神を喰らう日常 作:指切りの約束
「最後はフライアの局長に締めてもらいましょー」
ところ変わって極東支部のラウンジ。
神機兵やら赤い雨やら何かやばいなーっと思っていたりしたら、いつの間にか極東支部に来ていた。みんな知っていたのに、あと一日で着く時に教えられたので疎外感を感じて悲しかった。
「紹介にあずかりました、フェンリル極致化技術開発局フライアの
神機兵の試験運用の際に本部の命令である『ゴッドイーター』優先を破り、神機兵を優先したグレム局長をフランや他の局員と一緒に本部にチクったらグレム局長が本部に呼びだされてしまった。この時セクハラのことも混ぜたのだが、どちらの事で呼び出されたのだろう。
その際、副局長だった僕が臨時局長として選ばれた。本当ならフライアは研究所としての機能もあるため、只のゴッドイーター上がりの奴が着けるはずが無いのに、僕が研究してた内容がフライアでの研究に役立っていたとか、グレム局長から渡されていた書類の一部が研究に関わるものだったらしく。僕は知らぬ間にフライアで行われている研究を手伝っており、局員の信頼もあるとの事で臨時局長に選ばれたのだ。
「―――という事で、これから暫くの間ブラッド共々よろしくお願いします」
直前に僕が挨拶しなければならない事を伝えられ、フランと一緒に作り、無理矢理丸暗記した為考え事をしながらでも噛まずに読むことが出来た。
一礼し壇上から降り、ヒバリにマイクを預け空いているソファーに腰掛ける。そこにトテトテと可愛らしい歩き方でこっちに飲み物を持って来る子がいた。
「これをどうぞ」
「ありがと」
グラスに入ったワインを受け取りその女の子の頭を撫でる。その子は目を細めて嬉しそうに笑う。
「それじゃ皆飲み物は持ったね。かんぱーーーい!!」
最初に座ったソファーから少しも動かずご飯や飲み物をいただく。僕の位が高いため色々な人が挨拶に来るのだが、僕が離れてから入ってきた人は酷く緊張して挨拶しに来て、昔馴染みの人たちは2年ぶりだというのにとてもフランクに話しかけてきてくれた。
パクパクとムツミちゃん(極東支部の人に教えてもらった)の料理を食べていると、コウタがグラスを持ってやって来た。
「隣いいですかレム局長」
「うぜぇから嫌だって言ったらどうすんの?」
いいじゃないですか、と言って僕の隣に腰をおろす。
「コウタが第一部隊の隊長になるとか、思っても見なかったよ」
「それを言うならレムさんの方が局長になる方が驚きですよ」
そりゃそうだな。ぐびっとワインを飲み干す。僕がいた頃とは違ってこのラウンジと言う存在のお陰で、極東支部全体が暖かく感じられお酒が進む。
挨拶回りが終わったフランがグラスを持ってフラフラと彷徨っていたので手招きする。同じようにコウタも誰かを呼んでいる、その先を見てみるとサクヤがいた。
「ほれ、隣に座れ」
「レムさん酔ってますね」
「まぁ実家に帰ってきたようなもんだからな。安心して酔えるんだよ」
コウタとは逆の方にフランが座り、その隣にサクヤが座る。
「久しぶりねレム」
「おっすサクヤ。リンドウはサクヤとレンをお留守番させてまたアラガミとデートかい?」
「そうよ。ほんと困っちゃう」
カラカラと笑って、新たにグラスに入れたワインを飲む。
「飲みすぎですよ」
「今日くらいいいじゃんかよ。っと、紹介しないとな。僕の隣にいるのがコウタ。知ってるとは思うけど、第一部隊の隊長で僕のN番目の弟子。フランの隣にいるのがサクヤ。僕の同僚の妻で、元ゴッドイーター、僕の3番目位の弟子かな」
「よろしくねー」
手を振るサクヤにフランは頭を下げて返す。
「隣のかわいこちゃんは誰なんだよ」
コウタのやつ酒飲んでも無いのに、場の雰囲気によって酔ってるだろ。そうじゃなきゃ腹をツンツンつついてきたりはしないだろう。
「私も気になるわね。さっきの様子を見ると、ここに座るように行ったのもレムなんでしょ。そんな事をする人って今までいなかったわよね」
確かにそうだな。ここは1つ驚かせてやろうかな。フランを肩に手をまわし、グッとこちらに引き寄せる。
「この子はフラン。僕の恋人、というより婚約者だ」
ラウンジの空気が凍った。隣でフランが頬を染め口をパクパクしているが何でだろう。僕が前にいた時とは違って美味しい食事があり、それを肴にしてワインをすすめるのは大変幸せだ。
「ちょっとこっち来い!」
「フランちゃんはこっちよ」
僕はコウタとどこから現れたか分からないタツミに、フランはサクヤに連れ去られていく。何だ何だ?
