とりあえず、短いですが本編どうぞです!
「まさかあの猿が化けてこの島に…」
「何のことかさっぱり分からんが、やるってんだな?手は抜かねえぞ」
「…いいわ、全てを呪ってあげる。
黒い笑みを浮かべ、聞き取れないほどの声で口上を述べる。すると、地面を突き破るように木でできた悪魔が出て来た。10体程の悪魔は意思を持つようにジンヤめがけて飛びかかってきた。
「何だこれ…悪魔か?」
『気をつけろ、これは唯の魔法でないぞ!闇魔法…深淵に近い魔法ぞ!』
「
号令1つで取り囲む魔人たちが一斉に腕を振り下ろしたが、間一髪で逃れ、一箇所に固まる木偶の坊を持ち前の剛腕で打ち砕いていった。
「あいつの声に反応してるのか?」
『言葉で命令を出して歌で継続性を持たせる、と言ったところかの?』
「音系譜の魔法か。厄介な…(敵との距離は17メートル半。中々の広範囲攻撃だな)」
「まだ行くわよ…
木の人形たちが崩れると共に1つの大きな炎が人の形に膨れ上がっていく。
「(今度は炎か…これは一々相手をしている場合じゃないが、やるしかないか)多重・練水砲!」
腹を膨らませ、密度の高い水玉を吐くと炎が一気に吹き飛び後ろにいたユマの近くまで当たって水柱を上げる。しかし、それでも徐々に元の形に戻り、何事もなかったようにジンヤの目の前に君臨した。
「何をしても無駄よ」
「それはどうかな?(蝶虫遁術・反照鱗粉隠れ!)」
「こ…コレは!視界がっ!」
手を合わせると一瞬にして背から二対の羽が生え、周り一帯に光を反射する目眩しの蝶の鱗粉が舞う。
「
巨大な炎の魔人は風に変わり、突風となって周りを覆う鱗粉を晴らし、視界を元に戻したが既に敵の姿はなかった。
「…逃げた?」
『獣人式捕縛術・土竜穿孔』
「しまった!」
地中から伸びた2つの腕に膝下を掴まれ、首より下を地面まで一気に引き摺り下ろされた。
「終われや…」
「詰めが甘いわね。
「(地面が…くそっ!折角捕らえたのに!)」
口を封じるより前に地面を操り、距離を空けるとともに地面から抜け出し、しかもゴーレムを造り出して攻めに転じてくる。
「隙ありよ、『魔曲・
「ぐっ!(こっ…これは…幻術か?体が…)」
紫色に広がる波紋は瞬く間に広がり、抗う隙を与えず、ジンヤを夢へと誘った。目の前にはさっきまでいた島ではなく、灼熱の荒野と彼を縛る無数の鎖だった。
「(なんだ…この幻は)」
「私の魔法、『呪歌』の敵ではなかったわね。苦労したけど…あとはこの短刀で斬るなり刺すなりすれば終わりよ。あの世で後悔なさい」
動くことのない親を奪った仇の片割れを前に刃を振り上げ、恨みを乗せて勢いよく振り下ろした。