FAIRY BEAST   作:ぽおくそてえ

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どうも、毎度お馴染みぽおくそてえです。今月投稿できるのが今回か次回が最後になると思います。あと数日で投稿できなければ次回以降は来月にまた投稿を再開することになるので、それまで待ってください。


第35話 覚醒する遺伝子、潰える楽園

「まずは小手調べだ。ミーティア」

『ほお、速いな…(目で追えぬのなら)』

高速で動き回るジェラールに鼻と耳で動きを感知しながら攻撃を躱していく。いともたやすく避けるジンヤに苛立ちを覚え始めたジェラールは更にスピードを上げていく。

『まだ上げるか?(風の音、匂い、奴の速さ、この距離感)…そこ!』

「ぐはっ!」

目を閉じているにも関わらず正確に顔面に一発放ったことで勢いよく吹っ飛んでいった。

『寝てんじゃねえよ!お前には気絶すら生易しいんだよ!』

「なるほど…スピードをものともしないか。ならばくらえ!」

追撃をかわし、ハイスピードで攻撃をくわえたところで上空へと昇ったジェラールは更なる破壊魔法を繰り出した。

『ちっ、急に上げやがって!』

「今度こそ終われ、7つの星に裁かれよ!『グランシャリオ』!!!」

『ごはっ!(しまった!エルザ、ナツ…)』

隕石に相当する破壊魔法をまともに食らってしまったことで、遂に立ち上がれず倒れてしまった。

 

「あのスピードについて来れたのには驚いたが、所詮はこの程度か。さて…少し崩れたし、時間がかかったが始めようかエルザ。もう邪魔は入らないさ」

最後の砦のジンヤを攻略したことで妨げの無くなったジェラールは復活の儀を行うためにエルザに近づいた。彼女に手を掛けようとした瞬間後ろから石がぶつけられた。

『まだだ…まだ終わらんよ』

「貴様、なぜ動ける!あの技を食らっているのに!」

『俺とお前の執念の差よ…。そして、こいつで更に復活させてもらうとするか!』

「やめろ!そいつはゼレフ復活に!」

足元の水晶を砕き、溢れ出したエーテリオンの魔力を次々に吸収していく。それと同時に封印した能力が連動し、今度こそ完璧にコントロールができ、髪が伸びて風格を表す白頭に生まれ変わった。

『これが俺のコントロールした力だ、散り行く前にとくと見るがよい』

 

「しつこい奴だ。立ち上がったことを後悔しながら地獄に行け!」

『こうなったら意地でも最後まで立っててやる!このパワーを試すには丁度良いぜ』

青い炎どころか七色に輝くオーラを纏い、不敵に微笑む男にジェラールは苛立ちと焦燥感が顔に現れていた。焦りと塔を壊せないことへの慎重のためか、放った攻撃が1つもカスることなく避けられていく。

『ビビってんじゃねえよ!俺を殺すんじゃなかったのかぁ!』

「ナメるな、怪物風情がぁ!」

ようやく当たった一発も難なく吹き飛ばしたことで遂にしびれを切らしたジェラールは闇の天体魔法を繰り出そうとしていた。

「無限の闇に堕ちろ、獣人よ!」

「貴様に私を殺せるか!?」

『何をしてんだ、エルザ!そこをどけ!』

2人の間に割り込んできたのは先程まで倒れていたエルザだった。生贄に必要な自分を差し出せば攻撃できないと踏んでの行動だったが、狡猾なジェラールにとって誰でも構わないと放たれた言葉に驚くことしかできなかった。

「2人揃って砕け散れ、天体魔法『アルテアリス』!!!」

「すまないジンヤ、私には止められなかった…」

ジェラールの手から放たれた暗黒球だが、エルザに到達することは無かった。

 

 

『甘いな、お前は』

 

 

ジンヤの力で暗黒の魔法は完全に吸収されていた。

「ぐっ!なんで俺はお前を倒せないんだ!?」

『素人めいた言葉を吐くな。ただ1つ言えるのは、お前は幻想に囚われたからだ』

「ほざくな!俺の夢はこんなところでは終わらない!自由の国をつくりあげる、ゼレフに選ばれた者として!」

空へ飛ぶ中、己の信念と理想、そして願望を声高に唱えあげながら一際大きい魔法陣を組み上げていた。

「あれはアビスブレイク!?塔ごと消滅させるつもりかあいつ!!」

「また8年、いや5年もすれば再び完成させられるだろう。ゼレフ…待っていろ」

しかし、その魔法陣もエルザに付けられた刃傷が響き、儚く崩壊してしまった。

『今のお前には真の自由なぞない!!良い加減自分を解放しろぉ!ジェラァアルゥ!!』

獣のありったけの生命力をぶつけた一撃でジェラールを塔へと叩きつけ、壁を大きく崩れていく。

「これが…獣人の本来の力なのか(だが、これで8年ぶりに自由を勝ち取れた。全て終わったんだ)…っ!ジンヤ!」

死闘を2つも超えた身体には立っているだけの体力も残っておらず倒れこむようにして眠り始めてしまった。そんな彼をエルザと丁度目が覚めたナツでなんとか暴走する塔から抜け出すことができた。

「(ジェラール…違う形で再会したかったよ、私は)」

楽園を目指した星は夢を叶えることなく堕ちていくのだった。




バレンタイン、自分に全く関係のないイベントで街中でリア充が沢山いて辛い(泣)
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