「どーしたの?こうたん、たつみん」
「うへっ、レムさん酔ってるじゃん」
「どうしますタツミさん」
何やらカウンターの方に連れられたっぽい。そして僕の周りには昔馴染みのゴッドイーター達がいる。まぁいいや。
「ムツミちゃーん、おかわりちょーだい」
「飲み過ぎないでくださいよ」
「このレム、その位のことは分かっております」
ツバキさんに昔鍛えられた敬礼でビシッと返事をする。
「おいっレム!フランちゃんってオペレーターだよな」
「そーだけど」
「どうすればオペレーターの子と付き合えるんだよ」
「まだヒバリちゃんと付き合えて無いのかよ。アハハハ、コイツはおもしれーー!!!」
僕がいなくなってからの2年何してたんだよ。アハハハ笑いが止まらない。
「あんなにトゲトゲしていたお前に恋人か」
「あれ、ハルさんじゃないですか。こっちに来てたんですね」
またもや昔なじみが現れた。
「おうよ。それで、あんな可愛い子何処で引っかけたんだよ」
引っ掛けたなんて失礼な言い方だな。
「ちょうど同じ日にフライアに配属になって、それから一緒にいる事が多くなって互いに気になり始めた時にあっちからな」
周りの男たちからは「おー」と野太い声が、フランを連れて行った女たちからは「きゃー」と声がした。そちらを見るとラケル博士とレア博士もいる気がするが、気のせいだろう。
「お前って何歳だっけ?」
「26」
「フランちゃんは?」
「16。歳の差は10歳だから」
「「「はっ!?」」」
完璧に日が変わり、出撃任務がある人は任務へ、寝る人は寝てそれぞれがやることをやるためにパーティーはお開きとなった。僕はと言えば結構早い段階から酔っていた様であまりパーティーの内容を覚えていないが、終わる頃に酔いが覚めるとよく分からないが膝にフランをのせていた。
「ほらフラン、起きなよ」
「あっ、レムさん」
目を覚ましたフランは僕を見ると何か恥ずかしそうに目をそらした。
「何かあったのか?」
「元はと言えばレムさんが原因なのですが、その様子では何も覚えていないようですね」
ふむ、酔って何かを行ってしまったという事は予想できるがそれ以外の事は予想できない。
「何があったか教えてもらえるか?」
「ダメです」
起き上がったフランは人差し指を口にあて、少し意地悪そうに笑うが可愛かった。
「なら仕方ないかな」
「ただ、私から言えることはですね」
バッと僕の耳元に口を寄せる。
「私はずっとあなたの事を見てますから。どうか安心してくださいね」
言われた事に対して僕にしては珍しくぽかんとしてしまった。
「早く部屋に戻りましょう、明日からまた仕事ですからね」
さっきのフランの声が頭の中で何度も繰り返される中、フランに手を引かれて寝室まで戻って行く。何故かフランもそのまま僕のベットで寝ることになったのだが、それは別の話。
二回連続で登場人物が酔ってるんですが良いんですかね……。
グレム局長がいなかったり、防衛班が戻ってきたりと原作と違いがありますが気にしないでください。
次はもう2の終わった後のクレイドルとの絡みか、GE無印、もしくはフランと初めて会った時ですかね。
今構想を練って良い物を書こうとしている、フランの幼児化は3話先とかになるでしょう。
ちなみに、この作品ではロミオもジュリウスも死なないです。