リボーン短編集   作:ウンバボ族の強襲

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ついったまとめ4

『イタリアでは親が子供に予防接種をする』という習慣があるらしい

 

「時が来た」

「…」

「時が、ついに…この…時が…!」

「……」

 

「ワシがザンちゃんにお注射をしてあげる時じゃ~~!!」アヒィイイ

「や、やだ…やめろ爺…!」

「予防接種じゃ~~~!!」

「せ、せめてお医者を呼んで…!」

「それはお父さんの仕事じゃ~!」

「ひっ…!」

 

 

 

「さて、御曹司の予防接種は終わったかな」

 

「ザンザス! 腕を出しなさぁあああい!!」

「爺!」

「やめろよ爺!何しようとしてる!?」

「ザンザァアアス!」

「爺は母さんが居なくなっておかしくなったんだぁああ!」

 

「…子供は注射が嫌いだからな」ミテミヌフリ

 

 

 

 

 

君の左手は剣よりも彼の右手が似合っていた

 

左利きのコイツは左手でモノを持ちたがる。

 だからいつも左は塞がっていた。

「なんだよ、御曹司」

「うるせぇよ、カス」

 うるせぇカスを殴って黙らせる。痛ぇよ!と言う馬鹿は利き手で顎を抑えようとして、もうそんなものはないことを思い出した様だった。

 結局繋げなかった。その手を。

 

 

 

おかえりなさい、死に損ない

 

王子から見りゃボスも先輩も両方耐久度ヤバいと思うんだよね。

先輩さ、剣帝とやり合って勝って生き残って、そんで鮫に食われるて生還して、挙句心臓ブチ抜かれて生きてるんだぜ?

ボスもボスで、氷の中で8年。解凍2回。

だから、一緒なんだ。

 

「ただいま死に損ない」

「お帰り、死に損ない」

 

 

 

 

 

『人目を忍んで 手首をつかむ。』 https://shindanmaker.com/200050

 

多くの慣例を無視して、日本で執り行われた継承式は異例中の異例だった。

古き良き伝統にそぐわないと眉を顰める者もいれば、新しい時代の幕開けだと目を輝かせる者もいた。

その中、ザンザスは最前列でただ一人、一瞬たりとも目を逸らさなかった。

ただ傍に立つ、その銀色の手を掴みながら。

 

 

 

 

『ふざけて アクセサリーをつけてやる。』 https://shindanmaker.com/200050

 

「白蘭様…俺からの気持ちを献上いたします。どうか受け取ってください」

「嫌だよ…幻チャン…それ…」

「給料三か月分の」

「……」

「GPS発信機です!!」

「嫌だぁあああああああああああ!!」

 

 

 

 

 

 

『幸せになれなくてもいい』 https://shindanmaker.com/375517

 

「ザンザス、もうやめた方がいい」

「……」

「良くないよ、こんなこと」

「……」

「スクアーロだって、お前の幸せを望んでるハズだ」

「……」

「お前だって、もう、幸せになっていいんだ…。だから…!」

「そんなもん望んじゃいねぇよ」

「…」

「ただ一緒に居てぇだけだ、アイツと」

 

 

 

 

「でも、ちゃんとお墓に入れてあげないと…スクアーロが可哀想だろ?」

 

 

 

 

 

『からかって 髪にキス。』 https://shindanmaker.com/200050

 

鋏が動く。ジョキ、ジョキ、ジョキ

「こんなもん、伸ばしてたらアイツが帰ってくると思ったのか?」

鋏が動く。ジョキ、ジョキ、ジョキ

「アイツの願いが叶うと思ったのか?」

ジョキ、ジョキ、ジョキ

「馬鹿だなぁ、本当に」

ジョキ、ジョキ、ジョキ。

 

「ほら、包帯全部取れたぜ?」

 

 

 

んー、綺麗には治らなかったか。

大丈夫さ、スクアーロ。あと何回か手術すれば綺麗に治るよ。

え?何?声が出ない?手が動かない?

……。

 

あぁ、後遺症だろ、アレだけ動いたんだから、しょうがないだろ?

