向く。
「名前は何だ?」
「元浜大樹」
「そうか...」
それを聞いたロキは元浜に、右手をかざし唱える。
「元浜大樹、汝に俺の加護をやる。大切に使え......まぁ呪いのような物だが」
「おい待てロキ!最後なんて言った!」
ロキは元浜に笑顔を見せ、未来永劫の眠りへとつく。
「雷撃ッ!」
ロキが倒れた直後に、辺りの空間を震わせる程の一撃か降り注ぐ。