FAIRY BEAST   作:ぽおくそてえ

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どうもです、最近投稿が順調に進むぽおくそてえです。

で、早速次回の話なんですが、あちこち行く予定があるので一週間ほどはどうなるか分からない、とだけお伝えします。

それでは本編どうぞ!


第71話 深淵、訪れる

謎の青年と一悶着あったものの、ナツたちのやることは変わらなかった。

 

「ねぇ…試験どうなるの?」

「あんな不気味なヤツがいるんじゃねぇ。中止じゃないかしら?」

「俺は諦めねえぞ!」

「俺もだ!姉ちゃんの弟としてS級になる義務がある!」

 

S級になる為、どんな障害があろうと絶対に最後まで諦めない。S級に対する気持ちは簡単には消えそうにない。

 

「よっしゃあ!試験続行だ!」

「行くぞエバーグリーン!」

「指図すんじゃないわよ!」

 

====

 

「あら、ジンヤじゃない。遅かったわね」

「色々ありすぎてな。エルザ、ジュビア、今から3人で見回りをするぞ」

「どうしたんですか急に」

 

驚き戸惑うジュビアたちに先ほどあった一件やその魔導師の特徴を伝えると次第に険しい表情へと変えていく。

 

「まさか侵入者を許すとは。分かった、行こう」

「嫌な予感がしますね。皆さん無事だといいのですが…」

「ミラたちはここで待っててくれ。誰か来たら今のことを伝えろよ」

「無理はしないでね」

 

テントにミラとリサーナを残し、急ぎ足で島を巡っていく。その頃、島には大きな戦艦が静かに近づいて来ていた。バラム同盟の一角、グリモアハートの所有する空飛ぶ船だ。

 

「遂にあの伝説の黒魔導師ゼレフを目覚めさせる時が来たか」

「しかしそれにはフェアリーテイル、あのオラシオンセイスを壊滅に追い込んだギルドの主力との衝突は必至。大きい障害になることは避けられないかと…」

 

そうマスターハデスに進言するのはかつて評議院に潜入していたウルティアだ。慎重な姿勢を示す彼女に突っかかったのは金髪の男だ。

 

「なーに言ってんだウルティアさんよ。あんな奴らはよぉ、俺っちの炎の敵じゃねぇってよぉ!ウハハハハ!!」

 

黒炎を纏って高笑いするこの男、名をザンクロウ。

 

「敵を侮るな、ザンクロウよ。メェたちは戦争をするのだ」

 

そんなザンクロウを窘めているのはヤギの姿をしたカプリコ。

 

「解き放て、俺たちの欲望(デザイア)…」

「ウ、ウーウェ…」

「これはギルド同士の総力戦。震えよ、俺たちの(カケラ)

「じ、じじじ自分もそな気がしま!」

「いや、なんつった今!?」

「解読…『自分もそんな気がします』」

 

キザなセリフをポンポン吐くリーゼントの眼鏡男ラスティローズと、どもりつつ早口でものを言う相撲取りのような巨漢、華院=ヒカル。

 

「メルディ、貴女戦える?」

「戦い…うん」

 

ウルティアに聞かれて静かに答えるメルディ。

 

「お主にも出てもらうぞ、ユマ。異論はあるまいな?」

「マスターの仰せのままに…」

 

壁に寄りかかっているユマは澄ました顔で呟いた。

 

「面白い、面白いではないか。今宵は悪魔と妖精の戯れ、喰って誇るか喰われて散るか…決戦だマカロフ、そして妖精たちよ」

 

====

 

その頃ガジルとレビィは…

 

「なんなんだこの試験ってのはよぉ!やれ道を選べだのやれ墓を探せだの!ほとんど戦えてねぇじゃねえか!俺はエルザやサラマンダーとやりあえると思ってたのに怪獣の相手ばかりかよ!」

「あー、うるさい」

 

いろんな魔導師と拳を交わせることを期待していたガジルにとっては些か拍子抜けたものだ。今の所まともに戦ったのは一回のみ、しかも勝てなかったのだ。かなりのストレスが溜まっているようだ。

 

「私のことはどうでもいいの?」

「それとこれとは別だろうがよ」

「じゃあ、なんでさっきから戦うことばっかりなのよ!全然私のことなんて…」

「構ってほしいのか?俺と対等に張り合えるようになったら考えてやるぜ、小せえ奴」

 

真剣に悩む彼女をからかうように頭をポンポンと叩くガジルは全くとりあおうとしない。

 

「どうせ私は小さいわよ…弱いわよ…」

「あっ?」

「もう知らない!!ガジルのバカァ!!」

「んだとコラァ!もういっぺん言ってみろ!」

 

嫌気のさしてしまったレビィはその眼に涙を溜めつつガジルを放って走り去ってしまう。

 

「(何よアイツ、ちょっとはいい奴になったなぁと思ったのに。やな奴…大嫌い!大嫌い!嫌い…)」

 

森を1人静かに走っていると後ろの茂みからガサッと音が聞こえ、ガジルなのかと声をかけたが返事が来ない。その代わりに2人組の男が襲いかかって来た。

 

「な、何よあんたたち!」

「答える義理もなし…やれ、カワズ」

「えっ?きゃああ!」

 

刀を持つ侍のようなヤギと鶏男。頭を狙った一太刀をなんとか躱したものの、ヘアバンドを切られてしまう。しかもいつの間にか後ろに回り込んだのか、鶏男に押さえつけられてしまう。

 

「まずは1人…」

「いやぁー!」

 

レビィに向かって振り下ろされた刀。しかし、それは彼女に当たる前に止められた。ガジルだ。

 

「ったく小せえと探しにくいんだよ」

「ご、ごめん…」

「だから俺から離れるんじゃねえ」

「うん」

 

その言葉に嬉しさと恥ずかしさを感じつつ立ち上がる。襲いかかってきた敵を見るとその鎧や首元にはギルドのマークが入っているのが見えた。

 

「こいつら何者だ?」

「あのマーク…グリモアハート!?なんで闇ギルド最強がこの島に?」

 

妖精と悪魔、衝突。どちらが散るか、その行く末は…?




はい、というわけで今回はここまでです。次回もお楽しみに〜。
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