髪を切られたのかと思った? 馬鹿だなぁ。

 

こんな綺麗なものを切る訳ないだろ。

 

 

 

 

 

 

幸福の温度

 

何もかも奪う温度を持っていた。

人間のタンパク質の限界が42度、溶け出すのが200度。

だとしたらこの炎は誰にも触れられないと諦めていた。

 

「間違いない、お前は私の息子だよ」

 

何もかも奪う温度を持っていた。

だから誰にも触れられなかった。

 

欲しかったのは36度、人の体温。

 

 

※ツイッター史上初のまともな九代目

 

 

 

 

ナルキッソス

 

スクアーロは非常に美しい少年だった。特に色素の薄い真っ白な彼は清廉な印象を与えた。だから女からも男からもモテた。女からモテるのは当然嬉しかったが、男からモテるのは冗談ではなかった。そんな趣味はなかった。

ある日スクアーロは夢をみた。

 

銀色の髪を長く伸ばした男が居た。年齢は30歳程だろう。

その美しい青年の傍らには派手な羽飾りの男が居た。褐色の肌に、濡れ烏色の髪、血のように赤い目の男だった。二人は寄り添っていた。スクアーロはその様子を水辺で眺めている。

そこで、いつも目が覚めるのだ。

 

あれはひょっとしたら未来の自分の姿なのかもしれない、と予感しながら。

だとしたら最高で最悪だ。スクアーロはベッドで一人でつぶやいた。

 

あんなモン、見せんじゃねぇよ。

もう一回……ボスに…会いてぇな。

 

スクアーロは今日も夢を見る。

愛しい最悪の悪夢を呪いながら、焦がれながら。

 

 

(ギリシア神話のナルキッソスはナルシストの語源だよね~)

 

 

 

 

 

 

寝言

 

 

「寝る前はシツジを数えると良く寝られんだよな」

「オルゲルトが1匹…オルゲルトが2匹…zzz…」

 

「……ジル様」

「…寝てしまわれましたか」

「風邪を引きますよ、ジル様」

「毛布を…」

 

「…zzz」

「…ずっと一緒に居ろよ…オルゲルト…zzz」

「…」

 

「…仰せのままに」

 

 

 

 

 

「全部、夢ならいいのに」

 

俺は結局馬鹿のカスだから難しいことは分かんねえけどよぉ。

やったことの後悔もねぇし、やり直してぇ、なんて願ったりはしない。

第一。俺には分かんねーし。

どこからが間違ってたのか、どこからやり直せばいいのか。

だから、願うとしたら。

 

全部夢なら良かったのに。

良い悪夢だったのに。

 

 

 

 

 

言葉のドッジボール

 

 

「う゛ぉおおおい!ボス!来てやったぜぇ!」

「るせぇテメェ帰れカス」

「土産も持って来たんだぜぇ!」

「……」

「ほら、肉だぞぉ!」

「要らねえよ」

「ラム持って来たぜぇ!」

「気分じゃねえ」

「和牛のサーロインもあるんだぜぇ!」

「…テメェ…」

「酒もあるぜぇ!」

「…カス」

 

「なぁ、ボス」

「…なんだ」

「ボス」

「……もう帰れ、テメェ。そんで二度と来るんじゃねぇぞ」

「ボス…」

 

 

 

 

 

「……墓場に肉なんざ持ってくんな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザンスク童話パロ『ラプンツェル』

 

昔、クーデターに失敗したスクアーロは高い塔の上に閉じこもってしまいました。スクアーロには大好きなボスが居ましたが、悪い九代目によって凍らされてしまいました。スクアーロは待ちました、銀色の綺麗な髪の毛を伸ばしながら待ちました。窓から垂らせば梯子にならないかと馬鹿なことを考えて乍ら。

 

でも待てど暮らせどボスが来ることはなく、スクアーロの髪は伸び続けるだけでした。梯子になるぜぇ!と窓から垂らしてみても、ボスは現れませんでした。

8年経った、やっとボスが現れました。嬉しくなったスクアーロはさっそく髪の毛を窓から分投げてみました。

ところがボスは上ってきません。

 

