それでは言い訳はこの辺にして、本編どうぞです。
「煉獄の八眷属が1人、華院=ヒカル、手は抜かないっすよ」
「…変化、黒犀!」
相撲の四股踏みの姿勢で猛スピードで突っ込んできた。重機関車のように進む彼を止めるためにジンヤはサイに変身して正面きってぶつかり、地面がひび割れるほどの力が加わっていた。
「(こいつ、なんてパワーを出してんだ!?)」
「どどすこーい!」
「うぐっ…!」
能力を使った怪力もヒカルに押し返され、ツッパリ一発で近くにある木の近くまで吹き飛ばされた。
「開け、金牛宮の扉『タウロス』!」
「モーウ!」
「どどすこーい!」
「フモゥッ!る、ルーシィさん…モーしわけありませぇん…」
「ええ〜!?」
勢いよく召喚されたものの、こっちも張り手でやられ、すぐに姿を消すことになってしまった。
「吹き飛べ、斉天の剛腕!」
「
懐に飛び込んで一撃を当てたものの、鋼鉄に変わった身体は微動だにせず、大きな山のように佇んでいた。
「こいつ、予想以上のパワー型だな」
「タウロスが一撃でやられるなんて…」
「自分、これでも八眷属の1人なので」
二人掛かりで挑んでいるのにいまだ余裕さえ見せる巨漢に、冷や汗がルーシィの頰を伝う。
「このノーロさんがあれば鉄のように硬く、そして綿のように軽くなれるっす」
「(こりゃあマズイな)おいルーシィ、ちょっと耳貸してくれ……」
「……なるほど、やってみる」
バラム同盟の一角を担うギルドの主力なだけあってかなり厄介な存在だ。一刻も早く無害化しようとジンヤの策に則って、腰の鍵に手を伸ばす。
「開け、人馬宮の扉『サジタリウス』!」
「呼ばれましたからして、もしもし!」
「足を狙って!」
「了解でありますからして!」
弓を数本まとめて引き、脚に向けて一気に放たれた。
「こんなもの、無駄なだけっスよ」
「(くらえ、『鋭爪』!)」
「(後ろが取れた!行ける!)」
足元に向かってくる矢をへし折っている隙を狙い、ガラ空きの背後から長く伸ばした爪を脳幹に向けて振り下ろした。
「無駄っスよ、ホントに…
「ガハァッ!」「ジンヤァ!!」
完全に後ろを取ったかに見えた一撃も光を纏った一発を前に反撃をくらい、またしても吹き飛ばされてしまう。
「何度やっても無駄っすよ、自分は強いっすから」
「ゲフッ…これ、な〜んだ?」
「それって…な!?ノーロさんが奪われてるっす!」
「ついでに毛も抜かせてもらったぜ。ま、苦肉の策だがな」
「返せっす!」
頼みの綱であるノーロさんを取り返さんと、必死に後を追ってくる。パワーアップがなくなったからか途端にパンチが当たり始め、少しずつ足元がふらつき始める。
「待つっす…はぁ、はぁ…はひっ!」
「この人形はもう使わせねぇぜ」
「私たちの勝ちよ。(契約まだやってないけど…)開け、磨羯宮の扉『カプリコーン』!」
「お待たせしました、ルーシィ様」
「なっ、ゾルディオさん!?」
先ほどまで味方だった男が敵となれば驚くのも無理はない。彼の人間離れした武術を前にダメージを重ねていく。
「
「んがっ!」
「これで終わりだ…『斉天の大剛腕』!」
「ウウェーイ!?」
はち切れんばかりに膨れ上がった左腕によるストレートは疲れ切ったヒカルをノックダウンさせるには充分なパワーだった。
「俺たちの勝ちだ」