「終わりじゃ、ジョゼ。ここまで大きな戦争をやっちまった以上、評議会も黙って見過ごさぬはず。まずはテメェの身を心配することだ、お互いな」
フェアリーロウを発動させたことで決着がつき、ジョゼをおいてギルドを後にし始めていた。十歩ほど歩いたところで後ろから音もなく現れたのはジンヤにやられたはずのアリアだった。
「(悲しいなぁ、マカロフの背後はあの時と同じ、隙だらけ!死ね!)」
マスターのジョゼがやられ、完全に後ろを取ったと感じたアリアはマカロフを強襲したがマカロフのたった一撃の拳に再びノックアウトされてしまった。
「ギルド同士の決着はもうついたんじゃ。これ以上を望むというのなら、今度はこんな生易しいものでは済まさん。殲滅、跡形もなく消し去るぞ。そうなる前にジョゼをつれて帰れ、ワシの逆鱗にまた触れぬうちにな」
ギルド同士の決着はマスターの一言によって終焉を迎えた。
その日の夕方。
「おーおー。これはまた派手にやられたのう。完全に壊されとるわい」
「あの…マスター…。今回は私のせいで…」
「ルーシィ、おぬしもひどい目にあったそうじゃのう」
「それでも…私がいなければ…」
「そんなこと言わないの、ルーちゃん」
「まったくだ、暗い言葉は似合わねえぞ」
「それにギルドはみんなで立て直せばいい」
ルーシィの言葉の先を切ったのはレビィたちシャドウギアだった。
「レビィちゃん、ジェット、ドロイ…」
「ごめんねルーちゃん。苦しい思いをさせちゃったね」
「謝るのは私の…レビィちゃんは…何も…」
「ルーシィ俺らは仲間であるお前を守りたいから戦ったのさ。一人の喜びはみんなの喜び、一人の涙はみんなの涙、どんな苦楽も分け合えばいい。自責の念にかられる必要はない…だから顔を上げてくれ、ルーシィ」
仲間にかけられた優しい言葉にこらえきれず、涙を流す。団結力がいっそう増した戦いだった。
この戦いが終わってからは様々なことが起こった。評議会の拘束部隊がやってきてしばらく調書を取られたり、ロキが脱走未遂騒ぎを起こしたりと問題があった。
そんな騒動が一段落着いて、ようやくギルド再建の工事が始まった。
「おいジジィ!この設計図、遠近法が適当すぎてどうにもならねぇぞ!リーダスに作り直してもらうように言ってくれ!」
「遠近法なぞなくてもどうにかなるじゃろう」
「なるか!適当に作ってぶっ壊れましたなんて洒落になんねえわ!」
「そこはおぬしがなんとかせい!一応責任者じゃろうが!」
工事の部分責任者になっていたジンヤはあまりにもズボラな設計図にイライラしながら指示を出していた。
「まったく、こんなんじゃいつまで経っても完成しねえぞ。っておいナツとグレイ!サボってんじゃねえぞコラ!働け!」
「とりあえずルーシィの家まで逃げろ!」
なぜかさっきまで木材を運んでたはずの二人と近くにいたエルザと鬼ごっこをする羽目になった。
「で、なんでルーシィん家に来てるんだお前ら?訳がわからん」
「最近、顔見てないからな。様子見にきたんだが留守っぽいな」
散々追い掛け回した結果、四人+ハッピーでルーシィの住んでるマンションにまで来てしまっていた。
「どこか出掛けてるのか?…これって?」
「置手紙だ。読むぞ」
先に気づいたエルザが取り上げた手紙には短く
『実家に帰る』と記されていた。
「「「「なにぃ!?」」」」
「何考えてるんだアンニャロー!」
「もしかして責任を感じて…」
「分からん。ルーシィの実家に急ぐぞ!」
何も告げずに出て行ったルーシィを追いかけて電車に飛び乗った。