あれ、おかしいな?ボス?とスクアーロは窓から顔を出しました。

するとボスがスクアーロの髪の毛を渾身の力で引っ張りました。当然軽いスクアーロは地面に叩き付けられます。「痛ぇ!」とスクアーロは叫びました。「うるせぇ!」とボスは叫び返しました。

 

「テメェが降りてこい、ドカス!」

 

 

 

 

 

渓流

 

「ユニちゃん、川遊びに誘ってくれるなんてうれしいな~」

「お前を合法的に消せる絶好の場所だからな」

「ん?何か言った?」

「白蘭、あそこで泳いでいるウミウシを取ってください」

「やだなーユニちゃん、川にウミウシは居ないよ!」

「いいから取れ」

「ウミウシが川に居る訳ないって~…」

 

 

「白蘭様ぁあああああああああ!!!!」ザッパーン!

「アイエェエエエエ!?!? ゲンチャン!? ゲンチャンナンデ!?!?」

「ここに来れば…白蘭様が…居ると…聞いて…!潜伏していた甲斐が…あったァ!」

「ひっ…!?」

「この気持ち…まさしく! 愛だッ!」

「愛…!?!?」

 

 

「気色の悪い無償の愛など、クソの役にも立つか!」

「本当だよ!!」

「俺は間違ったままでもいい!!」

「う゛ぉおい!ボス!そっちに幻騎士が居るから行くなぁ…遅かったかぁ!」

「ヴァリアーの剣士貴様…!」

「なんだぁ!?」

「デートか?」

「そ、そんなじゃねぇょ…」

「デートか…」

 

「ならば仕方なし!!渓流おデートを楽しむがいい!ヴァリアー!」

「ば、大声で言うなぁ!」

「てめーもな、カス」

「う゛ぉおおい…」

「ユニちゃん…何か色々増えたからこの隙に僕と一緒に逃げよう」

「…いいえ、白蘭。私は貴方とはいきません」

「え?なんで?」

「この流れ…来るぞ…」

 

 

「…見える!皆さん!上流から!!」

「…モスカが…!」

「「「「!?」」」」

 

「…ドカスが」

「来たかぁ…!」

「有り得ん…俺の幻術空間を破るなど…」

「みんな…気を付けて…!」

「…え?」(※白蘭様)

 

「ザンちゃん…どうしてワシを呼んでくれなかったのぢゃ…?」

 

 爺 降 臨 

 

 

「え?何?お爺さん誰?え?」

「…九代目だぁ」

「は?」

「どうやってこの場所を嗅ぎつけやがった爺!!」

 

「愛ぢゃよ!!!!」

 

「愛だぁ!?」

「……愛……?」

「愛です」

 

「……愛なら! 仕方ない!!」

 

「気色の悪い無償の愛など、クソの役にも立つかぁああああああ!!」

 

 

 

 

 

 










おまけ


巨神兵は、夢を見るような気持ちで最後の嘘をつきました。
それは歩き出すための嘘でした。
「欲しい物のは手に入れたから、もういいんだ」、と。
本当の願いは、どうせ叶わないから。
https://shindanmaker.com/484159







「巨神兵!行かないでよ巨神兵!」
「ごめん…だけどもう、行かなくちゃ。『炎の7日間』は、やらなくちゃいけないんだ…世界を、焼かなくちゃ」
「そんなことしないでいいよ!なんで!なんで世界を焼いたりするの!?人類なんか放っておけばいいじゃん!勝手に滅ぶよ!」
「ありがとう…」

「でも僕は行かなくちゃ。その為に僕は生まれてきたんだから」
「嫌だよ…!もっと、もっと一緒に居ようよ!巨神兵!!」
「いいんだ。もう」
「欲しい物のは手に入れたから、もういいんだ」
巨神兵は、夢を見るような気持ちで最後の嘘をつきました。

それは歩き出すための嘘でした。

そして世界は…炎の七日間に…包まれた…。
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